第15話目更新でございます。
アンケートに関しまして、今話まで投票出来るとして、2日待って締め切らせて頂きます。
なのでしつこいですがアンケート協力お願い致します(次回の展開にやや関わる為)。
さて、今回は葵ちゃん達と別れたゆかりさん達とクリス達のお話になりますし
では、本編へどうぞ。
クリス達はB.Y.や葵、レオン達と別れた後東地区へと進入し、其処から部隊を後衛、中衛、前衛に分けてゾンビが多い方へと進撃して行く。
確かにゾンビが多ければ隊の戦死率も跳ね上がるが、ゾンビが多いと言う事は生存者が其処に居てゾンビ達が寄って来てしまっていると、クリスは戦いの経験から逆算して生存者が待つであろう方角に歩を進める。
そんな中A.B.F.の隊員が2名クリスに近付いて来て話しかけ始めた。
「アンタがクリス・レッドフィールドだな、ジルの仲間の」
「それにレベッカのな」
「!
驚いた、2人を知っているのか?」
2人のA.B.F隊員は自分達が知っているS.T.A.R.S.隊員の名を口にするとクリスは2人の知り合いなのだと驚き歩を止めその2人の話を聞き始める。
すると2人はゴーグルとマスクを外して素顔を晒し、自身らの所属とコールネーム、そして素性と本名をクリスに伝える。
「俺はA.B.F.のオメガ小隊所属のオメガ3、そして元U.B.C.S.のカルロス・オリヴェイラだ。
ジルから聞いてないか、ラクーンシティで会った世界が俺が居なきゃ寂しがる奴が居たって」
「同じくA.B.F.オメガ小隊所属、コールネームオメガ2、元海兵隊少尉のビリー・コーエンだ。
レベッカとは黄道特急で共に生き延びた仲だ」
「そうか、お前がカルロス……それにビリー・コーエンか。
全くレベッカの奴、書類偽装して死んだ事にしてたな。
S.T.A.R.S.が健在だったら処罰対象だったな」
3人はS.T.A.R.S.メンバーの女性2人の繋がりから互いの事は名だけは知っていた為、実際に会えば成る程と感じていた。
ジルやレベッカが背中を預けるに値した者達がそこに居るのだと。
だがそんな談笑をしながら進み続けていたその途中ゾンビ以外にネフィリム、眼球が複数個顔に生成されリッカーの様な牙が生えた犬型B.O.W.エンゼルが行手を阻みに来てクリス達はB.O.W.用戦闘態勢に入る。
「敵性B.O.W.を確認、各員速やかにこれを排除せよ‼︎」
『了解‼︎』
先ずクリス達前衛、特にクリスはB.O.W.の気をその身で引き受けエンゼルが迂闊な獲物を見つけたとして3匹突撃して来る。
するとアパートの屋根の上にロープで登った後衛に居たゆかり、あかりが他の隊員が狙撃する前にクイックスナイプして2匹の脳天を撃ち抜き沈黙させる。
それに合わせてクリスは残り1匹のエンゼルに対しカウンターアッパーを食らわせ、その丸太の様な腕から繰り出されたパンチはエンゼルの頭を意図も容易く粉砕し、周りにはエンゼルだった物が3個道端に落ちてるだけになり残りはネフィリム5体になった。
此方はゆかり達のスナイプに触発された後衛が第3の目等を狙撃し、中衛が定点射撃でネフィリムの足を完全に止め、最後にクリス、ビリー、カルロス等を中心にした前衛が止めと言わんばかりに弾丸と体術を叩き込みネフィリム5体の鎮圧を短時間で行った。
「(これがBSAA北米支部アルファチーム、そしてクリス・レッドフィールドの力ですか……成る程、マキさんが英雄視するのも無理無いですね。
間違いない、彼は『英雄』だ、背負っている物が他の誰よりも重く、そしてそれに見合う力を付けた人間だ)』
「(少年兵時代を経験したから分かる、あの手合いの人こそが皆の前に立ち、勝利を物にする真に強き者であり、そして重圧を背負って生きる苦労人だ。
