見えぬ輝きの最南星《アクルックス》   作:ヤットキ 夕一

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 ──季節は5月を迎えようとしていた。

 とはいえ、この4月から5月へ移る時期は、世の中はゴールデンウィークの真っ最中である。
 そういうわけで、4月末から5月頭というのは、どうにも切り替えがあやふやという感じになってしまうのだが……



第59R 企んでいることなんてない!

 

「結局、オーちゃんはNHK杯に出るんだよね?」

「ああ。そのつもりで登録してある」

 

 ミラクルバードの確認にオレがうなずくと、彼女は少し複雑な表情になった。

 

「……出る必要、ある?」

「言いたいことは、わかる」

 

 NHK杯はGⅡの重賞で、ダービーのトライアルレースの一つ。

 成績の良かった者に優先出走権が与えられるのだが……オラシオンはこれまたダービートライアルでもある皐月賞で優勝しているので、すでに優先出走権を得ているのだ。

 おまけに──

 

ダービー(本番)まで中2週になるから、スケジュールがキツくなるのは百も承知だ」

 

 皐月賞で5着以内に入る等してすでに出走権を得たりしている他の陣営は、それを嫌って軒並み回避している。

 それらが目指すのはダービー制覇であり、打倒オラシオンだろう。

 

「他の陣営は、準備万端でダービーに出てくるのに」

「そうは言うが……」

 

 不満そうに頬を膨らませるミラクルバード。

 自分がとれなかった皐月賞をとったオラシオンに、今度はダービーを取って欲しいと願っているからこそ、彼女のことを気遣っているのだろうが……

 

「あまり大きな声では言えないが、NHK杯に出るのはこっちも準備を整えるためだぞ」

「え……そうなの?」

「当たり前だろ。ダービーへの切符は持ってる。実績を稼ぐ必要もない。皐月賞を取ってダービーを狙ってるのに、今さらGⅡ制覇の実績に目くじら立てて取りに行くヤツはいないだろ」

「それはそうだけど……じゃあ、ならなんで? ひょっとして調整代わりとか?」

「“あの方”じゃあるまいし、そんなことでレースに出ないさ」

 

 実際にそういう逸話が残っているのが実に“あの方”らしいところだけど。

 とはいえ、ただでさえオレは以前やらかしたせいで重賞軽視疑惑があるんだから、そんなことができるわけがない。

 

「オラシオンは東京レース場未経験だから、一度走らせたいんだ」

「ああ、言われてみれば確かに……でも、それってそんなに気にすること? ダイユウ先輩だって中山未経験で有に勝ってるし、コスモ先輩だって初の東京レース場で勝ってるよ?」

「コスモドリームはオレの担当じゃないからなぁ……」

 

 思わず苦笑を浮かべてしまうオレ。

 というか、あの従姉妹(ふたり)を参考にはしない方が良いと思うぞ。

 ダイユウサクみたいに下から2番目というほどではなくとも、コスモドリームもまた不人気だった。

 

「おそらくオラシオンは一番人気になるのは間違いない。ということは他のウマ娘のマークを一身に受けることになるからな」

 

 皐月賞でも1番人気で、見事それに応えたんだ。よほどの悪条件や不安要素が無い限りはオラシオンが1番人気になるのは火を見るよりも明らかだった。

 あの二人のように挑戦者であれば大胆にもなれるが、期待を背負う以上は慎重にならざるを得ない。

 

「だからできることはやっておいて不安要素を取り除きたいんだ」

「とは言ってもさ……東京でしょ? すぐ近くだし、そこまで気にしなくても……」

「オレが不安に思っているのは東京レース場という会場よりも、左回りを未経験なことだ」

「あ……」

 

 意外そうに声をあげたミラクルバード。

 オレの指摘通り、今までオラシオンが走ったのはすべて右回りのレースだったのだ。

 確かにミラクルバードの言うとおり、レース場に関してはそこまで気にする必要はないとは思う。

 もちろんレース場ごとに直線距離の差、Rのキツさ、坂の位置や勾配等の差異はあるから経験の差は出るのは間違いない。

 だが、左回りと左回りでは根本的な感覚が違ってくる。

 そしてレース(本番)で初めて経験するのがダービー本番では、余りに無策すぎると判断したわけだ。

 

(完っ全に、オレのミスだけどな……)

 

 とはいえオラシオンの歩んできたレースは既定路線という王道を進んでいる感はある。

 その未経験に気付いたときには、すでにそこから外れることが困難なスケジュールになっていた側面もあるのだ。

 

