見えぬ輝きの最南星《アクルックス》   作:ヤットキ 夕一

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 京都レース場では、京都大賞典の準備が進む中、その出走5分前に東京では同じくGⅡレースの毎日王冠がスタートしていた。

 先頭(ハナ)を切って逃げたダイタクヘリオス。
 その少し後方につけたのが──プレクラスニーだった。
 彼女は最後の直線で逃げていたダイタクヘリオスに並び、追い抜き──そのまま僅差で1着でゴールを駆け抜けた。

◆  ◇  ◆  ◇  ◆


「あ~、あと少しだったのに~ッ!!」

 ダイタクヘリオスが天を仰ぎながら思わず嘆く。
 その姿を、私は葦毛の髪をなびかせながら眺め、淡々と慣らしながら走る速度を落としつつ、ウイニングランへと移行し──そして、呟いた。

「……確かに僅差でしたけど、ね」

 それも折り込み済みの勝利。
 なぜなら“()()10月”だから、だ。
 ダイタクヘリオスをはじめ、今回のレースに出走したメンバーと今後も秋のGⅠ戦線で顔を合わせることもあるだろう。
 確かに圧倒的な力を見せつけて、相手に「とてもかなわない」と心を折り、以降を有利に進めるという戦略もある。

(長距離ならそれも可能でしょうが……)

 距離が長ければ実力の差が、そのままタイム差として大きく開くことになる。かなり極端な例えになるが、ヒトのマラソンの1位と2位のタイム差が、100メートル走のそれになるようなことはまず滅多にない。
 短距離でも圧倒的大差で勝つウマ娘もいるが、今日のレースで私──プレクラスニーはそれが可能ではないと判断した。
 だからこそ、あえて全力を見せなかった。今後のレースを考えれば、手の内を完全に見せてしまうのは得策ではなく、勝てる力で勝ったのである。

「とはいえ……」

 2着のダイタクヘリオスをチラッと見る。
 彼女の「あ~、マジ悔しい~」と嘆いているのを見ると、「少しギリギリにしすぎたか」とも思ってしまう。
 しかしそれも油断させるための作戦、と自分に言い聞かせながら、やがて足を止めた。

「さて──」

 改めて振り返る──と、3位になったウマ娘が目に入った。

「……メジロマーシャス?」

 立ったまま膝に手を当てて俯き、呼吸を整えている。
 その姿を見て──なぜかモヤッとした。

「ふ~ん……メジロ家、ねぇ……」

 今回のレースにもメジロの名前が付くのが彼女を含めて二人いた。
 おまけに同日開催で同じGⅡの重賞、京都大賞典にも出走しているウマ娘が二人いる。
 それに思い至るとなんだか無性に……腹が立っていた。

「我が世の春……ってところかしら? そのうち、“メジロにあらずんばウマ娘にあらず”なんて言うのが出てきそうね……」

 それこそ、おごる平家も何とやら、だ。
 そんな、苛立ちをそのままぶつけるように口をついて出た言葉。
 しかし同時に戸惑う。
 なぜ──どうしてこんなに心が逆立つのか?
 なにをそんなにイラついているのか?

(毎日王冠を制したのは、私だというのに……)

 理由が分からず、さらにイラ立つ。
 思わず、その感情にまかせて──メジロマーシャスに鋭い視線を向けていた。
 ──ところが、

「うひゃあッ!?」

 プレクラスニーとメジロマーシャスの間にたまたまいたダイタクヘリオスが、その視線に込められた圧に敏感に気が付いて、思わず声を上げていた。
 我に返り、とっさに視線を逸らす。

「な、なに今の……マジヤバ過ぎ……」

 視線を感じた方へ振り返ったダイタクヘリオス。
 しかし、そのころにはプレクラスニーは他を向いている。「おかしいな~」と首を傾げながらダイタクヘリオスは去っていく。
 それに少しだけホッとしていると──

