忘却少女と異界の獣   作:k25

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四天王戦、開幕。
前後編に分けるつもりですが、それでもいつもより長めです。


12,四天王-前編

ナギサシティを出発し、チャンピオンロードを進むフィラン達。

チャンピオンロード内では強いトレーナーや野生のポケモンがひしめき合っており、ポケモンリーグに挑む前の一つの関門とも言える。

 

「ふう。やっと出口か。」

 

だが、フィラン達も生半可な鍛え方はしていない。

道中のトレーナー達は歯牙にもかけずに蹴散らし進んでいく。

そうして幾度の戦闘と探索の果てにようやく出口にたどり着いた。

 

「ついに来たね…」

 

ここまで、ジムなどの戦闘でも常に自然体だったフィランも、さすがに多少の緊張をあらわにする。

 

これより挑むはポケモンリーグ。

このシンオウ地方で最強のトレーナー達のもとを潜り抜け、自身の目標であり、恩人でもあるあの人の下にたどり着かなければならない。

否、たどり着くことが目的ではない。

あの人に勝つためにここまで来たのだ。

 

募る思いを噛み締めながら、フィランは建物内に足を踏み入れた。

 

 

 

一先ずポケモンたちの回復と、アイテムなどの補充を済ませる。

 

「これだけあれば十分かな…」

 

リーグへの挑戦を開始すれば途中で戻ってくることはできない。

いつも以上に、やや過剰なくらいにアイテムを買い込みカバンに詰め込む。

 

「みんな、行ける?」

フェローチェ、ガブリアス、エンペルト、ロトム。

みんな体力もばっちり戻っている。やる気も十分だ。

 

「よし。行こう。」

 

小さく、だが確かに踏みしめるように呟き、リーグ挑戦の入口へ向かった。

 

 

「ポケモンリーグに挑む資格があるか確かめよう!

あなたがシンオウ地方をめぐり手に入れたバッジはクロガネのコールバッジ!

ハクタイのフォレストバッジ!トバリのコボルバッジ!ノモセのフェンバッジ!ヨスガのレリックバッジ!ミオのマインバッジ!キッサキのグレイシャスバッジ!そして!ナギサのビーコンバッジ!

よろしい!シンオウ地方のジムバッジをすべて持つトレーナーよ、その力をここでも発揮し栄光を勝ち取ってみよ!」

 

リーグ入り口のスタッフにバッジを確認してもらい中に入る。

 

ポケモンリーグへの挑戦が今始まった。

 

 

 

 

エレベーターに乗り一つ目のドアの中へ。

 

中で待ち受けていたのは緑色の神に黒いノースリーブのシャツの青年。

 

「ハーイ!ようこそ。ポケモンリーグへ。

僕はリョウ。むしポケモンの使い手です。格好良くて綺麗なむしポケモンのように、パーフェクトになるために、ここでチャレンジャーと戦っています。」

 

「フィランです。なるほど、むしポケモンが綺麗だというのは私も認めます。ですが、この世で一番綺麗なのは私のむしポケモンです!」

 

「君もむしポケモンを連れているのかい?このバトルでぜひ見せてくれ!」

 

「望むところです!」

 

お互いに最初のポケモンを場に繰り出す。

 

「ドクケイル!」

「フェローチェ!」

 

「とんぼがえり!」

 

売り言葉に買い言葉でフェローチェを出してしまったが、ドクケイル相手では少々分が悪い。

早々に交代する。

 

「確かに、美しいポケモンだ。だがいきなり交代かい?」

「そう焦らないでください。適材適所というのがありますから。」

 

相手の挑発は冗談交じりにいなしていく。

 

フェローチェが戻ると同時に、もう一つのボールを構えて投げる。

「ロトム!」

 

「ドクケイル!どくどく!」

 

交代して出たロトムにどくどくがあたってしまう。

 

(むしタイプ使いならロトムが有効かと思ったけど、これじゃ無理はさせられないね。)

 

「ロトム!エアスラッシュ!」

風の刃がドクケイルめがけて放たれる。

 

「ドクケイル!まもる!」

 

ドクケイルのは攻撃から身をまもった。

そうこうしているうちにロトムの毒は回る一方だ。

早めに蹴りをつけてしまいたい。

 

「ロトム、もう一度。」

「ドクケイル、ベノムショックだ!」

 

