IS学園に入学したジオン兵は2度目の空を飛ぶ   作:とあるP

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久しぶりの投稿となります。今回は結構盛りましたww(約9000字)

それでは本編どうぞ!


オペレーション010 金・銀・紅相まみえる

昴が謎の機体とIS学園外に出て、消息を絶って3日目。クラスメイトは意気消沈していた。「クラスメイト対抗戦で勝てば男子(一夏、昴)と付き合える」と言う噂が白紙になったのだ。あわよくばと思っていた女子生徒達は膝から崩れ落ちていった。

 

 

しかし、箒とセシリアは冷静だった。『昴は必ず生きていている。』そう信じていられるからこそ、冷静でいられるのであった。もう一人は

 

「静かにしろ。もう予鈴は終わっているぞ」

 

織斑千冬である。昴のISロスト直後【打鉄】を使い、探しに行く!と駄々をこねていたが、今は落ち着いた雰囲気を出している。

 

他の生徒達も箒とセシリアと同様に昴の身をあんじている。彼女達も好いている彼がこんな事でいなくなるとは思えない。

 

「昴大丈夫かな…」

 

「…信じなさいよ。好きなんでしょ?」

 

「けどさぁ~ヘルは心配じゃないの?」

 

「…そりゃあ…心配よ」

 

「だよねーあ~あ~。早く帰って来ないかな。昴―――――!」

 

「グリ、うっさい…」

 

それから3日後。事態は急展開を迎えるのだった。それはいつものように、朝のSHRでの出来事だった。

 

「はい。今日は皆さんに転校生を2人紹介しますね」

 

そう山田先生が言うと、件の転校生が現れた。1人は金髪にアメジスト色の瞳。そして、男性操縦者用のIS学園制服(・・・・・・・・・・・・)を着てだ。

 

「初めまして。フランスから来ました。シャルル・デュノアと言います。僕が3人目の男性操縦者で問題ないでしょうか?」

 

「キ…」

 

「キ?」

 

「マズイ!」

 

「キャーーーーーーーー!」

 

咄嗟に耳を塞ごうとした一夏であったが、間に合わずクラスメイト達のハイパワーボイスには勝てなかった。すっかりシャルル・デュノアの魅力にメロメロな彼女達は聞く耳持たずだった。

 

「3人目の男性操縦者キター!」

 

「しかも美形!王子様タイプ!」

 

「織斑君がイケイケ系なら、昴さんは執事系、そして、デュノア君は守ってあげたい系だよねー」

 

「お母さん産んでくれてありがとう!今度のお盆休みおはぎ持っていくね」

 

最後に言った人には小一時間程問い詰めたいが、今はそんな状況ではない。そう思った千冬は一喝し騒ぎを収めたのであった。

 

「静かにせんか馬鹿どもが!もう1人居るのだぞ!」

 

そう言って、周りが静かになったところで、山田先生が2人目の転校生を紹介するのであった。

 

「で、では2人目の方どうぞ」

 

「…」

 

「あの~」

 

「はぁ、自己紹介をしろ。ラウラ」

 

「はっ!教官!」

 

「ここでは、教官ではない」

 

「はっ!」

 

そう言って、姿勢を正すとただ一言だけ告げだ。

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」

 

「…」

 

「い、以上ですか?」

 

「以上だ」

 

そして、一夏の前まで来ると、右手を大きく上げた。

 

「貴様さえいなければ!」

 

一夏が叩かれる。そう思った千冬が動き出そうとしたその瞬間、IS学園内にサイレンが鳴り響く。

 

ウーー!ウーー!

 

『緊急事態発生!緊急事態発生!IS学園沖数㎞先から所属不明のISが本校めがけて接近中。繰り返す。IS学園沖数㎞先から所属不明のISが本校めがけて接近中。教職員は迎撃の準備。本校生徒は近隣のシェルターに避難を行うこと…』

 

「織斑先生!」

 

「分かっている。SHRは一時中断。お前たちは速やかに所定のシェルターに避難すること。それとオルコット」

 

「はい!」

 

「お前にはこの作戦に参加してもらう。今のところ専用機持ちで、代表候補生なのはお前だけだからな」

 

「了解致しましたわ」

 

「千冬姉、俺は?」

 

「織斑先生だ。織斑はクラス代表として、避難誘導を行え」

 

「けど「けどじゃない!もしかしたらお前のISを狙っている可能性があるんだぞ」…わかりました」

 

