それと謝罪があります。ISを使った授業が抜けていたので追記しました。それにより1万字を超えてしまったので少々読みづらい部分もあるかと思います。
それはご愛嬌ということで…
第2回戦。時間が押していることもあり、昴は連続の戦いとなった。千冬から『行けるか?』と言われて「行けます」と返事して再びサザビーに乗り込んで、アリーナに向かうのであった。
「頭…撫でられるのはお父様以外では初めてでしたわね///」
セシリアは頭を撫でられて少しだけ惚けていたが昴の試合に集中するのだった。向こう側から出てきた一夏と対面するのであった。彼は白い機体に乗っており、画面には『白式』と表示された。その後一瞬昴の顔が強張った。
「白い機体…やめよう。もうあの時代じゃあないんだ。ここにはガンダムはいないんだ」
そう考えていると一夏からこんな事を言われるのであった。
「昴さん!なんてことするんだ!」
「…どういう事かな?」
「女の子相手に銃を使うなんて卑怯じゃないんですか!男なら正々堂々剣で勝負するんだろう!」
『…はぁ~』
これには昴だけではなく管制室にいた千冬やダリルたち果ては、セシリアまでもが頭を抱えた。確かに一夏の言い分も分かる。男が女に手を出すこと自体が間違っている。
しかし、今は勝負の最中だ。勝つか負けるか。やるかやられるかの2択しかない。そんな事を未だ理解していない一夏に言ったところで糠に釘なので、昴は少しだけ世の中の厳しさを教えることにした。
「わかった。それじゃあ僕はこれでいいかな」
そう言って、ビーム・ショット・ライフル、シールド、ファンネルをバススロットに格納した。
そして、ビーム・トマホークを両手持ちで一夏と再度対峙するのであった。一夏は一瞬怯んだ様に見えたが「行くぜー!」と言って吶喊して来た。
昴はそれを冷静に見極めて、抜刀術の構えをして目を瞑っていた。そして、一夏と交差する瞬間、トマホークを抜差し横一閃で一夏を薙ぎ払った。
その瞬間白式のSEが40%以上持っていかれた。尚も昴の追撃は続き徐々に一夏は壁際まで追い詰められた。
「ちょっと!待って!」
「試合中に待っては使えないよ!それとも敵に待ってもらうほど世の中は甘くない!」
徐々に減ってきているSEに一夏は今更になって危機感を感じた。この人はヤバイ…とそして、鍔迫り合いになって昴からこんな事を言われた。
「君の剣道の型は我流かい?」
「いいや、千冬姉から教わったんだ!けど、昴さん。アンタはどうしてそんな事を聞いてくるんだ」
「なに、剣道の型が織斑先生と同じだからね。試しに聞いてみただけだよ」
「まさか、千冬姉から教わっているんじゃあないだろうな!」
「…そうだと言ったら」
「絶対に許さない!あれは千冬姉の剣だ!」
そう言って、更に力を込めてきたが昴は上手く受け流し距離を取った。その瞬間白式から光があふれ出してきた。
そして、一夏のバイザーには「零落白夜使用可能」と表示された。反対に昴のコクピットには「敵ISワンオフアビリティ使用可能」と表示された。
ワンオフアビリティ…確かISが操縦者と最高状態の相性になったときに自然発生する能力だったよな。つまり今一夏と白式は最高の状態になったということか…面白い!
そう思うと昴はニヤリと笑いビーム・トマホークをバススロットに格納し、ビームサーベルに持ち直した。その仕草に一夏は一瞬嫌な顔をした。
「…どういうつもりですか?」
「なに、こっちの方が持ちやすいからこちらに変えただけだよ。それよりも織斑君。次の一手で最後にしようか」
「ば、バカにしやがって!いいぜ!行くぞー!」
そう言って、一夏は白式のバーニアを蒸かしながらも真っ直ぐに突っ込んで来るのであった。昴は目を閉じて再び居合の構えをした。今度は確実に仕留める為に鋭く、重く、そして、早くする為に全集中していた。白式が近くに感じる。あと5m…3m…1m…
「でりゃぁぁぁぁぁ!」
もらった!