ドクケイルが毒を放とうとする。

しかし、風の刃は既にドクケイルめがけて接近してきている。

 

幸い、エアスラッシュはドクケイルが攻撃をする前に届き、そのままドクケイルを行動不能にした。

 

(まずは1匹。それでもロトムの毒が心配だ。)

 

「ふむ。それでは次!アゲハント!」

 

リョウは2匹目のポケモン、アゲハントを繰り出した。

 

「ロトム!作戦は変わらずだ。」

 

再びロトムがエアスラッシュを放つ。

 

「アゲハント、かげぶんしん。」

 

しかし、ロトムのエアスラッシュが捉えたのはかげぶんしんで現れた偽物。

 

(不味い!まんまと毒の時間稼ぎをされてる。)

 

「アゲハント!ちょうのまい!」

 

分身と本物、いくつものアゲハントが一斉に舞い始める。

 

「ロトム!ほうでん!あたり一面にまき散らして!」

 

ロトムが体から全方位に電撃を放つ。

まばゆい光に思わずフィランは腕で顔を覆う。

 

影分身をことごとく潰していき、最後に舞っていた本体をも捉える

 

「なるほど!考えたね。だけど、アゲハントの舞は完成している!サイコキネシスだ!」

 

ロトムは先ほどのほうでんと、毒のダメージもあいまって少し息が上がっている。

このままではサイコキネシスが直撃してしまう。

 

 

 

 

だが、実際にサイコキネシスがロトムにあたることは無かった。

 

 

「なに⁉」

 

アゲハントはサイコキネシスを撃つこともなくその場で僅かに揺れている。

 

「さっきのほうでん。あれで運よく麻痺したのか…」

 

アゲハントは麻痺していて動くことが出来なかった。

フィランはその幸運に胸をなでおろしながらロトムに指示を下す。

 

「ロトム、もう一度ほうでん。今度はアゲハントにだけ。」

 

ロトムが再び放電する。今度は一直線だ。

 

「…よし!ッロトム!」

 

アゲハントが地に落ちると同時に、ロトムもふわふわと地上に落下した。

 

「毒のダメージか。ごめんね。無理させちゃって。」

 

ロトムを抱きしめ、そのあとボールに戻す。

 

 

(これが終わったら回復するから、少し待っててね。)

 

 

そして、お互いにつぎのポケモンを繰り出した。

 

 

 

一方は青い体に大きな角を持つポケモン。

もう一方はよく知った白いポケモン。

 

 

奇しくも、全く同じタイプを持つポケモンが互いに向かい合った。

 

 

「ヘラクロス!インファイト!」

 

「…」

 

リョウがヘラクロスに指示を出した時にはもうフェローチェはその場にいなかった。

「!?」

 

ヘラクロスはフェローチェがいた場所に突撃したが標的を見失い混乱している。

 

 

次の瞬間には白い影が上空から急降下する。

 

 

「…」

 

フェローチェのとびはねるが命中しヘラクロスはその場に倒れた。

 

「なるほど。確かに美しく、何より強い。」

「でしょう。自慢の相棒なので!」

 

「ボクも負けていられないな!ビークイン!」

 

「フェローチェ。とんぼがえり。」

 

不利な対面でわざわざ戦う必要はない。

 

「逃がすな!エアスラッシュ!」

 

エアスラッシュが届くギリギリ、間一髪でフェローチェがフィランの手元に帰る。

 

「おかえり。で、行って、ガブリアス!」

 

フィランはガブリアスを繰り出す。

 

 

「ガブリアス!ストーンエッジ!」

 

「ビークイン!かわしてぼうぎょしれい!」

 

 

ガブリアスの放ったストーンエッジはビークインにあたることなく空を切った。

更にその隙に相手の守りを固めさせてしまった。

 

 

「なら、ほのおのキバ!」

「もう一度ぼうぎょしれい!」

 

ガブリアスがビークインに接近し炎をまとった牙で噛みつく。

 

しかしぼうぎょしれいで守りの布陣を敷いたビークインに大きなダメージを与える事は叶わない。

 

「ガブリアス、攻撃の手を緩めないで。」

 

「更に!かいふくしれいだ!」

 

ビークインは自身のキズを癒していく。

これではジリ貧だ。生半可な攻撃では回復されてしまう。

 

 

「ビークイン、こうげきしれい!」

 