「ああいうのはあまり感心しないっスね」

 横から声をかけられる。
 額に「夢」と書かれた鉢巻きをしたウマ娘だった。

「バンブーメモリー……先輩」

 二つ年上のバンブーメモリーもまた、毎日王冠に出走していたウマ娘の一人だった。

「負けた身としては言いづらいし、もちろん勝ったウマ娘を揶揄するつもりなんてさらさらないっスけど、イラ立ちを八つ当たりでぶつけるのはよくないっス」

 バンブーメモリーは風紀委員長。学園での風紀違反に対してはもちろんだが、学園外のURAでの活動にも、目に余る行為には苦言を呈してくる。
 さっきのは彼女に見つかってしまっていたらしい。
 だが──

「……なんのことでしょう?」

 涼しい顔でとぼけ、微笑みさえ浮かべてみせる。
 堂々としたその誤魔化しに、バンブーメモリーはかえって驚いたような顔になる。
 それに間髪を入れず──

「レースを勝ったのは私なのに……なにをイラ立つ必要がありましょうか?」

 そう言って──私は颯爽とその場を後にした。
 バンブーメモリーはなにか言いたそうにしていたが、それ以上は声をかけてこなかった。

(さて、これで切符は手に入れた)

 次に走るのは──秋の天皇賞。
 おそらくそこには、彼女がやってくる。
 春の天皇賞を制し、タマモクロスに続いて春秋連覇を狙う、あのウマ娘が。

(見せていただきましょうか。いけ好かないメジロ達の中で、現役最強と言われているウマ娘がどれほど強いのか、を)

 遠く離れた京都の地で、今まさに走らんとしている彼女へ──私は思いを馳せた。



第67R 大激走! まだ見えぬ輝き……

 ──さて、京都レース場ではスタートの瞬間を今か今かと待ちわびていた。

 

 今日のレース、スタート地点にあるゲートも7番目までしか使われない。

 そこへと出走メンバーが収まっていくのを見ながら、隣の車椅子のウマ娘が苦笑を浮かべた。

 

「さすがにこの人数は、ちょっと寂しいね」

「まぁな。しかも断然にスムーズに進むから、普段と感覚が狂うかもしれない」

 

 14人だったとしても、その半分の時間で済んでしまうゲート入り。

 もちろん無駄に待つ必要もないので完了次第スタートとなるわけだが、余りに普段と違えばルーティーンが狂ってしまうこともある。

 オレがそんなことを心配しているうちに──ゲートは開いた。

 

 各ウマ娘、綺麗にそろってスタートしていた。

 

「……杞憂、だったみたいね」

「ああ、よかった」

 

 オレたちのチーム所属のウマ娘、ゼッケン番号3番のダイユウサクも出遅れることなく、しっかりとスタートを切っていた。

 ダイユウサクは天性の勘で、ゲートを得意にしているが、万が一ということもある。

 それが大舞台であれば尚更だ。

 ともあれ、無事にスタートが切られ、京都大賞典は始まっていた。

 そしてすぐに動きがある。

 

「……やっぱり、そうくるよね」

 

 先頭を切ったのはメジロパーマーだった。

 体を起こしたまま走るようなその姿勢は、見ている側が不安になりそうだが、それでもさすがはウマ娘。見事な速度でレースを引っ張っていく。

 その後ろに7番のゼッケンをつけたウマ娘が走り、さらにその後ろに、ゼッケン番号3をつけたダイユウサクが走っている。

 

「3番手か……」

 

 とはいえ全部で7人しかいない。その位置は前の方というか、中間に近い。

 そして──そのすぐ後ろに、彼女はいた。

 

「マックイーン……」

 

 長い葦毛をなびかせて、彼女は走っている。

 ダイユウサクのすぐ後ろ。

 まるでピタリとつけるように走っている。

 

「マークされてるのかな?」

「そんなわけないだろ」

 

