見えぬ輝きの最南星《アクルックス》   作:ヤットキ 夕一

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第18R 焦燥のヤマト!! 揺るがぬ精神(こころ)を会得せよ!!

 

「……どうしてこうなった?」

 

 簀巻きにされたウマ娘──ダイタクヤマトを目の前にして、オレは思わず言っていた。

 それに応えたのは、まるで捕ってきた獲物を見せつける飼い犬のように自慢げな様子で尻尾を振るウマ娘だった。

 

「これは異なことを。(わたくし)が先ほどトレーナー様に確認をとったではありませんか? ですからこの(わたくし)、全身全霊を込めた全力をもって、対処致したのです」

「これが?」

 

 思わず地面に転がっているダイタクヤマトを見る。

 ホント、どうしてこんなことになってんだ?

 というか絵面がヤバ過ぎるだろ、コレ。

 こんなのが他の人、それもたづなさんになんて見つかっちまったら──

 

「……トレーナー? おタケちゃんに、いったい何を頼んだの?」

 

 冷ややかな声が、オレの隣のやや下方から聞こえてくる。同時に刺すような視線も感じる。

 車椅子に腰掛けたミラクルバードからのそれであり、黄色い覆面の奥には明らかにジト目で見つめる瞳があった。

 

「何って、それは……」

 

 答えようとしたが、それに窮する。

 なにしろオレは内容も見ずに返事をして、その結果がコレなわけで……

 というか、素直に従ったらとんでもねえことになってるじゃねえか、マチカネフクキタル!!

 言いよどむオレに対してミラクルバードは深くため息をついてから、厳しい目を後輩へと向けた。

 

「おタケちゃん、なんでこんなことになってるの?」

「当然、トレーナー様の命令、でございます」

 

 よどみなく出た答えに、ミラクルバードが再びオレへジト目を向けてくる。

 そんな反応に気付いていないのか、彼女は説明を始めた。

 

(わたくし)、トレーナー様のご指示を無視してトレーニングに(いそ)しむ後輩を発見したため、即座に御報告したのですが……トレーナー様の信頼篤く全権を委託された(わたくし)めは、この心得違いも甚だしい後輩を捕獲してトレーナー様の御前に引っ立てて参った次第でございます──」

 

 なるほど。やっと全容が見えたな。

 ダイタクヤマトのヤツ、オレが休めと指示を出したのにも関わらず勝手に自主トレしていたのか。

 それを止めてくれたのは──方法はともかく──よくやってくれた。

 事情を聞いたミラクルバードも大きくため息をつく。

 その理由は、やりすぎた彼女に対するものか、彼女に任せたオレに対するものか、それとも指示を無視したダイタクヤマトに対するものか……

 

「──この(わたくし)、トレーナー様の御指示とあれば例え火の中水の中、でございます。いかなることでも」

「よし。トレーニングに戻れ」

「オフゥ……」

 

 ガクリと膝から崩れ落ちながら天を仰ぎ、大げさに悲しみをアピールする彼女。

 まぁ、いつもの反応だし。とりあえず放っておこう……

 それに、いつまでも喋らせていると尾鰭をつけて余計なことを言い出して余計にこの場を混乱させそうだからな。

 そういうわけでとりあえず御退場願った。

 なんだかんだでオレの言うことを一応は聞く彼女は、チラチラとこちらを見ながらも練習用のコースへと歩いていく。

 

(ともあれ、ダイタクヤマトだ)

 

 一方で、簀巻きにされたままのダイタクヤマトは観念したのか動く様子はない。

 

「それで間違いないのか? ダイタクヤマト」

「はい。おおむねその通りであります……」

 

 神妙に縛についているダイタクヤマトはオレの問いにそう答えると、しゅんとした様子でその耳を垂れさせた。

 容疑を認めたダイタクヤマトに、オレは思わず頭をガシガシと強く掻いた。

 

「ダメだろ……レースの次の日だぞ? この前のレース後もそう言ったが、きちんと体を休ませないと」

 

 他のスポーツもそうだが、たとえ走るために生まれてきたような存在でも競走(レース)の本番を走れば間違いなく体に負荷が蓄積する。ヒトだろうがウマ娘だろうが同じなんだ。

 それは短距離だろうが長距離だろうが関係ない。距離が短ければペースが速くなるんだから当たり前だ。

 レースの勝利という栄光を目指して全力で走るのは、体に負担がかかるのは言うまでもない。

 