「ガブリアス。そのまま受け止めて。」

 

ビークインの兵隊達が攻撃に転じる。

それを接近した状態から耐えるガブリアス。

 

「いいのかい?そんな無策で受け止めるなんて。」

リョウはフィランに問いかける。

だが、フィランも決して無策でガブリアスに指示を出したわけではない。

 

「ストーンエッジ!至近距離でぶちかませ!!」

 

「グォオオ!」

ビークインの攻撃にさらされながらも、ガブリアスが吠える。

 

ビークインの下から尖った岩が隆起する。

ストーンエッジを確実に命中させるため、あえて相手の攻撃に際して距離をとらずに、しかも相手の攻撃中を狙った。

攻撃に気を回している最中ならおいそれと避けれまい。

 

高水準の火力とそこそこに高い耐久を持ったガブリアスだからできる芸当だ。

 

フィランの狙い通りストーンエッジは綺麗に命中した。

「追い打ちだ!ほのおのキバ!」

 

そのままガブリアスの牙がビークインを襲う。

 

そのままビークインは地に落ち戦闘不能になった。

ストーンエッジがクリーンヒットしたようだ。

 

 

「…一見無謀に見えるその行動も、実は自身のポケモンを信用しているからこそできるセオリー外れの作戦ってことか。」

 

リョウの言葉にフィランは不敵な笑みで返す。

 

「さて、ボクもとうとう後1匹まで追い詰められてしまった。でもまだだ!行くよ、ドラピオン!」

 

 

リョウの最後のポケモンが放たれた。

いかにも毒々しい紫色をしたポケモン、ドラピオンだ。

 

 

「押し切ろう、ガブリアス!じしん!」

 

「ドラピオン、こおりのキバ!」

 

大地を裂くかのような揺れの中、ドラピオンがガブリアスに迫る。

 

先ほど、攻撃中に攻撃をするという作戦をそのまま意趣返しされたわけだ。

ガブリアスはじしんを起こすのに集中しており、氷のキバをかわすことができない。

 

だがそれはドラピオンも同じだ。特にじしんは避ける場所もない。

リョウもまた、ドラピオンの耐久に物を言わせて反撃に出たのだ。

 

 

揺れが収まる。

 

大きなダメージを負ったドラピオンの前に、ガブリアスが倒れる。

 

「…ありがとうね。決めるよ、フェローチェ。」

 

そう、倒れはしたがガブリアスは最大限の仕事を果たした。

 

「インファイト。」

 

フェローチェで確実に倒せる範囲までドラピオンを削ってガブリアスは倒れた。

ならば、後はフェローチェの超スピードで後片付けをするだけだ。

 

フェローチェの脚がドラピオンに突き刺さる。

 

 

 

 

 

「…僕の負けだ。でもとてもいいバトルだった。君のそのポケモンも、他のポケモンも、強く、美しかった。もちろん、君のトレーナーとしてのセンスも。」

 

「ありがとうございます。」

 

「さあ、先に進むといい。まだまだリーグは始まったばかりだよ!」

 

「はい!」

 

フィランはリョウに軽く会釈をし、次の四天王のもとへ向かった。

 

 

「さて、みんなまずは初戦お疲れ様。」

 

リョウとの戦いで傷ついたロトム、ガブリアスをげんきのかけらとすごいキズぐすりで回復させる。

フィランもおいしい水を飲んで一息つく。

 

リーグの入り口でのまとめ買いが早速役に立っている。

 

「連戦になるけど、まだまだ行けるよね?」

 

もとより無傷の2匹も、復活した2匹も頼もしい返事をしてくれた。

 

「よし!行こう!」

 

 

 

 

「おや。いらっしゃいましたね。これはまたずいぶん可愛らしい挑戦者さんですこと。」

 

「フィランです。よろしくお願いします。」

 

「私はキクノ。じめんタイプのポケモンを特に大事にしています。

さて、早速ですけど、あなたの実力見せてもらいますよ!」

 

 

「ロトム!」

 

「さあ、ヌオー。」

 

 

こちらのロトムに対して相手の初手はヌオー。

じめんタイプの使い手ならメインウェポンを無効にできるロトムと効果抜群をつけるエンペルトを中心に立ち回るのがいいだろう。

 

 

「ロトム、おにび!」

「ヌオー、すなあらしです。」

 

