バチュルですが、なにか?   作:天廻シーカ

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49 電気蜘蛛VS水龍ミドラ②

ミドラはマグマの中で様子を伺ってる。

ならば私がやることはただ一つ。

 

 

転移だ。

卑怯だと思ったそこの君、私は卑怯ではない。

だってこんな怪物と戦える訳ないじゃん。

確かに私が中層に連れてこなければここまでヤバくならなかったとは思うよ?

でももう手遅れだし。

 

 

ここまで強くなった水龍くんなら別に生きていけるでしょ。

私のせいで死ぬわけでもあるまいし、せいぜい頑張ってもらいたい。

同族には会えないかもしれないけどまあ頑張れ。

統率とか指揮は死にスキルになるけど私は悪く無い。

 

 

と思っていたらマグマから飛んでくる水色のブレス。

慌ててジャンプすると、それは脚を掠めていって壁をわずかに青黒くしていった。

 

 

あちゃー。

これしっかり転移バレてるな。

その隙を撃ち抜こうとしてるっぽいし。

完全にマグマ内から狙撃する気満々じゃん。

 

 

自分だけ安全地帯に篭るとか私好きじゃないんだよね。

それはズルくない?

しょうがないから、雷光弾で天井を撃ち続ける。

雷光弾の方が雷光槍よりも破壊力が大きい。

一発当たりの破壊力は同じなんだけど、雷光弾の方が連発して出来る。

だから破壊するときは雷光弾を連射してる。

 

 

ドーム状の天井は徐々に砕けて大岩がガラガラと音と飛沫を上げてマグマの中に落ちていく。

うん、探知で見てもちゃんと溶けずに沈んでるね。

流石に避けられるかな?

 

 

おおー。

ミドラは岩から逃げてる。

流石に水龍だからか全然避けれてるね。

その分攻撃をしてる暇はないらしいけど。これなら隙が生まれるかな。

 

 

再び転移チャレンジ。

そう考えた瞬間、今度はミドラ本体が突っ込んできた。

今度は身構えてたから瞬間速度強化と無限を使って、素早さは補助してあるしこのままジャンプ。

私の脚をかすめようとしたのちに再びマグマの中に潜ろうとするけど、それは甘えだ。

 

 

無垢発動からの雷光槍を展開。

マグマ内に入ったミドラをそのまま狙って、背中を数発突き刺すことに成功した。

 

 

雷光槍を刺したスリップダメージで削る。

お、案外回復速度が遅いな?

マグマのお陰でHP高速回復の効果が弱まってるのか。

ないすマグマ。

出来れば糸を燃やさないでくれればもっと嬉しいんだけど。

 

 

私からの攻撃手段としてあるのは、上から岩を落としていくこと。

ミドラの攻撃手段としては、私の隙を狙った突き刺し攻撃。

こりゃ長期戦になりそうだ。

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

あれからどれほど経ったんだろう。

さっきの雷光槍のスリップダメージは切れた。

ミドラの体力は満タンに逆戻りしちゃったし、作戦を変えなきゃダメか。

 

 

転移!

さっきみたいに飛び出してくるミドラをかわして、雷光槍を突き刺す。

ミドラがマグマに入ったのを確認してもう一度転移の準備。

今度はブレスを放ってきたから、ジャンプして再び雷光弾で天井を破壊する。

 

 

もう、体力を回復する隙は与えない。

ただただ削り続ける。

ミドラの体力が尽きるまで。

 

 

三度、ミドラが飛んでくる。

ここまで来たら作業ゲーだ。

今まで何度も見てるし、同じ手は通じない。

さては蜘蛛の学習能力を舐めてるな?

 

 

私はさっきみたいにジャンプする。

だけど今度は、脚2本の脛から下が斬れ落ちた。

え?

 

 

耐えられない痛みでは無い。

だけど違和感は感じるし、痛いことには痛い。

移動はしにくくなったかも。

厄介だね。

許さん。

 

 

ミドラはさっきまでと同じようなフリをしてさりげなく斬撃を加えていた。

私に油断をさせた上で一気に切り裂こうとしていた。

もし私がもう少しギリギリを攻めて跳んでたら、今頃細切れになっていただろう。

 

 

斬撃付与について怪しかったのがここで足を引っ張るか。

まさか斬撃付与が、切れ味を良くするんじゃなくてかまいたちを作る物だったとは。

これはまずいかも。

 

 

地面につく脚が6本になっても、もともと脚6本だったから動けないわけでは無い。

けれどスピードは流石に下がる。

常に無限と速度強化を組まないと、避けられなくなったかもしれない。

毎回組み直す暇が無くなったのは事実だ。

 

 

まあずっと組んでることに対しての損は殆ど無いんだけど。

アイツが怠慢耐性をつけちゃったらヤバいってことくらい。

って言っても組まないわけにはいかないから、組むしかない。

多分怠慢切った瞬間に飛んできて切り刻まれるし。

 

 

全く困った。

HPゲージの減り具合的に耐性を持つ前に倒せると思うから、気にしないで魔法撃つけど。

 

 

奴もジャンプしようとする私を狙ったのか、今度は斜め下から飛び出してくる。

だけど、私も私でその感知は出来る。

私は上側に飛んだのを確認してから地面に屈む。

 

 

ブン。

 

 

あ。

ヤバい。立体機動が私の真上に構築される。

コレはミドラのだ。

まずい。

 

 

私が横に飛んだ瞬間立体機動の足場に直撃するミドラ。

けれどミドラ自身も立体機動を使いこなせないのか、私がいた足場ではなく真上に飛んでいく。

 

 

それはやめてほしかった。

てか天井に突き刺さるとか。

そのまま抜けなくなってくれることを期待したんだけど、そうは問屋がおろしてくれない。

 

 

足場の真上の天井に突き刺さったミドラが斬撃付与でその部分の岩を一気に砕き割っていく。

マグマに落ちていく岩。

私がいた足場を埋めていく大岩の数々。

 

 

マグマに落ちていく岩はそれ自身の体積でマグマの水位を上げていく。

それに加えて私がもともと落として来た大岩たち。

 

 

ドームは縦穴になって、その床はマグマに満たされた。






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