GIRL AND COMBAT ZERO ~THE TEENAGER WAR~ 作:アルファデッド
長かった。
おそらく今年最後の投稿になるかもしれません。
調子が良ければもう一話くらいできそうです。
準決勝から数日、久しぶりに0空団が平和な朝が訪れるはずだった。
しかし、それはすぐに崩れ去る。
長門SIDE
久しぶりの休日でPスーツに着替えていつも通り飛ぼうと思ってブーツを履いて持つ物も持ち、あとは出て鍵を閉めるだけという時に携帯が鳴り、画面にある通知を見ると靴箱の上に置かれているフルフェイスヘルメット急ぎ足で出勤する羽目になってしまった。
緊急呼集・・・碌でもないことが起こったな。
普段なら徒歩で軽い運動のかわりにしているが緊急のため、愛車ホンダCB400 SUPER FOURに跨いでエンジンを起こしながら足でバックさせて駐輪場から直接出ていき、基地へと駆け抜ける。
基地の前には緊急呼集で正門前からちょっとした渋滞が起きてて通常の通勤ラッシュ以上の混み具合で警衛して連中の敵を絶対に通過させないという圧も比べ物にならなかった。
身分証明書と外部社員寮居住許可証を胸ポケットから出して提示をし、バイザーを上げて顔を見せ警衛をしている卒業を控えているベテランが確認をすぐに終えると侵入防止の拒馬が動かされ、徐行でさらに設置されているスピードバンプを超える基地内の制限速度マックスまで上げた。
指定場所にバイクを止め、シートバッグに入れていたPバッグを取り出して急ぎで0空団の航空機要員全員が入れる大きさを誇る司令部の大会議室へと走り、途中で雄二と合流する間もなく部屋へと入っていくと疎らなもののそれなりに人数が集まっており、何が起きたかを予想する話で盛り上がっている。
雄二「どこかでテロでも起きたのか」
「おいおい、テロ関連が頻発しすぎてないか。この間も出撃したぞ*1
数分もすれば航空機パイロットたち全員が集まったことを確認されると団司令が登壇し、挨拶や前置きも省略しているということはよほど緊急で大事であることが察せられる。
団司令「本日の朝方、佐世保、いや、九州全体の
エクスキャリバー・・・黒森峰女学園の民間軍事会社であるリッター社が総力をあげて開発をゼロから始めた次世代BMD計画の一環で作られた物で最大射程が1500kmにも及ぶとも言われており、これも周辺国から反発があったものの軍部の肝が座っていたのか、『解体費を米ドルで全額請求するぞ』と脅して黙らせたという本当か分からない伝説が残っている。
高さ1キロ、目標の照準と追尾を行う6基のレーダー塔でも500mという規格外の大きさを誇り、反射鏡を持つ人工衛星もしくは航空機によって広大な射程を実現しているが、レーザーの性質上直進しかできないとはいえれど脅威であることに変わりはない。
本体の防衛にはジャミング装置、レーザー砲を搭載した武装列や多数の対空砲を配置しているという強固な防衛網で守られている。
攻略不可能とも言われているほどのものが、一介のテロリストによって占拠されるという前代未聞の事件にザワついたが・・・
団司令「そこでヴィクトリア隊のクイーンとスレイブ1のみ出撃を命令する 学園艦が当該エリアを通過する予定のため、デフコン5から3への移行により、他部隊は第二種戦闘配備 予備役および
その他が急ぎでそれぞれの持ち場へと走って満員だった大会議室から人気が消えてブリーフィングを受けるため、団司令室へと移動になったがなぜ二人だけということが気になってしまっている。
相変わらず質素な団司令に着いてプロジェクタースクリーンの前に置かれた椅子に座り、いつものように冒頭に内容を他社への口外をするなという警告で釘を刺されたあとにどうやらまだパワーワードが連発するだろうという嫌な予感がしていた。
団司令「この任務はパトリオット社ではなく、内閣情報調査室からの依頼であり、君たち二人を指名してきたのだ」
すでに頭がパンクする寸前というか、パワーワードだけでお腹がいっぱいだが、とりあえず詳細を聞くしかないのだろうな。
団司令「とりあえず、任務のブリーフィングを始める・・・」
作戦名『ジャッジメント』
エクスキャリバーへは低空で接近するもののすぐにレーダー補足されてしまうので隠密での攻撃は不可能であるが、被弾リスクを低減するためには3000ft以下を維持する。そして、作戦の第一段階としてエクスキャリバー南方に配置されているジャミング装置を機銃で破壊し、その後に第二段階として本体の破壊を行うという二段階ではあるがジャミング装置への接近は大きな危険を伴っており、航空機部隊は下手すれば全滅の可能性がある。
一応、パトリオット社からは強力な援軍が約束されていると言っているが、期待しない方が良いだろうとのことだった。
団司令「大まかなブリーフィングを終えるが、誤魔化すことが出来ないことがあるので君たちには伝えなければならないことがある。口止め料は追加で払う・・・君たちのミサイルは識別装置では実弾となっているが、いつもの安全弾となっている。つまり、偽装を施している。理由は内調がわざわざ実弾での破壊での指定をしており、その不審な意図に裏があることを情報部が突き止めたとだけ言っておこう。強力な援軍を期待するなということにも繋がっているが、それ以上は分かっているな」