ヌオーが砂を巻き上げ砂嵐を起こす。

視界は少し悪くなったがおにびはしっかりと命中したらしい。

 

「少々分が悪いですね。ヌオー戻りなさい。」

 

(ここで交代してくるか。恐らくヌオーではロトムに有効打がないのだろう。ならばロトムに有効なポケモンを出してくるはず。…いわかこおりか?なんにせよ…)

 

フィランはこのタイミングでの交代を訝しんだ。

恐らくだがヌオーはじめん技しかないか、火力の低い水技しかないのか。

確かにそれだとロトムを倒す前にシャドーボールやらなんやらでヌオーを撃破されかねない。

ならばじめんタイプと複合のいわポケモンか、単純にいわ技を持っているポケモンを出してくる可能性が高いと読んだ。

 

「ロトム、こっちも交代。」

 

 

両者ともにポケモンを交代する。

 

キクノが出したのはゴローニャ、フィランはいわタイプ読みのフェローチェ。

 

(よし!)

 

もし読みが外れたらとんぼがえりで対面操作するだけだったが、ここは読みを的中させていく。

 

「おや、」

「フェローチェ!インファイト!」

 

フェローチェが猛スピードでゴローニャに接近する。

「凄まじいスピード、パワーです。でも、ポケモンバトルはそれだけじゃないですよ。」

 

 

フェローチェの一撃がゴローニャの岩の装甲を砕く。

だが、

 

「な⁉」

 

ゴローニャはギリギリで堪え、そこに立っていた。

 

「ゴローニャ、ジャイロボール。」

 

そこからゴローニャは少し勢いをつけフェローチェに激突する。

 

「フェローチェ!!」

 

フェローチェは防御の薄さを超スピードでカバーしているようなポケモンだ。

一撃で沈め、反撃を許さない。

故に、反撃されてしまえばとてつもなく脆い。

 

 

「ごめんね。フェローチェ。少し待ってて。」

 

傷ついた相棒をボールに戻し、次のポケモンを出す。

 

「エンペルト、アクアジェット。」

 

まずは戦闘不能一歩手前のゴローニャをアクアジェットで倒す。

 

「やられてしまいました。それでは、次のポケモンです。」

 

 

次に出てきたのはナマズン。

 

みずタイプを持ちみず技で不利をとらないじめんタイプ。

エンペルトには分が悪い。だが、エンペルトもただやられるだけではない。

 

 

「ナマズン!じわれ!」

「えっ⁉あぶなっ!避けて!エンペルト!そしたらくさむすび!」

 

 

ナマズンのいるところから地面に亀裂が入っていき、エンペルトを呑み込もうとする。

幸いにもスピードはそこまでではなく、見てから躱すことができた。

 

そして反撃に出るエンペルト。

地面から生えた草がナマズンに絡まりダメージを与える。

 

くさむすびは相手が重ければ重いほど威力が上がる技で、ナマズンは決して重いポケモンではない。

だが、じめんもみずもくさタイプには不利なタイプだ。

この攻撃はナマズンにはひとたまりもなく、大きなダメージを与えることに成功した。

 

「もう一度だ!」

 

今度はナマズンよりもエンペルトが先に動いた。

再び草がナマズンを縛り付け、ナマズンは戦闘不能となった。

 

「ふう。じわれ撃たれた時はひやひやしたけど、何とかなったかな。」

 

実際肝が冷えた。あれを食らってしまったらどれだけ体力が残っていようと、どれだけ防御に優れていようと一発アウトだ。

 

そうして次のキクノはポケモン、ウソッキーを繰り出した。

 

「エンペルト、ちょっと一休みしようか。」

エンペルトを一度戻し、別のポケモンに交代する。

 

「ウソッキー、じしんです。」

キクノは交代の隙を付くべく、ウソッキーに指示を出した。

 

「フューイ!!」

 

フィランが交代で出したのはロトム。

 

もちろんじめん技であるじしんは無効で、ロトムはそのことを小馬鹿にするかのように飛び回っている。

 

「ウソッキー、挑発にのってはいけませんよ。ふいうちです。」

 

「ロトム!おにび!」

 

唐突に振るわれたウソッキーの腕をかわしおにびを放つロトム。

だがウソッキーもおにびをかわし、少しの距離を取る。

 