斬!
目を開けるのと同時に横一閃し見事に一夏の白式を両断した。それによりSEが0になり試合終了となった。SEが0になった事により一夏は気絶してしまったので仕方なく昴が担いで同じピットに戻るのであった。
次の試合はセシリアVS一夏の予定だったが、昴の一撃が思いの外強く白式のダメージレベルがCまで行っているので一夏の不戦勝となった。当の本人は出たがっていたが千冬のげんこつにより大人しく従うのであった。
こうして昴が2勝したが、公約通り勝敗に関係なくクラス代表は無しになっている。では誰がするのかは勝者である昴とセシリアの間で進める事になった。
試合後。ISスーツを脱いだ昴は自身のISであるサザビーを一度学園側に提出した。
しかし、困ったことにサザビーはどの世代にも該当しない。よって、現時点では第三世代型にして詳細な調査をしたうえで正式に学園側に登録する事になった。待機中の状態はジオン公国のエンブレムを首から下げるドックタグの様な感じになった。昴はそれを見て誰にも聞こえない程度の声でこうつぶやいた…
「またここで戦争をするのであろうか…」
待機中のササビーを受け取り部屋に戻って行く途中にグリ達と意外にもセシリア、箒の姿があった。
「あれ?どうしたんだこんなところで?」
「なに昴の帰りを待っていたんだよ」
「そうッスよ。今日は祝勝会ッス!」
「うんうん♪お姉さんの手料理楽しんでね」
「…」
「わかったよ。篠ノ之さんとオルコット嬢もいいですか?」
『は、はい!』
「そう固くならないでくださいよ。さぁ部屋はこっちですよ」
そう言って、昴は皆を部屋に案内した。打ちっ放しのコンクリート壁に最低限の設備。そんな部屋に皆を招待するのは気が引けると思ったが、グリとケイシーは『気にしない♪気にしない♪』と言い招待することになった。全員がベットや床に座る中で箒とセシリアは佇んでいた。
「どうしたんですか?」
「い、いえ…」
「初めて父以外の男の人の部屋に来たので…ちょっと緊張していると言いますか…」
「そんな事ですか。気にしなくてもいいですよ。ここには見知った人達しかいないので」
「けど、皆川先輩以外年上なので…」
上級生の代表候補生達に囲まれて緊張している箒とセシリアをよそに、背中に抱きついて来たのはダリルだった。
「んな事よりも昴!早く飯食おうぜ!」
「昴~醬油ってどこにあるの?」
「ああ、左の2段目の棚の中にあるよ」
「…昴。この漫画の続きは?」
「あれ?無かった?今度探しておくよ」
「昴~!スマ〇ラやるッスよ!今度こそ勝つッスからね!」
「飯が食べ終わったらな。ほら、退いてくれよダリル」
「ちぇ…つまんねぇなぁ」
「全く…うん?どうしたんだい?」
「いえ…」
「皆川さん…教室では余り砕けた口調で言わなかったのでちょっと新鮮と言いますか」
「そうですか?確かに教室ではこんな風に話したりしなかったですね」
「昴~ご飯出来たよ~ほら、箒ちゃんとセシリアちゃんも座って♪」
『は、はい!』
そして、グリ達と箒、セシリアの皆で食事をするのであった。こんなに囲まれて食事をするのは何百年振りだろうかと思いつつもグリの食事に舌鼓みし、そろそろお開きとなる時間にダリルが面白い物を見つけて来た。
「オイ昴!これなんだよ?」
「ああ、それかい。家を出るときに父さんが持っていけって言われてね」
ダリルが握っていたのは、茶色のアコースティックギターだった。父のお古を貰ってタンスにしまい込んだままだったな。そんな事を想っているとダリルがニタニタと楽しそうな顔をして来た。あ、なんか嫌な予感が…
「なぁ~昴~」
「…何だよ」
「昴の歌聞きたいなぁ~」
「あ!それいいかも!ヘルは?」
「…別に」
「聞きたいっす!」
「オイ一年!お前らはどうだ?」
「聞いてみたいです」
「わたくしも…ぜひ」
ぐぬぬ…味方は誰もいないのか…
(諦めたまえ。この状況を打開するには君の歌声を聞かせるしかなさそうだな)
謀ったな!シャア大佐!それよりも俺の歌を聞いたところで何か得しますか?
