BIOHAZARD【V+α】   作:”蒼龍”

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皆様おはようございます、第31話目の更新でございます。
今回は長かった為分割投稿とさせて頂きます。
そして今回が最終決戦となります。
全ての決着の為に葵ちゃん達は如何に戦うかをご覧下さいませ。
では、本編へどうぞ


EP XXXI:1-1『終焉の刻①』

訓練場に突入したクリス達は中央に後ろを向いて鎮座している紅を発見し、銃を向け臨戦態勢に入る。

 

「クレナイ‼︎」

 

「お前の狂った野望も此処までだ‼︎」

 

「とっとと観念しやがれ、この自称天使野郎‼︎」

 

「……待っていたよ諸君」

 

レオン、クリス、ジェイクが叫びながら銃を構え、更にレオンとクリスの間に葵、クリスとジェイクの間に茜、レオンの隣にマキが並び立つと此方を向かないまま紅はその狂気に満ちた口を開く。

 

「葵があんな力を持っていたのは想定外だった、知っていればマグナの耐久性をコピーせず葵の力をコピーしてたんだがな…」

 

「ふん、私の力がアンタみたいな私を失敗作扱いして毎日殴って来て、お母さんも殴って泣かせた最低な奴に使われなくて良かったと思ってるわ‼︎」

 

「!

葵、まさか記憶が?」

 

紅は葵の力をコピー出来なかった事を口惜しみ、知っていればと言っていたが、対する葵は能力が覚醒した際に思い出した真実の記憶を吐露しながら自身の力を使われずに済んで良かったと話した。

この会話を聞いた茜やマキは葵の真実の記憶が戻った事に驚き確認を取ると葵は頷いていた。

 

「仕方無かったんだ、あの時は力を発揮せずに居た葵を追い込んで力を発揮させようと躍起になってたんだよ」

 

「は、家庭内暴力を振るうダメ男の定型文ありがとう!

此れで私はアンタを友人の父親なんて思わない、唯のテロリストとして処断出来るわ‼︎」

 

紅は葵に暴力を振るった身勝手な理由を口にし、マキ達を更に激怒させ最早琴葉姉妹の父親とは感じず、全員が1テロリストとして銃を気兼ね無く撃てるとして引き鉄に掛けた指に力を込めた。

 

「…なあ茜、葵、そして諸君。

さっきの放送は聞いていただろう?

なら私の考えに賛同してこの世界をより良き」

 

「断る‼︎

アンブレラの、スペンサーの意志を継ぐ貴様の考えを俺達は否定する‼︎」

 

「お前は唯のテロリストだ、それも肉親すら道具としか見ない最低最悪な屑だ!

お前なんかの為に不幸になった人々に代わって俺達がその怒りを、無念を晴らさせて貰うぞ、クレナイ‼︎」

 

紅は未だに茜達に自身の思想への賛同を求め、話を進めようとしたがアンブレラと、スペンサーの思想と戦い続けて来たクリス、レオンが真っ先にそれらを否定しこの話を切り上げさせる。

 

「それにお前、俺の親父が大嫌いなんだってな?

ならその血を引いているこの俺がてめえみたいなテロリスト野朗の野望を挫けば映画みたいに痛快になるんだろうな!」

 

「ヒュー、ジェイクさんそれ良いね!

じゃあ私は茜と葵の友人としてアンタをブチのめすわ‼︎」

 

其処に紅が忌み嫌うアルバート・ウェスカーの息子のジェイクが彼の野望を自分が挫けば映画のワンシーンみたいになると言いつつ懐からサングラスを掛け不敵な笑みを浮かべていた。

その姿は正にウェスカーと瓜二つでクリスとレオンを苦笑させた。

更にマキが葵達の友人として戦って倒す宣言をしていた。

 

「紅、もう此れ以上の問答は無駄やで!」

 

「今までの、そしてこれから犯そうとする罪を、私達が断罪するわ‼︎」

 

そして最後に茜、葵が吠え賛同者は0となり、それを聞いた紅は溜め息を吐き懐からタブレット端末を取り出しワンタップした。

 

『警告、T-Genesis搭載ミサイルの発射シークエンスが開始されました。

此れより2時間後にミサイルは全世界に向けて発射されます。

中止する場合は中央管制室よりシークエンス中断を行って下さい。

警告ー』

 

