GIRL AND COMBAT ZERO ~THE TEENAGER WAR~ 作:アルファデッド
早く更新できるようにしたいと言っておきながら時間がかかってしまった。
すみません。
長門SIDE
自機の後方を確かめるとステルス機らしき敵機が有視界内におり、私に向かってミサイルを放ったようだが、ミサイル警報が何一つ鳴っていない。
(鮟鱇1の感じからして炸裂直前で警報が鳴って墜落したようだが、速度が少し遅いように見える)
スロットルを少し倒し、敵機がいると思われる方向へと向かうと4機が鮟鱇隊を食い散らかしていた。
<<スレイブ1、これ以上の狼藉を許すな>>
小原<<了解、迎撃する>>
ヤタガラス<<レーダーの周波数を変えて敵の機影を捉えた。反映させる>>
レーダー画面に赤点4つが追加されて具体的な位置が示されていたが、やはりステルス機だからか酷いちらつき方をしているが少なくとも敵機を見失うことはない。
機銃で鮟鱇隊の列機に張り付いていた敵機の注意を引いて引き離したのはいいが、敵機の機体は見慣れないものだがどこの機体だと考えながらかなり良好な機動性を持ち合わせており、なかなか苦戦する。
だが、それは私にとってはそうではない。
なぜなら、敵機は機体のコンピュータに頼りすぎている。
インメルターンとスプリットSを上下左右に繰り返して木の葉落としで敵機の後方を捉えてミサイルと機銃を撃ち込んで一機を墜とした。
この時に敵機を観察したが、少し驚いてしまった。
BAEシステムズが開発中であり、ユーロファイター・タイフーンの後継機のテンペスト
最新鋭と言いたいところだが、先述の通りでまだ開発段階であり情報も決して多くない代物であり、わが国の防衛産業企業では作れないはずだ。
オリジナルシステムを搭載しているまったくの別物と考えて戦うしかないと思っていると、残りの3機は私に目もくれずに小原に突っかかっているのにミサイルすら放っていない。
酷いざまだな。
??2<<傭兵とでは戦う意義が違う>>
??1<<生き残るのは真意を遂げようとする者だ>>
連中は騎士でも気取っているのかと思うと反吐が出る。
小原<<ここは『全高戦』だ。敗者に口なし。その腐敗をここで断たせてもらう>>
急上昇して失速する寸前で、、、なぜ無誘導弾を空中に投げ飛ばした?
そして、ハンマーヘッドというマニューバで機体をそのまま落下して機首を上空に向けると追っていた敵機が減速しきれずに上昇を続けている。
機銃で敵機を通り越して先刻放った無誘導弾に命中させて爆発させた...
こいつは変態なのかと頭を抱えたくなった。
あんなことは教えた覚えは...ごめんなさい、ありました。
マニューバと変態飛行に傾倒していた頃で、私にとってはある意味黒歴史だった期間に彼の教官をしていたことを思い出してしまった。
なんでそのまま極めようとしたかなと後で問い詰めることにして彼の援護をしようと思ったが、鮟鱇隊の帰投を支援することを要請されて彼を信じて鮟鱇隊のエスコートに向かった。
小原SIDE
ブルーム1<<我々の戦いを貫けばいい、それが勝利へと導く!>>
まだ、そんなこと
(テンペストを繰り出してきたか。あいつは自分で首を切り落としてしまったな)
[WARNING] OVER G
警報がなりやまず、かなり無茶をしているせいで機体のあちこちからミシミシという音が響いていて空中分解が起こってもおかしくはない。
しかし、ここで終わるような俺ではないぞ。
操縦桿を押し倒して急降下を始め、計器類は電子化されているが速度計の針が異常な程にクルクル回っていてマッハに突入してもおかしくない。
[WARNING] PULL UP
無機質な女性の声と共に警告がなされているが、無視してそのまま降下を続けた。
ブルーム隊の列機が地面とのキスを恐れて離れていく中でブルーム1だけが俺に張り付いたままだが、好都合だ。
機首を引き合上げて機体が海面のスレスレで上がり、降下で得たエネルギーをなるべく殺さずに上昇に利用して横浜ベイブリッジの桁を支えるケーブルに目掛けて飛びつつブルーム1が後ろが
そして、ケーブルに当たる前にコブラをしてロールを加えると機体が真上を向いた状態で綺麗に横滑りしてケーブルとケーブルの間の隙間を通っていった。
垂直尾翼もなんとか当たらずに済み、ブルーム1はそんな芸当もできずに機体を急上昇させて横浜ベイブリッジを超えた。
だが、それが仇となって俺が放ったミサイルが命中して墜落判定になった。
ブルーム2<<ば、馬鹿な!!>>
ブルーム3<<隊長が墜とされただと・・・>>
隊長機を墜とせば取り巻きは大したことはない。
なんでか、ブルーム1、いや、浅間英二は自分より優秀な存在を
さあ、残党狩りの時間だ。
連中のプライド、いや、すべてを墜とす...
