GIRL AND COMBAT ZERO ~THE TEENAGER WAR~   作:アルファデッド

10 / 32
更新が遅れて申し訳ありません。

中々執筆する時間が取れなかったこととこの話を一回見直した結果書き直すという大変なことになってました。

更新は遅いですが、待っていただけると幸いです。


傭兵の本領 [KNIGHT ROUTE]

小原SIDE

 

あまり知られて欲しくない経歴を知られたのは困ったが、まあ致命傷にならないと考えて、AC-130U スプーキーIIの操縦系統を触りながら感覚を取り戻して地上整備員からの連絡を待っていた。

 

戦闘機からの大型機はかなり戸惑うが今回は悪天候ではないからまだマシであると言える。

 

AC-130J ゴーストライダーという米軍が使用する最新鋭機を使うという話があったが、流石にミサイルと小口径爆弾に大きく兵装変換したことにまだ慣熟していない搭乗員で任務に投入するのは酷だと判断された。

 

地上整備員の最終機材チェックが終わり、エンジン始動を始めようとした頃に陽動を担当する戦闘機の連中が兵装の搭載を終えてエンジン始動を始めようと忙しなく動いているのが見える。

 

<<第一エンジン、始動>>

 

機長と副機長の間にある4本のスロットルの最左端とエンジンスタートのボタンを押してターボプロップの独特の低く、響き渡る音が聞こえる。

 

そして、暖機運動を少ししてからスロットルを倒すと同時に低い音の中に少しだけ甲高い音も混じってエンジンの回転数が上がり、最大出力にしてからすぐに最小出力に戻して同じような手順で第ニ、三、四エンジンを始動した。

 

その後はラダーの動作確認をして地上整備員が退避したところを確認すると全エンジンの出力を少し上げて滑走路へのタキシングを開始し、管制塔からの指示及び気圧などの情報を得る。

 

大型機故に戦闘機と比べるのも可笑しな話であるとはいえ、鈍重であることに違いはない。

 

スロットルを全て倒すとエンジンが大きくなり、機体も徐々に動き出してスピードも少しずつ乗り始め、やがて滑走路の半分あたりに差し掛かったところで操縦桿を引いてゆっくりと上がる機体と油圧系統なのに伝わる重さが加わり、改めて大型機であることを実感させられる。

 

レーダーと航法システムに従って目的地である名古屋港へと向かうが、その一方手前の地点の静岡県付近の洋上で空中待機をして陽動が敵の戦闘機を誘き出して注意を引いている間に作戦空域に進入後、地上部隊への近接航空支援として敵地上戦力の完全破壊及び無力化を行う。

 

ブリーフィング後に新たに判明したことは対空車両パーンツィリ-S1の存在が最新の衛生写真と現地の諜報員からの情報によって判明し、かなり強固な対空システムを構築していると予想されている。

 

よって、推定されている探知限界を利用して陽動と共にドローンを大量に投入することでレーダーの無効化と現地に派遣されている工作員による妨害が重要になってくる。

 

その効果があることを確認できるまでガンシップを使えないため、陽動と現地工作員が作戦の肝となる。

 

さて、深夜に起きてから一睡できいないので少し眠いが今のところ任務に支障はないが、早く寝たいと思いながらオートパイロットで操縦桿を軽く握りながら最適攻撃進路の再確認をすることにした。

 

コースとしては攻撃目標中心に付近の上空を旋回する予定ではあるが、先述の対空システム又は敵戦闘機の抵抗を受けて余儀なく変更になる可能性があるとはいえ、変わる予定は今のところはない。

 

今回の副機長はあまり無口なのがありがたいが、一つや二つくらいは反応があってもおかしくないのに無表情を貫いている。

 

俺はこいつに何かしたかなと思いながら、計器類に異常がないかを定期的に確認しつつオートパイロットとGPSとの誤差を修正し、空中待機の地点へと向かっていた。

 

 

 

1時間後・・・

 

 

静岡県付近の洋上

 

 

 

AWACSによるとまだ作戦空域への突入は許可できないとのことだが、我々の燃料を考えてもあまり待機する時間はない。

 

<<15後でも制空権を確保できていない場合でも当機は作戦空域への進入を強行する。陸軍の連中を見捨てるわけにはいかない>>

 

ヤタガラス<<はぁー、了解した。だが、墜落して責任はとれないぞ>>

 

<<問題ない、責任は死でもって果たすので>>

 

ヤタガラス<<笑えない冗談だぞ>>

 