「本当に残念だ、こんな手段を使う羽目になるとはね。

全ては娘2人を含めた君達が、賛同しないからだ‼︎」

 

『ビュン‼︎』

 

紅は如何やら放送で言っていたウィルスを搭載したミサイルを発射準備に入らせたらしく、更にその理由も身勝手極まり無い物である為全員が怒りを向けたーーその際に紅は自身が被ってた仮面を茜達に投げ付け気を逸らそうとした。

 

「やる事が狡いし古いわこのドクズ‼︎」

 

しかし茜が真っ先に前に出てそれを紅に向かって弾き返すと、紅は手でそれを払い一瞬足を止めた。

その時クリス達が銃撃を開始し茜と葵が突撃し紅の動きを封じようとした。

 

「ふん‼︎」

 

しかし紅は超スピードと反射神経が成す回避行動で全ての銃撃を避け切り、茜と葵が射線に入る様に立ちながら極寒の障壁と超高温の体温による二重攻勢防御を施しながら茜達と格闘戦に入った。

 

「この日をどれだけ待ったやら‼︎

アンタをこの手で地獄に落とすっちゅう誓いを立てたあの日からずっと頭ん中で考えてたで、アンタの殺し方ぁ‼︎」

 

「この場に来れなかった皆さんの分も合わせて、全部を叩き込む‼︎」

 

「やれる物ならやってみろ、愚かな娘達とスペンサー卿の理想に反旗を翻す旧人類達‼︎」

 

茜は持ち前の身体能力とA.B.F.仕込みの格闘戦術を、葵は茜程では無いが高い身体能力と再生能力、そしてほんの僅かな時間に相手にサイコキネシスを掛けて隙を作る等を行い格闘によるダメージを与える。

しかしヨナ達の力をコピーしている為レールガンや火炎放射、凍結能力等を使われてクリス達に当たらぬ様にそれらを2人で逸らしつつも各種防御により僅かながら肉体にダメージが入りつつあった。

 

「ふはははははは、私はヨナ達の力を100%使えるのだ‼︎

そんな私が身体能力特化、そしてサイコキネシスのみで攻略出来ると思うなよ‼︎

此処にせめてヨナ達を連れて来るんだったなあ‼︎」

 

「…ソイツは‼︎」

 

「如何かな⁉︎」

 

紅は未だに自身が絶対的優位に立っている物として茜達の攻撃を捌くと超電圧スタンガンや肉体の半分以上を凍結させる等圧倒的な力を見せ付けていた……だが、それこそが隙となり、茜と葵に両腕を掴まれ取り押さえられてしまった。

 

「喰らいなこの野朗‼︎」

 

『バチバチ、ズダァァァァァァァン‼︎』

 

其処にマキがレールガンを紅に叩き込み、障壁は極寒、肉体の防御は現在超高温だった為レールガンの弾道を防ぎ切れずマトモに喰らい身体に巨大な風穴が出来てしまった。

 

「グハッ⁉︎」

 

『今‼︎』

 

「任せろ…‼︎」

 

『ズダンッ‼︎×3』

 

紅はマトモにレールガンを喰らった事で全ての防御が一瞬切れ、此れを紅に触れている姉妹が察しレオン達に合図を送るとフリーの3人は遂に真血清弾(Sandalphon)を紅に1発ずつ叩き込み、その紅の肉体から当たった箇所に血飛沫が上がりマトモな直撃が入った事を知らせていた。

 

「どうや…‼︎」

 

「…ふ、ふはは。

君達は先程の戦闘で学ばなかったのかね?