(得をするしないの話しではないよ。しかし、そうだな…私も君の歌には前々から興味があったんだ。折角だからお願い出来ないかね?)
…わかりましたよ。けど笑わないでくださいね
そう思って俺は観念してダリルからギターを受け取り、近くの椅子に座るのであった。そして、育ての親であった父が好き好んで歌っていた歌を口づさむ。そうだ、歌う曲はあの曲にしよう。
「それじゃあ…シャ乱Qでシングルベッド」
昴の部屋から帰る時アタシとヘルはずっと黙っていた。それは昴に対しての感情だった。出会った時から…ううん、昴の試合を見ていた時から気付いていたのかもしれない。
アタシは昴の事が……好きだ。友達としてではなくて1人の男性として昴の事が好きだ。この気持ちに嘘はつきたくない。そんな事を思いつつヘルと一緒に部屋に着いた。
「昴の歌素敵だったね!」
「…ええそうね」
「おやおや~ヘルが素直に認めるなんて不思議な事でもあるもんだね~」
「…別にいいでしょ///」
あれ?いつものように言い返して来ない?まさか…ヘルも?ナイナイ!あのヘルだよ!誰も寄せ付けないくらい刺々しい態度をしていたヘルが赤くなっている。もしかして…
「…ねぇヘル?」
「なによ?」
「もしかしてだけど…昴の事…好きなの?」
「!///」
「え!マジで!」
「う、うるさい!///」
マジか~あのヘルがね…お姉さん意外だよ~こりゃあヘル以外にもライバルはいそうだね。
「そ、そう言うグリはどうなんだ!」
「アタシ?好きだよ。昴の事が…1人の男性として」
「…そうなの」
「けど、それでヘルが諦めるって言ったらアタシ怒るからね」
「グリ…」
「アタシは自分の気持ちに噓を付きたくないの。それにヘルとはいいライバルでいたいからね」
「…フッ」
「あー!鼻で笑われた!ひどくない!」
「…それよりもいいのか。恐らくライバルは多いと思うぞ」
「そうなんだよね~ダリルやフォルテ。果ては織斑先生や山田先生も昴の事気にかけてるからね~」
「…それに今日来た
「そっか…」
「…諦めるのか?」
「いや、それは絶対にいや!絶対に昴の隣にいるもん!」
「なら、全力で奪い取るんだな」
「望むところだよ!」
こうして、
明くる日。一年一組の教室ではある生徒の叫び声が響いていた。
「はい、それでは一組のクラス代表は織斑一夏君に決まりました。一繋がりでいいですね!」
「ちょっと待ってくださいよ!俺は昴さんとオルコットさんに負けたんですよ!クラス代表になるならその2人でしょう!」
「それは「わたくしが辞退したんですわ!」あぅ…」
山田先生が説明しようとしたらオルコット嬢によってさえぎられた。ほら見ろ。今にも泣きそうな顔になってるじゃないか。仕方なく俺は手を振ると泣き顔から一変笑顔で笑っていた。同時にその隣に座っている織斑先生からのプレッシャーが半端ない。既に何人か当てられてくらくらしている。
そんな事をお構いなしにオルコット嬢は話しを続けている。
「織斑さんは弱すぎますわ。確かに昴さんが一組の代表になれば優勝いえ、最強と言っても他言ありませんが、それでは織斑さんの成長にはなりません。そこで、織斑さんをクラス代表にして経験を積んでもらうのが得策と思ったのですわ。ねぇ昴さん!」