『所属不明のIS、学園まであと300m!』

 

「ほら早く行け!」

 

「わ、わかりました」

 

そう言って、千冬はIS【打鉄】とセシリアはIS【ブルー・ティアーズ】を纏って教室の窓から飛び去って行った。他の教室からも教職員と代表候補生が専用機を纏って出てきた。

 

『情報によると、所属不明のISは第一アリーナに向かっているとこです』

 

「了解した。各人ツーマンセルを主軸として、待機。私の合図で攻撃するように」

 

『了解!』

 

そして、所属不明のISは第一アリーナ上空で待機しており、千冬達を見下ろしていた。その姿をセシリアは啞然とした。

 

「あ、あのISは…【サザビー】?」

 

「なに!?だとしたら乗っているのは…」

 

セシリア達が啞然としている中で、所属不明のISは拡声器で集まった人達に向けて説明した。

 

『私はIS学園所属。1年1組 皆川昴と言います。ここに、織斑先生はいらっしゃいますでしょうか?』

 

「皆川!私だ織斑だ!」

 

『織斑先生。このような格好で現れて申し訳ございません。如何なる罰も受ける覚悟です』

 

「わかった。一先ずはアリーナのバリアを解除する。それが終わったら、武装解除の上でIS解除を行え」

 

『了解しました』

 

そう言って、千冬は管制塔にいる真耶に合図を送った。すると、アリーナのバリアが解除され、【サザビー】が舞い降りた。そして、昴はビート・ショット・ライフル、ビーム・トマホークを拡張領域(バススロット)に格納し、IS解除をした。

 

そこには、IS学園の制服を纏った昴の姿があった。そして、彼は手を頭の後ろで交差した。すぐさま他の教師と生徒が近寄って、昴を拘束した。

 

「昴さん!」

 

「…」

 

昴はセシリアと目を合わせたが、無言のまま連れて行かれた。

 

「昴さん大丈夫でしょうか…」

 

「分からん。だが、皆川が無事で帰って来ただけでも、喜ばしいことだ」

 

「ええ、そうですねえ」

 

昴帰還のニュースは瞬く間に学園中を駆け巡った。グリ達は泣きながら喜んだ。ダリルも「心配させやがって」と言いつつも、口角は上がっていた。

 

千冬は表情には出さないこそ、心の中では安堵していた。

 

 

 

 

 

 

ところ変わって、ここはIS学園地下の独房。ここでは規則違反や体罰などを行った者が入る場所である。その中に昴がいた。

 

昴は、IS学園外での武器使用、無断外泊。それだけではない。IS学園への領空侵犯行為と上げればキリがない。昴の行動を重く見た一部の教師と生徒は『皆川昴をすぐさま退学処分すべきだ!』と言ってきた。

 

最終決定権がある学園長は『今回の皆川昴君の行動が無ければ、更なる被害が拡大されていたでしょう。しかし、IS学園外での武器使用は容認できません。よって、1週間の奉仕活動と反省文10枚にしましょう』との結論を出した。

 

しかし、昴は『自分がしでかした行動が皆に迷惑をかけた。反省はここで行う』と言い、自ら独房に入っていった。その中で反省文を書いている。そんな中で昴を訪ねる人がいた。

 

『昴さんちょっといいですか?』

 

「うん?箒か?」

 

『はい』

 

「どうしたんだいこんな所まで来て?」

 

「昴さん…その…大丈夫ですか?」

 

「ああ、特に目立った外傷はないから大丈夫だよ」

 

「そうですか…良かったです」

 

「心配してくれてありがとう」

 

「い、いえ///」

 

一先ず昴が無事なのに安堵した箒は核心に迫る質問をするのであった。

 

「昴さん、ここ数日何処で、何をしていたのですか?」

 

「それは…」

 

「教えてください。お願いします」

 

「…」

 

昴は焦った。ここで“本当のこと”を喋ってしまえば楽になるだろう。だが、不安材料もある。箒がこの話しを信じてくれるか…仮に信じたとしても、普通の生活が送れるわけがない。

 

片方は一般人。片方は数世紀後から転生して来た人。迷った昴は1つの約束をした。

 

「…今は言えない。だけど、その時が来たら教えるよ」

 

『…わかりました。絶対ですよ』

 

「ああ、約束する」

 

そう言って、箒は昴の独房を後にした。再び反省文を書いていると、織斑先生と山田先生が現れた。

 

『皆川。出ろ』

 