私には血清弾は喰らわないと分かっ……うぐっ⁉︎」

 

茜と葵は紅と距離を離し真血清弾(Sandalphon)の効力があるかを確かめると、紅は先の戦闘から血清弾は喰らわないと豪語しながら茜達の方を向く…その時、再生速度が僅かにだが低下し、更に紅が苦しむ姿が葵やレオン達の目に映った。

 

「な、何だこれは⁉︎

ま、まさか貴様達、私専用の血清を…⁉︎」

 

「はっ‼︎

アオイのサイコキネシスにビビって監視カメラを見なかったツケが回って来たな‼︎

そうさ、これはこの2人の血から作られたてめぇを叩き堕とす専用の血清弾だぜ‼︎」

 

真血清弾(Sandalphon)の効力を確認‼︎

このまま戦闘を続行する‼︎」

 

紅の驚きに対しジェイクはサイコキネシスによるダメージを恐れた事を引き合いに出し、この弾丸こそがガブリエルの名を持つ紅を地に堕とす血清だと高らかに叫び、更にクリスは効力発揮を確認した後戦闘続行を宣言。

紅が焦る中全員はそれぞれの役割を自分の中に課し、この戦いに手早く勝利するべく銃や拳を構え、意識を集中した。

そして、ミサイル発射まで残り1時間45分であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃ケルビム5体を相手取って居たB.Y.達だったが、ミサイル発射準備アナウンスが響いた後に残り2体までケルビムを倒していたが全員血清弾(Fallen Bullet)を含む弾薬が切れてしまい、ナイフ、スタンロッドを構えたB.Y.とシェリー、セイカが前に疲労困憊のヨナやゆかり達を庇う出てケルビムと対峙していた。

 

「はぁ、はぁ、はぁ…皆諦めるな、生きる事を諦めるな‼︎」

 

「(とは言った物も拙いな、ヨナも力を使い過ぎて疲労困憊、俺達は弾丸0!

マトモに戦えるのはセイカ位…チッ、こんなとこで足止め喰らってる訳には行かないにほぼ詰んでるか‼︎)」

 

『最早コレマデダ。

良クゾ我々ヲ相手ニシ、此処マデ戦ッタナ旧人類ト裏切リ者共。

ダガ此処マデダ、貴様達ハ地獄ニ堕チルガ良イ!』

 

B.Y.は状況を見て内心詰んでいる事を察しつつ、早くクリスやマキ達の下に向かわねばと思い苦い表情を浮かべていた。

対するケルビム2体はこの状況で全てを終わらせるべく手に炎をチャージし火炎弾を撃ち込もうとして来ており、ヨナはそれを見て無理矢理力を行使しようとしたが膝を突いてししまい最早此れまでかと全員思ってしまった。

 

『いや、地獄に堕ちるのはお前達だ‼︎』

 

『ズダダダダダダダッ×2』

 

『グ、グオォォォォォ⁉︎』

 

すると其処にビリー、カルロスの声が響きケルビムの背後から銃撃が飛び残ったケルビムは上半身を爆発四散させ、絶命した。

 

「行け行け行け、EdenI(エデンワン)を制圧しデータを回収しろ‼︎」

 

それと同時にカルロス達地上に残した4人のみならず、胸に『Silver Bullet Corps』や『Black Bullet Corps』と言う部隊名が書かれた刺繍がなされた部隊が突入して来てB.Y.達の保護や第1管制室等の制圧をしていた。

 

「ビリー、カルロス、皆無事だったのか…」

 

「当たり前だろ、俺達の居ない世界は寂しいだろう?」

 

「それにシルバ大佐がくれた部隊が到着した、此処は彼らに任せて俺達は先に進んで良いだろう」

 

ビリー、カルロスはB.Y.に状況説明をし、シルバ大佐が寄越した部隊と共にこのEdenI(エデンワン)に突入した事を伝えて彼等に回復薬を渡し、服用させ疲労を少々回復させた。

 

「良く無事だったな、お前達。

己の運命を切り開くと信じていたぞ」

 

「ふふ、でも少し危なかったわね。

貴女少し焼きが回ったのかしら、セイカ?」

 

「いやぁ、ゆかりちゃんや疲労困憊なヨナちゃん達守りながらの戦闘はややキツかったですよエイダさん」

 

『アルファ』も先に突入した皆が自らの手で運命を切り開くと信じていたと話しながらゆかり達の手を引いて立たせ、エイダはセイカにやや巫山戯気味な軽口を叩きつつ、互いに無事だった事を確認し合い弾薬の共有を開始した。

 

「っと、それより早く地下階層に行こう‼︎

クリスやマキ達が先に突入して、その後ウィルス搭載ミサイルが後1時間40分で発射されちまうんだ‼︎」

 

『何‼︎/何ですって?』

 

しかしB.Y.は後から合流して来た4人にミサイル発射と言う状況が切迫詰まっている事を伝えると、4人は矢張り地上に居た所為か状況が其処まで悪化してるとは知らずにいて、流石のエイダもレオンを心配し第1管制室の先を見ていた。

 

「コイツは拙いな、早くクリスの旦那達のところに向かわなきゃな‼︎」

 

「うむ、では早速進撃するぞ!