<<我々傭兵はそんなもんだろうよ。スプーキー空中待機に入る>>

 

ヤタガラス<<了解した、15分後に連絡する>>

 

緩やかな旋回を繰り返しながら火器管制官と機体角度の調整を行い、攻撃最適速度も確認する。

 

副機長<<機長、フレアは私がやりますので操縦をお願いできますか>>

 

エンジン始動の業務的な会話から久しいが、副機長が喋った。

 

<<了解した、では任せる>>

 

緊急回避するに集中できるのは非常に助かる。

 

にしても2年生にしては落ち着いた雰囲気をしているな。

 

そう頭の中で思っているとAWACSから連絡が来て、完璧とはいえないが進入は可能となったのですぐさま名古屋港に向かって操縦桿とスロットルを倒した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

名古屋港付近

 

陸軍部門特殊部隊「特殊空挺騎兵隊(Special Airborne Cavalry)」通称:SAC

 

桐生院瑠衣少尉 第1中隊 A小隊 小隊長

 

高校1年生

 

 

中隊長<<野郎ども、CAS(近接航空支援)は予定通りに到着する。総員、突入用意>>

 

MH-60Lブラックホークに乗り込んで偽装タンカーの制圧するために洋上から接近しているが、ガンシップが対空砲を破壊してくれるかが心配でしかない。

 

今回のふ頭に石油関連施設が散在しており、迂闊に撃ってしまうとすべてが火の海に包まれる事態になるから、撃ち漏らしが必ず出てくると考えた方がいいだろう。

 

さて、機長から間もなくドロップポイントに到達するため、スライドドアを開いていつでも出られるように待機して小銃の最終チェックをしていると不穏な警報音が急にコクピットから発していた。

 

MH-60L機長<<総員掴まれ!フレア!!フレア!!>>

 

その刹那、機体は大きく旋回して振り落とされるような力に煽られそうになったが、なんとか腕力で椅子の脚部を掴むことで無事だった。

 

機体は少しすると安定した飛行を始め、おそらく飛んできた短SAMを躱したと思った瞬間、飛んでいた別の同型ヘリがテールローターが火を噴きながら壊れて異常な回転をしながら海に墜ち、大きな水飛沫と共にヘリに乗っていた全員は逝ってしまった。

 

小隊員3<<クソ!空軍部はなにをやっている!!>>

 

気持ちは分かるが今回の作戦は参加要員の10%が犠牲(KIA(戦死))が前提条件で進めざるを得ないほど対空砲の強固さと位置取りの悪さだった。

 

石油関連施設を盾に使うというテロリストらしい思考が今回のネックだが、放置できない脅威であるために無理をしてでも全滅させる必要がある。

 

それも石油関連施設等を含むふ頭へのダメージを最小限に留めろという無理難題付きだ。

 

ドアガンナーのミニガンが偽装タンカーの歩兵に7.62mm弾の雨を降らせ、帯同していたAH-64DとAH-1Znの武装が容赦なく地上戦力を無力化していった。

 

誘爆を防ぐためにどうやら要人暗殺に使うような特殊用途のミサイルが惜しみなく使われているという噂だったが、偽装タンカーの周辺を飛び続けているとそのミサイルにやられたであろうものが転がっていた。

 

石油関連施設から離れている兵員輸送車にはさすがに通常ミサイルまたは天板に機関砲を撃ち込んでいるが、ジープのようなソフトスキンターゲットはミサイルに内蔵されている6枚の刃で屋根を切られて押しつぶされている。

 

通常の爆薬があるミサイルの1.5倍の価格らしい。

 

こんなもので死ぬのは苦しいだろうなと訳の分からないことを思うと、私が座っていた左翼側のドアガンナーが流れ弾を肩のあたりを抉ったようでかなり痛みに耐えながら止血しおうと必死になっていた。

 

<<メディック!彼に手当しろ、私が代わりに撃つ>>

 

負傷したドアガンナーを退かしてミニガンの取ってを握ってついている照準器で偽装タンカーのブリッジ付近にいたRPG兵を撃ち、そのまま引き金を押し続けたまま流れ作業のようにこっちに銃口を向くてくる敵を薙ぎ倒した。

 

実家の生ぬるい空気が嫌でここの隊に入ってから散々死に直面して怖いと思いながら、この空気を楽しんでいる私がいる。

 

生きる渇望が満たされ、命のやりが恐怖と同時に快感に近しいものが私を奮い立たせ、普通では経験できないことをするのが最高だ。

 