「ま、幸いなことに、オラシオン本人はNHK杯への出走に乗り気でな」

「そうなの? オーちゃん、体とかキツくないのかな……?」

「根は生真面目で、神経質な面もあるからな。東京レース場を実際に体感して気になる点を洗い出し、不安要素を潰したいんだろ」

 

 とはいえ半分はソレで、もう半分は東京レース場を走らせる機会を逸したオレに対する当てつけ──かもしれないなぁ。

 しかしオラシオンは、チームメンバーや渡海とか他のヤツにはそういうところはないんだが、オレにはやたらと反抗的で子供っぽいところが出るんだよなぁ。不思議なことに。

 こういうオレのポカミスを執拗に突いてきたりな。

 なんてことを考えてると、部屋のドアが開いた。

 きっと巽見がやってきたのだろう。チームの話はここまでにしないとな、と考えていると──訪問者が顔を見せる。

 入ってきたのは巽見ではなく、頭の上にはピンと耳が立ち、臀部には尻尾が揺れていた。

 

「おぅ、ビジョウ! いるか!?」

「ダイナ……お前、そんな入り方していたら、巽見に怒られるぞ?」

「あ~、大丈夫大丈夫。巽見さんとあたしの仲だぜ? 笑って許してくれるさ」

「上下関係厳しいから、下に示しが付かないと怒られるからな?」

 

 入ってきたウマ娘──ギャロップダイナは楽観視して笑っているが、巽見は締めるところは締めるからな。一応、忠告しておいてやった。

 まぁ、相変わらず気楽に笑っているところを見ると、あまり気にした様子はないようだが……

 

「ところで、何の用事なんだ?」

「おお、そうだそうだ。ビジョウがいてくれて助かったぜ。ちょっと相談があってな」

 

 そう言ったギャロップダイナは部屋のカレンダーをじっと見つめる。

 

「ビジョウ、シオンのことなんだが……小耳に挟んだんだけど、NHK杯に出るんだよな?」

「……一応、その予定だ」

 

 巽見の部屋でもあるこのトレーナー室。サポート側にいるミラクルバード相手ならともかく、最近出走していないとはいえ走る側に所属しているギャロップダイナ相手にまでその話をすることをオレは躊躇った。

 だが、幸いに巽見の姿もないから、と判断してオレは答えた。

 

「ってことは、東京だよな?」

「そうだな」

 

 さっきまでその話をミラクルバードとしていたところである。

 それを聞いたギャロップダイナは、なぜかニンマリと笑みを浮かべる。

 イヤな予感しかしないが……

 

「よし、わかった。じゃあその日、ちょっとピアリス連れて京都行ってくるわ」

「「はあッ!?」」

 

 オレとミラクルバードの声が重なった。

 

「きょ、京都っていったいなんで?」

「その日にクラシック特別の開催があるから、それにピアリス出してくる」

「待て待て待て待て待て!!」

 

 ミラクルバードの問いに事も無げに答えたダイナ。その内容はさすがに聞き捨てなら無かった。

 

「あん? なんだよ? 前回だって皐月賞の日だっただろ?」

「確かにそうだったが──」

「それに中山じゃなくて阪神のな。それにあたしだけがついっていったんだぞ」

 

 その通りだった。

 ピアリスの前走は皐月賞の日であり、同じ日の阪神で開催されたダートの条件戦にサンドピアリスは出走していた。

 そして勝利をおさめたわけだが……

 

「でも今回のそれは重賞だろ? GⅢの

「ああ、そんなの知ってるんだろ? でも別に問題ないよな? この前はダートレースできっちり結果出したんだから、今度は芝の適性も確認するってワケだ。両方の適性を見るってのはお前が言い出したことだぞ、ビジョウ?」

「くッ……」

 

 確かにそう言ったのは間違いない。

 だが、あまりにも想定外なレースだ。

 

「だけどな、そのレース……言ってみればダービーの前哨戦だぞ? トリプルティアラ目指してるピアリスには荷が──」

「重いってか? だけどその分……ダービー目指して死にものぐるいの連中と競うことができるんだぜ? ピアリスの実力を見るにはうってつけだろ」

「しかし、そこでもしも惨敗すれば、彼女が自信を失いかねない」

「おやおや、ビジョウ……お前、ピアリスに芝の路線を諦めさせたいんじゃなかったのか?」

 

 意地の悪い冷笑を浮かべ、こちらを見てくるダイナ。

 

