BIOHAZARD【V+α】   作:”蒼龍”

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皆様おはようございます、第20話目更新でございます。
ただ今回は分割しないと文字数が大変な事になる為原作ゲームのチャプター1-1みたいに分割しました。
では、本編へどうぞ。


EP XX:1-1『レオン、葵達の戦い:深淵への扉①』

クリス達はワクチン(Apocalypse)投与後に再び輸送機前の集合地に集まり、各々の武器弾薬を保持した後抗ウィルス薬(Pandora)と決戦兵器である血清弾(Fallen Bullet)を受け取り点呼を完了していた。

 

「よし、では此れより作戦概要を説明する!

我々アルファ、デルタチームとオメガ小隊等は先の編成に加えアルファ側にジェイク、デルタ側にエージェントバーキンを加えて東京にある残り6ヶ所のアジトへ強襲を掛ける!

此れ等は全てROICE学園を中心点に添えた東西南北に点在し、俺達アルファは東と南を、デルタが西と北を調査し、見つけ次第全戦力で強襲を行いCLOWNを全て討滅する‼︎

この作戦の是非でこの国の、世界の運命が懸かっている、全員全霊を以て任務に当たり生きて全員で再会する事を心掛けろ、以上‼︎」

 

『了解‼︎』

 

クリスが作戦概要としてレオン達で洗い出し残った潜伏地点の最後の6ヶ所を調査する様に説明し、葵は自分達はシェリーを加えた北と西にある3ヶ所を調査する事を頭に入れゆかり達に再びエールを贈り輸送機に乗り始めた。

だが此処で葵やマキは疑問に思い始めていた。

何故ROICE学園を中心点に添えて6ヶ所もアジトの潜在地が点在しているのか?

此れではまるでROICE学園を監視する様に設置したとしか思えない不自然な何かを感じ始めていた。

だが、それを考えている内に降下ポイントであったエクスシアを斃したスポーツセンターに空中からロープで降り立ち(葵はマキに捕まりながら降りた)、全員周りを警戒しながら近場にあるアジトの潜在地へ行く事となった。

 

「初めに向かう場所は…自然公園敷地内の森の中。

……私がお姉ちゃんと再会した場所にアジトの潜在地があったなんて」

 

「すまんな葵、マキはん。

あん時の装備と人員ではまだアジトだって分かっても突入出来へんかったんやで。

しかも葵やお母さんの避難が最優先やから、あの場では離れる選択肢以外に無かったんや」

 

「言わなくても分かってるっての。

…でもマジでこんな場所にそんなのがあるなんて思わなかったわ」

 

葵、マキはまさか自分達が初めに避難地であるROICE学園に向かう所から始めたあの自然公園敷地内、スポーツセンターのすぐ近くの場所にアジト候補があった事を知らず2人は茜の言う通りあの時点では避難以外に道がなかったが、今は違うと思いつつ暗視ゴーグルを付けて前へと進み始めあの雑路に辿り着く。

 

「…待て、エクスシアが3体居る。

オメガ1は念の為全リミッター解除準備に移りつつ全員血清弾(Fallen Bullet)の装填をし、射撃用意」

 

すると『アルファ』がエクスシア3体の存在を確認し、全員ショットガン以外の各武装用に作られた血清弾マガジンを装填。

丁度3体と言う事でレオン、茜、シェリーとバックアップにマキと葵、B.Y.が入る形で血清弾(Fallen Bullet)のエクスシアに対するテスト射撃が行われる事になり、全員息を潜みながらエクスシアの死角に入りレオン達が素早くそれを撃ち込んだ。

 

『グガァァァァアアアアアア……‼︎』

 

すると如何だろうか、エクスシアは血清弾(Fallen Bullet)を3発…しかもハンドガンでも3発、アサルトライフルでは詰めれる血清の量がハンドガンの弾薬の比では無い為1〜2発で撃ち殺すと言う絨毯爆撃で漸く斃した敵とは思えぬ程にアッサリ殺しせしめた。

その威力にデルタチームの中衛達が舌を巻きながらB.Y.の近くまで躍り出て来た。

 

「ッヒュー‼︎

あの厄介B.O.W.がたった数発で御陀仏なんてスッゲー虎の子兵器だぜこの弾丸‼︎

コイツさえありゃ天使を名乗ったバケモノ如き幾らでもーー」

 

「馬鹿、今のは不意打ちが可能な状態でやれたから此処までアッサリやれたのであって、正面切って血清弾(コイツ)を撃ち込もうとすればアッサリミンチにされる可能性が高い事を忘れるな!

