バチュルですが、なにか?   作:天廻シーカ

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青がどんどん馬鹿になってる。電脳に思考能力吸い取られたのか。


54 嘘つきの魔物

『進化可能:テル・ライズ』

 

 

ピカピカと光る進化可能の文字。

ついに来た最高ランクの魔物への進化。

私もここまで辿り着いたのか。

昨日お酒を飲んでからの進化だから全く実感がない。

レベル上げが楽だったってのも大きいけどね。

 

 

この進化で魔物としての地位はマザーと同等。抱えてる戦力はマザー以上オリジン以下。

私個人の実力はマザーとほぼ同等となる。

 

 

これでマザーとなら全面戦争起きても勝てるから、障害になりうるは魔王のみということになった。

魔王と戦うことになったら転移で逃げときゃいいし。

最悪逃げられなかったらそれはそれでなんとかしよう。

 

 

ちなみに、私が寝ている間に電脳とギュリでうまいこと協定を繋いでくれたらしい。

しかもボロ出すかも知れないからって言って私にはマトモに教えてくれない。酷い。

 

 

うーん。

テル・ライズに進化してからも先は長いんだよね。

まずオリジンエレテクトにならないと魔王と拮抗した戦いは出来ない。

そもそも、管理者になるための繋ぎでしかないし。

 

 

まだまだ先は長いなぁ。

バケモノみたいに育ったスキルもまだ還元出来ないし。

管理者のかの字も見えやしない。

これはキツイ道のりだぞ。

 

 

『この世界に来た時点でそれは認めてろよ。いいから進化するぞ』

 

 

うー。

確かに未来のこと考えるのは電脳の仕事だし、進化するか。

まだ朝だけどヤケクソで進化してやる!

 

 

《個体エジク・ラアがテル・ライズに進化します》 

 

YES!

 

じゃあ、おやすみー。

 

 

 

待って。眠くならないんだけど。

 

 

睡眠無効があるからか?

電脳、そこんところどんな感じなの?

 

 

『電脳はスリープモードです。進化終了までお待ちください』

 

 

えっ?

これはサリエルの声だ。

今はサリエルの声を借りて話してるのか?

うーんわからん。

 

 

ま、どっちにしろ睡眠無効で眠くなってないんでしょ。

電脳と私による魔法研究共同作業の時にいつのまにか獲得していたスキル、睡眠耐性。

これが水竜狩りによるスキル熟練度ボータスで睡眠無効に進化していたらしい。

このスキルは睡眠属性の攻撃を無効化するだけじゃなく、睡眠を取らないことによって起こるペナルティーがなくなる。

つまり24時間睡眠ゼロの地獄の魔法研究でも楽々行えるってこと。

しかも、寝たい時は普通に寝れる。

今の感じからすると進化による気絶も睡眠状態に含まれてるみたいだ。

 

 

しかしこれが進化か。

なんか変な感じ。

確かに、痛みも痒みもない。だけど、身体の何かで激しく何かが流れている。

卵産みの感覚を全身に移した感じ。

それでも怖くはないし嫌悪感もないから、何か感じるかっていうとわからない。

本当に不思議な感じだ。

 

 

《進化が完了しました》

《種族テル・ライズになりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度進化ボーナスを取得しました》

 

 

一気にレベルアップしたスキルが羅列されていく。

ぱっと見、訳がわからない。

そしてレベルアップしたスキルが順番を様々に変えていく。

自ら意志を持ってるみたいに動くスキル。

中には合わさってひとつになるものも、分離して派生するものもある。

 

 

これ多分全部電脳がやってるんだよね。

そう考えると、ギュリじゃないけど私もアイツの恐ろしさがわかった気がする。

だって言葉通りバケモノじゃん。

スキルのほぼ全てにおいての理解があるとか。

 

 

《進化によりスキル『不死』を獲得しました》

《スキルポイントを入手しました》

 

 

うん。

進化終了し、って待て!?

なんか聞こえたぞ!

だいぶヤバそうなスキルが!!

なんて言った!?

 

 

『不死:システム内において死ぬことがなくなる』

 

 

なにやってんだ、おまえぇー!!

いいのかそれは!?

いや、ありがたく受け取るよ!?

でもいいのかこんなの付録で!?

 

 

と、とりあえず落ち着こう。

私にとってDが邪神であるのは知ってる。

するとだいぶロクでもない理由でもない理由で渡したに違いない。

これから起こることに、私はひとつの予想がある。

こんな私を見てDがやることはただ一つ。

 

 

『子供たち、上層に転移!』

『わかりました!』

 

 

子供たちが転移したのを確認して、私は空間感知の感度をマックスまで高める。

そして、私が空間の歪みを探知したのとスマホがコトリと落ちてきたのはほぼ同時だった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

よし、無視無視。

無かったことにするべきだ。

 

『もしもし、Dです。聞こえますかー』

 

無視無視。

 

『なんだ?用があるならさっさといいやがれ』

 

オゥ……。

電脳さんまたか。

 

『おっと、こんなところに蜘蛛花火ボタンが』

『それは怖い。申し訳なかった。用件はなんです?』

 

急に下手に出る電脳。

コイツ、殺されないと思い込んでふざけてるな。

 

 

 

 

『じゃ、ポチッとな』

『は?』

 

 

 

 

 

こわっ!?

冷静に言うから怖い。

抑揚がないんだもん。

本気で殺す気かと思うじゃん。

 

『冗談ですよー。キョロキョロしなくても大丈夫です』

 

それならいいんだけど。

なにしに来たの?

 

『それを今から話すんですよ』

『そういうことならわかりました。話を始めましょう』

 

 

 

私、蚊帳の外?







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