「無理をすれば体へダメージが必ず来る。お前自身に自覚がなくともな。それを無視して無理を続ければどうなるか……オレの口からいわなくてもわかるだろ?」

 

 ただでさえ競走ウマ娘の脚はケガをしやすいと言われている。その顕著な例がダイユウサクの同期だったメジロアルダンだ。

 才能あふれた彼女だったがケガに泣かされていたのは明らかだった。

 もしもケガがなければ、さらに強力なオグリキャップのライバルになりえていただろう。

 そんな彼女がケガに細心の注意を払っていたのは間違いないし、それでもケガをしてしまうほどにウマ娘の脚というものは繊細なんだ。

 それを休ませずに無理なんてしたら──あっという間に再起不能なほど深刻な負傷を負うことになる。

 その姿を思い出し、オレは思わず固く目を閉じた。

 

「走れなくなることがどんなに辛いことか、ウマ娘じゃないオレには実感としてはわからない。だが、そうなったヤツらを何人も見てきている」

 

 研修時代に見たシャダイソフィア。

 負傷後の彼女の姿も、それで取り乱したギャロップダイナの姿も、今でも思い出す。

 幸いなことにオレが担当しているウマ娘でそうなったヤツはまだいない。

 しかしそれがいつ、誰に起こるかなんて分かりはしない。

 ダイタクヤマトだけじゃなく、オレが関わる全てのウマ娘にそうなって欲しくないのはトレーナーとして当然の感情だろう。

 

「し、しかしでありますが、先のレースの体たらくを考えるととてもジッとしていられなくて……」

 

 悔しげに目を伏せるダイタクヤマト。

 彼女のその気持ちが理解できないわけじゃない。

 目標である昇格まであと1勝。

 それをギリギリで逃した前々走。

 今度こそは、という気持ちで挑んだ前走が掲示板にも入れない完敗、と悪化した成績。

 焦るなという方が無理だ。

 まして生真面目な性格の彼女は、気楽な気持ちで「さて、次また頑張りますか!」と簡単に切り替えることもできない。

 まさにオレが危惧した『前のめり』な姿勢になっている弊害だった。

 それをどう(いさ)めるか──オレが考えようとした時だった。

 

「ねぇ、ヤマちゃん。ボクは……トレーナーと違ってウマ娘だし、キミやみんなと違って走れなくなったから、さっきトレーナーの言った気持ちはそりゃあもう痛いほどに実感してるけど──」

 

 自虐的に苦笑を浮かべつつ言い始めたミラクルバード。

 彼女は言葉を切り、真剣な表情へと変えて言う。

 

「……辛いよ。ホントに」

「スマン」

 

 ミラクルバードにその言葉を言わせてしまい、オレはすぐに謝った。

 あまりにも無茶なダイタクヤマトの姿にオレは冷静さを失っていたらしい。少なくともミラクルバードの前でしたらいけない話だった。

 

「なんでトレーナーが謝るのさ!? ボクはヤマちゃんに知って欲しくて」

「悪かった。ゴメンな……」

 

 慌てた様子のミラクルバードの頭を、その傍らから少し乱暴に撫でつつ、オレは謝罪を繰り返した。

 それを見てダイタクヤマトもさらに神妙な面もちで謝罪した。

 

「あの……先輩。それにトレーナー殿。本当に申し訳ありませんでした。私の考えが浅はかだったせいで、ご迷惑とご心配をおかけしてしまったようで……」

 

 深く頭を下げたダイタクヤマトに対し、ミラクルバードはその背負ったハンデをまったく意識させないような朗らかな笑みで応える。

 

「浅はかとかじゃなくて、ヤマちゃん、なにか焦ってない? どうしてそんなに急いで昇格したがってるの?」

「それは……もう私もシニアになって長いですし、いつまでも条件ウマ娘というわけには──」

 

「……スプリンターズステークス、か?」

 