それからユカリ、アカリ、ヨナ、此れを受け取れ‼︎」

 

カルロスはクリス達の下に急ごうと全員に促し、『アルファ』が進撃命令を出して全員走り出そうとした。

そんな所で彼はゆかり、あかり、ヨナの3人にある弾薬が入ったハンドガン用マガジンを渡した。

 

「『アルファ』さん、此れは?」

 

「Silver Bullet隊達が我々に寄越して来た物だ。

クレナイ用血清弾、Sandalphonだ。

コトノハ姉妹の血から完成した代物だ、お前達の友人を助け、ヨナは復讐を果たせ!」

 

「クレナイ用血清弾!

そうか、確かにあの2人の組み合わせなら生成可能…‼︎」

 

「ありがとうございます、此れで葵さん達を助けられます‼︎」

 

ゆかり達は此れが真血清弾(Sandalphon)と知らされ、ヨナは今の2人、否、元からあの姉妹の組み合わせなら自身やフォンと同様理論上生成可能、しかも双子故に自分達よりも遥かに生成率が高いと判断しながらそれを見ていた。

そしてあかりが最後に礼を言うと全員走り出し、第1管制室を抜け地下階層行きエレベーターを呼び、に乗り込み始めた。

 

「待っていてジェイク、レオン、クリス、アオイ達!

私達も行くから‼︎」

 

シェリーが最後に乗り込みながら先に突入したレオンや葵達の下に駆け付けるべくエレベーターが動き出し、全員はその到着を早く待っていた。

ミサイル発射まで残り1時間30分、時間的に猶予は余り残されていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この、愚か者共がぁ‼︎

今の人類が生き延びる道は此れしか無いと何故理解しない‼

其れこそが唯一つの繁栄の道だと何故分からない⁉︎」

 

「お前の様なテロリストの理想などこれっぽっちも共感しないさ!

この国でバイオテロを起こし、人々を苦しめた罪は贖ってもらう‼︎」

 

その頃レオン達は紅に何度も真血清弾(Sandalphon)を叩き込み、目や鼻から血が流れ始めた紅の言葉に耳を傾けず、能力の出が遅くなって来ているのを良い事にレオン達も格闘戦を行いながら血清を撃ち込み続け、紅を更に明確に追い詰め続けていた。

 

「隙ありだよ‼︎」

 

「う、うが、脳がぁ‼︎」

 

其処に葵がサイコキネシスで脳を極力までシェイクし始め、紅の動きを鈍らせ隙を晒させた。

 

「うおぉ‼︎」

 

其処にクリスが突撃して紅を両腕で首、股関節を固定して持ち抱えた。

そしてそのパワーを活かして床に頭から投げつけ、紅が立ち上がろうとした所に頭頂部にダブルスレッジハンマーを叩き込み再び地面とキスをさせつつ真血清弾(Sandalphon)を叩き込み距離を離す。

 

「うぐ、レ、レッドフィールドォォ…‼︎」

 

「オラァ、クリスばかりに目を向けてんじゃねぇ‼︎」

 

クリスにパワー任せのダメージを叩き込まれた為怒り狂った紅だったが、その間にジェイクが割り込み掌打を顎に叩き込み、舌を噛ませつつ顔面や腹にパンチを何度も叩き込み最後は父譲りの掌打を心臓部に叩き込み仰向けに倒れ伏せさせながらジェイクも直ぐ様血清弾を撃ち込む。

そして全員は気付く、紅の能力が本格的に弱る所か『出が遅くなり過ぎてる』と。

 

「グハッ、ア、アルバートの息子めぇ……う、うぐ‼︎

今のでラファエル、ラグエルの能力が使えなく…‼︎」

 

「良い事を聞かせてもろたでクソ野郎‼︎」

 

紅は今までの攻撃と血清によりヨナ、白龍の能力が使えなくなった事を追い詰められた為かうっかり漏らしてしまい、其処に茜がA.B.F.のウィルス完全適応者用格闘技法を完全適応者のパワーとスピードで叩き込み、超高温で皮膚が焼けようが構わず連撃を行い最後は首筋に回し蹴りを叩き込みまた床に叩き伏せる。

 

「が、がぁぁぁぁぁ…‼︎」

 

「哀れだな天使さん、人間如きに此処まで追い詰められてしまうなんてな!