「……違う。誤解するな、ダイナ。オレはピアリスの競走そのものに対するモチベーションのことを言っているんだ」

 

 芝だダートだと言う以前に、走ることへの意欲を無くしてしまっては元も子もない。

 

「確かにオレはピアリスの適性がダートにあると思っている。それにせっかくダートで勝利したのにその波を無謀なレースに挑戦させて打ち消したくないとも思っている」

「お前のその気持ちはわかるぜ。だが、ピアリスの気持ちにもなれよ。この後もどっちつかずで走らされるよりも、ここできっちり芝での現実見せて、気持ちを切らせるのも大事なんじゃねえのか?」

 

 そうオレに言ってきたギャロップダイナ。

 彼女をオレは────ジッと見つめた。

 

「……………………なにを企んでいるんだ? ダイナ」

「なにも企んじゃいないさ。ビジョウ」

 

 そう言って彼女はニヤリと笑みを浮かべて即答する。歪められた彼女の唇の間から乱杭歯が見えた気がした。

 コイツ……100%、なにか悪巧みしてるよな。

 しかも2戦続けて、オレの目から離れるように出走予定をし向けてきた。前回は「まぁ、一回くらいは仕方がないか」と送り出したが、それが続けばさすがに不審だぞ。

 絶対の確信を持ってなおもオレが睨むように見ていると──ダイナは肩をすくめた。

 

「オイオイ。疑り深くなったな、ビジョウ。あたしは寂しいぜ? あたしの時はお前もこっち側だっただろ?」

「残念ながら、オレも正トレーナーになったからな。昔と同じってわけにはいかないんだよ」

「やれやれ、おやっさんに似てきたんじゃねえの? そのうちお前の頭も同じようになっちまうぞ?」

「その原因の半分くらいは問題児(お前)だろ?」

 

 先生の名誉のために言っておくが、あの人の頭は決して砂漠化してしまったわけではない。

 ただ、抜け毛を気にしていたのは確かで、若いときには熱帯雨林だったそれが、現実の熱帯雨林(ジャングル)と同じように面積を減らしているらしかった。

 だから指摘するのは弟子の間ではその話は禁忌(タブー)とされていた。

 個人的には、年齢的なもので、どうしようもないんじゃないかと思っていたし、同門では東条先輩も含めてそう考えていた者は多い。

 ともあれ──今は、ピアリスのことだ。

 

「……お前のことだから、話を進めてるんだろ?」

「お? さすがだな。察しがよくて助かるぜ」

 

 オレがため息を付いてからジト目を向けると、ダイナは笑みを浮かべて書類を出してきた。

 (くだん)のレースへの出走登録のため書類で、必要事項は埋まっていて、オレのサインと印鑑があればすぐにでも提出できる状態になっていた。

 

「……本人のやる気は?」

「どんなレースでも走れるのなら幸せそうだからな。普段は一緒に走ったことのないメンバーが多いって説明したら目を輝かせていたぞ」

 

 ダイナの説明もだいたい合っているところが(たち)が悪い。

 こうなるともう降参するしかない。

 芝とダート両方走らせて適性を見ると言ったのはオレだし、ダートで結果を出した以上は芝の方も確認する必要がある。

 オマケに本人も嫌がっているわけじゃないから、避ける理由がない。

 

(ダートと芝、どっちつかずで走らされる気持ちは、ダイナが一番よく分かっているだろうしな)

 

 ギャロップダイナというウマ娘もまた、ダートと芝の両方に出走していたウマ娘だった。

 そしてむしろダートの方でこそ結果を出していたが──あの一戦で評価が劇的に一変する。それまでたった一人にしか負けたことの無かった超一流ウマ娘に、芝で勝ってしまったあのレースだ。

 

(今は、ダイナに任せるのが一番だろうな)

 

 クラシックレースの山場であるダービーが迫っている。

 それへの出走が確定し、人生一度きりの大舞台に挑むオラシオン。彼女には万全の状態でその場へ送り出さなければならない。

 そして、同じレースへの出走に希望を残しているロンマンガン。

 日程的にこれ以上のレースを詰め込むわけにはいかないから結果待ちではあるが、出走に備えて準備をしている。

 その姿はまるで──彼女をサポートしているウマ娘が、阪神レース場新装記念を制してから推薦を得るまで、有記念に備えていたときのようであった。

 そういった訳で今のチーム〈アクルックス〉は、今までまったく縁の無かったクラシック三冠の最高峰──ダービーに向けていっぱいいっぱいだった。

 正直、サンドピアリスの面倒をギャロップダイナに完全に任せられるのはありがたい。

 