 ミラクルバードの苦笑しつつ言った冗談めいた言葉を、オレは即座に否定した。

 なにしろ今日のレースは人数が少ないのだ。ただそこに並んだというだけでしかないだろう。

 そしてメジロマックイーンは5番のゼッケンをつけたウマ娘と共に走っている。

 

「5番は間違いなくマックイーンをマークしているんだろうがな」

 

 オレの言葉に、ミラクルバードは視線をレースから離すことなく、「うん」とうなずいた。

 やがて、その二人はダイユウサクへと追いつく。

 彼女が横目でチラッと二人を見たのがわかった。

 並んだマックイーンと5番に対し、ダイユウサクは負けじとついていく──

 

「く……」

 

 オレは、迷った。

 そこを「その通りだ、いけ!」と言いたくなる気持ちと、「バカ! 抑えていけ!」と言いたい気持ち。その葛藤があった。

 普段の2000の距離ならついていけるかもしれない。

 だが、今回はダイユウサクが走ったことがない2400という距離。

 その400メートルがどれほど響いてくるのか──それさえ分からないのだ。

 だからこそ慎重に行ってほしいという思いもあるし、気持ちで負けてほしくない、という思いもある。

 

(とはいえ、スタンド(ここ)からは遠い。オレの声が届くはずがない……)

 

 じれったい思いをしながら──レースはさらに進んでいく。

 マックイーンと5番、それにダイユウサクが並んで走る中、前にいた7番がスルスルと下がっていく。

 

「あれ? 故障……って雰囲気でもないよね?」

 

 ミラクルバードの言うとおり、7番の走る姿に違和感はない。

 逃げるメジロパーマーを追いかける役目を、上がってきたマックイーン達に任せるべく自分から身を引いたんだろう。

 こうして、ダイユウサクと5番、マックイーンの3人で、メジロパーマーの後を追いかけるレース展開となった。

 そしてレースも終盤にさしかかり、第3コーナー付近で──パーマーは3人に追いつかれた。

 

『ここで、先頭が入れ替わった! ダイユウサク、マックイーン、シクレノンの3人が先頭だったパーマーを抜き……パーマーはついていけない!!』

 

 並ぶ間もなく、3人は抜き去った。

 悔しげにパーマーが「くっそおおぉぉぉ!!」と叫ぶ姿が見えた。

 そして第4コーナー。

 5番のウマ娘がわずかに遅れ、それに対して鹿毛のウマ娘が前に出た。

 第4コーナーを回った直線で、先頭に立ったのは──ダイユウサクだった。

 

◆  ◇  ◆  ◇  ◆

 

 途中から3人で競ってきたアタシ達。

 その中の一人がわずかに遅れたのを見て、アタシは足にグッと力を込める。

 前走は、伸びなかったアタシの末脚。

 

『無意識のうちに、お前は爪に不安を感じていた。だから思いっきり踏み込めず、速度が乗らなかったんだ』

 

 その後でトレーナーから指摘され、足の指先の感覚を意識したトレーニングを行った。

 そこでしっかりと地面を蹴るのを強く意識して、踏み込む。

 痛みはない。

 違和感も不安もない。

 足の指はしっかりと大地を蹴り、アタシの気持ちに応えてくれている。

 

「これなら──いける!!」

 

 アタシはグンと加速した。

 第4コーナーを抜けて残り400メートル。その時点でアタシは先頭に立った。

 前に誰もおらず、横に並ぶ者もいない。

 あのマックイーンでさえ、アタシの後ろだ。

 

(だから──勝てる!)