ヒューンという独特の音が私のすぐ近くを通り抜け、それがまさしくこの場のスパイスである。

 

イカれているがな。

 

さて、こんなくだらないことを読者?に説明しているとあちこちが穴だらけの偽装タンカーの見えている部分には敵影が見当たらない。

 

そして、その間にどうやらガンシップの方も対空砲を破壊してくれていた。

 

しかも無線ではかなり石油関連施設の近くにいた敵車両を石油に誘爆させずに破壊したというらしい。

 

かなりの腕前の火器管制士官とパイロットが担当しているようだな。

 

ヘリが偽装タンカーの甲板に近づき、反対側のドアガンナーが降下用ロープを取り付けた。

 

こっちも見様見真似でどうにか取り付けて周辺に敵がいないかをチェックし、乗っている小隊員が準備を終えていた。

 

<<Go!Go!!Go!!!>>

 

ラペリング降下で降りて、私もロープを掴んで降下を始めると手袋越しに伝わる摩擦熱が火傷しそうな勢いだった。

 

M4カービンにすぐ持ち替えてヘリにロープの切り離しを指示してすぐに掃討を開始した。

 

出てくる敵は容赦なくヘッドとハートショットで黙らせ、内部への進入してほかのヘリに乗っていた小隊員と合流できたが、中にあったものは情報になかったものであり、恐ろしいものでもあった。

 

<<こちらバスターA、偽装タンカー1にトリニティ4発を発見>>

 

すぐに報告した直後に銃声が聞こえ、小隊員一人が被弾して倒れた。

 

胴体部は防弾チョッキがギリギリ凶弾を防いでいるものの、左腕に1発もらってしまったらしい。

 

敵の銃火がかなり激しく、この荷物は見られてマズイものだったということが分かる。

 

無線ではヘリも排除できていない対空砲からの抵抗を受け始めているせいで退避中ということもあって現在は孤立してしまった。

 

最悪の状況に陥って、このあとの展開が絶望的であり、ヘリからの増援がないとこのままでは私の小隊が全滅する。

 

どうやって最悪を覆すかを考えていると誰かが泣いており、その声の主のところに目を向けると銃弾を避けながら死んだ小隊員2を引きずっている小隊員8がいた。

 

冷酷なことはやりたくないはやらないと他が死ぬ・・・

 

<<そいつは死んでいる、おいていけ!>>

 

小隊員8<<そんな!>>

 

いくら我々が特殊部隊の一員であっても、結局は青春真っ只中の高校生でしかない。

 

小隊員2のドッグタグを取って、応戦し続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小原SIDE

 

 

対空砲火が激しくて回避のための離脱コースを取ってしまったがために特殊部隊の連中がタンカー内で孤立してしまったらしい。

 

危険を承知でやるしかないなと考えて、火器管制官に問うた。

 

<<火器管制官、一回の通過で全対空砲を黙らせられるか?>>

 

火器管制官<<無茶言うなと、言いたいところではあるがやってみせましょう>>

 

言質を取ったところでフレーとチャフを使い切る覚悟で全対空砲を破壊できるルートを瞬時に算出して攻撃速度の最大限にして操縦桿を動かした。

 

旋回してすぐに最適化コース軌道上に乗ると機関砲の閃光やらミサイルの警報やらが見えてきたが、すぐにチャフと同時に指向性赤外線妨害装置を起動して大方のミサイルと赤外線誘導兵器の猛攻は退けることができた。

 

しかし、半自動指令照準線一致誘導方式(SACLOS)のツングースカの対空ミサイルはECCM性能が有能である。

 

一応こっちには最終手段である手動迎撃をするという方法があるが、その前に電子妨害システムという近代的なシステムで対処する。

 

こっちにミサイルが殆ど来ることはなく、外れるのだが流石に敵も馬鹿はない。

 

だが、このまま再退避すれば特殊部隊の連中が全滅するのは間違いないから、このまま突っ切る。

 

[WARNING] MISSLE

 

フレアでどうにかで回避して最適攻撃進路を通り終えるとと同時に火器管制官から全滅対空砲の全滅の一報を受けて、同じ進路を取るために旋回してその他の車両を破壊していった。

 

<<こちらバスターA、偽装タンカー1にトリニティ4発を発見>>

 

この無線で状況が変わり、速やかに事態を終結させる必要が出てきた。

 

だが、最悪のタイミングで陽動に引っかかっているはずの戦闘機4機がこっちにまっすぐ向かっている。

 