兎に角エクスシア相手には血清弾(Fallen Bullet)必須、オマケに不意打ちが最適解だって頭に叩き込め‼︎」

 

血清弾の力を見たデルタ15はそれにより絶命したエクスシアや全員に余裕綽々な態度を見せ、調子に乗り掛けるがB.Y.が好条件だった為と諫めそれ以上の油断は許さなかった。

事実葵もこの弾が無ければエクスシア早期撃破は叶わず、またあの戦闘力に知性を持つ相手に真正面に立ち此れを悠長に撃とうものなら死ぬと思い、B.Y.の判断は正しいと思いながら歩を進めるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…着いた、私とお母さんが最初に感染者に襲われた自然公園‼︎」

 

「此処のどっかに連中のアジト、それかハズレがあるって訳か……」

 

それからネフィリムの団体5名様一行を通常弾薬で手短に倒すと葵は自身と藍が襲われた自然公園内に着き、その襲われた場所には未だゾンビの活動停止した個体が転がっており、マキも此処の森の何処かにCLOWN達のアジトか偽アジトの何方かがあると息を呑み、全員散開してそれを探す事となった。

この潜伏地調査で何も無い森の中を探した経験を持つレオンとB.Y.は地面を隈なく探し、怪しいと思った場所で足で思い切り地面を踏み感触を確かめた。

 

「……あれ⁉︎

レオン、『アルファ』、皆来て‼」

 

「見つけたか」

 

するとシェリーは意識して地面を踏まなければ分からない些細な違和感がある地面を見つけて全員を集める。

また周りの木に何かある事を偽の潜伏アジトの例をレオン達は知っており、それ等を皆に伝え全員で周りの木を探り出し始めた。

すると葵が探りを入れた木の一ヶ所に何か違和感を感じ護身用として渡されたナイフで突き始めた。

すると大凡木の感触に似せているが全く違う材質の何かでこの木が作られており、周りを叩いたりして回った所で木の真ん中付近にパカっと開く音がし、其処にタッチパネル式の機械が取り付けられているのを発見した。

 

「み、皆さん、これ見て下さい‼︎」

 

「何だ……これは、指紋認証式タッチパネル?

今までのパスコードタイプとはまた違うがこの違和感ある地面の先を開く物だな」

 

葵が皆を呼ぶと真っ先にレオン、B.Y.、茜の3人が駆け寄り今までのパスコードタイプロックよりも厳重なロック方式だと気付き、取り敢えず電源を入れてどれだけの指紋が必要かを探りを入れ始めた。

 

『ロック解除には登録された2名の指紋が必要です。

指紋認証をお願いします』

 

「2人……俺達は今までの偽造潜伏地で色々と機械を見たが、指紋登録機なんか無かったぞ?

此れじゃ中に入るにはハッキングしかないか…皆離れてくれ、ハッキングを試みる」

 

B.Y.達は今までのパスコードタイプと更に厳重なロック方式に何かが臭うと直感で感じ、ハッキング担当のデルタ16を近くに呼びこの指紋認証機の一部を解体してハッキングし、ドアロックを試みようとした。

そんな中いきなり茜が指紋認証機に人差し指をタッチさせ認証開始を行い始めた。

 

「あ、おいオメガ1!

いきなり何やって」

 

『琴葉茜の指紋を認証しました。

後3分後に認証がやり直されます、もう1人の指紋認証を直ちに行って下さい』

 

『………』

 

B.Y.達が茜の突然の行動を諫めようとした瞬間、茜の指紋が認証され後1人でロック解除に漕ぎ着けてしまう。

それ等を見てB.Y.達はジト目で茜を見るが、本人は行けると思ったと言わんばかりの態度を太々しく見せ反省の色など無く、寧ろ良くやったとすら言う様にと言った具合の態度を見せた。

そんな茜が指紋認証された事を見て驚いた葵だが、茜が指紋認証されたのならまさか自分も?