 オレの指摘にダイタクヤマトはわかりやすく肩をピクッと動かして反応した。

 図星だな、これは。

 オレは小さくため息をつく。

 中央(トゥインクル)シリーズのGⅠレースは距離に注目すると、明らかに中距離から長距離が多い。

 短距離のGⅠはスプリンターズステークスと高松宮杯から距離を縮めて芝1200のGⅠに格上げされた高松宮記念しかない。

 スプリンターズステークスの歴史はGⅠでも別格と言われる八大レースに比べれば短く、高松宮記念に格上げされたのはさらに最近になってから。

 中央(トゥインクル)シリーズの近距離軽視の傾向が改善されてきていると言えるが、まだまだだ。

 その数少ない近距離重賞の秋の最高峰であるスプリンターズステークスに、生粋の短距離走者(スプリンター)であるダイタクヤマトが出たいと思うのは当然だろう。

 

「スプリンターズステークスの開催は12月。前走でオープン昇格していたら間に合っていたかもな」

 

 オレのつぶやきにダイタクヤマトの肩が再びビクッと反応する。

 それから少しの間があり、彼女は口を開いた。

 

「……ライバルだと言ってくれたウマ娘(ひと)がいたんです」

 

 うつむいた彼女はやっと素直に気持ちを吐き出し始めたのだった。

 

「ヘリオスさんに対するパーマーさんのような、そんな一緒に走れる相手が私にもやっとできたんです。その彼女が……オープンクラスで待っているんです。一刻も早く追いつかないといけません。そして彼女とまた競うのなら最高の舞台で走りたかった。だから……」

「同じオープンクラスのウマ娘としてスプリンターズステークスに出走する。そのためにこの前のレースはなんとしても勝ちたかったのか」

「はい……」

 

 格上挑戦ではそのウマ娘と同等とは言えない。

 ただ同じレースで競うのではなく、追いついて対等に競い合いたかったんだろう。

 彼女との約束を守るために。

 その夢が破れ、追いつめられ、焦った結果がレース直後だというのに体を休めずにトレーニングしてしまったというわけか。

 

(これは、難しいな……)

 

 たぶん、ダイタクヤマトの体はオレの読み通りに本格化(成長期)に入っている。

 ただメンタルがついてこなかったために結果が伴わなかった。

 そして今のままだと、実力を完全に発揮できるかわからない。

 もしもまた勝てなかったら、今度こそ体と精神のバランスをおかしくしてスランプに陥り、そのまま勝てなくなることだって十分にあり得る。

 さて、どうしてものか……とオレが思ったとき、ここに来る前から手にしていた“それ”のことを思い出した。

 

(ふむ……なるほど、な)

 

 彼女の言ったことは、確かに正しかったのかもしれない。

 ダイタクヤマトにかけるべき言葉が見つかり、オレはひそかに彼女に感謝した。

 

◆  ◇  ◆  ◇  ◆

 

 オレは簀巻きにされたままのタイタクヤマトを解放した。

 手を貸して立たせ、その両肩に手を置く。

 オレが見ると、ダイタクヤマトは戸惑った様子で首を傾げた。

 

「トレーナー殿?」

「なぁ、ダイタクヤマト。さっき名前が出たダイタクヘリオスってお前から見てどんなウマ娘だ?」

「ヘリオスさんでありますか? それは──」

 

 考え込もうとするダイタクヤマトにオレは一つ条件を付け加える。

 

「一言で、な」

「え? う~ん……」

 

 悩む彼女。

 とはいえ、この条件を付け加えないと延々といいところを上げ続けかねないからな。

 それほどまでにダイタクヤマトにとってあこがれの存在なわけだが。

 

「“太陽”ですかね。どんなときも明るい笑顔を向けてくれて、そして私にとっては絶対的な唯一無二の存在であること。まさに“太陽(ヘリオス)”です。燦然と輝く目標であり、彼女がいたからこそこの学園で走っている今の私があるのですし……」

「なるほど、な」

 

 オレはダイタクヤマトに目指すべき自分のなりたい(ビジョン)を持って欲しかった。

 今のダイタクヤマトは現れた好敵手(ライバル)の存在を意識するあまり、自分を見失っているように見えた。

 そのウマ娘のライバルたる自分になろうとして、本来の自分が見えなくなっている。

 だからこそ、ダイタクヤマトが次のステップに上がるために、揺るがぬ芯となるものが必要だと思った。

 

(ダイタクヤマトの原点は、やはりダイタクヘリオスへのあこがれ……)

 

 その気持ちを忘れるな、というのは正解に思えなかった。

 なにしろウチのチームに入る前までは“ダイタクヘリオスになる”のを徹底して、それで結果が出ていなかったんだから。

 だからこそ『お前も“太陽(ヘリオス)”になれ』というのは明らかな間違いだと思っている。

 だからこそ──

 

