異世界から帰ってきたら、窓から入ってきた魔女と青春ラブコメが始まった。 作:さちはら一紗
夜の屋上で、飛鳥は言う。
「恋の定義を、決めようか」
わたしは耳を疑わなかった。
「おまえは言ったよな。恋は汚いから嫌いだって」
頷く。飛鳥がわたしを呼び出した理由を悟る。これは、わたしに対する反論だ。
想定しなかったわけではない。わたしはわたしの定義が一般的でない、つまり脆弱であることをわかっている。『わたしがそう思うからそうである』以上の理由がない。
……だからこそ、信じるわたしにとっては強固な定義で、正論ごときで否定できるとは思えないのだけど。
飛鳥はどう否定する気なのだろう?
訝しんで見つめ返す。飛鳥はへら、と気の抜けた顔で言う。
「汚いって言うけどさ。……元々、そういうもんじゃね?」
「えっ。否定、しないの?」
「ぶっちゃけ恋愛って五割以上、下心だろ?」
ピシッと空気が固まった。
「し、下心ってつまり……」
下心って、下の心って、つまり……!? わたしを
「そう。つまりは、好きな子の前で格好つけたいだけってことだ」
…………あれ? 言葉への認識が違っていた。というかそもそも、下心自体に
いえ別にそんなことに狼狽えるような年でもないし別に裸を見られても構わないと思ってはいるのだからたとえ下心がそういう意味だとしても引いたり幻滅したりしないしむしろ食と睡眠が破滅してるんだからその手の欲求も死んでるんじゃないかと心配……してない! 下世話! 流石にダメ、いくら親しい仲でもその憶測は失礼の一線を越えてる! でも、その、たとえそういう目で見られていたとしてあなたにだったら別に嫌じゃないかなあとか思うけどそれはそれとして、勘違いしなくて、よかったぁ……。
「おい咲耶。すごい顔で頭抱えてどうした? 頭痛? 痛み止め飲むか?」
「な、なんでもないわ! その、ごめんね……」
「??」
無垢な目でこっちを心配してくる。ころしてください……。
気を取り直す。何もなかった、何もなかったのです。
「ええと、それがあなたの反論ってこと?」
「ああ。少なくとも俺にとってはそういうものだよ」
しょうもねーだろ、と自嘲するように言う。
「いいか。つまり
勿体ぶって、真剣な表情で、身も蓋もないことを飛鳥は言う。
「そ、そういうとなんかすごく……台無し?」
「そうだよ。ちょっと幻滅しろ。軽くなれ。おまえはさ、色々美化しすぎなんだって。俺のこと絶対だのなんだのって言ったけどさ、そんな大層なやつじゃねえよ」
飛鳥が一言一言喋るたびに、いろんなものが陳腐になっていく。
……頭が混乱してくる。
「わたしたちの過去って、そんな適当に語っていいものだった?」
「今更大袈裟にしてどうするんだよ。状況がおかしかっただけで、俺は普通のやつだから、そりゃ動機だって普通だよ」
「あんたは変よ」
「うるせえな」
いい加減認めなさいよ。
「あーあー、すっごい恥だ。これバラしたせいで、この先ずっと『それカッコいいと思ってやってんの?』って煽られるんだろ最悪だ。もう二度と何やっても格好つかん。てかなんだよ恋の定義って。自分で言っといて馬鹿じゃねえの? ねえだろ違い、恋だの愛だの全部一緒だろ。好きに理由とかそもそもいるかよ……」
ぶつくさと文句を言う。本気で不本意そうだった。意地っ張りで格好つけなのは、本人も多少認めているらしい。それでもなお、こんなことを言った理由を考える。
「あんたが何をしようとしてるのかは、わかるわ。……わたしの定義を否定せず、『くだらないもの』に落とそうとしているのね」
「そうだ。『恋が汚いもの』だとして。そもそも恋自体が『くだらないもの』ならば、