「もう一度おにび!」

「アームハンマー!」

 

ロトムから再びおにびが放たれ、ウソッキーは腕を目一杯振りかぶる。

 

おにびは命中したがウソッキーの腕も命中しロトムが大きく後方へ吹き飛ぶ。

 

「大丈夫?」

 

「フュウ!」

 

見た目は派手だったが実際には大きなダメージは受けていないようだ。

 

「じゃ、もう一度交代だ。」

 

再びロトムをひっこめる。

こうして場をかき乱すことが最大の狙いだ。

 

「ウソッキー、じしんです。」

 

キクノはここの交代はウソッキーに比較的有利なエンペルトを再び出してくるだろうと考え、先にじしんを撃っておくことにしたのだ。

 

だが、フィランはその程度織り込み済みで動いている。

 

「グォオ!」

 

キクノの予想とは打って変わって、出てきたのはガブリアス。

 

もちろんじしんは食らってはしまうが、当の本人は全く無問題とでも言いたげな顔をしている。

 

 

「お返しだ!ガブリアス!」

 

今度はガブリアスがじしんを起こす。

本当のじしんとはこうやるのだ、と言わんばかりに張りきったガブリアスのじしんにウソッキーはそのまま倒れた。

 

「やりますね。私の考えを読んだのですか?」

 

「ええ、まあそんなところです。」

 

「全く、若いのに恐ろしいこと。さあ、行きますよ!」

 

 

次に繰り出されたのはヌオー。最初に出てきたポケモンだ。

 

「ガブリアス!ドラゴンクロー!」

 

「ヌオー、あくび。」

 

ヌオーはガブリアスのドラゴンクローを平然と受け止めた。

逆にガブリアスはヌオーのあくびでうとうとしている。

 

「しょうがない。ガブリアス、交代だ。」

 

ガブリアスが寝てしまう前に交代させ、エンペルトを繰り出す。

 

「いまです。あなをほる。」

 

こちらが交代をしている隙にヌオーは地中に潜ってしまった。

 

「エンペルト!よく耳を澄まして…」

 

エンペルトは全身の感覚を研ぎ澄まさせた。

 

そして!

 

地面から出てきたヌオーを後ろに飛び退き躱す!

 

「よし!くさむすび!」

 

 

ヌオーが出てきたところにくさむすびをする。

 

地面から飛び出してきた勢いもあいまって激しく地面に激突するヌオー。

 

「………」

 

 

ヌオーはそのまま静止して動かない。

どうやら戦闘不能になったらしい。

 

 

「全く!若い力とはかくもエネルギッシュでしたか。この私をここまで追い込むとは。」

「何をおっしゃいますか。キクノさんも十分エネルギーに溢れてるじゃないですか。」

 

「当然、まだまだ若い人に負けるつもりはありませんから。」

 

 

そう言い、キクノは最後のポケモン、カバルドンを繰り出した。

 

 

 

「ここで決める!なみのり!」

 

「迎え撃ちます!じしん!」

 

 

お互いの大技をぶつけ合う。

 

だが、じしんがエンペルトを追い込んだ時、一つの変化が起きた。

 

(なみのりの威力が上昇している!!)

 

波が先ほどより更に強く、激しくなっている。

 

その大きくなった波はカバルドンを呑み込み、エンペルトは勝者となった。

 

 

 

「大したものね…若くしてここまで来るだけの実力がアナタたちにはあります。

ここから先も楽しみだわ。アナタたちならきっとどこまでだって行けるわ。」

 

「はい。どこまででも行きますよ、私たちは。」

 

「さあ、お行きなさい!残る四天王は2人です!」

 

「はい!ありがとうございました!」

 

 

 

 

 

二人目の四天王も突破し、フィラン達はさらなる奥へと進んでいく。

 

 

 

 

 




バトル中心の12話いかがでしたか?

まずはリョウ戦、キクノ戦一気に行きました。

やっぱりフェローチェは勝っても負けても一撃になることが多いので戦闘シーンでの見せ場作るのが難しいですね。主役なんですけどね。

リョウは戦闘よりも入り口でなみのりの思い出が強い人も多いんじゃないでしょうか?
私もやりました。ダークライとシェイミ懐かしいですね。

さて、後何話かはこの調子の戦闘メイン回が続きます。

この先もお付き合いいただけましたら幸いでございます。
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