そして受け取れ、これがその人間の力と、このバイオテロで苦しみ、失われた人々の痛みと怒りだ…‼︎」

 

茜にダメージを再び貰いながらも紅は立ち上がろうとした瞬間、レオンに飛び膝蹴りを喰らい仰向けに倒れた後何度も顔面にパンチを馬乗りで受け、最後に渾身のパンチを受けて後頭部を床に思い切り叩き伏せられながらレオンに口の中から真血清弾(Sandalphon)を何度も撃ち込まれ、踠き苦しみながらレオンを今までのパワーが嘘の様な弱々しい蹴りを受けさせ距離を離させた。

 

「スコット・ケネディ、貴様ぁぁぁぁぁ‼︎」

 

「オラァ、もう1発レールガン喰らえ‼︎」

 

『バチバチ、ズダァァァァァァァン‼︎』

 

「ごがぁ⁉︎」

 

レオンを蹴った後直ぐ立ち上がり、そのレオンを殺そうと走り出した所でマキが割って入りレールガンを叩き込み、心臓部や肺を中心に風穴が開きながら天井が吹き飛び、瓦礫が落ちながら紅も倒れ伏せた。

そしてその再生能力は見るからに落ち込み、既にレールガンのダメージを回復するのすら時間が掛かり過ぎていた。

 

「こ、この、旧人類、がぁぁ…‼︎」

 

「お姉ちゃん、マキさん、決めるよ‼︎」

 

「勿論や、ウチらの因縁にカタァ着けてやるで‼︎」

 

「じゃあやりますか、2人共‼︎」

 

最早立ち上がる力すら余り残されていない紅に対し葵、茜、マキがハンドガン、更に茜は血清弾を装填している自身が改造を施した銃口が2つ付いた銃身が腰から太腿の先程まであるリボルバーマグナムを構え、それらを撃ち込むながらゆっくり歩いて近付き、茜はリロードを挟んで3人で紅の前まで立っていた。

 

「あ、がが、がご…」

 

「此れで終わりだ、天使な新人類気取りのテロリスト‼︎」

 

「漸く殺せるで…死ねや、糞親父‼︎」

 

「此れで、地に堕ちて‼︎」

 

『ズドンッ×3』

 

そしてレオン達が見守る中、葵達は自分達の街を、更に自身らを生み出した全ての元凶に裁きの弾丸を頭に撃ち込み、それを受けた紅はガクガクと少し震えながら葵達に手を伸ばした…が、直ぐに床に手をパタリと落とし目は白目を向き、遂に力尽きた事を案に示した。

 

「……これで終いやで、糞親父」

 

「さよなら、お父さん。

全ての罪を抱えながら地獄に堕ちて…」

 

最後に琴葉姉妹に断罪の言葉を投げ掛けられた後、3人はレオン達の下へと歩いて行き全てが終わった事を表情で伝えた。

 

『警告、後1時間15分でミサイルが発射されます。

発射中止シークエンス入力には中央管制室にて入力して下さい』

 

「そうだ、ミサイルがまだ残ってやがったな‼︎」

 

「茜、中央管制室まで先導お願い‼︎」

 

「任せとき‼︎」

 

しかし余韻に浸る事すら許さないアナウンスがEdenI(エデンワン)全体に響き渡り、全員は急ぎ中央管制室へと向かう為茜の先導で訓練場を後にしながら目的地へと走って行った。

 

『……グチュグチュグチュ』

 

しかし訓練場を後にしてからそれが起きた為誰も気が付かなかった。

紅の肉体に異変が起き始めていた事を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『警告、後1時間でミサイルが発射されます。

発射中止シークエンスのーー』

 

「だぁもう、この地下階層無駄に広過ぎて15分も目的地に到着するのに掛かった‼︎」

 