──そのために、あいつは自分の感情と行動まで、自虐に貶めているのだ。
それはちょっと。意味が、わからない。
……正直、わたしは全然納得してない。だってわたしが汚いと思っているのは「恋を追うこと」で、恋自体はむしろ綺麗だとすら思っている。
だから、触れて壊したくない。今このままで──。
「わかるよ、このままでいたいのは。俺も、今が楽しいと思う」
見透かしたのか。それとも偶然の一致か。飛鳥は言う。
「でも『今』はいつか『昔』になる。今この瞬間以外は全部過ぎて、過去になる」
「それは、そうね」
──だからかつてのわたしは、今を留めようと必死になっていた。
「咲耶とは合わないのかもしれないけどさ。俺は、過去に囚われていたくないんだ。上書きがしたい。今が楽しいのは分かる。でも『このまま』よりも、もっといい未来が欲しい。
だから、その先を普通に望んでるし、咲耶とは…………
最後。飛鳥の言葉の調子がおかしくなって、ぐらっと黒い頭が揺れた。
慌てて肩を押さえる。
「ちょっと、今めちゃくちゃ無理して言ったでしょ!?」
初めて明確に
少なくとも、ちゃんと『人間らしくなる』までそれを言ってはいけない。具体的には、わたしが角なしの状態で大きな魔法を使うくらいには危ないのだ。
……それなのに今、一般名詞や婉曲表現ではなく、はっきりと『告白』してしまった。
「大丈夫だ。ちょっとクラッときただけだから」
「あんたの大丈夫、信用しないからね!?」
ちょっとクラッと、じゃなくて、正気がごっそり削れた、でしょ!?
『好き』までは言えるのは、あいつにとっての『好き』の価値がそもそも安いから。元々、誰にでも何にでも好きって言うから平気なだけだ。
「大丈夫だって。おまえが『六十点』をくれたから。一度くらいは、ちゃんと告白できる」
人間として六十点、確かにそう言ったけど。
「六十点って、低いでしょ……」
「赤点越えたら全部高い!」
「ああばか! 昔はそんなこと言わなかったのに!!」
「うるせえ! はっきり言わないと伝わらないおまえが悪い! 黙って聞け! ……いや、聞いてくれ」
浮いた汗。浅い呼吸をひとつ。
「──好きだ、咲耶。今は無理だけど、いつかは付き合ってほしい。俺と、恋人になってくれ」
なんの飾り気もない、明確な告白に。
「わ、わかった、わかったから!」
口を塞ぐ。手のひらに触れた肌がゾッとするほど冷たくなっていた。腕を掴まれ、口元から手を剥がされる。
「だから、大丈夫だってこのくらい。心配症め」
「青い顔で言うなばか!」
「おまえの顔は赤いけど?」
「う、うぅうるさいっ!!」
はるか昔に直したはずの
「それにさ、おまえの定義を否定はしないけど。まるっきりそのまんまだと、ちょっと困るんだよな。ほら、それだと──俺が、
「あ……」
わたしを好きだったから現世のことを思い出したのだと、彼は言った。だからわたしを助けてくれたのだと。 動機がすべて
これはつまり、自分を人質に取る所業だった。わたしは今の彼のことを否定したくないと思ったばかりだ。多分飛鳥は、わたしがそれをされるとどうしようもないことをわかってる。この手が有効であることを確信している。
なんだかんだと言って、あいつはわたしのことを疑わない。だから……わたしの想いも一切、疑っていないのだ。──ずるい。
「綺麗だの汚いだの言う気がなくなったか? ならよし。おまえが幻滅したら俺の勝ちだ」
「……え? 告白の、返事は求めないの?」
「言えないだろ。言えないって感じの顔してる」
「…………」
ただの告白すら、危険。それを押して彼は言った。なのに報いる言葉が出てこなかった。