 

 最後の直線に入り、そうアタシが確信した瞬間だった──

 

「カハッ……」

 

 急に息が切れたのだ。

 途端に呼吸が苦しくなり、順調に回っていた手足と、それを動かしていた肺と心臓が不協和音を奏で始める。

 胸が苦しくなり、急に腹部が痛くなる。

 

「な、んで……」

 

 自分の急な変化に戸惑う。

 そんな隙を──見逃すマックイーンではなかった。

 

「………………」

 

 彼女は急激に速度が落ちたアタシを一瞥して、その横をなんの苦もなく抜き去っていく。

 

(く……負け、ない……)

 

 どうにかついていこうとする。

 必死に、急激に重くなった足を踏み出し、腕を振る。

 しかし、どんなに息を吸っても、呼吸は楽にならない。

 

「ゼェ~、ハァ……ゼェ~、ハァ……」

 

 アタシの口は完全に荒い呼吸を繰り返していた。

 こうなった心当たりは──あった。

 アタシのスタミナが、切れたんだ。

 

「無、理ぃ~……」

 

 完全に顎が上がってしまったアタシ。

 それでもアタシは走り続ける。必死にゴール板目指して。

 その間に一人、また一人と抜かれ──1位のマックイーンが歓声に包まれながらとっくに駆け抜けたゴールを、アタシはどうにか通過した。

 

 それでも、アタシのゼッケン番号7番は掲示板に乗った。

 結果は5着だったのだから。

 

 しかし──今回のレースは7人しかいなかった。

 つまりアタシの後ろの順位は2人しかいない。

 その後ろの二人は、途中まで先頭だったものの途中で潰れたメジロパーマーが殿(しんがり)で、終始最下位(ビリ)だったのが最後の最後にパーマーを抜いたウマ娘が下から二番目(ブービー)

 前を見れば──アタシの一つ前のウマ娘からは8バ身も離されたような体たらく。

 そしてトップのマックイーンからは、2秒も離されていた。

 ぐうの音も出ない敗北。

 

 ──アタシの京都大賞典は、完全な惨敗だった。

 

◆  ◇  ◆  ◇  ◆

 

「これじゃあ、お婆さまに合わせる顔がないよ……」

 

 私は思わず嘆いた。

 バテバテにバテた私──メジロパーマーは、どうにか呼吸を整えて顔を上げる。

 遠くの走路(ターフ)で、優勝したウマ娘が軽く走りながらスタンドに手を振って、歓声に応えているのが見えた。

 

「マックイーン……」

 

 いいよね、って思う。

 羨ましいよ、その才能が。

 私だって春の天皇賞を走ったけど──マックイーンとかライアンにはとても届かない。

 “盾”を掴みとり、それをお婆さまに報告して、お褒めの言葉をもらうマックイーンの横で、それを見ていた私とライアン。

 それでもライアンは惜しかった、と言われるくらいの順位だった。

 そして私は、自分が不甲斐なくて、順位が恥ずかしくて──2人が羨ましかった。

 

(だから、負けられないってがんばったのに……)

 

 ライアンは足を怪我してしまって、今回の京都大賞典はもちろん、秋の天皇賞さえ出られないと思う。

 そのライアンの分も、今度こそ私ががんばろうと思ったのに。

 

(結局、ライアンの分も頑張ってくれるのは、マックイーンなんだ……)

 

 どんなに頑張っても結果がついてこないことに、私は諦めに近い境地に達し──

 

「──大丈夫か? ダイユウサク」

 

 ふと、横から他のウマ娘とトレーナーの声が聞こえてきた。

 何気なく振り返ると──私と同じくらいに力を出し尽くしてボロボロになった雰囲気のウマ娘に、スタッフジャンパーを着たトレーナーが駆け寄っていた。

 

「ごめんなさい、トレーナー……」

 

 謝ったウマ娘。

 うん、彼女の気持ちはよく分かるよ。私だって、この不甲斐ない結果をお婆さまに謝りたいからね。

 メジロ家のウマ娘として顔向けできない──

 

「謝るな!」

 

 え?