あの人を真に理解出来てる人はマキさんやB.Y.さん、それにレオンさんや茜さん、そして私達位しか居ないでしょうね……本当、『英雄』と言うのは十字架の象徴ですね、ゆかりさん)」
「(あのクイックスナイプ、あれはまるで『ピアーズ』の様な正確で敵を逃さない物だった。
……ピアーズが生きていれば、今頃あの2人とスナイプ対決でもしていただろうな)」
この僅かな戦闘でゆかり、あかりはクリス・レッドフィールドと言う1人の人間の人物像を理解し、彼こそが戦闘に於いて最前線に立ち、そして武勇伝とも取れる戦果を挙げるが同時に多くの十字架と重圧を背負い、部下達を最大限に活かして生還させる様に動く『英雄』と言う1つの枷を付けながら戦う誰よりも強く、そして誰よりも力を身に付けなければならなかった人間だと思っていた。
一方クリスはゆかりとあかりの正確無比なクイックスナイプに1年前の中国のバイオテロに於けるジェイク救出任務の際に海底油田基地と共にクリスを生かす為に散って逝った部下『ピアーズ・ニヴァンス』を思い出し、彼がもしもこの場に居ればゆかり達と何方が狙撃が上か競い、またB.O.W.殲滅をより冷静且つ着実に行っていたであろう光景が脳裏に浮かび、しかしそれは2度と叶わない儚い幻想なのだとして背負い、部隊に周囲の安全確認をした後にそれぞれの立ち位置でゾンビやB.O.W.を撃破しながら進軍し、住宅地からマンション地帯へ入り後衛に高台や屋根等に登らせてマンション地帯周囲の探索を行わせる。
すると廃墟マンションに登ったゆかりのスコープがあるマンションの屋上にHELPと書かれた紙を持ちながら周りを見渡す人間が居り、恐らく先程の戦いの銃声から気が付き救援を求めに動いたのだろう。
更に屋上に居る人数は少なくとも10名以上、階段には幾つもバリケードが張られ、エレベーターは様子からして停止中と見て間違い無く、更に生存者の臭いに釣られたのかゾンビやネフィリム達が大多数マンションに集まって来ているのを確認した。
「アルファ1、此方ゆかりです!
此処から南東800メートルのマンション屋上に生存者の一団が10名以上確認出来ました!
更に生存者に釣られてゾンビやネフィリム達がどんどん集まって来ています、その総数60以上、このままではマンションのバリケードが破壊され生存者達が餌食になります‼︎」
「了解、全員南東800メートルのマンションへと向かう‼︎
目印はゾンビやネフィリム達が教えてくれている、急ぎ生存者を救い出すぞ‼︎」
ゆかりの報告からクリスが指示を出して全隊員に南東800メートル先のマンションに全速力で走り出した。
すると南東に近付く度にゾンビの数が増えて行き、これでは満足に進めないとクリスは憤りを見せる。
「クリスの旦那、焦りは禁物だぜ。
着実に進んで生存者を救う、ただそれだけだろ?」
「最も今回の事件がアンブレラの意志を継ぐと抜かした道化が起こした物だからこそ憤りを隠せないのも分かる。
だが焦っては隊を全滅させるだけだ、違うかアルファ1?」
するとカルロスとビリーがフォローに回り、クリスの心を落ち着かせる様にしつつゾンビ達をオメガ小隊とシータ小隊の混成部隊が前進し始めながら蹴散らして行く。
それ等を見聞きしてクリスは1年前にエイダへの復讐心から無作為に突撃し、部下を全員死なせてしまった苦い経験を思い出して焦らず冷静に、しかし着実に任務を遂行すると考えアルファチーム全員とゆかり達に指示を出す。
「……よし、前衛はオメガ小隊とシータ小隊に続き先行して感染者、及びB.O.W.の討伐に当たる‼︎
中衛は後衛、前衛との中間位置を守りつつ前進、前衛が安全圏を作り出した後に確保行動に出ろ!
