GIRL AND COMBAT ZERO ~THE TEENAGER WAR~ 作:アルファデッド
横田基地 在日米軍司令部
米国国防情報局 対学園艦民間軍事会社諜報班 ヒューストン大佐
「スチュアート少尉、この間の日本の文科省襲撃事件の進捗はどうだ?」
「犯人については特定済みですが、目的については調査中です」
「やはり、掴めないか。そして、犯人はODOの連中で間違いないか」
「はい」
「ふむ・・・犯人は報告書にある総合戦略部門の特殊武装偵察隊第1小隊か」
「我々のフォース・リーコンに相当しますが、詳細に関しては入手は不可能でした。向こうはわが軍と同等のセキュリティシステムを構築しているものと考えます」
「自衛隊より手強いということか」
「私はそのように認識しております」
「彼らに関する情報をすべて集めろ。手段は問わない。そして、些細な情報でも構わん。」
「分かりました」
「文科省の盗まれた文書の特定にまだ時間がかかっているのか?」
「はい、思いのか強固なシステムで何者かに妨害されているようです」
一介の文科省なのに情報セキュリティが硬いのはあまりにも不自然であり、よほど見られたくない情報があるようだ。
我が軍を妨害してくるか・・・面白いやつだ。
「引き続き調査をするように。ODOについては何か動きがあるか?」
「昨日にODOの6軍司令官による会議が行われたと潜入諜報員から連絡がありました。内容については詳細不明ではあるものの、文科省襲撃事件と関連はあるとのことです」
「根拠は?」
「総合戦略部門司令官の副官が文科省周辺の衛星写真のデータを使用していたことを確認したようです」
「ふぅー、どうやら俺が思っていたより状況が深刻かもしれん。各潜入諜報員に更なる情報収集に努めろと伝達しろ。戦争になるかもしれない」
「分かりました。しかし、お言葉ですが、こんな
彼女の言葉はもっともだが、数年前に起きた
「そうか、君は
「学園艦戦争ですか・・・ 資料でしか目を通した程度ですが、学生たちの
「それは表向きにそうなっているだけだ。当時の日本政府と在日米軍司令が事態の揉み消しを行って、あくまでも全国高校生戦技大会の一環として処理されている。しかし、実態は異なるものでとても紛争ということでは片付けられない」
あの時は合衆国政府までもが紛争の終結に乗り出そうとしたほど、状況が混迷していた。
「人間の生まれ持った残虐性なのか本能なのかは今となっては分からないけど、戦うということにおいては容赦のない連中だぞ。下手すれば目的のためなら
「・・・」
私のある鍵付きの書棚を開けて、『学園艦戦争に関する概要及び評価分析報告書』というタイトル極厚のフォルダにを取り出してデスクの上に置いた。
「伝達を済ませたらこれを読んでおけ。ここから持ち出すことはできないがな」
「わ、分かました」
私にとって忘れたくても忘れられない
あんな惨劇は二度と起きてさせてはならないし、未来ある青年たちにさせていいことではない。
ODO本社 特別大会議室
ODO代表取締役社長 宇治冬美
総合戦略部門が得た情報を見て、大急ぎで各部門の元帥たちを招集して緊急6軍会議を開くことにした。
前から不穏な雰囲気が政府から伝わっていたから、調査を依頼するとやっぱり真っ黒だったようね。
「お忙しい中、集まっていただきありがとうございます。早速本題に入るけど敬語については気にしないで。では総合戦略軍元帥、説明を」
「分かりました。先日、特殊武装偵察隊に回収してもらったデータを表示する。プロジェクタースクリーンをご覧ください。」
スクリーンには文書が映されており、『【個人データ】学園艦統合計画(第2次県立大洗女学園廃校案)』というタイトルが見えた。
「このタイトルには案とはなっているが、フォルダの中身を見ますと決裁済みの計画書が見つかり、学園艦教育局の本気度が伺えるものとなっている。詳細は事前資料の通りだ」
総合戦略軍元帥が更なる詳細について1時間ほど説明を行い、不明点を解決したところで本題に入りたい。
「みんなの意見を聞きたい、開戦をすべきか否かをね」
「総合戦略軍は開戦を回避することは短期的及び長期的な視点で極めて困難と推定する。だが、現段階ではすべきではない。全学連を敵に回しかねない」
「空軍内でも同意見です。向こうが綻びを出すまでは行動できないと言った方が正しい。今回の資料は不正入手に近いから証拠としては出せない」」
「宇宙軍も同じく今は静観すべきである。JAXAなどの機構との民間協力をしている分野が多く、これを正しく処理しなければこのままでは作戦支援能力が大幅に低下する」
「我々もその意見に賛同するが、艦隊の戦時編成への移行はすぐにできるものではない。できればすぐにDEFCONを4から1または2に宣言して頂きたい」
「陸軍としても海軍の意見に賛同する」
「海外派遣の隊員の身の安全が確保されない以上は直ちに開戦に踏み切るのは反対だ。ただし、売られた喧嘩を放置するつもりもないし、国内の動員なら24時間以内で展開できる」
「全軍の考えとしては開戦は回避不可能だが、時間が欲しいと言ったところでよいかしら」
「その通りです」
「付け加えるとすれば、正当な大義名分が揃うまでは開戦は見送って秘密裏に準備は行う」
「海外派遣は業務の見直し一環を理由にすれば不自然ではない。あとは他社に移譲すれば問題はないと考えます」
「現段階ではもう少しこの状況を静観する。空軍元帥が言った事態が急変するまでの間は各軍は海外派遣部隊を順次他社へと移譲して規模の縮小、民間との提携部分の削減を図って柵を減らす。また、いつでも戦闘配置に移行できるように万全の態勢を期する。総合戦略軍は情報収集に努め、防諜を強化するように。DEFCONは3を宣言する。が、内密に行え。6軍会議は以上とする」
それは我ら傭兵のやり方だ。
某所
?????????????????