「当日は、NHK杯があるからオレはいけないからな。ピアリスのこと、頼んだぞ」

「ああ、任せときなよ。大船に乗ったつもりでさ。それにこっちはその方が好都合……

「ん? 何か言ったか?」

「い~や、全然。精一杯、ビジョウの代わりを務めてやると気合い入れたくらいだぜ?」

 

 オレがジト目で見ると、笑みを浮かべて返すギャロップダイナ。

 その表情、微妙につくりものな感じも否めないが……だが、NHK杯はGⅡだし、オラシオンはその注目株だから、正トレーナーのオレがいかないわけにはいかない。

 本音を言えば、オラシオンと相性のいい渡海とミラクルバードの二人に任せて、オレがピアリスについて行きたいくらいだが……

 

「当日は、ミラクルバードを同行させるからな」

「「えッ!?」」

 

 その場にいた二人のウマ娘から同時に驚きの声があがる。

 ギャロップダイナはてっきり自分だけだろうと思っていたのだろうし、ミラクルバードもまた自分が指名されるとは思っていなかったんだろう。

 ダイナに任せる以上はお目付役は必要だからな。

 かといって渡海ではダイナを御せるとは思えないし、オラシオンのケアをしてもらうという大事な役目もある。

 

「オイオイ……マジかよ、ビジョウ。前回はあたしとピアリスだけだっただろ。それと一緒でいいだろうに。勝った後もウイニングライブまでちゃんとフォローできたぜ?」

「それには感謝してる。だけど前は条件戦だが今回はGⅢの重賞だ。ちゃんとわかるのが一人もいないのはマズいからな」

 

 万が一にでもピアリスが勝ったら……それを考慮しないわけにはいかないからな。

 で、もしも勝って、その準備をまったくしていないという状況だったら……重賞でそれは絶対にお叱りを受けるパターンだ。

 そんなつまらないことでURAから睨まれたくもない。

 

「それにオラシオンの方も今度はGⅡだからな。オレと渡海で十分事足りる」

 

 それにロンマンガンはダービー対策のためにレースを見学させたいからな。

 そうなるとやっぱりミラクルバードに任せるしかない。

 

「焼き鳥娘の面倒まで見ろだなんて、勘弁してくれよ」

「それはこっちの台詞だよー! ボクだってオーちゃんのこと見たいのに。それにダイナ先輩の暴走をボク一人で止められるわけないんだからね」

 

 ミラクルバードが「心外だ!」とばかりに両手をバタバタと振って抗議してくる。

 

「……じゃあミラクルバード、お前と渡海にオラシオン任せていいのか? マスコミ対応も含めて」

「う……」

 

 オレは京都に行ってもかまわない、という姿勢を見せるとミラクルバードもだがギャロップダイナも露骨に顔をしかめた。

 

(やっぱり何か企んでるじゃねえか)

 

 視界の隅で起こったその変化に突っ込みながら、あえてそれは無視してやる。確かに前回苦労させたのは間違いないからな。とりあえず今回のことは不問にしてやる。

 一方で、口ごもり苦笑を浮かべたミラクルバードは「うん。やっぱりボクがいってくるよ」とあっさり引き下がった。

 確かにダイナについては不安は残るが……車椅子のミラクルバードがついて行けばそれを気遣って無茶なことはしないだろう。

 意外とダイナは後輩の面倒見が良いからな。

 

(……コミュ障に半歩踏み入れてるもう一人の年長者(誰かさん)と違って、な)

 

 そう思ってオレがこっそりため息を付くと──再度、部屋の戸が開いた。

 そして──

 

「トレーナー、遅い! シオンもロンマンもピアリスも待ってるんだから! いい加減、練習(トレーニング)を始めるわよ!」

 

 こうしてタイミング良くやってくるあたりは、コミュニケーション能力を犠牲にして、それ以外の能力が発達しているんじゃないかと思ってしまう。

 




◆解説◆

【企んでいることなんてない!】
・オラシオン回のように見せて、実はピアリス回でした。
・そんなわけでピアリス回のルールでのタイトル。
・次はいよいよNHK杯!(ピアリスのレースもあるけど)