後衛は中衛が確保した安全圏を維持し、前衛の援護をしつつ自身等の周囲を警戒して何かあれば中衛に援護要請を出せ‼︎」
『了解‼︎』
先ずクリス率いる前衛がA.B.F.混成部隊と共に斬り込みに掛かりゾンビ、ネフィリム、エンゼルを次々に倒して行く。
中衛は安全圏を確保し其処に後衛を誘導し、更に前衛の援護に入る。
最後に後衛は前衛の無防備な部分をカバーしつつ中衛が確保した安全圏を維持、其処から更に援護を加えて行き800メートル有った距離が徐々に縮まり、遂に目標の7階建てマンションの目の前に辿り着き、その1階部分のバリケードにゾンビが手を掛け、ネフィリムがバリケードを無視して跳躍、そのまま屋上へと登ろうとしていた。
「隊長、このままでは生存者が‼︎」
「分かっている、後衛に命じる‼︎
ゾンビは無視しネフィリムを叩き落とせ、何としても生存者を守るんだ‼︎」
『了解‼『ズダァァァァンッ‼︎』』
クリスは後衛にゾンビは無視しネフィリムを優先的に叩き落とす様に指示し、後衛、特にゆかりとあかりは冷静且つネフィリムを落とす為に跳躍からの偏差撃ちで地上にバタバタと落として行き、そのダメージから変異し掛かった所をクリス達が集中砲火し先にネフィリムを排除して行く。
バリケードの様子からすればまだゾンビはバリケードを破壊出来ない、その上でネフィリムを斃しゾンビを排除すれば屋上へと登り救助用輸送機を呼び出せば良い。
クリスは冷静にその算段を立てつつ後衛ばかりには任せず自分でもネフィリムを撃ち落として行く。
ビリー、カルロスも負けていられずA.B.F.制式採用改造AKは弾幕でネフィリムを撃ち落としながら斃し、遂にネフィリムの排除に成功する。
残りはバリケード破壊に手間取っていたり周りに集まるゾンビ達をネフィリムに変異させずに排除して行き、潤沢に持って来て補給路も確保済みな弾丸を使いバリケードに集まっていたマンション敷地内のゾンビ、ネフィリムの排除に成功した。
「よし、敷地内のゾンビ共は排除した!
ゆかり、マンション2階から先にゾンビは見当たるか⁉︎」
「いえ、見当たりません。
なのでアルファ1達はバリケードを突破して屋上へ行き生存者達の救助を優先して下さい」
「マンション敷地内にはもうゾンビもネフィリムもエンゼルもグリゴリも入れませんよ‼︎」
クリスはゆかり達にマンション内にゾンビが居ない事を確認した後、前衛半数がバリケードを破壊、残りが中衛、後衛と共に敷地内へのB.O.W.侵入の阻止を開始した。
しかしバリケードが思ったより丈夫な為破壊するには爆弾が必要だった。
其処で爆破班のアルファ5がバリケード前に来て作業を開始する。
「隊長、爆弾でバリケードを一気に破壊して行きます、離れて下さい‼︎」
「よし、やれ‼︎」
アルファ5がバリケードに爆弾を設置し、クリス達は少し離れてアルファ5にB.O.W.達が近付かないか周りを警戒し一切気を抜かずに周囲を見渡す。
そんな中でマンション裏からゾンビとネフィリムが湧き、残りの敷地内の敵だと認識し斃して行く。
そしてネフィリムの1体がクリスのアサルトライフルリロード中に近付き第3、第4の腕でクリスを八つ裂きにしようとした。
「舐めるな‼︎」
しかしクリスはその大振りな攻撃を避けた瞬間にラリアットを叩き込み、その鍛え上げられたパワーから繰り出された技にネフィリムは3メートル吹き飛び、倒れ込んでいる隙にネフィリムにリロードしたアサルトライフルを叩き込み絶命させる。
同じ様にビリーやカルロスもキックやパンチで隙を作った瞬間A.B.F.改造ショットガン(此方も原型を留めず銃口が4つ付いている他ポンプアクションで複数の弾丸を出せる他、銃口を1〜4つまで選んで同時に散弾を撃ち出す機能が付いている)で頭と第3の目を同時に吹き飛ばして殺し、ゾンビも赤子の手を捻る様に処理してアルファ5は無事に爆弾を設置完了して離れる。
「よし、爆破します‼︎『ドォォォン‼︎』」
アルファ5の手によりバリケードが爆破され階段が露出、そのまま階段を確保する組と突入組に前衛は別れクリス、ビリー、カルロスは無論突入組になり2階、3階とバリケードを爆破して行き、更に集まって来るゾンビ達をアルファチーム、A.B.F.混成部隊とゆかり達が撃ち殺して行き遂に屋上へと辿り着きクリスがドアを蹴破り生存者達の下に駆け付けた。
「BSAAとA.B.F.だ、君達を救助に来た!