「お前は()()()()になれない、っていうのは前に言ったよな?」

「それは、はい……」

 

 訝しげにオレを見上げるダイタクヤマト。

 何を今更、同じことを言い出すんだろう、といったところか。

 

「お前が目指すべきものは別にある。ダイタクヘリオスじゃないお前の名前は?」

「ダイタクヤマト、ですけど……」

 

 そう答えた彼女の頭の上に、オレは持っていた帽子を乗せた。

 開いている穴に彼女の耳を通しながら続ける。

 

「そうだ。お前はダイタク()()()だ。お前が目指すべきは、太陽(ヘリオス)じゃないんだ」

「これは……」

 

 その帽子は軍帽のデザインだった。

 たしかにマチカネタンホイザが被るには少しばかり似合わない。

 だが──生真面目で、それを現すかのように一直線に切りそろえられた前髪の彼女には、その帽子がよく似合っているように思えた。

 

「お前が目指すのは……戦艦だ」

「──はい?」

 

 呆気にとられるダイタクヤマト。

 そしてオレの隣にいるミラクルバードも「トレーナー、急に何言ってるの?」と言わんばかりのポカーンとした表情でオレを見ている。

 まぁ、確かに突拍子なさすぎたかもしれないが……無論、オレも考えなしに言ってるわけじゃない。

 

「世界最大級を誇った超弩級戦艦。その戦艦のように大きく構え、揺らぐことなく目標に向けて突き進む──そんなウマ娘を目指すんだ」

「揺らぐことなく、突き進む……」

「その通りだ」

 

 戸惑った様子でつぶやくダイタクヤマトに、オレは大きくうなずいた。

 

「今のお前なら、誰かの真似じゃなく確固たる自分のスタイルで走れるようになっているだろ?」

「それは、その通りですが……」

「揺るがない自分の象徴として、ダイタクヘリオスが“太陽(ヘリオス)”であったように、自分と名前が同じそれをイメージするんだ」

 

 ダイタクヘリオスを真似て拠り所としていたダイタクヤマトは、言い換えれば自分に自信を持てなかったということでもある。

 それに見合うだけの実力をもった今だからこそ、理想像(ビジョン)を描いくことで理想の自分を意識する。

 その核となるイメージを描くのに、彼女の名前を考えたらそれ以外にオレは思いつかなかった。

 戦中戦後を通して今なお世界最大級の戦艦として名を残し、我が国の特別な感情を抱かせる、帝国海軍の象徴たる(ふね)──

 

「その名は……大和(ヤマト)

 

 手にしたスマホでその姿と歴史が綴られた情報を調べ、ダイタクヤマトに手渡す。

 今一ピンときていなかった彼女は、オレから渡されたスマホを興味深く見つめていた。

 そして──

 

「あの、トレーナー殿。申し上げにくいんですが、この艦って沈んでますよね? それってやはり縁起が悪いのでは……」

 

 恐る恐るといった様子で言うダイタクヤマト。

 ウマ娘競走(レース)の世界にも“沈む”という言葉がある。

 集団から抜け出すことができず、また抜け出して走っていたものが集団の中に埋もれてしまう様を“バ群に沈む”とか単に“沈む”と言う。

 得意の脚質が逃げであるダイタクヤマトなら後者の状況になるだろうし、逃げのウマ娘の負けパターンでそう言われることが多い。

 だからダイタクヤマトがそれを厭うのは分かる。

 しかし──

 

「確かに大和は沈んでいる。それも敵の攻撃を受けてだ」

「ほら、やっぱり──」

「戦艦が簡単に沈むか!」

「ッ!?」

 

 オレの反論にダイタクヤマトはビクッとして尾をピーンと立たせる。

 

「戦艦大和は敵の猛攻に長時間晒されているのに耐え、その上で沈んだんだ。決して簡単に沈んだわけじゃない」

 

 大戦末期の絶望的な戦況の中で、まさに決死の覚悟で出撃した戦艦大和。

 それでも11隻の空母から出た航空部隊の攻撃を受け、魚雷が何本刺さっているか分からない状態になるまで攻撃に耐えたんだ。

 