NHK杯
・現在ではすでに無くなったレースで、1953年~1995年の間、開催されていました。
・1953年に4歳馬(当時表記)の重賞「NHK盃」として創設され、1970年に「NHK杯」に変更。
・東京競馬場の芝2000で開催されており、1967年だけ中山競馬場で開催。
東京優駿(日本ダービー)のトライアル競走だったのですが……実は、NHK杯を制してダービーを制したのは、初開催を制したボストニアン以下、1957年のヒカルメイジ、ダイゴホマレ(1958年)、ヒカルイマイ(1971年)、カブラヤオー(1975年)と全43回の開催で5頭のみ。他にもトライアルレースがあるので無理もないのですが……
・なお、NHK杯を制した馬の中には、史実ではダイユウサクとコスモドリームの祖父にあたるダイコーターや、乾井トレーナー憧れのハイセイコーの名前があります。
・1985年のグレード制導入でGⅡに指定されています。
・廃止になった翌年の1996年からはNHKマイルカップが創設されており、GⅠレースとなっています。
・新設された、と見るべきだと思うのですが……GⅠに昇格して条件が変わったという見方もあるようです。
・ダービートライアルの座は青葉賞や、距離や開催地から完全に後継レースといえるプリンシパルステークスに引き継がれることとなりました。

逸話
・“あの方”=シンザンは皐月賞とダービーの間にオープン特別(1964年5月16日開催)を走っています。
・しかもそこで2着になってしまい、デビュー以来の連勝が6で止まってしまいました。
・5月31日開催のダービーの2週間前なわけで……中1週で出走、ということになってます。
・しかも、勝ってますしね。ダービー。
・実際、調整が間に合わないから出走したらしいです。

未経験
・今までのオラシオンの出走は新馬戦、未勝利戦、阪神ジュニアステークス、シンザン記念、スプリングステークス、皐月賞の6戦。
・最初の2戦はどのレースと特定していなかったのですが、その後は阪神、京都、中山、中山と東京を一度も経験しておらず、全部右回り。
・これは原作の小説『優駿』も同じで、その理由がないとNHK杯を出走する理由が無くなるので、本作も同様にしています。

前回
・サンドピアリスが史実1989年4月16日に阪神第5レースの400万の条件戦に出走しています。
・ダートの1800メートルで、そこで見事に1着をとりました。
・そしてその日……中山では皐月賞(第49回)が開催されていました。
・ちなみにそっちを優勝したのはドクタースパート。
・……実は今回、致命的な大失敗をしでかしてまして、「黒い風」を書き終えて、一息ついてからこのシーンを書くにあたって「ロンマンガンは若草ステークスに出したけど、そういえばピアリスってこのころ何していたんだろ?」と思って調べることに。
・そして出走レースを見て……同日に皐月賞があるのを見て青ざめました。
・「……ピアリスが皐月賞を観てるシーン、書いちゃった」
・しかも悪いことに、すでに最初の(1)がアップされた直後だったわけで……
・慌ててそのシーンを削るという事態に発展しています。

重賞だろ? GⅢの
・サンドピアリスの5戦目で、NHK杯と同日に開催されていたのは、京都開催のGⅢレース、京都4歳特別。
・ウマ娘世界の名前にすれば、『京都クラシック特別』でしょうか。
・芝の2000メートルでトライアルではありませんが、ダービー前哨戦の一つでした。
・1955年から開催されていた歴史のあるレースでしたが現在では開催されておらず1999年が最後です。
・2000年のスケジュール改正で菊花賞トライアルだった京都新聞杯がこの時期に引っ越してきてその役目を引き継いでいます。
・サンドピアリスが出走したのは第35回。
・なお……ウマ娘時空のために世代が歪んでいるせいでそうなっているのですが、このレースには本作ですでに登場しているオリジナルウマ娘の元ネタが2頭出走していました。
・今まで〈アクルックス〉が挙げた大金星2つとどちらも絡んでおり、レッツゴーターキンの天皇賞(秋)で最後まで競ったムービースターが7枠15番で、ダイユウサクの有馬記念に出走して最下位だったオースミシャダイが8枠17番で、それぞれ出走しています。
・ちなみにその前年の第34回の勝者はオグリキャップ。
・シンデレラグレイでは描写が完全に華麗にスルーされたレースで、ヤエノムテキとの対決だった毎日杯と、レースをダービーと合わせる描写になったNZT(ニュージーランドトロフィー)の間に出走していました。
・ちなみに……これのレースでオグリとブラッキーエールことラガーブラックは再戦していました。2番人気だったのに11着でしたが。
・オグリキャップはダービー出走を認めて貰おうと実力を見せつけるために出走したんでしょうけど……やっぱりダービーへの出走はかないませんでした。



※次回の更新は9月30日の予定です。  

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