そんな疑問を思い起こしながら自身も指紋認証を開始した。

 

『………』

 

全員が見守る中で葵の指紋認証が始まるが、先程の茜と違い一向に認証が確認されずそんな都合良く行かないか、そう葵は目を閉じて指紋認証機から指を離しーー

 

『欠落者、琴葉葵の指紋認証が確認。

ようこそ、EdenIII(エデンスリー)へ』

 

てみようとした瞬間、指紋認証が通り先程の違和感があった地面が開き、その空洞から10人程しか乗れないエレベーターが現れ、皆が琴葉姉妹を見つめ、何故指紋認証が通ったのかと言った表情を浮かべていた。

 

「お、お姉ちゃん、此れって…」

 

「…はぁ、まさかアタリをいきなり引いてまうなんて思わんかったで。

指紋認証が通った理由はこの先にあるんや、ウチが口で説明しても長くなるだけやしとっとと突入するで」

 

葵も茜に何個も聞きたい事が生まれた為その場で聞きたかったが如何やら説明したら長くなる様で、それなら見た方が早いと茜はニュアンスで伝え皆に突入準備をさせようとした。

しかし、1度に乗れる人数が限られてしまっている為レオンやB.Y.達は考え出し、それぞれ口にした。

 

「…なら俺とシェリーは固定だ。

彼女も頼りになる」

 

「なら俺とマキ、そしていざと言う時の重火力兵器持ちのデルタ4も連れて行く。

先の救出作戦では持って行くのに邪魔にしかならなかった『荷電粒子砲』、つまりレールガンを今回デルタ4は持ち込んで来ている。

このメンバーは絶対固定だ」

 

「ならば俺とオメガ1、更に指紋認証の為にアオイ・コトノハも固定だ。

残るは1人か2人、誰にする?」

 

レオンは自身とシェリーが行くと言い、シェリーもこの先の如何にもな雰囲気に因縁をヒシヒシと感じておりエレベーターを見ていた。

次にB.Y.は自身とマキ、更にレールガンを今回持ち込んでいるデルタ4を連れて行くと言いBSAA側は此れが固定メンバーだった。

更にA.B.F.側は『アルファ』に茜、更に指紋認証が通った事から葵も伴い中へ突入するとしてメンバーが此れで8人が決定して残すは2人だけであった。

其処で如何するかレオン達が考えていた……その瞬間木々が揺れ、夜空の中から2人の女性が現れた。

それは他でも無い、エイダとビールを片手に持ったセイカであった。

 

「エイダ!」

 

「それに京町セイカ、一体何の用なの‼︎

こっちは忙しいんだから早く消えなよ‼︎」

 

「まあ待ちなさいレオンにお嬢ちゃん達、私達は貴方達が悩んでいるから交渉に来てあげたのよ」

 

「…交渉?」

 

エイダ達が現れた瞬間、BSAAとA.B.F.全隊員が銃を構え何時でも撃てる様にする。

が、2人はこれを意に介さず交渉と言う言葉を使い話し合いの場を設ける様に誘導し始める。

無論B.Y.達としては聞く気はないがこのままでは話が進まないと考え、『アルファ』が話す様にジェスチャーをするとエイダから話し始めた。

 

「先ず交渉と言うのは私達もそのエレベーターに乗せて欲しいのよ。

T-Genesisの更なるデータが欲しいからね」

 

「はぁ⁉︎

そんなの聞ける訳」

 

「マキちゃんマキちゃん、この話には続きがあるのよ。

実は私達のクライアントにエクスシア等のデータとかも送ったら上層部が大慌てで協議してT-Genesisの完全抹消か市場に流出しない様に永久封印するかの何方か舵取りしたいって言って来た訳。

コントロールのしようが無い物は云々って。

だから私達はT-Genesisの更なるデータが欲しい、でも貴女達の邪魔をしないと誓う。

見返りはこの事件中の貴女達のサポートを約束する。

此れが私達の交渉よ、クライアントの件は信じるか信じないかは皆次第でね♪」

 

如何やらエイダ達の組織もT-Genesisの商品化を断念して抹消が封印の何方か一方にしたいと言う思惑がある事をエイダ達は告げてレオン達の出方を待っていた。

この話を聞いたレオンはエイダの話は何ら嘘は無い、本当にT-Genesisの事を上層部とやらに諦めさせたいとすら考えていると2人の間の縁や様々な物から分かり、『アルファ』やB.Y.にアイコンタクトで取り嘘は吐いていないと意図を送り、2人はそれを理解して手を横に出し、全員に銃を下ろす様にジェスチャー指示を出して構えられた銃が下ろされた。

 

「……はぁ、なら今から行く固定メンバーで多数決取ろうよ、その方が良いって。

因みに私は反対、信じられない」

 

するとマキがエイダ達を連れて行くか突入メンバーによる多数決を行うと言い早速反対票に入れ、エイダは「あらあら」と血気盛んなマキの態度に大人の余裕差を見せていた。

 