「おまえがうだうだ理屈を捏ねるのが気に食わなかった。だからおまえの真似をして、『くだらないもの』にしてやろうと思った。それだけだよ。というか正直、返事は聞きたくないな! 幻滅させすぎてもう一回フラれそうだ!」
わははと笑う。この男、さてはヤケだ。
「せめて最後まで格好付けなさいよ」
「俺は緊張とか気まずいのは駄目」
「もうぐだぐだよぉ……」
「ま、なんだ。前提として、俺はおまえが好きだ。その正当性を証明することも関係を進めることもまだできないけど、咲耶が好きじゃなかったら、今の俺はここにいない。それは忘れないで欲しい」
「うん……」
「あと、何をうだうだ言っても、おまえが俺のことを好きなのは知ってるから。……その上で、よく考えて。それでもやっぱり恋人にはなれないって言うなら、それでいい。いやよくない。ぜんっぜんよくないけど。一生このままっていうのもそれはそれで、アリだしな」
「ねえ、あんたも大概……重くない?」
「!? 気のせいだ気のせい。んなわけあるか」
「そうかしら……」
手は掴まれたままで。体温は、少しだけ戻ってきた。
「話は終わり! あー、恥かいた! さっさと忘れるか! 飯食って帰ろうぜ」
飛鳥としては勝利条件はクリアしたようで。わたしだけが「え、それでいいの?」と思っている。
「というか、この話、わざわざ
「だっておまえ、大事な話をするならシチュエーションが大事だろ。告白は屋上だと相場が決まっている」
「あなたって……すっごい浪漫主義者よね?」
「当然!」
飛鳥は断言した。
「おまえはいつも大事な話を微妙な場所でする! なんなら話どころか殴りかかってくる! ずっとどうかと思ってた!」
すごく真剣な形相で詰め寄る。
「道端で喧嘩売るな! どうせならもっと決闘っぽい場所を選べ! バイト終わりに普通に帰ってたら急に喧嘩売られた時の俺の気持ちを考えろ! もうテンションだだ下がりだ! あれならいっそ闇討ち奇襲の方がマシだ!」
「ええ……? 何に文句言われてるの?」
「ちゃんと果たし状とか出せ!」
「い、意味わかんないんだけどぉ……ふ、ふふ」
「何笑ってんだよ、くくっ」
そっちこそ。シチュエーションを整えたからって肝心の告白の前後がこうもぐだぐだじゃ、飛鳥の言葉を借りると『情趣もへったくれもない』だ。
でも……汚くても、それでいい。そう言われて少し、ほんの少しだけだけど。軽くなった気がする。
少なくともあなたの感情を否定することはないだろう。そう思えた。
だからわたしは──。
話は終わったからと飛鳥は帰り支度をしていて、望遠鏡を片付けていた。
「あ」と突然、何かを思い出したように飛鳥が声を上げる。
「どうしたの?」
「昔の夢、っていうか。何をやりたかったのか思い出した」
──いつかの帰り道で聞いた。『あなたは昔、何をやりたかったの?』と。けれどその時、飛鳥は『忘れた』と言っていたのだ。
……そう、やっぱり。
「……一番遠くまで、でしょ」
「そうか。そういや昔、文月に言ってたな」
わたしが先回りして答えると、飛鳥はちょっと驚いたように言う。
「よく覚えていたな」
「何度も思い出したもの……
「暇て」
「ほとんどお城に引き篭もってたからね。あんたと違って」
「そりゃお互い、正体に気付かないよなぁ」
二人して空を仰ぎ見る。いつのまにか随分と暗くなっていた。月のない空は深い。足元の明るい懐中電灯が、彼の横顔を照らす。
「でも……」
飛鳥は、ぽつりと言う。
「──たいしたことなかったな。一番遠いところ」
あの世界は、地球の裏よりも宇宙よりもずっと遠い。
胸を押さえる。