怪我人は居るか⁉︎」
「や、やっと救助が来た‼︎
怪我人は居ないけど飲まず食わずの人が居て衰弱し切ってるんだ‼︎
早く俺達を此処から連れ出してくれ‼︎」
「分かった‼︎
此方アルファ1、東地区のポイントS.E.97-3に要救助者発見‼︎
但し衰弱し切っている者が何人かいる、急ぎ救助用輸送機を寄越すんだ‼︎「『ザザッ』此方救助班了解、急ぎ機体をそちらに寄越すので念の為発煙筒による誘導もしてくれ!」
了解‼︎『ブシュッ‼︎』
君達、安心しろ直ぐに輸送機が来る、それまで後少し粘ってくれ!」
クリスは発煙筒を着火しながら輸送機が此方に来る様に合図を送りつつ生存者達を励まし生きる気力を戻させる。
すると直ぐに輸送機が辿り着き、ロープを付けた隊員が降りて来る。
「要救助者はこれだけか⁉︎」
「ああ、生き残りは俺達だけだよ!
それと俺は最後でいいから他の皆を先に機体に乗せてくれよ!」
「分かった‼︎
さあ、もう大丈夫だぞ…!」
「よし、俺達は念の為周りを警戒するぞオメガ3、アルファ1、アルファ5」
「頼むから何も来るなよ…‼︎」
救護班が衰弱し切って居る人から輸送機内に運び栄養剤を点滴で打って行き、クリス達は輸送機護衛中が1番生存者にとっても危険だと理解し周りを警戒し、下では未だ銃声が鳴り響き戦闘は続くがこれだけ派手に音を鳴らしても周りのマンション群からは反応が無い事からクリス達は嫌でも理解する、この生存者達が運良く今日まで生き延びたこの周りで唯一の生存者だと。
他は衰弱し切り死んだかゾンビになったかの2択でしか無く、これだけ助けられたのが運が良く、ROICE学園の生存者達は本当にこの生存者以上に運良く生きて来たのだと思い知らされCLOWN達への怒りがより増して行くのをクリス、ビリー、カルロス達は感じていた。
そして最後の生存者が救護班に抱き付くとクリス達を見ながら口を開く。
「助けに来てくれてありがとう、お陰で助かったよ‼︎」
「……ああ」
生存者がクリス達に礼を言うとロープは巻き上がりそのまま輸送機内に2人は入り、後部ハッチが閉じて輸送機は直ちに避難誘導先へと機体を飛ばしその場を去って行った。
それはを確認し終えた瞬間に銃声が止み、丁度戦闘も終わったのだと理解しクリス達は一息吐いた。
「…ふう、よしアルファ5、オメガ2、オメガ3、マンションを降りるぞ。
但し警戒は怠らずにな」
「了解だぜ旦那」
「……このままマンションを降りれれば良いがな」
クリス達は後はマンションを降りるだけとなり警戒しながら階段を徐々に降りて行く。
しかし何故かビリーはまだ嫌な予感が拭えない。
それはカルロスやクリスも同じくまだ戦場特有の死臭が漂って来ていて自分達に近付いて来ると感じながら4階へと降った……次の瞬間クリスは右側からドアが投げ付けられた事を本能的に察知し急ぎ次の行動に移った。
「危ない‼︎『ヒュゥゥゥンッ、ガラァァァン‼︎』」
隣にいたアルファ5を庇う様に倒れ込んだ。
その倒れ込んだ瞬間にクリスとアルファ5の頭上をマンションのルームドアが飛んで行き、そのまま左脇の手摺りを破壊しながらドアと瓦礫が下に落ちて行き下に居たアルファチームやA.B.F.の隊員達は急いで退避して事無きを得た。
そしてそれを引き起こしたものにクリスが目を向けると其処にはネフィリムがおり、しかし身体から煙を拭き始めゾンビからネフィリムに変異したのと同じ現象を引き起こしていた。
そしてそれはチャーリーチームが確認し、多くの負傷者を出しながらもグレネード等を何度も叩き込み倒せたと報告した難敵への変異だとクリスは察した。
「大丈夫かクリスの旦那!