秋山優花里SIDE
この日はなぜか0400に目が覚めてしまい、二度をしようと考えたが瞼がまったく閉じようとしてくれなかった。
いつも起きている時間までは何かをしようにも音を出すのは流石に気が引けるので、携帯を取って1941年製a型戦車用のヘッドホンを繋いで装填手のための筋トレ動画を見ようと検索しようとした。
だけど、西住殿が先日紹介した小原殿が大会に出ているということを思い出して『全国高校生戦技大会』を打ち込んで調べると検索結果の一番上に公式のネットライブのサイトを開き、読み込み中のクルクルと回る円を待つと映像が始まった。
そこに移っていたのは高速で飛翔する機体と爆発している地物があり、予選が始まったようです。
大会の解説者の口が忙しく動いていた。
解説者『状況発表の翌日に奇襲攻撃は大会史上最速です!そして、超低空の侵入で接近してハイレートクライムをかましながら無誘導弾・・・無誘導弾?!・・・失礼しました。無誘導弾を聖グロのイージスアショアに投下して
速攻で無力化した。おっと、ここで戦艦『プリンス・オブ・ウェールズ級改』と空母『クイーン・エリザベス3号艦』が撃沈!!早い!早いぞ!ここで一気に叩く算段のようです』
無駄のない自由で機敏な動きとジェットの轟音という戦車にないものが私に大きな衝撃を与えた。
そして、小原殿ともう一人の方である長門殿の綺麗な連携は見事と言うほかなくて画面から目を離すことが出来ない。
解説者『おっ!!聖グロのエリート部隊である
騎士と騎士の戦いであるジョストを思わせるような交差あり、落馬した味方の仇を取るかのように張り付き、墜とすという絶対的な意思が画面越しから伝わる。
現場にいないはずなのにまるで同じく空を飛んでその場にいるかのような臨場感と緊張感がある。
解説者『・・・今なにが起きた?!ここで映像をもう一度見てみましょう』
解説者が困惑した顔で振り返りの映像を見ているとすぐに驚愕した顔になった。
解説者『なんてことだ。あのパイロットは。これは計算済みなのか、いや、きっと奇跡だ。そうでなければ説明がつかないぞ』
ゲストの方と思われる人が驚きと感心の顔で『これが全高戦か』と呟き、特設ステージには高揚感が漂っていた。
その高揚感が私を引き込んで戦闘機という新しい世界への扉が開かれようとしている。
解説者『昨年の優勝校が初戦でここまで無様に蹂躙されるのか・・・、聖グロの初戦敗退はあるかもしれませんね』
ゲスト『えっ?そんなことあるんですか?』
解説者『はい、戦車道のような強豪摺合せなどなく、全高戦において絶対は存在しないのです。番狂わせがいつ起きてもおかしくない純粋な実力主義の大会ですから。だからこそ、面白いのです』
この解説者の戦車道に対する意見に対して思うところはあるけれど、強く反論はできない。
実際、黒森峰が敗れるまでは絶対的王者であり、強豪校か名門校だけが全国大会に出るといいう暗黙の了解があった。
布団から起きてパソコンを起動してすぐに全高戦の過去大会の優勝校を調べると連覇した学校がいない。
毎年変わっており、名のしれない学園から
こんなものを見てしまったらのめり込むしかないであります。
長門SIDE
小原がブルーム隊を墜とすと同時に試合終了の電文が受信されたことで予選が終わり、学園艦へと帰投するだけなのだが、小原の機体は
私は鮟鱇隊のエスコートで一足先に帰っていたもののまだ飛んでいるが距離は対して離れていないから彼はすぐに追いつき、機体は一目で見て状態が最悪なのが分かる。
<<エマージェンシー要請はしておけ>>
小原<<ネガティブ、飛行と着陸に一切の支障なし>>
<<あとで面貸せ>>
小原<<スレイブ1、了解>>
はぁ~、こいつはいつか死ぬなと思いながらどう説教してやろうと考えていた。
その時に誰かが無線に割り込んできた。
オープン回線とはいえ、割り込んでくるな。
??<<こちらはSG6社の春山大尉だ。割り込んで申し訳ないがそちらに小原雄二がいますか?インディゴ隊の隊長です>>
小原が相手した最初のエリート部隊か、小原の前の職場の連中には興味があるから割り込んできたことは許そう。
<<小原、少しは話してはどうかね。今なら面を貸してもらうのは許すぞ>>