「それに同型2番鑑の武蔵も沈んでいるが、それもまた猛攻に耐えた末に轟沈している。大和級戦艦は耐久力が高かったんだ」

「その耐久力を、見習えってことでありますか?」

「そうだ。どんなに厳しい戦いでも、耐えて耐えて耐えまくって、そして沈むことなくゴールを駆け抜けて、その勇姿を日本国中に見せつけてやれ。不沈鑑といわれるくらいに」

「不沈鑑……悪くない響きでありますね!」

 

 考え込んできたダイタクヤマトだったが、やっと明るい声で答えてくれた。

 反応を見るに乗り気になってくれたようだ。

 

「ま、ウチのチームだと浮沈鑑ってよりは幸運鑑の方が合ってるかもしれないけどな」

「それだと別の(ふね)になってしまいますよ。雪風とか宗谷とか……」

 

 思わず苦笑するダイタクヤマト。

 乗ってきた彼女にオレも悪乗りをして言い返す。

 

「じゃあ改名するか? ダイタク()()()とかどうだ?」

「そんなぁ……ヒドいですよ、トレーナー殿」

 

 情けない声を出しつつ笑うダイタクヤマトに、オレも思わず笑みを浮かべる。

 その彼女はふと深厚そうな顔になって言った。

 

「でもトレーナー殿。さすがに戦艦だと、速いイメージがないのですが……」

「そうか? 大和級戦艦は意外と速いんだぞ」

「え? そうなのでありますか? とあるゲームでは低速だったような?」

「巨体のイメージが強いからな」

 

 デカくて重いから、遅いという印象がついてしまったんだろう。

 実際のところ、大和型の最高速度は27ノット。

 さっきダイタクヤマトが名前を出した特務鑑・宗谷の方が遙かに遅い。

 

「速いイメージの方がいいのなら、宇宙戦艦の方でもいいぞ?」

「えっ?」

「ワープは光速よりも速く移動できるからな」

 

 そう言ってオレは再び笑う。

 どこかで光速にこだわっていたウマ娘のくしゃみが聞こえたような気がした。

 




◆解説◆

【焦燥のヤマト!! 揺るがぬ精神(こころ)を会得せよ!!】
・今回の元ネタはほぼオリジナルなのですが、原形は『宇宙戦艦ヤマト』の第8話「決死のヤマト!! 反射衛星砲撃破せよ!!」から。
・ほとんど原形とどめてない気が……

大和(ヤマト)
・大日本帝國海軍が建造した超弩級戦艦で、当時世界最大を誇った大和級戦艦の一番艦(ネームドシップ)である戦艦大和のこと。
・その全長は263メートル、排水量6万4000t。
・諸減について詳しく解説するとキリがないのと、本作は『艦これ』の二次創作でもないので以下省略。
・今では日本人が誰もが知っている有名な戦艦ですが、その存在が広く知れ渡ったのは戦後の1952年に発行された「戦艦大和ノ最期」と、翌年に同作を映画化した「戦艦大和」がきっかけ。
・大日本帝國海軍では秘密兵器扱いだったので国民の認知度も低かったせい。
・その後は宇宙戦艦になって銀河の彼方まで旅立ったり、とあるMMOの緊急クエストの敵になってプレイヤーたちにボコボコにされたり、と日本国民に愛されている(?)戦艦です。
・ちなみに書いてる人の中でダイタクヤマトのキャラ付けの外観含めたイメージを『艦これ』の大和にしようかと思った時期もありました。
・でもあっちは落ち着き過ぎていて、正直なところ成績的には優等生とはいえないダイタクヤマトとはちょっと違うなと結果的に選ばなかった経緯があったりします。

猛攻に耐えた末
・戦艦武蔵の方が大和よりも猛攻に耐えて沈没しています。
・戦艦武蔵の最後の戦いはレイテ沖海戦で、推定雷撃20本、爆弾17発、至近弾20発以上。9時間以上の戦闘の末に沈没。
・対して大和は坊ノ岬沖海戦にて上記の攻撃を受けて2時間近くで沈没。
・これは大和の耐久力が低くて後発の武蔵が改良されていたわけではなく性能は変わりません。
・その原因としては──
  ともに出撃していた艦艇の数が大和の方が少なく攻撃が集中した。
  武蔵の時よりも敵の攻撃が激しかった。
  大戦末期は燃料不足による訓練が満足にできなかった。
  武蔵の撃沈の方が先で、あまりにも時間がかったから攻略法を研究していた。
というものが挙げられます。
・特に最後のは魚雷の被害が左舷に集中していて、その結果として沈没の際には横転して転覆しています。