っ、アレは、ネフィリム……いや、報告にあった急変異間近の個体か‼︎」
「…これは拙いな、アルファ5は早く退避しろ、此処は俺達が食い止める!」
「は、はい‼︎
それと、このグレネードランチャーも活用して下さい隊長‼︎」
クリス達はネフィリムの急変異間近個体がまだ活動しない内にアルファ5を退避させると、そのアルファ5はクリスにグレネードランチャーと炸裂弾一式を託しマンションを駆け降りて行く。
そしてスコープでその様子を覗いていたゆかり、あかりの2人はネフィリムのダメージによる変異以外の、ゾンビからネフィリムに『進化』した現象を目の当たりにしもしかしたら自分達も今目の前で誕生しようとしている『ソレ』と戦っていたかも知れないと感じ、クリス達の援護態勢に入った。
そして…それと同時にネフィリムは『進化』した。
元々2メートルあった身長が4メートル程になり、第3と第4の腕も肥大化、更に元からあった腕も肥大化しその肩から新たに眼球が誕生し、顔に付いた幾つもの目玉は赤一色になり、頭には角を思わせる突起が生え、胸には心臓部を守る様に硬質の膜が形成され、足にすら眼球が幾つも出来てしまっていた。
更にネフィリムでは弱点となっていた巨大眼球すら硬質になりアサルトライフルの弾丸やショットガンのスラッグ弾すら余りダメージを与えられなくなってしまっている。
チャーリーチームはこの時1度CLOWNから通信を受けていた、これこそがネフィリムが新たな進化を遂げた存在、スーパータイラントをも殺す者、その名も『エクスシア』、能天使の名を冠するB.O.W.と。
「グゥゥゥオオオオオオ!!」
「ちぃ、HQ‼︎
ネフィリムの進化形態エクスシアと遭遇した、これより殲滅態勢に入る‼︎「『ザザッ』HQ了解、アルファチームはミサイルランチャー等を用いてこれを撃破せよ」
ビリー、カルロス、ここでは戦えない、一度屋上に戻るぞ‼︎」
「チッ、堕天使の子供が能天使に進化するとかそんな法則聞いた事無いぞ‼︎」
「奴等は神話に擬えて単純に相応しい名を付けてるだけだろう、其処に意味などありはしない。
分かったらさっさと登るぞ‼︎」
クリス達は急ぎ屋上へと戻り始めると、ネフィリムを超えたリッカータイプ並の俊敏性で一気に距離を詰めて来たエクスシアはクリス達に鉤爪を伸ばすが、当たらないと知るや否や階段先に待ち構える知性を見せて出待ちをした瞬間クリスが顔面にグレネードランチャーを叩き込み、一瞬怯ませた内に一気に駆け上がり屋上に駆け込んだ。
するとエクスシアが屋上の床を突き破ってクリス達の前に現れ咆哮を上げた。
その瞬間ゆかりのアンチマテリアルライフルの弾丸が頭部に直撃……したが、確かに弾丸は頭に当たった。
しかし少々の血飛沫を上げただけでこれと言ってゆかりの攻撃には気にせず目の前の獲物に集中する。
「何で硬い表皮なの⁉︎
アンチマテリアルライフルの弾丸が余り通用しないなんて、もうアレは生き物とは呼べない、タイラントと同じ、いえそれ以上の『化物』ですよ‼︎」
「それじゃあ私のドラグノフは通じないじゃないですか…‼︎」
ゆかりとあかりは持って居る狙撃銃が意味を成さない事を知り、タイラントクラス以上の化物がネフィリムのたった一回の進化をするだけで誕生するなど反則だと感じ、嫌な汗が流れ始めた。
その間にクリス達は攻撃を避けながらグレネードランチャーやAKのグレネード弾発射機構から炸裂弾を何度も発射するが、エクスシアはそれ等のダメージを物ともせずクリス達と言う抵抗を止めない極上の獲物に攻撃を加え続け、やがて追い詰め始めた。
が、クリス達もただ黙っている訳ではない。
その頃ゆかり達を含めた後衛にミサイルランチャーが行き渡りエクスシアが油断して動きを止める瞬間を待ち狙いを定めていたのだ。
そして動きを止め、咆哮を上げたその瞬間ーーー
「今だ‼『ボシュッ、ドォォォォォォォォン!!』」
クリスの合図でミサイルランチャーが何発もエクスシアに目掛けて放たれる。
それ等を受けてエクスシアも漸く後衛の方を向いた瞬間屋上から脱出しようとしたクリスに後頭部目掛けて炸裂弾を放たれそちらを向くとまたミサイルランチャーの雨霰を浴び、エクスシアは堪らず咆哮を上げた。
するとミサイルランチャーの衝撃に耐えかねマンションが崩壊し始め、現在6階に居るクリス達は急ぎマンションを駆け降りその間もミサイルランチャーの絨毯爆撃が加えられエクスシアは爆炎の中で踠き苦しんでいた。
「今だ、飛び降りるぞ‼︎」