察しても詮索は絶対にするなという極めて強い意志が団司令の目から伝わり、人生の中でも中々とんでもないことに巻き込まれたなぁと嫌な冷や汗を搔きながら書類に書かれているエクスキャリバーの詳細スペックや防衛装置についての具体的な内容を見てどう頑張っても良いビジョンが見えない・・・
(だが、なぜか雄二が一緒に飛んでいるなら怖くないと思えるのはなんでだろうな)
小原SIDE
ブリーフィングを終えて愛機がいる格納庫に向かっていると整備兵が焦燥した顔で俺に謝っており、どういうわけかと思って愛機の後部座席にあるコンピュータに備え付けているキーボードを操作して自己診断をかけると
システムエラー:電子計算機基盤:異常 システムデータ:破損 自己診断プログラム結果:システム異常 自己修復不能という結果になっており、どうやら少し無茶したのが祟ったのか、コンピュータが壊れてしまったようで飛ぶことは無理なようだが代わりにF-15Cを代替機として乗ることになり、エンジンを起こしながら近代化はされているものの懐かしいレイアウトのHUDをいじりながら感覚を大急ぎで取り戻していた。
整備員たちも急な機体変更で兵装の積み替えや最終チェックでに奔走している中で回りは警戒態勢になっているもののいつもの訓練時間のような雰囲気が少し漂っているが、決して気を抜いているわけではない。
兵装の積み替えとそれに伴う接続作業が終わってエルロンなどの動作チェックも万全なものと確認して第一エンジンを始動させ、回転数が規定値になると第二エンジンも始動させつつ兵装システムの接続テスト及び照準の作動確認に入って異常がないことが分かるとハンドサインで「システムオールグリーン 滑走開始」を示すと周りにいた整備員が離れ、スロットルを少し上げると機体がランウェイに向けて地上での滑走を開始した。
風向風速、視程、気圧などの情報が伝えられ、高度計の規正が正しいかどうかを滑走路に入る直前にあるラストチェックラインで確認し、滑走路へと進入して発進位置に着く。
自然に示し合わせたかのように同時にスロットルを押し倒してアフターバーナーで一気にV1に達すると操縦桿を引き、高度計が回ると始める辺りでランディングギアを格納した後にさらに操縦桿を引くとものの数分で20000ftに到達した。
なんか、心なしか美優の声と動きがいつもより軽快な気がするが聞くのもあれだしなぁ・・・と思っているとこの間設定された彼女と自分専用の無線周波数から呼び出しが来ており、すぐに切り替えると彼女の声から明らかに喜びが所々現れていた。
クイーン<<なあ、次のソーティーから機体を揃えないか?>>
答えはとっくの昔に決まっているし、逆らうつもりもない・・・なんせ、
<<女王陛下の仰せのままに>>
美優<<ふっ、少しくらいは嬉しそうに言えよ>>
<<自分なりに最大限の表現をしたつもりですがね>>
それだけはあらゆる犠牲を払ってでも阻止しなければならない。
・・・数時間後
低空飛行でエクスキャリバーが九州の防人として座している佐世保付近の平地が比較的ある山岳地帯エリアに接近し、その途中でパトリオット社が用意した
<<こちらクロウ隊 三番機PJ ヴィクトリア隊 可能な限り援護をする>>
ここまでは良かった。そのあとが、お察しという奴さ。
クロウ1<<クロウ1から3へ ところでお前はいつ花束を買いに行くんだ?>>
クロウ2<<のんびりしていると別の奴に彼女を
<<なっ 無駄話をしている場合じゃないでしょ!>>
笑い声が聞こえる前にそっと彼女との専用に切り替えてボソッと微毒を吐いた。
<<たった数機の戦闘機が心強い援軍ねぇ・・・>>
クイーン<<まあ、
美優もなにか言おうとした直後にレーダー照射されたことを警告する警報音が鳴り、急いでレーダー画面に表示されていた何かの広い範囲から本能的に離脱した。
[RADAR LOCK WARNING]
あと、数秒後に薄ら青色の光線が先ほどいた場所を通り抜けて鬱陶しいコバエを薙ぎ払うかのように横一文字に動いてフッと消えた、、、その刹那、光線の直撃を受けた空中給油機がお手本の如く爆発四散していた。
あまりにも遅すぎる警告だが、仕方がないだろうな。
突然表示された何かに反応できたとしても次の行動に移すに移せないままレーザーがすっ飛んできたんだから混乱もするが、遅れても流石ヤタガラスは即座に数機の
数多の戦場を潜り抜けた俺でもさっきのレーザーでかなり酷い冷汗を搔いており、わずかに手が震えそうになっていた。
レーダーには既に次の予測されているレーザーの光線も範囲が反映されており、このままではものの数分で壊滅という可能性が見えてしまっている状況で俺ができることは一つだけある。
<<俺がレーザーの囮になる。その間に低高度に降下してジャマーを破壊しろ>>
クイーン<<無茶をするな!!>>
<<このままではジリ貧だ! 急げ!!>>
彼女の悲痛混じりの声はかなり心痛いが、俺の死で