──ああ、そうか。あなたの夢は叶ってしまったのだ。最低な形で。
「もういいや」
振り向いたその笑みは。苦笑にしては思い切りが良くて、無邪気というには錆びていて。その眼は。腐ってはいないけれど、輝いてもいない。
……ああ。わたしは気付いてしまった。
──これは『昔』と『今』が半々の笑い方だ、と。
ずっと思っていた。わたしが好きだった『昔』の陽南君の構成成分は、すっかり彼の中からなくなってしまったのだと。
でも本当は、そうじゃなかったのだ。
あいつは今でも遠いところが好きで……同じものを愛したまま、ただ、夢に見なくなっただけ。どれほど変わっても『今』と『昔』は地続きなのだと理解してしまった、その途端。
わたしは、多分──『今』の飛鳥にも、恋してしまえるのだと思った。
心臓をぎゅっと、握り潰す。
「もう、どこにも行かないでくれるの……?」
漏れ出た言葉。飛鳥は不思議そうな目でこちらを見る。
わたしの言葉の意図が、わからないのだろう。……わからない、はずなのに。
わたしの声が、震えていたからか。飛鳥は安心させるように、静かに笑って、
「大丈夫だ。俺は、どこにもいかない。ちゃんとここにいる」
──わたしの欲しい言葉をくれる。
くら、と目眩がして、頭がどうにかなってしまいそうだった。
──かつて。わたしは、あなたのことが好きだった。けれど同じ夢を見れないことに、引け目があった。縛ってはいけないのだと、身を引いた。陽南君にはもっと相応わしい誰かが、いるに違いないと信じていた。
でも、彼は。もう昔と同じ夢を見ない。それは──かつての引け目すら、存在しないということだ。
心臓がうるさくなる。
──どうしよう。天秤が、釣り合ってしまう。
昔のあなたはどこにでも行ける人だった。好奇心と憧れを屈託なく追える人だった。だからこそ、好きだったのに。
わたしはあなたがもう、遠いどこかに憧れたりしないことが悲しくて。でも、『もういい』と言ってくれることが。わたしの側にいてくれるということが……浅ましいほど嬉しかった。
──ありえない。だってこれは、好きな人の不幸を喜ぶことと同義だ。
喉の奥まで迫り上がる気持ちは絶望的に甘くて、吐き気がした。
この感情の名は、どうあがいたって〝恋〟だった。
ほら、やっぱり。恋なんて、汚らしい。嫌いだ。嫌い、でも……本当に嫌いだったのは恋ではなく、恋心に身を任せると醜いことを考えてしまう
でも、どうしたって切り離せないから。わたしはどうしようもなく、あなたのことを好きになってしまうから。
わたしはわたしの醜いところに、向き合い続けなければならないのだ。
きっと、ずっと……死ぬまで。
「あ、でも。咲耶と一緒なら、どこに行くのも悪くないな」
明るく上げたその声に、吐き気を隠し通して顔を上げる。
飛鳥はあっさりとさっきの言葉を撤回した。自分の夢が終わっていることをまるで気にしていないみたいに。
唖然とする。相変わらず失ったものに無頓着だ。そういうところ、人間としてどうかと思う。減点だ。
「咲耶だって行きたいところ、沢山あっただろ? 折角地球に戻ってきたんだ。一個一個制覇していくのもいいな!」
……駆け落ちって言ったのは、あながち冗談じゃなかったのかもしれない。
「……あれ? もしかして俺、空港の金属探知でひっかかんじゃね?」とくだらないことで悩み始めた飛鳥に。
わたしは「そもそも行きたいところがあるなんて勘違いだ」と正そうとして──やめた。
────簡単な選択肢が、ここにある。
この恋に目を背けて逃げ出せば、わたしはわたしの醜さに向き合わなくていい。
でも、わかっている。わかっているのだ。