「確かにオルコット嬢の言う通り、一夏君には経験や知識それに周りを見渡す力が足りない。だからクラス代表になってあらゆる人と競いそして、成長してもらうようにオルコット嬢と話し合って決めました。それに、僕は勝敗に関係なく代表にならない事になっていたはずですよ」
この回答に一夏君は一瞬ためらったが、ここで天下の宝刀のこの言葉を言えば、彼は乗ってくれるだろう
「それに君はお姉さんを守りたいんだろう」
「…う!わ、わかったよ!なってやるよ!」
パチパチパチパチ…
どうやらクラスの皆には受け入れられたようだ。そして、オルコット嬢がこちらに目を向けてきた。どうやら先週の件をするようだ。
「織斑先生。少しばかりお時間頂けますでしょうか」
「構わんが手短にな」
「わかりましたわ」
そう言って、皆の前に現れてこう言った
「皆さま、先週は皆さまの事を侮辱するような発言をしてしまい。申し訳ございませんでした!」
そう言って、勢い良く頭を下げた。よく見ると手も僅かに震えている。罵倒されるのが怖いのだろう。ただ皆を見ると誰も彼女を恨んでいるようには見えなかった。むしろ良く行ってくれたというくらいである。
パチパチ…
そんな彼女を見て俺は拍手をしていた。それに続くように他の皆も拍手をしていた。
「みんな、オルコット嬢は勇気を持って謝罪した。これで許してくれると助かる。それでも文句がある奴は僕に言ってきてくれ」
そう言ったがそれは杞憂に終わる。
「大丈夫だよオルコットさん!」
「そうそう!私達怒っていないからね」
「凄いよね~私なら怖くて出来ないよ」
「皆さまありがとうございます。それとわたくしの事はセシリアと呼んでください」
そう言って、改めてクラスに受け入れられたセシリア。一夏君に対しても彼女は名前で呼ぶように言ってきた。
「それと昴さんもわたくしの事は名前で呼んでくださいまし」
「わかりましたよ。オル…セシリアさん」
「あん♡そこはセシリアと呼び捨てでもいいんですよ」
「わかりましたよ。セシリア」
そう言うと可愛がっている子犬みたいに喜んでいるセシリア。その後ろでジト目で見てくる篠ノ之さんと更にプレッシャーを増した織斑先生。やめてくださいよ!山田先生が倒れそうですよ…
その後クラスメイト達は一夏君のクラス代表就任祝いで放課後に食堂を貸し切ってお祝いするようだ。調理経験が余りない俺は無理として、クラスメイト達はやる気満々のようだ。
2時限目はISを使った授業だ。女子生徒達は教室でISスーツに着替えてアリーナに集合することになった。俺と一夏君はアリーナにある更衣室で着替える。これから授業があるたびにここで、着替えなければならない。一夏君は上下で別れるタイプ。俺はつなぎの様なタイプだが、どうしても筋肉が出てしまう。
「うぁ~昴さん凄い筋肉してますね」
「そうかい?普段から鍛えているからね。けど、こうも出ていると着られる服が限られて来るんだよ」
「へ~いい事ばかりじゃあないんですね」
「まぁね。それよりも時間だ。行こうか」
「はい!」
そう言って、ISスーツを着てアリーナに向かうと既にクラスメイト達が集まっていた。ただでさえISスーツは薄く形が水着に似ている。それによりも…みんなすごいな。本当にセシリアや箒さんはボン・キュ・ボンだもんな…今は授業がある手前抑えているが…いかんいかん。邪な気持ちは捨てろ昴!