「なら俺も反対だぜ隊長、ネオアンブレラの女なんか信じられるか」

 

「んじゃ俺も反対。

別にT-Genesisを消すのには賛成だけど流石にお前達の力を貸して欲しいとはまだ思わん」

 

「…俺は賛成だ、エイダは嘘を吐いていない、これは確実だからだ」

 

「私も賛成、色々あると思うけど手数はあった方が良いと思うわ」

 

「ならば俺はデルタ達と違い賛成だ、手元に置いて監視した方が勝手に動かれるよりマシだ」

 

「…綺麗に真っ二つに割れおったな。

ウチは葵の意見に賛成って事で。

どの道此処でウチか葵が保留にせんと4:4のままになるで。

だからウチが保留、葵の意思次第やで」

 

すると突入メンバーで賛成反対を決める意見が出てマキ、デルタ4、B.Y.が反対を示し、レオン、シェリー、『アルファ』が賛成を推して茜が保留にし、意見を割りつつ最後は葵の意見によって決まる事がこの場の話で決まってしまい、葵は少し悩み始めた。

もしも賛成した場合のメリットデメリット、その逆の可能性を考え様々なルートを頭の中で考え出す。

その中で最適解を導き出して行き残り2つの道に決まり始めた。

そうして葵は考えた中での最適解を口にすべく皆を見据え話し始めた。

 

「私は……賛成。

『アルファ』さんの言う通り勝手に動かれるよりも手元に置いておいた方が動きが分かり易いですし、それに私はこの先にある物が知りたいと感じ始めてます。

だから手数も多い方がが良いって考えましたし、何より私はこの先にある何かを知らなくちゃいけない……その為にもこの人達の力を借りましょう」

 

「決まりやな。

てな訳であんさん等も乗りぃ。

せやないと置いて行くで」

 

「話が分かる子達で助かったわ。

では、行きましょうか」

 

葵はハッキリと賛成と言い切り、その理由も他の皆と大体同じであった。

ただ違う点は、自分が知りたがっていた事がこの先にあると茜の反応から直感で分かり、何が何でもこの先に進めなければならない。

と言う個人的な意見が強めに出ており、マキはそう来たかと言わんばかりに頭を押さえ反対派は彼女達が黙ってエレベーターに乗るのを待たざるを得なかった。

 

「はあ……デルタチーム各員、並びにオメガ小隊員へ。

中に入ったらエレベーターを上げておくから、突入してから2時間経過しても連絡がない場合は俺達は死亡したと見なし、此処を施設内に侵入後にN2爆弾をセット、起爆して諸共吹き飛ばせ、以上」

 

「了解、じゃあ連絡待ってるぜ隊長達」

 

B.Y.は部下達やオメガ小隊達に2時間後に連絡が無い場合の措置を伝え、その部下達を代表してデルタ3が銃を肩に掛けながら持ち、連絡を待つとしてエレベーターを操作し、降りて行く隊長達に敬礼等をしつつエイダとセイカを含めたエレベーターが降りて行った。

そして葵は、この先に待つ茜が知る『真実』の事柄を見る事になると感じ様々な思いが交錯していた。

だがそのどれの中でも共通している感情は一つだけあった。

それは、『逃げずに真実を見る事』である。

そんな葵達を乗せたエレベーターは地下深くへと潜って行き彼女達を深淵に招くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてエレベーターは最深部に辿り着き、EdenIII(エデンスリー)と呼ばれる施設の地上接続部にレオン達は降り立つ。

早速B.Y.はエレベーターを操作して上に上がる様に設定した瞬間に降り、エレベーター地上へと向かってしまい後戻りは出来なくなった。

そうして周りの扉を見れば『アルファ』の予測通り指紋認証ロックタイプであり、琴葉姉妹が居なければ先に進めないタイプであった。

 

「さて、扉は1個だから早速開けて中に侵入してみるか」

 

「せやな、此処で止まっとっても埒があかんで。

さっさと進むで」

 

『『Pi』琴葉茜の指紋を認証しました、ドアロックを解除します』

 

レオン達は銃を構えながら周りを警戒し、茜が指紋認証をすると扉が開きその先にはエントランスホームらしき場所が広がっていた。

B.Y.は其処にあったパソコンを起動し、タブレットからハッキングプログラムを流してユーザーロックを解除してマップをダウンロードした。

そして全員でマップを確認すると地上の自然公園+路地等のαの広さを持ち、自分達が来た以外にも幾つかの地上への出入り口を持つ広大な施設だと分かりエイダは興味深めにそれを見ていた。