ヤタガラス<<ヤタガラスからスプーキー、要撃機がアフターバーナーを使って真っすぐそちらに向かっている>>

 

<<了解、退避行動に入る>>

 

副機長<<ミサイルが使えれば安心できたのにね>>

 

<<はは>>

 

落ち着いているなぁとは思っているけど考えていることは同じだし、俺は陽動の方に駆り出されているクイーンや鮟鱇隊を信じている。

 

スロットルを倒してフルスピードに引き上げて作戦空域から離脱するが、いかんせん大型4発プロペラ機では失敗作であっても曲がりなりにもジェット機であるYak-38Mには勝てない。

 

ヤタガラス<<敵機のミサイル射程内に入った>>

 

ロックオン警報が鳴り響き、残量が少ないフレアとチャフを使い切り、すでに衝撃に備えている乗員に急旋回と急降下上昇を知らせて操縦桿を動かした。

 

鈍いのは仕方が、このサイズでプロペラ機にしては結構機敏な方であると感じる。

 

電子妨害システムも指向性赤外線妨害装置も誤魔化せなくなり、向こうが直接照準で機銃を撃ってきやがった。

 

??<<FOX2!>>

 

??<<聞こえるか?>>

 

クイーンと鮟鱇隊だ。

 

<<早いじゃないか>>

 

クイーン<<なに、ちょっと飛ばしてきただけさ>>

 

鮟鱇1<<大会の恩を返しに来た>>

 

<<了解した。こちらスプーキー、これより帰投する(RTB)>>

 

<<司令部からスプーキーへ、RTBを中止せよ。繰り返す、RTBを中止せよ。作戦空域に戻れ、敵が積載しているトリニティ1発を持ち出してしまった>>

 

<<スプーキー、了解した。直ちに作戦空域へ戻る>>

 

燃料の残量を気にせずにスロットルを倒して、最大速度でレーダー画面表示されたビーコンに点滅の方へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

少し前・・・

 

 

名古屋港付近の道路

 

陸軍部門特殊部隊「特殊空挺騎兵隊(Special Airborne Cavalry)」通称:SAC

 

桐生院瑠衣少尉 対テロ大隊 第1中隊 A小隊 小隊長

 

高校1年生

 

 

10分という長い時間の銃撃戦を潜り抜けて空軍部の支援のおかげで増援が到達して小隊員2と5の犠牲を払った。

 

偽装タンカーの残党狩りは別の小隊が担当し、小隊員5の亡骸を抱えながら降りて待っていた救護班に引き渡して、小隊員に休憩を取らせた。

 

私はとんでもない世界に足を踏み入れて、こんな結末を望んでいたのだろうか。

 

小隊員2人も無くし、教官に顔向けできるのだろうか。

 

私のせいで死んでいったのか。

 

ふざけた理由で入った私への天罰なのだろうか。

 

答えがあるようなないような疑問が私の頭を占め、この晴れた青空を初めて恨めしいと思った。

 

()()()()最小限の被害だったが、部下と私に弔う暇はなかった。

 

<<こちらホーク2、連中がトラックに筒状のものを積んで方位330へ逃走、クソ、携帯SAMだ!!追跡不能>>

 

<<小隊員1、行くぞ!!仇討ちだ!!>>

 

近くにあったジープを拝借(借りパク)して、ストロボを車両にくっつけながらハンドルを握ってアクセルを最大限に踏み倒した。

 

無線と戦術タブレットを見ながら現在を把握して最短ルートで目的のトラックに接敵し、片手で拳銃を使ってタイヤを狙った。

 

だが、強化タイヤだからか弾がことごと吸収されて効果はないようだ。

 

そして、荷台の扉が開かれて敵がこっちに機関銃の銃口を向けているのを確認するとハンドルをすぐに右に回して寸前で回避した。

 

小隊員1<<小隊長!、このジープに粘着物はないですか?>>

 

 

粘着物?あれならあるかもしれない。

 

<<小隊員1、ガムならあるが構わないか>>

 

小隊員1<<問題ありません>>

 

小隊員1は大急ぎで私の持っていたガムを口に入れて噛み砕いて、粘着物になったものをビーコンに付けてトラックの屋根に投げた。

 

なるほどな、これで見失うことはないはずだ。

 

運転席のミラーを撃ち壊して威嚇し、トラックとガードレールの間で潰されないように慎重にハンドルを操作していた。

 