(だが、彼女達から目が離せないだろう。悲しいがこれが男の性なのだよ)
…今は突っ込んでおかないですからね。シャア大佐。てか、どうやって来たんですか
(なに、君のISのコア人格が目覚めるまでは私が代理でアドバイスしようと思っていてね。ほら、そろそろ始まるみたいだぞ)
わかりましたよ。
そう言って、シャアは去っていくのであった。仕方なく昴と一夏は彼女達と合流すると周りからは黄色声援が上がって来た。「昴君の腹筋すご~い!」「あんな筋肉に抱かれてみたい~」「織斑君もなかなかね」と好奇の目で見られた。それをジト目で見ていたのが箒とセシリアであり、“私達もそれなりにあるんだけどな~”的な視線を送っていた。
そんな空気は千冬が登場したことによって、一掃された。
「いつまで惚けてないでさっさと整列しろ!」
『は、はい』
「ではこれより、ISを使った授業を開始する。先ずは、専用機持ちに実践してもらう。オルコット、織斑、皆川前に出ろ」
『はい!』
「では、ISの展開を行う。先ずはオルコットから」
「はい。昴さん見ていてくださいまし♪」
「あ、ああ…」
そう言って、セシリアは左耳の青いイヤーカフスを叩いた。すると即座にIS【ブルー・ティアーズ】が装備されて空中に浮遊していた。その展開時間を山田先生が計測していた。
「オルコットさんは0.5秒でした」
「まずまずだな。もっと精進するように」
「はい!」
「次は織斑!」
「は、はい!」
一夏君は緊張した様子で右手にはめているIS【白式】の待機状態である白いガレットを握った。しかし、いっこうに展開されない。
「どうした!早くしろ」
「は、はい!っく…来い!白式」
そう言って、一夏君のIS【白式】が展開された。しかし、この結果に姉の織斑先生はご立腹だろうなぁ~
「織斑君は2秒でした」
「馬鹿者!そんなんでは相手は待ってくれんぞ」
「すみません…」
「まぁいい。最後は皆川だ」
「はい」
そう言って、俺は胸にあるIS【サザビー】の待機状態であるジオン公国のエンブレムを叩いた。すると粒子の束が俺の周りに集まりサザビーを展開していた。そして展開時間に周りの反応はびっくりした。
「凄いです!皆川君のタイム0.3秒でした」
『え~~!』
「ククク…当たり前だ。皆川は朝の特訓で展開時間を物にしていたからな」
「どうして織斑先生がその話しを知っているんですか?」
「それはだな「織斑先生!早く授業の続きをしましょうか!」そうだな。では、3人とも飛べ!」
そう言って、俺達3人は空高く飛んでいった。あぶねー!あの人(千冬さん)朝の特訓の事バラそうとしていたな。ただでさえ一夏君から白い目で見られているのだから、これ以上変な事を知られたらたまったもんじゃないよ。
そんな事を考えていると、下の織斑先生から辛辣な言葉が届いた。
『どうした織斑!スペック上ではお前のISが高いんだぞ!』
「そのんな事言ったってなぁ…何だよ前方に円錐があるイメージって」
「イメージは所詮イメージですわ。自分で詮索するのが効果的でしてよ」
「そう言ってもなぁ~なぁ昴さんはどうして上手く飛べるんですか?」
「僕かい?僕は…なんとなくかなぁ」
『ええええ!』
どうやらこの答えに一夏君もセシリアも驚いていた。そりゃあそうだ。本当の事を言えるわけがない。そうこうしているうちに織斑先生から次の指示が飛んできた。
『それでは今度は着地をしてみろ。先ずはオルコットと織斑からだ。地面から10㎝の所で止まるようにしてみろ。皆川はその間上空で待機だ』
そう言って、俺は待機された。何故か織斑先生からの視線が怖いが気にしないでおこう。そんな事を考えているとセシリアが先に行くようだ。
「それでは、お先に失礼しますね」
「おう!頑張れよセシリア!」
「焦らず、君の行けるタイミングで行くんだぞ」
「はい♪」
そして【ブルー・ティアーズ】を飛ばして地面に向かって行く。もう少しで地面に到達するタイミングで逆噴射をかけてちょうど10㎝の位置で止まって見せた。余裕があるのだろうかこちらに向かって投げキッスをするくらいだった。それを見ていた、箒さんと織斑先生、山田先生がジト目でこちらを見てくる。何故だ!
(フム、君は女心について勉強するといいと思うぞ)
シャア大佐程の器はありませんよ。
(それもそうか…アハハ!)