小原<<・・・はあー、了解した。久しぶりだな。インディゴ1、いや、春山、今日はいい飛び方だったぞ>>
インディゴ1<<隊長は相変わらずですね。やはり歯が立たなかったのが悔しいです>>
小原<<そりゃ一応お前らの隊長だから負けるわけにはいかんからな。そして、俺はもう隊長ではないぞ>>
インディゴ1<<隊長は我々の隊長です。それ以外は認めません。ブルーム1が総隊長になってからSG6社は最悪でOG会の反感どころか逆鱗に触れてしまっている>>
小原<<至極当然だ。誰がどんなに甘い目で見ても厄災以外の何物でもないしな>>
インディゴ1<<今すぐにそちらに転属したいです。みんな隊長の下でしか飛びたくないと言っています>>
小原<<唯一の良心であるお前らがやめると悲惨なことになるからそれは許可できない>>
インディゴ1<<あっ、でも辞めたやつがいるんですが・・・>>
ブルーム1はクソ野郎、はっきり分かるんだねということはさておき、小原はかなり慕われていようだな。
<<さて、もう感動の再会はそろそろ切り上げてもらえないかね>>
インディゴ1<<これは失礼しました。隊長、会えたら会いましょう。そして、彼女には無事を伝えておきますよ>>
小原<<ああ>>
ズキッ
なぜここで胸の痛みがあるんだ?
彼に興味はあるし、認めてはいるが特別な感情などという感情はないはずだぞ。
まあ、いずれは分かるだろうと思い、今は考えないことにした。
1時間ちょっとで学園艦が目視の範囲になり、鮟鱇隊を先に下ろしてから小原の機体のチェイサー(追跡機)をすることにした。
<<スレイブ1、ランディングギアの展開に異常なし ランウェイへのアプローチは実施できるか?>>
小原<<問題ありません、このままアプローチ続行します。だが、万一の場合に消防の要請する>>
<<こっちでしておく、着陸に集中しろ>>
管制塔に消防の要請をして小原の左数10メートル後方にぴったり追跡して限界まで追跡を続けて、一定高度になると地上の連中に任せてランウェイをゴーアラウンドし、続報を待った。
管制塔<<こちら管制塔、クイーンは2番滑走路24に着陸せよ。スレイブ1は無事に降りている>>
<<クイーン了解、2番滑走路24に着陸する>>
少しだけホッとするエアブレーキとランディングギアを展開しながら旋回して、高度も同時に下げて旋回し終えた頃にはあと500ftでそのまま優雅にランディングし、ある程度減速したところでエプロン地区までタキシングする。
機体のエンジンを切った頃に整備員と関連車両がわらわらと集まったが、
機体から降りて、整備員の群れから離れると小原がジープを運転して待っており、乗ることを催促してきたのでそのまま乗るとすぐに走り出し、ブリーフィング室がある航空隊指揮所を目指していた。
<<今度はなんだ?>>
小原<<
<<どうりでみんなピリピリしてるわけだ>>
5分もしないうちに航空隊指揮所について小走りでブリーフィング室に向かうと途中で今日の大会で墜とされてしまった鮟鱇隊の隊長と合流し、すぐに目当ての部屋に入った。
団司令<<大会初戦おめでとう、そして大会のあとすぐの追加ソーティーですまない。今回は公安からの直通電話で来た依頼だ。今案件は『我が学園艦への脅威度が高く、直ちに対処されたい』とのことだ。相模桜少佐、詳細を>>
相模<<分かりました。説明に移る。今回の
おいおい、かなり栄えているところだぞ。
まさか警察はこうなるまで放置したんじゃないだろうなと一瞬思ったが、案外ああいうところに出てこないだろうという心理を利用した隠れ蓑かもしれんな。
相模少佐<<警察の特殊部隊と自衛隊だけでは手に負えない装備と規模であると判断され、全国学園艦連合憲章第2条1項の積極的防衛及び将来的脅威の排除に該当し、敵の殲滅作戦を実施する。
少佐の説明によれば、敵の装備は以下のようなものである。
大型タンカーに偽装した揚陸艦 2隻
艦載機:Yak-38M 10機
Mi-24P 8機
Ka-52 4機
対空戦車:2K22 ツングースカ 4両
ZSU-23-4 シルカ 6両
装甲兵員輸送車:BTR-60 6両
歩兵戦闘車:BMP-3 8両
その他のソフトスキン車両多数
小国家の陸軍に相当する規模で確かに迂闊には手を出せないわな。
というか、よくバレずに集めたな。