???1「我々はこれまでにない国難に立ち向かおうとしている。
???2「
???3「やはりか・・・、そうなると大々的に動けなくなる」」
???1「・・・提案ではあるが、あえて奴らの筋書き通りにやらせようではないか」
???2「漁夫の利を狙うということか」
???1「いや、少し違う。行動する正当な理由付けだ」
???3「なるほど、そうすれば何の問題もなく鎮静化を図れるというか・・・」
???1「リスクは承知の上だが、この国を
???2「エージェント42には行動の用意をさせます」
???1「頼んだ。我が国の栄えある未来のために」
??「・・・やはり動く時が来てしまったか。
赤坂 某料亭内の個室
秘密潜入工作員 新田文子少佐
浮世離れしたこの料亭では数多くの議員が利用しては小さい話から国の未来を決定するものまでもが語られている。
目標が到着して誰かを待ち合わせているようでその人物の特定が任務だけど、こういう料亭は顧客の情報を漏らさないことを心情としているから下手なことはできない。
私と同じように紛れている
数日前には抜き打ち操作が入ったりとここ最近は厳重な警戒が続いているけど、それだけの大物が来るんだろう。
そして、何故か日本語が巧みな
僅かに違うイントネーションや顔のパーツが物語っているけど、これは長年の経験からで確証があるわけじゃない。
だが、外れたこともない。
今回は料理を運んで配膳するだけで特に何か仕掛けたりぜずに顔を覚えて・・・なんて原始的なことではなくて帯留めに仕込まれている超小型のカメラで撮影したのちに仕事を終えてすぐにどこかに落として帰るだけの簡単とは言えないね。
目標、土竜と
仕事だからやりますけども、これで捕まったりしたら命はないか・・・
とりあえずは料理を運んで配膳して帯留めのカメラレンズが遮られないように自然に持って、自然な体裁を保つことだけを軽く意識していつものように仕事をする。
??1「お待ちしておりましたよ。平田先生」
声が微かに聞こえ始めていたが、平田という名前に何故か聞き覚えがある。
そして、話声は目標で間違いなさそうだ。
部屋に入って前菜の配膳を始めながら顔を見ると平田はにはやはり聞き覚えがあった。
平田「これこれは、
浅間英俊衆議院議員・・・今は現文科省大臣だが、なんでこんなところで?
そして、平田・・・本名は張英寺とされている詳細不明の人物であり、現段階で判明していることは中華人民解放軍の関係者と推定されていて極めて危険人物としてあらゆるところからマークされている曰くつきの人物である。
この状況はかなり不味いね。
工作員や諜報員を何人も見破っていて、かなりの実力を持っているらしく何人もやられている。
うちのところも例外ではない。
この間、大阪湾で不審死を遂げた工作員も数か月前に張英寺の動向を追跡中に行方不明になっていて最近発見された。
かなり損傷も酷い状態で帰ってきた・・・
いつも通りに配膳をしてすぐに去って、いつも通りに仕事を熟す。
そして、仕事を終えると
だが、途中で眩暈がして横をいつものコンビ二と昨日見た男の顔が最後の景色となった。
『東京都某区で12月24日25歳の女性の遺体が路地裏で・・・』
??「潜入工作員がまた一人やられました」
??2「クソ・・・データは無事に回収できたんだろうな」
??3「ええ」
??「司令部に緊急で送れ、直ちに全軍の隊員の身元の洗い出しを行え。怪しきは始末しろ」
??2「連中には明確なメッセージを添えておきます」
続く・・・
次話はダークではないはず・・・