 

「ふぅん、中々広い施設の様ね。

一体如何やって誰にも知られず隠して建造出来たのか気になるわね」

 

『『ブッ!』それは当然ですよ、此処はアンブレラが日本支部にすら隠して作り上げた秘密施設を改造して我々が使っている研究施設なんですから』

 

エイダが施設の気になる点を独白した瞬間施設中の放送装置が起動し、其処から若い男の声が聞こえ全員警戒した。

 

「お前、あの道化師の中の1人だな?」

 

『その通りですよレオン・S・ケネディさん。

私の名は『ラグエル』、CLOWNのNo.IVにしてウィルス完全適応者の1人です。

そして初めまして琴葉茜さんに欠落者の琴葉葵さん。

この施設の設備は懐かしいでしょう?

此処は貴女達が育ったEdenII(エデンツー)とほぼ同じ設備になっていますからね。

ああそうそう、此処は我々のアジトの予備ですから皆様は半分当たりと言っておきますね』

 

放送設備の先から聞こえる声の主はラグエルと名乗り、CLOWNのメンバーの1人である事を告白すると同時に此処はアジトの予備だとあっさり話し、そして葵と茜に此処を懐かしく感じるかと問い掛けた。

対する葵はその問いに応える様に周りをじっくりと見回していた。

すると気付いてしまった、壁の作り等が悪夢の中の施設…名前はEdenII(エデンツー)にそっくりである事に。

ラグエルもこの施設の設備は葵の見るそれと同じと話し、葵はまるで悪夢の中そのままに入り込んだ感覚に陥り足の力が抜けそうになった。

しかしそれを茜とマキが支え、セイカはレミエルの様な雰囲気とは違うが矢張り気に入らない物を感じビールを飲みながら威圧的な笑顔でラグエルに話し掛け始めた。

 

「それで七大天使の名を騙るお馬鹿さん?

貴方が私達に話し掛けて来たのは暇だからなのかしら?

だったらそのまま暇で死ねば?」

 

『まさか、そんな訳ありませんよ。

皆様を奥に招く為に話し掛けたのですよ。

なので是非此処まで来て下さい、但し私が用意したゲームを突破して、ね』

 

「またお得意のゲームか、飽きもせず下らない事に力を入れてるんだな、お前達は。

本当にただの暇人だな」

 

セイカの話にラグエルは奥への道案内をする為に話し掛け、しかしCLOWNお得意のゲームを突破して辿り着く様に話し、レオンは下らないゲームに辟易し皮肉を口にした。

しかしラグエルは只々平坦に笑い更に会話を進めた。

 

『あはは、確かに貴方達には下らないゲームですよね。

一応私も此れは唯の暇潰しで下らな過ぎると思っていますが、私達のリーダーたる『ガブリエル』の方針には逆らえないのですよ。

では皆様、この施設のトラップやゲームに負けず私の下に来て下さい。

特に琴葉茜さんに欠落者の葵さん、貴女達には期待してますよ…ふふふ『プツンッ!』』

 

ラグエルは一方的な会話をしつつも自身もゲームは下らないと独白し、しかしガブリエルと言うリーダーに逆らえないと評しながら全員、特に茜や何故か欠落者呼ばわりされる葵に期待を掛けているとしながら通信を切るのだった。

その会話からレオン達の視線は『真実』を知る茜に向き、対する茜は葵に心配そうな視線を向けていた。

そして当の葵は。

 

「……大丈夫だよお姉ちゃん、大丈夫だから、行こう」

 

「…そか。

じゃあ行くで、葵」

 

「(たく、大丈夫じゃなさそうだっての……葵、心配しなくて良いから。

私達全員がその心を守るから)」

 

葵は茜に大丈夫と言いながらドアのロックを解除し、奥に進もうとしていた。

茜はそんな葵の脆さに気付きながらも姉として支えて守ると思いながら横に立ち、更にマキも友人として支え守ると思いながら葵の左隣に立ち、その前にレオン達が陣取り、殿はウィルス完全適応者のセイカと相方のエイダが担当しながら前に進み始めた。

だが葵達は知らない、茜しか知らない。

この施設に隠された『真実』は深淵に続く扉の先にある更なる深淵の闇でしか無い事を…。




此処までの閲覧ありがとうございました。
葵ちゃんはこの先に深淵の闇を見る事になります。
その内容が如何なる物かまた次回に…。

次回もよろしくお願いします。
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