そんな事を考えていると今度は一夏君が行くようだ。
「よし!俺も!」
「慌てずちゃんと止まるタイミングをだな「行くぜー!」はぁ~」
そう言って、何も考えなしに地面に向かって行った。そして案の定逆噴射のタイミングを見誤り地面に大きなクレーターを作るのであった。
「馬鹿者!大穴を空けてどうする!」
「すみません…」
「授業が終わるまでに元に戻しておくんだぞ」
「え~」
『さて皆川だが…そうだな。瞬時加速(イグニッションブースト)を決めてから地表5㎝の所で止まるというのはどうだ』
『織斑先生!それは無茶過ぎます!』
『そうですわ!代表候補生のわたくしでさえ困難な高等技術を昴さんができるわけありませんわ!』
(と言ってるがどう思うかね昴少佐?)
からかわないでくださいよ。…しかし、モビルスーツ乗りとして、受けた挑戦は受けないといけませんがね。
「織斑先生。その挑戦受けますよ!」
『フン。そうでないと困る』
「昴さん…」
「大丈夫だ。昴さんなら何とかしてくれる」
ハイパーセンサー越しに見えた箒さんとセシリアの顔から無茶な事だと思っていた。しかし、これを超えなければ今後起こりえるであろう戦いについていけなくなってしまう。それに織斑先生の言葉は俺のパイロット魂に火をつけてしまった。なら、乗らない手はないだろう。
「それじゃあ行きますよ!!」
イグニッションブーストとはISの後部スラスター翼からエネルギーを放出、その内部に一度取り込み、圧縮して放出する。その際に得られる慣性エネルギーをして爆発的に加速する。
それをサザビーで行う為にバーニアを蒸かして地面に向かっていく。地面まで半分になった時にバーニアを更に蒸かしてスピードを上げた。Gに耐えながら地上まであと10㎝の所で逆噴射!
「うぉぉぉぉぉー!」
あと8㎝…6㎝…5㎝ここで静止!止まれーーー!
サザビーのバーニアを上手く制御して何とか止めることが出来た。そして、地上5㎝からホバリングしてみせた。
「はぁ、はぁ…これでいいですか。織斑先生」
「あ、ああ大丈夫だ」
それを聞いて昴はサザビーと一緒に地上に降りた。その瞬間クラスメイト達から割れんばかりの拍手が起こった。それを受けて昴は新たな壁を一つ乗り越えられた気がした。箒とセシリアから羨望の眼差しが、山田先生からは期待と不安、そして、織斑先生は……目を合わせてくれなかった。
放課後。一組の面々は食堂に集まって準備を進めている。グリ達からは「モテモテ男はつらいよね~」とジト目で見られていたが…俺ってそんなにモテモテなのか?そう思っている間に準備が終わったようだ。
『織斑君クラス代表おめでとう!!』
「はぁ…ありがとうございます?」
「もっと喜びなよ~これから頑張ってもらうんだかね」
早速クラスメイト達に囲まれている一夏君を尻目に俺は壁にもたれかかっている。こう言ったパーティーでは余り目立たない方が吉と知っている。あれはいつだろうか…地球降下作戦後ガルマ・ザビ様をニューヤークへ護送後にジオン高官によるパーティーに誘われた事があった。最初は断ろうと思ったが、シャア少佐(その頃俺は少尉だったな)に誘われ断れ切れなかった。
その時ガルマ様と恋人関係にあったイセリナさんの御守もしていたっけ…あの人お嬢様のくせにおてんばな部分もあったから苦労したよ。それにニューヤークで駐屯していた時も用がないのにしょっちゅう呼び出されたっけ…結局ガルマ様が木馬に特攻して行ったのを最後にイセリナさんは消息不明になったけ。一説には他の男と駆け落ちしたって噂だったかな?