 私は思わずそう声をかけたトレーナーの方を見た。

 男性で、年の頃は私たちよりも一回りくらい上って感じ。

 そのトレーナーの言葉に、言われた彼女も私と同じような、驚いた顔をしてた。

 

「前走の時も言ったが、謝る必要なんてない」

「でも、前よりもヒドい結果で……」

「じゃあ訊くが、今回のレースでお前は謝らないといけないようなことをしたのか? 手を抜いたり、他のウマ娘の妨害をしたり……」

 

 トレーナーに言われて、彼女は首を横に振ってる。

 そりゃあそうだよ。あの姿は全力振り絞って走ったのは明らかだし、余計なことをしていた余裕なんてなかったのを雄弁に語ってる。

 

「なら、俯いて謝る必要なんてないだろ。上を向け、ダイユウサク。そして悔しさを声に出せ!」

「そ、そんなの──」

 

 いやそれは、ちょっと……恥ずかしいんじゃないかな。

 ほら、彼女もためらってるし。

 

「反省なんて後でできる。犯したミスへの後悔なんて、そのときでいい。今は──心に溜まった、やるせない気持ちを思いっきり吐き出すんだ」

「でも、アタシの順位は……」

 

 だよね……惜しかった人たちが悔しがるのなら分かるけど、私らみたいな完敗組が悔しがるのは──

 

「順位が悪かったら、悔しがる権利はもらえないのか?」

 

 ん? またなんか変なこと言い出した。

 そのウマ娘もやっぱり困惑したような顔をしているし。

 

「なら、何位までなら悔しがる権利はもらえるんだ?」

「そんな権利、存在するわけないわよ」

「なら、一生懸命走ったお前が、悔しがって全然問題ないだろ。レースに勝ったヤツには許されない、負けた側全員に等しく与えられる権利だぞ?」

「う~……」

 

 トレーナーに言われたそのウマ娘は、少し躊躇った後に「悔しいーッ!!」って一度思いっきり叫んで──少しすっきりした表情になってた。

 なんか……うらやましい。

 でも、それよりなにより──

 

「そっか。悔しがって……いいんだ。例え何位で負けても」

 

 反省は後でもできる、か。確かにそうだよね。

 それよりも今は──この悔しい気持ちをバネに、次へのレースの意欲にしたい。私はそう思った。

 この後、お婆さまになんて言われるか分からないけど──それでもこの強い気持ちは支えになって、どんなレースにも立ち向かっていける気がする。

 

「ちょっと……うらやましいな」

 

 あのウマ娘のトレーナー、どんな人なんだろう。

 私が再び2人に目を向けると、彼は羽織っていたスタッフジャンパーを脱いで、彼女にかけていた。

 その背にはチームのマークが描かれている。

 南十字星(サザンクロス)の5つの星の中で、一番下の星を強調するような意匠──まるで輝く星の上に十字架が立つようなデザイン──と、『α’crux』のロゴが、私の心に強く印象的に残った。

 

 

 ──その後、メジロパーマーは11月と12月に障害レースに出走する。

 そんな境遇にも負けることなく──その後、彼女はトゥインクルシリーズに復帰し、宝塚記念、そして有記念を制することになるのだが……それはまた別の話である。




◆解説◆
【まだ見えぬ輝き……】
・元ネタなし。
・ダイユウサクのことでもあり、パーマーのことでもあったり……

毎日王冠
・2話前に、描写しないと言っていたのに、結局書いてしまいました。
・毎日王冠にしても、京都大賞典もスーパーGⅡと呼ばれたようなレースなのに、同日開催というのはもったいないような……
・ちなみにここに割り込んだのは、毎日王冠の方が出走時間が5分ほど早いため。