「織斑先生?けど、まだ期間きてないですよ」

 

『理事長からの計らいでな。予定よりも早めに出れる事になった』

 

『しかし、1週間の奉仕活動は行って貰いますからね』

 

「わかりました。もう少しで反省文も書き終わるので、しばらく待ってもらってもいいですか?」

 

『わかった(わかりました)』

 

そう言って、昴は爆速で反省文を書き上げて独房を後にするのであった。昴はその足で、理事長室に向かい、これまでの経緯を話すのであった。

 

「失礼します。1年1組皆川昴です」

 

「お疲れ様です。先ずは、かけてください。お茶を入れますね」

 

「い、いえ!ミネバ様にその様なことさせられませんよ!」

 

「私が好きでやっているだけです。別に他意はありませんよ」

 

「しかし…わかりました」

 

そう言って、智子ことミネバ様が3人分のお茶を用意していた。恐らく後から、十蔵ことデラーズ閣下もお見えになるだろうと思っていると、用務員服を着た老人が理事長室に入って来た。

 

「おや、皆川君ではないですか?どうしてここに?」

 

「はい。独房の件で閣下とミネバ様にお礼をとおもいまして…」

 

「ハハハハその事でしたか。別に私どもが言わなくても、多くの生徒から早く出して欲しいと、声がありましたからね。早々に出す予定でしたよ」

 

それを聞いた昴は嬉しくて涙が出そうになった。それよりも早く伝えねばならない事があるのであった。

 

「お茶ありがとうございました。それで、ミネバ様と閣下にお伝えしたい事がございます」

 

「いいでしょう。話してください」

 

「わかりました」

 

そう言って、昴はここ数日の事を話し始めた。

 

 

~昴 side~

 

謎の機体を海上で撃破すると【アプサラス】が現れた。そして、パイロットであるアイナ・サハリンに連れられてある小島に到着した。小さな浜辺に大きなコテージ。天井をくりぬいたようなドーナッツ状の小島だった。【サザビー】に搭載されているレーダーを確認すると、全くきかない状態だった。

 

「アイナ様、この現象は一体?」

 

「この島の周辺半径50kmにはミノフスキー粒子が散布されております。ですから、外部からの通信が遮断されています」

 

「言われてみれば、電話が出来ない…」

 

「大丈夫です。用が済んだら返してあげますから」

 

「わかりました」

 

そう言って、ISを解除すると、コテージから男の人が現れた。黒髪で短髪、如何にも好青年らしい人が現れた。

 

「あ、ただいまです。シロー(・・・)

 

「おかえりアイナ」

 

「アイナ様こちらの方は?」

 

「この人は、元地球連邦軍所属、シロー・アマダ少尉です。そして…私の夫です///」

 

「地球連邦軍…」

 

一瞬あの大戦を思い出したが、既に終わったこと。そう言って、心を鎮めるのであった。

 

「俺は極東方面軍所属機械化混成大隊、コジマ大隊所属。第08MS小隊隊長。シロー・アマダだ。よろしくたのむ」

 

「…自分は第77宇宙攻撃軍所属。スバル・ミナガワ。階級は少佐。よろしくお願いしますね。シロー・アマダ少尉」

 

「おいおい、もうあの大戦は終わったんだ。普通にシローって呼んでくれ」

 

「では、自分の事はスバルと呼んでください」

 

「ああ、ところでスバルはどうしてこの世界に?」

 

昴はこの世界に来た理由を話した。すると、シローとアイナもこの世界に来た理由を話し始めた。

 

「俺達はあの大戦後、静かに暮らしていたんだ。そして、互いに最後の時を迎え様としていたと時だった。急に頭の中である人の声が聞こえたんだ」

 

『シロー・アマダ、アイナ・サハリン。あなた達には、まだやってもらうことがあります。ですから、今一度目覚めなさい』

 

「そしたら、シローと一緒にこの世界に来たのです。幸いにも大戦時に使用していた【アプサラス】と【ガンダムEz8】が完全装備の状態で残っていました。そして、私達は同士を募って強大な敵を倒すことにしました」

 

「強大な敵…まさか!」

 

「ああ、『ジオンの亡霊』だ。彼らは、世界各地でテロ行為を行っている。それも、あの大戦時代で使用したMS【ザク】や【ジム】を使ってだ」

 

「…」

 

昴は啞然として声が出なかった。自分達が使用してきた兵器がこの世界で、テロ行為をしている。昴は何としてでも止めるべく、シロー達に打明けた。

 