「せめて骨は折れない様に〜‼︎」
「ぐっ‼︎」
そしてクリス達は今にも崩壊しそうなマンションの2階にたどり着いた瞬間其処から飛び降り、ミサイルランチャーの爆風を背に受けながら地面に転がりながら着地し、急ぎマンションから前衛、中衛と離れマンションの陰になる場所に退避した。
そしてエクスシアの咆哮が響いたままマンションが崩壊し、瓦礫による噴煙が辺り一面に広がりクリス達は身を丸めてそれ等を凌ぐ。
その間もミサイルランチャーの爆撃は続き……瓦礫の噴煙が収まった事にはミサイルランチャーの爆煙が立ち上りクリス達は影からエクスシアはどうなったかを確認した。
するとエクスシアは仰向けで瓦礫の上に倒れ込み、一見絶命はしている様に見えるが未だ油断ならずクリスは全員に指示を出す。
「全員、ヤツの絶命は未だ確認されてない。
各自爆撃出来る武器を構え、油断するな…!」
クリス達は未だ斃したと確認が取れない為エクスシアに爆撃武器を構え、いつ動き出しても良い様に迎撃体制を取った。
『グ、グゥゥ……』
すると案の定虫の息ではあるがエクスシアは動き始め、よろよろと立ち上がりながらクリス達に手を伸ばしていた。
「敵性B.O.W.の生存を確認、攻撃を続行『ヒュゥゥゥンッ、ドォォォン‼︎』…何⁉︎」
クリス達はエクスシアに攻撃しようとした所で自分達とは別方向から特殊弾頭のロケットランチャーが1発エクスシアに飛来し直撃し、エクスシアはそのまま倒れ込みそのまま上半身が破裂した。
此れはネフィリムにも見られた絶命の合図であり、エクスシアは何者かによって死んだのだ。
クリス達は急ぎその方向を見ると、其処には赤ワイン瓶を片手に持ち、一仕事を終えてグビグビとワインを飲むセイカが居り、クリスに笑顔を向けながら見下ろしていた。
「セイカさん、いや、京町セイカ‼︎」
「セイカだと!
あれがウェスカーの……」
「そう、世界の神様になってやろうとしてバカをやって私や組織に負債だけを残して死んだクソ親父の娘の京町セイカで〜す!
なんかネフィリムが進化したのを目撃したからその戦闘記録を保存する次いでに、あのクソッタレ親父を倒してくれた英雄さんにお礼をしたくてトドメを刺しときました〜。
てな訳でゆかりちゃんにあかりちゃん、そしてクリスさん、ご機嫌よ〜う‼︎」
セイカはエクスシアの戦闘記録を保存と言う目的を最早身バレした為か隠しもせずにクリスやゆかり達に言い放ち、その上でウェスカーの事を罵りながらクリスにそのウェスカーを斃したお礼をする意味を込めてエクスシアを倒したと発言する。
クリスは声色的にこの子は嘘は吐いておらず、完全にアルバート・ウェスカーの事を親と認識する事すら嫌がっていると感じながら自分をまるで恨んでいないセイカに対し、逆に不気味さを感じさせられていた。
そして一通り話し終えたセイカはその超人的な身体能力でマンションからマンションへと飛び移りながらその場を去って行った。
「如何する旦那、別働隊に追わせるか?」
「いや、下手に刺激しない方が良いだろう。
俺は今、彼女には不気味さしか感じなかった。
だからこそ今はB.O.W.を倒す方を先決しよう。
他の隊にも伝えるんだ、セイカ・キョウマチとエイダ・ウォンは今は放置して任務に集中せよと「…了解だ旦那」………彼女は何を思っている?
本当にウェスカーを親と認識したくないのか、それとも……」
クリスはカルロス達に他の東京に来ている部隊にエイダ、及びセイカは放置して任務を優先する様にと最前線の戦士としての言葉を送りセイカが去って行った方向を見続けた。
彼女は自分に対して本当に恨みを持たずウェスカーが死んだ事を喜んでいるのか、それとも裏ではジェイクの様に怒りの感情を持っているのか?
クリスは後者であるなら未だ人間的ではあるが、前者であった場合は人間としての感情が希薄な為に表面では笑うが、その実何も感じていない人物であるかも知れない、そう思いながら次の生存者を探しに行動を開始するのだった。
此処までの閲覧ありがとうございました。
新たな敵エクスシアはスーパータイラントを超えた化物で実際の性能実験の際にエクスシアが勝っちゃいました。
そしてネフィリムからエクスシアに進化する条件は時間経過です。
つまり今後は…?
次回もよろしくお願い致します。
追記:水曜日午前0時を回ったのでアンケートを締め切ります、皆様ありがとうございました。
セイカさんとジェイクについて。
-
何の悪戯か2人は出会ってしまう
-
このまま出会わずに物語が進む