ダイタクヘリオス
・公式ウマ娘の一人。
・元ネタ競走馬は1987年生まれで、マックイーンやライアンと同じ世代の牡馬。
・3歳(当時の年齢表記)の10月にデビューしてそこから活躍していたので、阪神3歳ステークス(現在の阪神ジュベナイルフィリーズ)にも出走、2着になっています。
・クラシックレースには、きさらぎ賞とスプリンターズステークスで成績が振るわなかったために短距離路線に転向し、挑みませんでした。
・古馬になったこの年(1991年)の春はマイラーズカップ1着、安田記念2着、高松宮杯1着と短距離~マイルで活躍。
・秋はこの毎日王冠から復帰ということになります。
・また、一番人気になると勝てなかったり、落ち着いているときよりも入れ込んだり荒れているときの方が走ったり、と変わった経歴や性格で人気のある競走馬でした。
・ウマ娘としてはパリピ系の性格……書いてる人としてはちょっと苦手な描写です。

メジロマーシャス
・元ネタ競走馬は、1985年生まれの葦毛の牡馬。
・オグリキャップ世代のメジロ家……メジロアルダンの同期なのですが、本格化が遅く、1988年2月の4歳新馬戦でデビューして、8月に初勝利したのですが──2勝目は1年以上経った9月。
・そうなってしまうとダイユウサクと同じようにクラスをあげるのに苦労するわけで……1990年の春先にようやくオープンクラスに。
・オープンクラスになってからは引退レース以外は3着以下にならないほどの好成績を残しているのですが、なかなか重賞勝利に繋がらず……
・え? あのレース忘れてるだろって? そうそう、ダイユウサクの金杯優勝時に出てくるウマ娘なんですけど……騎手が落馬して失格していて、そのカラ馬で激走するマーシャスさえも抑えてダイユウサクは勝ちました。
・その後、8月に開催されたGⅢの函館記念で勝利しています。
・この毎日王冠の後は、秋の天皇賞へ出走し、そのまま引退しています。

彼女を含めて二人
・もう一人のメジロ家はメジロモントレー。
・元ネタ競馬馬は1986年生まれで、黒鹿毛の牝馬。
・90年のアルゼンチン共和国杯、91年のアメリカンジョッキーカップというGⅡレースを勝っています。
・↑のメジロマーシャスとは生涯21戦は同じで、マーシャスが8勝に対しモントレーは7勝なんですが、やはり重賞勝利数が違うので生涯獲得賞金については約2億4000万円で、マーシャスの約1億8000万円を大きく上回っています。

“メジロにあらずんばウマ娘にあらず”
・平家物語で「平家にあらずんば人にあらず」と言ったのは(たいらの) 時忠(ときただ)
・正しくは「この一門(平家)にあらざむ人は、みな人非人なるべし」という言葉でした。
・この人、こんなデカいこと言ってた割に、壇ノ浦で捕虜になった後、源義経にすり寄ったりして生き残ってたりします。
・「三種の神器」の一つ、八咫鏡を命乞いに差し出したのを「守っていたから死刑から減じて流罪」というのはどうかと思いますが。
・ちなみに「ハイパワーターボ+4WD。この条件にあらずんば車にあらずだ」と言ったのは、『頭文字(イニシャル)D』の「エンペラー」というランエボだけのチームのリーダー、須藤京一。

5番
・このレースの5番は、ミスターシクレノン。
・本作でもたびたび名前が出てくるのですが、今までダイユウサクがらみではなく、オグリキャップのラストランや、ダイユウサクが出ていないものの、(メルシーアトラやメジロアルダンが出ていたので)描写したこの年の新春日経杯にも出走していました。
・オグリキャップ世代で1987年の9月にデビューして、オープンクラスにまで上り詰めて活躍していたのに、92年の2月のダイヤモンドステークスで優勝して引退するまで、息が長く(ただしGⅠ制覇は無し)活躍しました。

メジロパーマー
・これまた公式ウマ娘。
・52話で名前が出たときに解説済みでした。
・その際の障害レースに出た、というのはこの京都大賞典後の話。
・2戦走って、1着、2着と結果は悪くはなかったんですよね。
・育成が実装されないのって、その障害レース出走をどう扱うのか辺りがネックになっているからなんでしょうか。
・ドーベルの方が先に育成実装されてしまいましたし。


※次回の更新は11月22日の予定です。  

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