バチュルですが、なにか?   作:天廻シーカ

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前回の補足(A5についての補足です)

電脳はもう純粋な1つのスキルではありません。というのも、あくまで並列意思を取り込んでいるからです。
つまり、今の電脳はスキルでもあり、感情のある存在でもあり、青の一部でもあります。

拙い言葉で申し訳ありませんが、こんな感じだと軽く感じてくだされば嬉しいです。


61 盗賊!やはり盗賊は全てを解決する!

うーむ、商人さんも盗賊さんも私には気付いてないな。

サクッと終わらせちゃおう。

 

 

まずは状況分析。

盗賊さんが7人、商人さんが5人。商人さんは抵抗する気はないみたいで見ぐるみを剥がされてる。

てか自分から諦めて装備外してる。異世界だと逆らったら殺されたりするのかな?

盗賊さんたちは斧やら槍やら武器をそれぞれ持ってる。真ん中にいるリーダーみたいな人は剣を持ってるし、それなりに稼いできたのかな?

剣は金属の量かなんやらで高級品だって兵士の人たちが言ってたと思うし。

 

 

とりあえず魅了発動。

なんだかんだまだ気づかれてないけど、これで気づかれたとしても彼らは意識を保てるはず。

最悪気を失っても死にはしない。とりあえず死ななければ治療魔法で治せるだろうしオッケーだ。

 

 

私たちの位置関係は、人間、馬車、私という感じだ。

よっぽどのことがない限り気付かれないはずだし都合がいい。

まずは馬車の近くで商人たちの荷物を積ませているリーダーみたいな人を背後から即拘束。

次に、荷物を積んでる盗賊たちもそのままサッと拘束。

 

 

ここで残りの4人も、状況のヤバさに気づいたみたい。

武器も全て捨てて私のいない方へ走り出す。

逃げてもいいよー。

ま、もう足縛ってるんだけど。

ドシャドシャと倒れる盗賊たちの足についた糸を綱引きの要領で引っ張って回収。

 

 

そい!そいっ!

回収した盗賊たちを一人づつ糸で丁寧に簀巻きにしていく。

盗賊たちにしてはこれから巣に持ち帰られるのかとか怖いだろうねー。

自業自得だ諦めろ。

 

 

えーと、じゃあ固まってる商人さんたちの処理もしないとね。

ついでに少し泳がせよう。

 

『私はあなたたちに害を及ぼさない。安心しろ』

「は、はい!

 

 話せるのですか?」

 

うーんまだ警戒されてるなぁ。流石に会ったばかりじゃ魅了で支配出来ないか。

あの兵士たちも時間かけて洗脳してきてたんだし。

 

『私は当たり前のように話す。わかるな?』

「は、は、ではどうすればいいのですか?」

『盗賊の処理をしたい。今は生かしているが、あなたたちの扱い方が気になる。街まで連れて行け』

「し、しかし……」

『勝手についていくので安心しろ。迷惑はかけない』

 

 

そう。隙は絶対に見せない。

見せたら絶対逃げられるもん。

 

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

『お、あれが街か。思ってたよりも大きいね』

『中世だからな。土地がある分街も広くなる』

 

 

商人さんの馬車の後ろを私たちは歩いている。

流石に馬車に乗ったりとかは出来ない。

だって私蜘蛛だし。

さっきの盗賊7人は、娘の1人に運んでもらっている。

これも商人たちに勝手に処理されると嫌だしね。

私の手柄は私の手柄だ。

 

 

「どうするんですか?」

『私は入り口で待つ。馬車はもう街に入れて構わない。ただ、兵士連れて来て』

「わかりました」

 

 

街に近づくにつれてザワザワとし始めるのがわかる。

そりゃそうだよね。

馬車の後ろに馬車ぐらいの大きさある蜘蛛がついて来てるんだから。

 

 

あれ?

でも兵士が一気に出てくるって感じでもないのか?

千里眼で覗いてみても、慌てふためいてはいるけど戦う準備をしてる人たちは少ない。

街が危ないんだから死ぬ気で飛び出してくるもんだと思ったんだけど。

 

 

お、商人と兵士たちが何か話し始めたぞ?

私の方指差しながら兵士がどなってる。

いやー、照れるなぁ。こんなに注目してくれるとは。

話を聞いたっぽい兵士さんは大声でなにか周りに言ってるねー。

それに伴ってさらに慌てふためいてる兵士たち。

でも議論っぽい言い合いもしてる。

私が虫なのに、動いてるのだけ見たらあっちが虫みたいだ。

 

 

お、動きがあった。

兵士さんたち鎧を付け始めたね。

相当警戒されてる。

私は襲うつもりは一向にないんだけど、やっぱ魔物であることのハンデって大きいんだなー。

 

 

うおー、いっぱいガチャガチャした奴らが出始めた。

中には槍とか盾とか持ってる人もいるけど、思ったよりは少ない。

さっきの議論でなんか決まったのかも。

てか兜いいなー。カッコよ。

 

 

『私の対処のために出てきたの?』

『そうだろうな。娘はどうするんだ?』

『別にしばらくは私もこの街にいるつもりだし、とりあえず娘に何かさせるつもりはないかな』

 

 

実はこの街にはしばらく滞在したい。

前の村とは全然規模が違うし、この世界のことについて学べることも多いはずだ。

一般教養だけはちゃんとした街で学びたかったんだよね。

 

 

ひー、ふー、みー、えっと……。

いや多いな!兵士30人くらい出てきたのか?

正直100人来ても150人来ても、私には勝てないと思うけどねー。

彼らがしたいのは交渉のはずだし、私がしたいのも交渉だから、そんなのでは武力は関係ない。気分は変わるけど。

 

 

「なにをしに街に来たんですか?」

お、遠くから話しかけてきた。でもこれ私じゃなくて娘がボスだと思ってるな?

私がボスだ、私が。

 

 

『盗賊を捕らえた。私は盗賊の処理をしたい』

「ーーわかりました!こちらで致しますので盗賊をこちらに引き渡してください」

 

 

 

すっかり言語解ってる前提で話しかけてきてるねー。私カタコトなのに、やさしさが足りなくない?交渉ならもっと相手のこと考えないと。

 

『断る。私は自らの手で盗賊を処理したい。

 ハッキリ言おう。私はあなた方の暮らし方を見たい』

 

 

「少し待って下さい!」

 

 

何人かの兵士が再び街の塀の中に入っていく。

お偉いさんに聞きに行ったのかな?

聞いてきてもいいんだけど、私そんなに長くは待ちたくないんだよね。

今までの話有耶無耶になりそうだし。

 

 

『私はどうすればいい?』

「お待ちください!」

『今日中に決めてください』

「わかりました!」

 

 

残った兵士はビクビクしながらも私たちを囲む。

頑張れ社畜!国の犬!今日も国民を守るため、働け!

 

 

いやー、でも盗賊って凄いね。

盗賊が全てを解決するツールと化したよ。

通貨としての盗賊、ほんと便利。






兵士A『あの蜘蛛、どうすりゃいいんだ。流石に追い払うか』
兵士B『でも女神教の人だって多い。領主様もそうだ』
兵士C『マジでどうすりゃいいんだ』
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