唯一の男性魔導士   作:主義

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少女との出会い

大魔道演武の開催まで一日と迫って来た。どのギルドも集まってきているのだろう。各故、僕が加入している人魚の踵( マーメイドヒール)も会場に到着している。

 

 

これから大魔道演武が始まりを迎えると、この国は熱気であふれる。魔導士ギルド同士が正当に戦えるのはこの『大魔道演武』以外はないのだからね。

それに魔導士に取っては自分の実力を世間に知らしめることができる数少ない機会と言っても良いかもしれない。今まで闘いたかった相手と闘って自らの価値を示す事が出来るのだから。

 

 

 

 

 

結局、僕は人魚の踵(マーメイドヒール)の代表して出場することになってしまった。そのことに関してギルド内が揉めると思っていたが揉めることはなく、何でと思ってしまうほどにすんなりOKされてしまった。逆に「クレアが出場しないわけないよ」なんて言われてしまった。

 

 

 

 

正直なことを言うと…僕が出場したくない理由は人魚の踵( マーメイドヒール)のギルドメンバーに悪いと思っているのもあるけどそれ以外にも理由はあったりする。だけどもう開催が一日に迫った今の状況でさすがに断るわけにもいかず、覚悟を決めようと僕は町をぶらついている。

自室で考えるよりは体を動かして考えた方が良いと考えて町を歩いている。

 

 

町を歩いていると僕と反対方向から来た青い髪の少女が何かにつまずいてしまったようで転んでしまった。

 

 

 

「…いたぁ」

 

 

 

「大丈夫かい?」

 

 

僕が手を差し伸べると少女は一瞬、たまらったが僕の手を取った。

 

 

 

 

「あ、はい、大丈夫です。ありがとうございます」

 

 

僕は青い髪の少女を目の前から見ると…彼女にも目に行ったが特に彼女の右腕に紋章に目に行った。その紋章には見覚えがあった。僕が数年前まで付けていた紋章。妖精の尻尾の紋章だ。

 

 

 

「妖精の尻尾の紋章…」

 

 

 

 

「…はい、まだ自己紹介が済んでいなかったですね。私の名前はウェンディ・マーベル、妖精の尻尾の魔導士です」

 

 

 

「………そうか。妖精の尻尾のギルドメンバーか」

 

 

 

 

「妖精の尻尾をご存じなんですか?」

 

 

 

「あ、うん。前に少しね」

 

 

でも予想通り、妖精の尻尾も今回の大魔道演武には参加するようだね。今回は天狼組が戻って来たと聞いていたから参加する可能性は極めて高いかなと考えていたけどこれで確信に変わった。

 

 

 

「そうなんですか!」

 

 

 

「…一つ質問しても良いかな?」

 

 

 

「はい、良いですよ」

 

 

 

「君は妖精の尻尾に加入して後悔したことはあったかい?」

 

 

これを聞いてみたかった。

 

「ないですよ。私は化猫の宿(ケットシェルター)というギルドに前は所属していたのですがそのギルドをある事情で去って、そんな私を拾ってくれたのが妖精の尻尾でした。妖精の尻尾は仲間の事を第一に考えてとても暖かいところ、こんな私の事も暖かく迎えてくれました。本当に妖精の尻尾はすごいギルドなんです!!」

 

 

熱く熱弁してくれた少女は自分が身振りや手ぶりも入れて話していたと今、気付いたようで少し顔が赤くなっている。

 

 

 

「本当に良いギルドなんだね。君のその語りようで分かるよ」

 

 

 

「す、すいません…///」

 

 

 

「いや、ギルド愛があることは良いことだよ。それほどまでにギルドの事を想っているという事だから。これからもその愛を忘れずにね」

 

 

 

「はい!」

 

 

 

 

僕なんかが言う事じゃないと思ったけどなんか口にしてしまった。

 

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