バチュルですが、なにか?   作:天廻シーカ

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人族の村へと押しかけ。
こいつ、厄介極まりないな。




57 やべーぞこれは!!

うーむ。

 

 

昨日娘から聞いた話で人族のいる場所はわかっている。

私が思っていたよりもけっこう山側にいたらしい。

さて、どうやってバレないように近づくか。

 

 

迷宮で兵士を鑑定から予想だけど、おそらく人間のステータスは300を超えない。

一部の最高クラスの人たちは超えてくるんだろうけどね。

スキルも村に住んでいるなら兵士たちよりも低いはずだし、私の隠密を破れる人はいないだろう。

 

 

じゃあ普通に近づいちゃっていいか。

最悪バレたところで卵あげたらなんとか出来るかもしれない。

村ごと逃げられたら詰むからそれは避けないとだけど。

 

 

『アースエレテクトたちも連れていくんだろ?』

『もちろん。娘たちも人に慣れないといけないし』

 

 

昨日、娘たちに人間に対する感情を聞いた。

返ってきた答えはまさかの恐怖。

 

 

私が地球にいた時の感情を反映しちゃったみたい。

どうやら娘たちの感情は今の私だけじゃなくて前世の私の影響が色濃く出ちゃうみたいだ。

Dが感情操作の一部を担ってるんだろうか。

もちろん私も眷属支配である程度は操れるんだけど。

 

 

ただ人間とちゃんと関わっていくとなると眷属支配で表面上だけで操ってくのは良くない気がする。

私が眷属支配を外した瞬間に逃亡するとかいうことになったら嫌だし。

ちゃんと心の面からケアしていきたい。

 

 

『娘たち!人族の村に行くよ!一応小さくなって背中に乗って!』

『はーい!』

 

 

手を振る体長7mのアースエレテクトたち。

もし私が管理してなかったら悪夢だよな、これ。

こいつを止められる人間まともにいないでしょ。

それこそ勇者くらい。

 

 

空間機動で足場を作りながら転移して移動。

空間機動で跳ねるよりももう転移しちゃった方が楽なんだよね。

確かに跳ねればMPは使わないけど疲れるんだよね。

なら転移で飛び続けてた方が楽だ。

次元魔法の熟練度も稼げるしね。

千里眼で周りを見渡すと、なんか家が見えた。

あれ、村だ!

 

 

うーん、やっぱり山側にあるってことで漁村ってよりは農村みたいだな。

漁の道具は見つからないし、畑はしっかりあるし。

山の一部を切り出して、そこに畑とか家とか建てて暮らしてる感じだ。

 

 

とりあえず空中から近づくわけにもいかないから、少し離れたところから地上に降りる。

変なキノコとかもあったけど無視。

私が今気になっているのは人間ただひとつなのだ!

 

 

林の中から千里眼で様子を観察する。

うん。私は不審者ではない。

私は蜘蛛だからどちらかといえば捕食者だ。

 

はい、電脳お願い!

スキルバレないように鑑定して!

 

 

『わかった』

 

 

電脳の言葉と一緒に出てくる沢山のステータス。

あんた一気に表示できるの?

優秀すぎ。

あれ?

待て待て待て。

非常に良くないぞこの村!

 

 

ねえ。

なんで一定数、同族喰ライいるの?

いやなんか違和感はあったよ?

 

 

村からは街道は繋がってるけどさ。

塩はどっからとってるのかとか、栄養たりてないんじゃとか。

悪食は全員しっかり持ってるし。

畑はあるけど飢えてるだろうなとかおもってたもん。

 

 

おかしいぞこれ。この村。

人狼ゲームか?

よし、どうせだし一番ステータス高いやつ探そう。

そいつがワンチャン全てをこの村で支配しているかもしれない。

もちろん異論は認めない。

 

 

 

いました!

一番ステータス高い男。

でも平均ステータス100切ってました!

弱かったです!

 

 

その一番強かったのは、村の用心棒みたいな男。

身長高いしで結構強いと思ったんだけどな。

やっぱり見た目と強さは比例しないのか。

性格も良さそうだし、短髪で細マッチョとか最高か。

全然弱いんだけど。

 

 

うーむ。

村一番の男にも悪食があるのか。

こりゃ食糧事情改善しなきゃダメだ、私の信者を増やす前に死者が出る。

とりあえず今日は村の端っこに卵を積んで帰ろう。

 

 

はい、浜辺の拠点に帰ってきました。

次元魔法で空間を開いて上空から千里眼で覗く。

これをやればただ千里眼を使うより全然長い距離が見れる。

その分行ったことのない場所は見れないという制約はあるけど、それを考えても全然使いやすい。

 

 

おおすぐに気がついたな村の人たち。

なんか話し合ってる。

でもビビってるって感じがすごい。

 

 

恐る恐る遠巻きから見てるって感じ。

ニワトリの卵くらいの大きさなんだけど、急に現れたらそりゃ怖いか。

私だって警戒するもん。

100個ぐらい山積みにしてきちゃったしごめんな村の人たち。

 

 

あ、小学生くらいの子供が卵持ってった。

お父さんぽい人が追いかけてるけど、そのお子さん走りながら食べちゃってる。

口を黄身で汚しながらその黄身も垂らさないように必死に拭うお子さん。

ああ、お父さん諦めた。

 

 

毒はないんだけど、一個丸ごと食べちゃったか。

栄養素が高すぎて子供だとお腹壊しちゃいそうで怖いんだよな。

ま、大丈夫でしょ!いざとなったら助けに行くし。

 

 

お子さんが食べてから、そのお父さんもとつぜん卵食べ始めた。

それに続き卵を食べる村人さん一同。

よっぽどお腹減ってたんだね。

それか、一人食べっちゃったからもう関係ない!ってことかもしれないけど。

 

 

どんどん減っていく卵。

集まっていく村人たち。

食べてるのはわかるんだけど、鑑定で見てもまだ栄養失調が消えてないってっことは相当な重症だったんだ。

ほんとどんどんみんなで食べてくれ。

 

 

結局、あれから5分もせずに無くなってしまった。

とりあえず一人残らず食べれたようでよかった。

みんなが美味しそうに食べてるのを見てあたしゃ幸せだよ。

さてこっから持続させて食べてもらわなきゃいけないわけだが。

 

 

 

 

まず卵は焼いて食べて。

今更卵あった場所に石並べても意味ないから。








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