Lostbelt No.? 永続乱世神話 武神□□   作:未熟なライダー好き

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思いのほか学業が忙しく一か月ほど空いてしまいました。
今度は失踪しないといいなぁ。


敗走のカルデア

side 藤丸立香

 

 

 

 クリプター、上代奏樹との対決に負けた俺たちはディルムッドのおかげで逃げ出すことができた。

 

 

 しかし、その代償は大きいものだった。

 

 

 サーヴァント・ランサー ディルムッド

 

 

 彼の持つ二つの宝具のうちの一つ、傷つけた相手の傷が癒えなくなる槍「ゲイ・ボウ」の損失だ。

 

 

 「ねぇディルムッド、その……宝具壊しちゃって大丈夫だったの?」

 

 

 ランサーとしてのディルムッドの特徴は二つの槍を巧みに利用した攻防だったはずだ。もちろん槍が一本でも全く戦えないということはないだろう。しかし、「上代奏樹の見せたあの戦闘形態に対して勝利することができるのか?」という問題については首を横に振るだろう。

 

 

 そもそも、先ほどの戦闘で上代奏樹が最も警戒していたのは「ゲイ・ボウ」だった。

 彼がどうしてディルムッドの宝具の効果を知っていたのかは不明だが、それがなければ多少の傷を厭わずに攻めきてあの場面での全滅もありえただろう。

 

 

 だからこそ、切り札を犠牲にするという奇策が成立したのだろう。

 彼がディルムッドを、宝具「ゲイ・ボウ」の事を最も警戒していたのだから。

 

 

 最も、その切り札を失った事や、警戒され尚且つ二対一という絶対的に有利な状況であったのに劣勢だったということがある以上カルデア側の不利な状況が更に悪化したということも考えないといけない。

 

 

 「正直に申し上げます、マスター。彼の見せた最初の形態『ジンバーレモン』ならば対応することだけなら不可能ではありません。

 しかし、その次の形態『ジンバーチェリー』に対しては難しいと言わざるを得ません。」

 

 

 ディルムッドから告げられた言葉は予想していたものではあったが、外れていてほしいのもだった。

 

 

 「うーん、そうなるとやっぱり戦力が足りないよなー。

 もちろん、マシュにディルムッド、それからイスカンダル。みんなの力も必要だけどね。」

 

 

 「はい!マスター!マシュ・キリエライト全力を尽くします!」

 

 

 「私も、微力ながらマスターの力になりましょう。」

 

 

 二人の力強い返事を聞き、異聞帯攻略に向けた希望を抱いていた時、

 

 

 「余の力なら奴一人をしとめることは不可能ではないと思うのだがなぁ。しかし、そのような弱点をあの手の輩がそのままにしているとは思えんのも事実よのぉ。」

 

 

 と、イスカンダルが気になることを言った。

 

 

「え?勝てるの?彼に?」

 

 

 正直なところあのスピードに対して戦車の機動力以外の、特に小回りの部分が致命的に劣っていると思っていたからだ。

 いや、恐らくイスカンダルの言いたいことは……

 

 

 「王の軍勢を使うの?」

 

 

 「うむ、余の誇るかの最強宝具ならばいかに奴の敏捷が驚異的だといっても数の差によって封殺することが可能であろう。例え素早さ以外に能力が上昇できたとしても結界を一撃で破壊するほどの火力はないと考えられるからな。」

 

 

 そうか!固有結界を破壊するほどの火力を持っているなら俺たちと敵対した時点で使っていたら耐えきることができるか不明だった。

 それなのにやらなかったのはそれだけの火力を持っていないから!

 

 

 「それならこちらの勝ち目も見えてきました!」

 勝利への希望が見えてきて明るいマシュの声。

 

 

 「いや、それよりも我々には考えなければならないことがある。

 

何故黄金の果実、高司舞が現れたのとほとんど同時期に上代奏樹が我々の前に姿を見せたのか。

 

 現れた高司舞、黄金の果実に対してキング・ハサンが行った行動……というよりその行動の結果、何故黄金の果実が分離したのか。

 

 黄金の果実を使い何をするつもりなのか。

 

 これらを考えなければいけない。Mr.呉島、君の話によると黄金の果実とはこの植物の事を支配するものであることに違いないんだね?」

 

 

 「…………えぇ、その筈です。以前果実を持っていたオーバーロードが見せた力は圧倒的なものでしたから。」

 

 

 少し反応が遅れて光実くんが返答する。

 

 

 「ふむ、となると上代奏樹の目的は黄金の果実の力を自身のものにするということで違いないのではないかね?」

 

 

 ゴルドルフ所長の推測にホームズは、答えることはなく沈黙を保ったまま思考しているようだった。

 

 

 少し間が開いたので光実くんの様子を伺う。

 

 

 「…………舞さん。」

 

 

 先ほどから光実くんの反応が遅れたように逃げてから……いや、戦闘中などを含めても高司舞の事をずっと見ている。

 

 

 高司舞と光実くんとの関係は聞いている。

 

 あの時の涙に偽りはないだろう。

 

 しかし、どうだろうか。

 

 今の彼の状態だこれからの協力を得ることができるのだろうか?

 

 いや、協力してほしいのだが彼が冷静であるかどうかわからない以上、協力が危険なのかもしれない…………

 

 

 意を決し、これからの事について話し合おうと光実くんに近づく。

 

 「ねぇ、光実くん…………」

 

 

 「大丈夫です、藤丸さん。

 僕は大丈夫です。彼に聞かなければいけないことも出来ましたし。」

 

 

 こちらが本題を伝えるより早く、内容を察知した光実くんが主導する形で会話を始めた。

 

 

 「聞かないといけないこと?それって高司舞さんのこと?」

 

 

 「はい、舞さんの事を切ったあいつは『約定は果たされた』と言っていました。

 

 なら、その約定を知りたいんです。あの人は『舞さんを助けたい』とも言っていましたけど、舞さんの事を攻撃していました。言っていることとやっていることがズレ過ぎているんです。

 

 だったら、今のあの人の言うことは当てにできません。

 

 僕は今度こそ舞さんの事を守りたいんです!」

 

 

 …………光実くんの言葉は無視するには自分に思い当たることが多すぎた。

 

 オルガマリー所長、これまでの特異点、異聞帯で出会った多くの人々。

 

 

 そして…………

 

 

 「わかったよ。これからもよろしくね、光実くん。」

 

 

 「こちらこそよろしくお願いします、立香さん!」

 

 

 状況は、決して良いとは言えないが光実くんやマシュ達の協力があればこの異聞帯も攻略できるはずだと、そう思った。

 

 

 

 

 ……………………□□できない自分に対する感情から目を逸らしながら。

 

 




 お待たせして申し訳ありませんでした!!!


 前書きにも書いたように学業が忙しかったのと、FGOの6章エピローグやメリュジーヌに聖杯とコインを貢いでいたら遅くなってしまいました。


 それ以外にも過去の章を読んでいたら思いついた設定などを入れられないかと思い全体の見直しなどしていました。

 その結果奏樹くんが割と外道にりましたが面白いと思うのでご容赦ください。

 もしよろしければ高評価、感想、お気に入り登録などしていただけると嬉しいです!


 今度こそ、更新を早くしますのでお楽しみに!

今回から章ごとに分けてみたのですが今までのほうがいいですか?

  • 今までのほうがいい
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