意外と速い
・と乾井トレーナーは言っていますが、大和型の最高速度27ノットというのはけっして速ものではありません。
・ただし、戦艦として目立って“遅い”というものでもないので言っています。
・例えば金剛級戦艦の最高速度は約30ノットと明らかに上回っていますが、大和級は史上最大の45口径36cmメートル3連装砲を3基も搭載しており、船体の重さが違います。
・空母等の他種の船には劣りますが、規模の面で大和型よりも劣る長門型や扶桑型戦艦の最大速度は25ノットであり大和型の方が速いのです。

特務鑑・宗谷
・超幸運艦にして、大日本帝國海軍の生き残りとして今も現存している奇跡の艦。
・帝國海軍としては2代目の宗谷にあたる艦で、元はロシア向けの耐氷能力を持った商船ボロチャエベツとして他2隻と共に建造開始。
・しかしソ連との関係悪化のため引き渡されず、商船・地領丸として就航。
・備え付けてあった音響測深儀に注目した帝國海軍がそれ利用した測量艦・運送艦の運用を考えて買い取り、改装の上に宗谷の名前がつけられ横須賀鎮守府所属の特務艦に。
・その後は紀元二千六百年特別観艦式に出たりして、時代は第二次世界大戦へ。
・激しい戦いによる危機を奇跡としか思えない幸運でことごとく避ける。
・一例として──
  激戦ミッドウェー海戦に参加→鈍足のために先行していたため難を逃れる。
  4発の魚雷が襲撃→2発回避。1発は艦の下を通過。1発が当たるも不発。
  トラック島の空襲で座礁→総員退艦するも翌日自然離礁して無事。
  横須賀で修理中に敵の空襲→一緒にいた長門に攻撃集中。
  その時、攻撃で艦内に気化したガソリンが充満→缶に火が入っておらず無事。
  輸送任務中に敵が接近→突然発生した濃霧に紛れて港に逃げ込む、
  そんな感じで終戦まで生き残る。
  もともと商船だったので、他の生き残りのように他国に引き渡されずに残る。
・戦後は海上保安庁が灯台補給船として使用。
・その後は南極観測船を新造する金が無いので、幸運を見込まれて大改修されます。
・そして押し付けられた南極の「接岸不可能」な海岸に負けず見事に接岸。
・合計6度の南極観測を成功させた後に離任。
・海上保安庁の巡視船として1979年まで活躍。
・引退後に解体の話が出るも、旧海軍や南極観測隊のOB含めた多数の嘆願で保存が決定。
・そうして今も東京都のお台場にある船の科学館に存在し続けています。  
・なお、書いている人が大好きな艦です。
・大和型よりも宗谷が遥かに遅いと書かれていますが、その最大速度は驚きの12ノット。
・この速度であの大戦を生き残ったのが本当に幸運です。

宇宙戦艦
・本章の各話タイトルでお世話になってる『宇宙戦艦ヤマト』のこと。
・大和型戦艦がベースになっているので、全長もほぼ同じ。
・ただし、放送中の資料だと300メートルを超えていたり、その数値が一定ではなかったりと曖昧で、後になって固まった設定のようです。
・原作者の松本零士氏が「戦艦大和よりも30メートル程度長い、ロケットノズルが付いている分長くなっている」と答えているので293メートルが正しいのだと思われます。
・主機関が波動エンジンになっているため、空間跳躍(ワープ)が使えます。
・なお、こっちの戦艦も沈んでいます……
・ちなみに……本作でのダイタクヤマトが初登場した時には『宇宙戦艦ヤマト』のネタばかり入れていたんですよね。
・“府中の彼方になにか背負って旅立”とか“手を振る人に笑顔で答え”とか主題歌ネタを主に。
・あの時はまだ第三章の主人公になるかどうかわからなかったのですけど。
・話をすっ飛ばされて、「謎の先輩・おタケ&ヤマちゃん」の片割れになる可能性がありました。

光速にこだわっていたウマ娘
・ひょっとしてコイツのことですかね?


※とりあえず今月中は今のペースで。次回の更新は11月30日の予定です。  

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