トラックの運転席に近づいて窓を壊して小隊員1が閃光手りゅう弾を投げ入れるとブレーキを踏んで急減速し、ほぼ真後ろに来た時には制御を失ったトラックの荷台にいた連中が投げ出されてジープのボンネットに当たり、私と小隊員1の銃弾で絶命しているがさらにとどめを刺すように地面へと落ちていく。

 

トラックは高速道路に遮音壁に激突したが、運転席が全壊しただけで荷台は無事で確保したが、また状況が最悪なものになった。

 

トリニティを奪われまいと取りに来た連中が押し寄せてきていることが少し遠目で見え、高速の上りも下りにもいる。

 

小隊員1<<これは笑えないな>>

 

<<そうだな、まったく笑えないな。ま、迎え撃って自決でもするか>>

 

小隊員1は私の提案に同意を示すようにライフルの弾倉を装填し、チャージングハンドルを引いて手りゅう弾をいつでも使えるように位置を変えていた。

 

準備というほどのことでもないけれど準備を終えると私は上り側を、小隊員1は下り側を担当して背中合わせになるような形だった。

 

銃声と同時に私たちの近くにアスファルトを抉る音が聞こえるが、まだ命中できる距離でも状況でもない。

 

あくまでも向こうの牽制射だが、これが緊張感を高めていき呼吸がまた荒くなっている。

 

しかし、妙に落ち着いているのはなんでだろうな。

 

敵は近づくにつれて徐々に命中がさらに私たちの近くに命中していき、ライフルのグリップを握っている手が汗で濡れている。

 

推定距離300~400mに迫まり、向こうも車両を停止させて敵歩兵がわらわら出てきたそのタイミングで初弾が頭を弾き飛ばして次弾で足を二枚抜きした。

 

その刹那、無意識に小隊員1を抱き込んで地面に伏せると地面に大きな衝撃が伝わり、先まで聞こえていた上り側の銃声が止んで南側の連中は何が起きたのか理解できないうちにまた地面に大きな衝撃が来た。

 

??<<こちらスプーキー、待たせたな>>

 

<<遅かったじゃないか>>

 

スプーキー<<トリニティは無事か?>>

 

立ち上がって周囲を確認しつつ空を見上げると青空に小さな黒点が大きな円を描きながら動いている。

 

小隊員1も立ち上がり、識別用ストロボを外して飛んでいる航空機に向かって振った。

 

通じたかは分からんがな。

 

すぐにヘリと共にわが社の車両が駆けつけてトリニティの再確保と無力化に取り掛かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

簡易作戦報告書

 

作成者:相模少佐

 

区分:

特別秘密A

情報開示不可

 

備考:詳細不明

 

作戦可否:実施

 

作戦判定:B-

 

作戦参加:

陸軍部門[SAC 対テロ大隊 3個中隊 310名]

海軍部門[なし]

空軍部門[第0航空団 クイーン隊 鮟鱇隊 10名]

海兵隊部門[機動衛生班 50名 即応第1大隊 100名]

宇宙軍部門[戦術偵察衛星班 30名]

総合戦略部門[諜報部 5名 工作員 8名]

 

 

損失:

作戦機[可変翼機×4機]

作戦参加要員:20名

      

簡易所見:

テロリストとは考えられない装備品と人員練度を有しており、小国家の陸軍に匹敵する能力である。自社への要請の1週間前まで国家公安委員会が発見できなかったことは不可解であり、大きなパトロンが支持していると推測することが妥当である。よって、諜報部による背景調査を実施することを具申する。また、特殊戦術兵器「トリニティ」に関する調査は引き続き実施する。

 

 

 

 

 

 

県立大洗女子学園学園艦

 

某所

 

日時不明

 

弔砲がODOが所有する功労者墓地を響き渡り、殉職(KIA)した社員(隊員)の葬儀が執り行われていた。

 

集団墓石には新たに20名の名前、階級と職種が刻まれている。

 

集団墓石の中央には『学園の自由と平和の代償をここに跡す

 

その墓石の前に20の棺が並べられており、遺族または隊員が列席していた。

 

学園艦生活は犠牲の上で成り立っている。

 

そして、我々傭兵の本領であり本文でもある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、我々には休む時間はない

 

続く・・・




次回予告

「緊急要請です」

「空挺部隊の安全な効果を支援しろ」

「警告!警告!敵増援部隊の接近を確認」

「機影は2機、高速で接近中」

「ここは私達が相手しよう」

「不快な鐘の音を止めるぞ!」

「心配するな■■■■■■に敵はない」

「我らの意思は絶えることなく、受け継がれるだろう」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。