「許せない。シローさん、アイナ様。自分もこの同盟に参加させて下さい。幸いにもこちらには、ミネバ様やデラーズ閣下もおられます」

 

「み、ミネバ様とデラーズ閣下がいらっしゃるのですか!」

 

「はい、IS学園で理事長夫妻としてこの世に顕現なさっています。ですから、大きな後ろ盾が出来たと思います」

 

「それはいいですね!あとはもう少しだけ仲間が欲しいですね。スバルさんは心当たりとかありますか?」

 

「すみません。この世界に来てからまだ日が浅いもので…」

 

「そうでしたか…『話しは聞かせてもらったぞ』この声は!」

 

「アイナ!あそこだ!」

 

そう言って、シローが指差す方向には、スバルがよく知っている2人が居るのであった。

 

「あ、あなたは!ランバ・ラル大尉とハモンさん!」

 

「久しぶりね、坊や」

 

「フハハハハ、元気だったかスバル。おっと、あの時はスバル少佐だったかな?」

 

「やめてくださいよ。『青い巨星』から比べたら、僕なんか…」

 

「いやいや、謙遜する事ないぞ。日々の活躍から見てわかる。その若さで少佐に上り詰めたことだ。さぞ努力して来たのであろう」

 

「アハハ…」

 

「それに、この人も心配していたんですよ。まるで自分の息子の様に言っていましたからね」

 

「ハモン…余計な事を言うのではない」

 

「うふふ。久しぶりに坊やに会えた事で嬉しくなりましてね」

 

「ハモン…」

 

「大丈夫ですよ。私はあなた一筋ですからね」

 

相変わらずのラブラブっぷりだなぁ~と思うのであった。それよりも、先程の言葉が気になる。

 

「それで、ランバ・ラル大尉。先程の事ですが…」

 

「うむ。ワシもこの世界に来た時に同じように声が聞こえてな。」

 

「そうだったんですね」

 

「なるほど。申し遅れました、自分は極東方面軍所属機械化混成大隊、コジマ大隊所属。第08MS小隊隊長。シロー・アマダと言います」

 

「うむ。ワシはジオン公国軍所属。ランバ・ラルだ。階級は大尉である」

 

「同じく、クラウレ・ハモンと言います」

 

「貴方が『青い巨星』で知られる、ランバ・ラルだったんですね」

 

「ほう、連邦軍でもワシは有名だったらしいな」

 

「ええ、自分が北部方面攻略時に噂が流れましてね」

 

「なるほどな…」

 

そんなやり取りをしてる時にスバルはある疑問に至った。もし、シローやアイナの様に先の大戦で使用していた【グフ】や【ギャロップ】があるのではないかと…

 

「ランバ・ラル大尉。もしかしたら【グフ】や【ギャロップ】はありますか?」

 

「ほぉ…よく分かったな。確かにこの島の反対側に置いてあるぞ」

 

「そこには、アコーズやコズンそれにクランプの【ザク】がありますよ」

 

「そうですか…ラル大尉。俺と特訓してくれないでしょうか?」

 

「…理由は?」

 

「俺は先の大戦から幾重の月日が流れました。今俺はIS学園に通っています。その中で多くの仲間に出会えました。そんな彼女達を守りたいと思ったんです」

 

「ふむ…いいだろ。このランバ・ラル貴殿の力になろう」

 

「なら、俺も特訓を付けよう」

 

「なら、シローは射撃訓練を、ランバ・ラルは格闘訓練をお願いしますね」

 

『ああ、(うむ)』

 

そこから6日間は訓練漬けの日々だった。射撃と格闘を交互に行い、【サザビー】を物にするのであった。

 

そして、6日目の朝。5人は海岸にいた。

 

「スバル。よく耐えたな」

 

「うむ、ワシの特訓もよく耐えた」

 

「ええ、今のスバル少佐なら問題ないでしょう」

 

「ふふふ、坊やも立派になりましたね」

 

「皆さん、ありがとうございました。ここで学んだ事を活かしていきます」

 

「ああ、頑張れよ」

 

「私達は、これから仲間を集めて『ジオンの亡霊』を倒します。その時は参加して頂けますか?」

 

「ええ、直ぐに馳せ参じますよ」

 

「わかりました。なら、この周波数からの連絡が来たら、来てくださいね」

 