たとえこの感情が、綺麗じゃないとしても。わたしが受け取ったあいつの覚悟の重さを知っている。だから。
──逃げたくないな、と思った。
わたしは、こうなったあなたも、紛れもなく
どうやら過去は取り返しがつかないものではなくて、未来は悲観するほどのものではないらしい。
だから……あと、足りないのは──わたしの覚悟だけ。
「ねえ」
唇が震える。声が上擦る。それでも、わたしは口に出す。
「──いつか、恋人にしてくれる?」
問いの形をした、告白の答えを。
薄ら暗い夜空を後ろに、青い両眼がこちらを見返す。その青は真昼の空にしては暗すぎて、夜にしては鮮やかすぎる。
綺麗、などとは思わない。昔の黒の方が好きだった。
でも、嫌うには真っ直ぐすぎる目で、言う。
「君が望んでくれるのならその先まで」
恋人のその先、って、つまり。
「……愛人?」
「このアホ」
デコピン。
「あう」
仰け反って額を押さえた後で、少しも痛くないことに気付く。ありえないほど手加減されていた。なんなら仰け反った時にべち、と身体に当たった自分の三つ編みの方が痛かった。
見上げた飛鳥は、今にも文句を百個並べそうなしかめ面で。
「言わせんな。言えねえけど」
「……うん」
その先、そのさき、かぁ……。
四音を、ゆっくりと噛み締める。
つまり、
じわりじんわりと、血が上るのを感じた。
「というわけで」
重たいような気不味いような、あるいは甘ったるいような、妙な空気を打ち切るように、飛鳥は手を叩く。
「デートしようぜ! 遊びに行こう。ほら、例の件の具合次第で、もしかしたら速攻で
言われて、はたと気付いた。
「……あなた、もしかして」
「わたしと遊びたかっただけ?」
「そうだよ!!!」
びくっとする。
飛鳥はくわっと目を見開いた。
「だから、初めから言ってんじゃん『デートしよう』って! 俺は最初っからそのためだけに話してたよ! 今までの話全部、マジでそれだけだ!!」
……あっ、下心ってそういう!?
「なんで、遊びに誘うだけでこんなに面倒くさくなるんだよおまえは〜〜!!」
身振り手振りまで付いた心底の呻きに、おろおろとする。
「ご、ごめんね? えーと、ラーメン奢るから許して?」
「……おまえ、ジャンクなの好きだよね」
顔をあげた飛鳥はぶすっと不機嫌そうなままだった。
ラーメンでも、機嫌が取れない……!?
「餃子もつけるのに!?」
「そういう話じゃないんだよこのアホ」
怒られた。チャーハンもつけるのに……。
「おまえ、わかってる? あっこれわかってないな? ……いや、説教はあの人がするだろうから、いいか」と飛鳥は言っているけど。……あの人って、誰?
わたしがそれを聞く間もなく。飛鳥がこちらを横目に見て言う。
「ま、このくらいは。せいぜい煮卵半個分が妥当だな」
「……それ、わたしの悩みなんて五十円くらいの価値しかない、ってこと?」
飛鳥は片付けた荷物を担いで、
「さぁな」
そう、笑って。そのままさっさと先に、屋上の扉へと向かってしまった。
……多分、さっきの『さぁな』の意味は『正解』なんだろう。
わたしはもう、飛鳥が笑って誤魔化す癖があることを、知っている。
「ま、待って!」
「はいはい、いくらでも待つから。はよしろ」
「厳しいわ……」
「は? 何言ってんだよ甘いだろ」
「行こうぜ、ラーメン屋。美味いところ思い出したんだ」
ああこれは確かに。あなたは甘いな、と思って。わたしの負けだと思った。──でも、この先は。負けたくないな、と思う。
ここからだ。わたしは、わたしの弱さとちゃんと向き合って。胸を張って、真っ直ぐに見て。──もう一度、あなたに恋をしたい。
そう、願って。わたしは彼を追いかける。