これを支援したパトロンはよほど我らの学園艦に恨みがあるらしいが、もう犯人は私と小原はおおよその見当はついている。
やることが幼稚なんだよ。
やる正々堂々と来いと言いたいが、そうできないからこんなことをしでかしているんだよな。
まあ、大会では少し味気ないから丁度よかった。
これが傭兵の本分というか本領だからな。
会場は久々の狩りに沸き立っているのか、顔からにじみ出る歓喜という名に狂気で満ちている。
私の含め、ここには狂った学生しかいないし、この稼業からさらさらやめるつもりもない。
だって、こんな楽しいことをしてお金がもらえる。
陸では少年兵教育だの、可哀想だのと言っているが実情はまったく違う。
みんな、自づからの意思で参加して学園艦を
とある傭兵の隊長の言葉を借りるが、「小銭目当てに好き好んで戦争屋になった親不孝ども」なのだよ。
たぶん、ここにいるみんなは否定などしない。
むしろ、悪びれずに肯定する。
さて、こんなことを頭の中で考えていると隣で座っていた小原はなぜか尋常じゃないほど冷や汗をかいている。
<<お前はなんかしたのか?>>
相模少佐<<ああ、美優、聞いてくれよ~。そいつ色んな資格を隠してやがるんよ。今回の作戦で必要なものなのに。調べるのに苦労したよ>>
相模はここに入社の同期である意味親友だが、彼女が苦労したということは相当なことだよ。
彼女は苦労とは程遠い天才様だからな。
<<小原、何で困るんかは知らないが、ここのみんなは軽々しく漏洩させたり、軽蔑などせん。さっさと吐け>>
小原<<えぇ(困惑)、ここは隊長が庇うところじゃないんですか?>>
<<ふっ、悪いな>>
小原<<はぁー、相模少佐の言うとおりC-130の操縦資格はありますよ>>
ほう、こいつは私と同様にマルチなようだな。
桜のやつの悪い顔をしとるなぁ。
相模少佐<<それだけではないだろう。緊急依頼とはいえ、まだ時間はあるんだ。社員証を見せてもらおうか、正規版のな>>
社員証には2種類あり、略称版と正規版がある。
これは自分身分証明書であり、全国の学園艦の民間軍事会社共通で使えるもので各会社によって社章が変わるくらいの変化しかない。
略称版は知られたくない履歴を載せなくてもよいものであり、こっちを使う人いるにはいるが多くはない。
正規版は例え、偽名だとか改名で変わることがあってもすべての履歴と資格が記載されているが、詳細を知る人は人事の社員と本人の業務先のごく一部の人間しか知らないことになっている。
相模はたぶんありとあらゆる手段をもって調べ尽くしたんだろうな。
事細かにその人物の歴史を記録するブラックボックスのようなもので故意に破壊や紛失することも許されていない。
正規版と略称版の二つは大体セットで持っている。
なので、小原は観念した顔で相模に差し出した。
相模はすぐにノートパソコンに繋いだカードリーダーに差し込んで読み込みが終わるのを今かと待っている。
そして、少し驚いた顔だった。
相模少佐<<君のことは調べたつもりだったが、私の知りうるデータよりすごいな。ハハハ、君に対して余計に興味をもってしまったよ。どうしたらこうなるさ>>
<<見ていいか?>>
小原はどうとでもなれという顔で頷き、私は相模のパソコンのところまで歩いて画面を覗き込んだ。
<<はい?>>
小原の資格歴にはほぼすべての航空機の操縦資格だけでなく、陸海の乗り物の資格が網羅されており、それだけに飽き足らず特殊部隊等の課程卒業をしてやがる。
ワンマンアーミーとはこのことなのかと唸りたくなった。
小原<<詳細は聞かないでください。説明が面倒くさいので>>
団司令<<ウッン!作戦について説明しても?>>
いかんいかん、そそくさと席に戻ると団司令は何事もなかったかのように説明を始めた。
二手に分かれて作戦であり、私と鮟鱇隊を率いた陽動で敵の航空機を上げさせて注意を引いている間に小原が操縦するAC-130で地上物を一掃し、ODOの陸軍部門の特殊部隊が制圧を行う形になった。
ブリーフィングが終わると放送から航空機の準備が整ったという知らせが入り、解散と同時にみんなが愛機に乗りたくて仕方がなかったのか一気に駆け出した。
私も小原ももちろん走ったよ。
続く・・・
次回はリアルの都合で遅れるかもしれません。