そう言って、アイナはある周波数の書いている紙を渡した。それを受け取った昴は直ぐに分かった。

 

「了解しました。それじゃあ!」

 

そして、昴はIS【サザビー】を纏ってIS学園の方向へ向かって行くのであった。

 

昴 side out~~

 

「以上がこの6日間で起きた出来事です」

 

「そうですか…ランバ・ラルとアイナ・サハリン。それに連邦軍のシロー・アマダと言う男に会いましたか」

 

「ええ、彼らは打倒『ジオンの亡霊』を掲げていました。僕もそれに賛同する形で彼らと特訓をして来たんです」

 

「そうでしたか…わかりました。無断外泊の件は不問といたしましょう」

 

「ありがとうございます」

 

そう言って、昴はアイナに教わった周波数について説明した。そして、理事長室から出て行くのであった。

 

「それじゃあ僕は失礼します」

 

「うむ。私達は君の味方だ。いつでも相談してくれ」

 

「わかりました。失礼します」

 

昴は1組の教室に戻ると、一斉に視線が飛んできた。少しだけ驚いたが、すぐさまみんなの興味は例の3人目の男性操縦者へとシフトした。かく言う一夏も同じで、必死にコミュニケーションを取ろうとしていた。

 

そんな中織斑先生が入って来た。

 

「みな席に着け。これより2組との合同演習を行う。すぐさま、第一アリーナに来ること。では準備するように」

 

そう言って、女子生徒達は着替え始めようとしたところで、昴と一夏、シャルルがいる事に気が付いた。慌ててた3人は教室から出ていくのであった。

 

「初めまして、僕の名前は「あ~そう言うのは後にしてくれ」え?」

 

「すまない。これからここが、女子生徒達の更衣室になるんだよ。僕たちはアリーナの更衣室に行かなければならないんだ」

 

「そうそう、しかも次の授業が千冬姉のだから遅れると大変なんだよ」

 

「そ、そうなんだ…」

 

「だから、早めに出ることをお勧めするよ」

 

そう言って、昴は早々に教室から出て行った。後に続くように一夏とシャルルも出て行く。しかし、何処から嗅ぎ付けてきたのか、廊下には多数の女子生徒達がいた。

 

お目当ては新しく入った3人目の男性操縦者と一夏であろう。そう察した昴は2人を逃がすために、自ら囮となる事を言ってきた。

 

「あー!織斑君と例の転校生君発見!」

 

「それに昴王子もいる!ラッキー!」

 

「何ですか昴王子って!?」

 

「私達2~3年では有名なのよ。特にグリ達が言っているのよ」

 

(グリの奴~後で覚えていろよ…)

 

「…このままじゃあ遅刻しちまうよ」

 

「ここは、僕に任せて2人は早くアリーナの更衣室へ」

 

「昴さん!」

 

「大丈夫。ここは、何とか抑えてみるから」

 

そう言って、昴は女子生徒達の群れへと向かって行くのであった。その後ろ姿を見た一夏は『絶対この人に付いて行く!』と後に語ったという。

 

昴の犠牲(?)があったおかげで、シャルルと一夏は何とか時間内にアリーナに来ることが出来た。2人ともISスーツに着替えようとしたら、シャルルがなかなか着替え無かった。

 

仕方なく一夏は一度更衣室から出てシャルルが出てくるのを待っていた。そして、ISスーツに着替えたシャルルと共にアリーナに来たが、昴はまだ見えていなかった。

 

「皆川はどうした?」

 

一夏は先程の出来事を話した。

 

「全く、仕方ない。時間になったので始める。今日は2組との合同演習だ。先ずは模擬演習をやってもらう。凰!オルコット!前に出ろ」

 

「何でアタシが出ないといけないのよ」

 

「何だか見世物みたいでいやですわね」

 

「そう言うな…アイツにイイ所見せたいんだろ」

 

そう言って、鈴のやる気が上がったが、セシリアはイマイチだった。ここに昴が居れば話しは別だが生憎といない。

 

「しょ、しょうがないわね!やってやるわよ」

 

「ハァ~あまり気がのりませんが致し方ありませんわ。それで、鈴さんが相手ですか?」

 

「はぁ?誰がアンタ何かとやろうってのよ?」

 

「まぁ待て、相手は直ぐに来る」

 

そう言って、注意深く聞いているとどこからともなく、何かが飛んでくる音が聞こえてくる。そして、ソレは生徒達の上空まで差し迫っていた。

 