そんな風に思っていると人混みをかき分けてこちらに来るのが2人いた。箒とセシリアのようだ。
「あれ?どうしたんですか」
「それは、こちらのセリフですわ!どうして昴さんがこんな隅っこにいるのですか。昴さんはこの会の立役者なのでしょう。なぜ参加していないのですか?」
「そうですよ。せっかくだから楽しみましょうよ!」
「あれ?箒さん!君ってそんなキャラだったけ?」
「偶に年下の面倒を見て下さいよ。それに私の事は箒でいいですよ」
「けど「けどじゃあありません」…わかったよ。箒行こうか」
「はい♪」
そう言って、箒とセシリアにせかされながら皆のところに行くのであった。
しばらく談笑していると、丸眼鏡にショートカット。高級そうな一眼レフカメラを肩に担いで腕には『新聞部』の腕章をしてリボンの色が黄色(色によって学年が変わる。一年なら青。二年なら黄色。三年なら赤色)の女子生徒が一夏君とセシリアの間に入って来た。
「初めまして。私は黛薫子と言います。これが名刺です」
「えっと…IS学園新聞部 副部長黛薫子。それで、その新聞部さんが俺達にどんな用があるんですか?」
「はい!学年内で有名な男性操縦者がクラス代表になったとの連絡を受けてインタビューさせてもらうと思いまして!」
「ああ、それで…俺は大丈夫ですよ。セシリアは?」
「わたくしも問題ありませんわ」
「それじゃあ先ずは、織斑君!ズバリ「クラス代表になって一言」お願いします」
「えっと…頑張ります?」
「え~そこはもっと『俺に触るとやけどするぜ』とかないの?」
「自分不器用ですから…」
「まぁいいや。適当に捏造しておくから」
(だったら聞くなよ…)
「続いてセシリアちゃんよろしく~!」
「えっとわたくしが代表「長くなりそうだからいいや」ちょっと待ってくださる!」
「それじゃあ2人の写真撮るからもっと寄って~はいチーズ!」
パシャ!
薫子がシャッターを押すと同時にクラスメイト達が入り込み、さながらクラス写真見たくなった。しかし、映し出された写真を見て薫子は思った。
「あれ?もう一人の男性操縦者は?」
そう、昴の姿が写っていないのだ。その写真を見てクラスメイト達と箒、セシリアは辺りを見渡したが何処にも昴の姿はいなかった。
推奨BGM機動戦士ガンダム 「風にひとりで」
俺は今第三アリーナのベンチに座っていた。周りには誰もおらず辺りは静まり返っている。昨日ここで初のISバトルをしていたのだと思うと複雑な気持ちで一杯だった。確かにISに乗るのは楽しい。空を飛んでいる感覚はジオン兵の頃から好きだった。
しかし、それと同時にあの戦争の感覚が戻って来る。敵モビルスーツを倒し拠点を占拠し戦局を変えて行く。それに敵パイロットには家族がいるかもしれない。或いはこれから家族になろうとしている人もいたかもしれない…そんな人達を国の為とはいえ殺してきた自分は果たして英雄と言えるのだろうか…否、ただの殺人者にしか他ならない。そんな感覚が思い出してくるのだ。
いくらISの絶対防御で死なないと言われても、もしそれが発動しなかったら…そう思っただけでゾッとする。そうならないように俺はどうすればいいのかわからなくなってきた。
そんな事を想いつつも、俺は自室に戻るのであった。
時同じくして、IS学園の正門前に1人の少女が現れた。長い髪をツインテールにし、小柄な体格に八重歯。肩だしIS制服を纏った女子生徒にはボストンバッグ1つと言う女の子にしては余りにも荷物が少ない様子の子だった。
「ここがIS学園ね。待ってなさいよ一夏!」
彼女の名前は凰 鈴音。中国の代表候補生でどうやら一夏との関係がありそうだ…
最近ガンダム漫画を読み始めてる(おっそ!)
ORIGINは全巻呼んだから別のに手を出して、ホワイトディンゴ隊の「コロニーの落ちた地で」を読んでます。
皆さんのオススメガンダム漫画はありますか?
スバルの正体を明かす人
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箒
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セシリア
-
ラウラ
-
グリフィン・レッドラム
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ベルベット・ヘル
-
織斑千冬
-
山田真耶