「うわわわ~どいてくださ~い!」

 

そこには、IS【ラファール・リヴァイブ】に乗ってくる山田先生がいた。

 

「はぁ、織斑あれを止めてみろ」

 

「ええ!」

 

『その必要はないですよ。織斑先生』

 

「その声は!」

 

突如として現れた、赤いIS【サザビー】によって【ラファール・リヴァイブ】は抑え付けられた。しかし、山田先生はまだ暴れていたので、昴は強めに抱きしめていた。

 

「ああ、み、皆川君!」

 

「山田先生落ち着いてください!」

 

「そ、それが、壊れちゃったみたいで…止まらないんです~」

 

「仕方ないですね。僕が合図したら、ISを解除してください」

 

「え、でも「僕を信じてください!」わ、わかりました」

 

「い、いきますよ!3…2…1!えい!」

 

そして、山田先生がISを解除したと同時に僕はすぐさま【サザビー】で山田先生を抱きかかえる。いわゆるお姫様抱っこだ。そして、ゆっくりとアリーナに降り立った。

 

「山田先生もう大丈夫ですよ」

 

「あ、ありがとうございます。皆川君///」

 

「いえいえ…ハッ!」

 

昴はすぐさま【サザビー】のシールドを張った。すると、【ブルー・ティアーズ】のビームが直撃するところだった。

 

「オホホホ…外してしまいましたわ」

 

「せ、セシリア…もしかして、怒っている?」

 

「別に~これっぽちも~怒って~おりませんわ~」

 

しかし、本人の顔には青筋が立っていた。明らかに怒っている。昴は何とかしてご機嫌を取ろうとしたが、どうしていいか分からずしまいだった。

 

そんな中織斑先生がとんでもない事を言いだしてきた。

 

「オルコット。その辺にしとけ」

 

「しかし!」

 

「皆川へのオシオキは後でたっぷりとするからな。勿論私も交えてだがな…」

 

「そういうことでしたか。分かりましたわ」

 

昴の死刑判決が決まった瞬間だった。その後セシリア&鈴VS山田先生&昴の変則タッグマッチは山田先生&昴チームの勝利となった。

 

敗因はセシリアと鈴の連携が圧倒的に足りていなかった。その点山田先生と昴は、毎朝特訓をしているので、お互いの手の内が分かる。それが功を奏して勝つことが出来た。

 

「これに懲りたら、今まで以上に敬意を払うんだな。では専用機持ちがリーダーとなって実技訓練を行う」

 

そう言って、皆思い思いの人に向かって行った。中でも一夏、シャルル、昴の倍率は高く、数十人の女子生徒達の輪が広がっていた。

 

「第一印象から決めていました!」

 

「いつか、会える日を夢見てました!」

 

「不束者ですが、よろしくね」

 

『お願いします!』

 

「えっと…」

 

困惑している昴を尻目に、数十の女子生徒達は昴に手を出してきた。同様の現象が一夏とシャルルの所でも起きていた。困り果てた所に鬼の鉄槌が降りてきた。

 

「止めんか馬鹿どもが!出席番号順に並び直せ!出来なかった班はISを背負ってグラウンド10周!…もちろん、補助なしだからな」

 

それを聞いた女子生徒達は一斉に並び直し始めた。そして、昴の班には3人の女子生徒達が集まった。

 

「それじゃあ始めようか。先ずは自己紹介をお願いします」

 

「はい、1年1組の四十院神楽と申します。本日はよろしくお願いいたします」

 

「ハァ~イ!2組のティナ・ハミルトンだよ。よろしくねー!」

 

「…如月キサラです。よろしくお願いします…」

 

「四十院さんとハミルトンさん。それに如月さんですね」

 

「あら~そこはティナって呼んでもいいのよ。スバル」

 

「そう言うのはまた後で…如月さん大丈夫ですか?」

 

「…大丈夫です。寝袋生活を強いられているだけですから…」

 

それは大丈夫なのか?と昴は思ったが、時間が惜しいので進めることにした。今日はIS【打鉄】を使って歩行訓練を行う。昴達の班は特に問題なく終わった。終始ティナのボディタッチが多いように感じられたが、気にしないでおこう。

 

そして、昴が教室に戻ろうした瞬間怒号が飛び交うのであった。

 

スバルの正体を明かす人

  • セシリア
  • ラウラ
  • グリフィン・レッドラム
  • ベルベット・ヘル
  • 織斑千冬
  • 山田真耶
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