「だが、残り1時間は猶予がある‼︎

焦らず発射中止シークエンスに移るぞ‼︎」

 

「それじゃ恒例の指紋認証やで‼︎」

 

それから15分掛かり漸く中央管制室に辿り着き、残り1時間ある猶予を活かす為に焦らず発射中止シークエンスに移ろうとクリスがマキ達を落ち着かせ、茜が登録された指紋から中央管制室のコントロール機器にアクセスする。

その間にレオン達はこの中央管制室内の全てのデータ抜き取り作業に移り出し、葵やマキ達が茜の指紋認証を受けながら手伝い始め、それぞれが役割を果たして行った。

 

『警告、発射中止シークエンス認証は1回までです。

入力失敗をすればミサイルが即座に発射されます。

マスターコードとは別の発射中止シークエンスのパスコードを入力して下さい』

 

「はぁ⁉︎

マスターコードと別のパスワードと1回しかチャンス無し⁉︎

あのクソ野郎何やっとんねん‼︎」

 

「クソ、此れでは1時間の猶予も意味がーー」

 

『『ザザッ』クリス、マキ、皆無事か⁉︎』

 

しかし、発射中止シークエンスを進めようとした所で6人はマスターコードのSpencerとは別のパスワードが必要な事に驚愕し、更に1回しか認証を受け付けず入力ミスで即ミサイル発射と言う巫山戯た仕様に怒り、クリスも1時間の猶予が意味を成さない事に憤っていた……その時、クリスとマキの通信機からB.Y.の声が響き彼等が通信有効範囲に入った事を理解し、クリスが通信機を取った。

 

「B.Y.、俺達は全員無事だ‼︎

クレナイ・コトノハも施設内で作り上げた真血清弾(Sandalphon)で処断した‼︎」

 

『あら、私達は完全に出遅れたみたいね』

 

「エイダか!

となればカルロス達も無事か‼︎」

 

クリスは紅の処断成功をB.Y.達に報告すると通信機からエイダの声が聞こえ、6人は地上に残した組も合流し全員で此方に向かって来ていると理解して安堵していた。

 

『ああ、シルバ大佐の寄越した部隊が間に合ってEdenI(エデンワン)の通常階層は制圧完了したぞ!

それより何故ミサイル発射が未だ止まらない⁉︎』

 

「それが、マスターコードとは別に何かパスコードが必要なんです!

それも認証は1回まで、入力失敗するとミサイルが即座に発射される仕組みになっていて迂闊にパスコードを打ち込めないんです‼︎」

 

『何だと!

クレナイ・コトノハめ、厄介だが理に叶ったトラップを仕掛けたな!』

 

次にビリーがシルバ大佐の寄越した対バイオハザード部隊と特殊作戦部隊が到着し、通常階層の制圧が完了した事を報告するが何故ミサイル発射シークエンスが止まらない事を問い質す。

すると葵がマキの通信機からパスコードが必要な上に入力ミスが許されない事を伝えると『アルファ』がこのトラップを素直に認められると共に少し焦りを感じさせる声色を通信機から発していた。

 

『B.Y.失礼するわ。

アカネ、貴女が今パスコード入力に入っているのね?』

 

「せやでヨナさん‼︎

だからあんさん、数時間前までCLOWNやったんだからパスコードの事知らへん⁉︎」

 

『ええ知ってるわ、だからこうして彼の通信機を貸して貰って通信しているのよ。

いい、良く聞くのよ?

発射中止シークエンスのパスコードは七大天使計画(プロジェクト・アークエンジェル)の全コードネームの頭文字がそれになっているわ!

モデルはレミエルから分かる様にエノク書、そしてミカエル、ガブリエル、私の順よ、分かるわね⁉︎』

 

するとヨナがB.Y.の通信機から茜にパスコード入力の為の答え…七大天使計画(プロジェクト・アークエンジェル)の1〜7の順番をモデルのエノク書の天使名の頭文字を打ち込む事が正解だと説明し、茜もこの計画名と順番は嫌でも覚えている為入力を開始した。

 

「よし、『M、G、R、U、R、Z、R』……此れで如何や⁉︎」

 

『パスコード認証中………。

パスコード認証完了、ミサイル発射を中止します』

 

そして、ヨナから伝えられたパスコードを入力した茜はEnterキーを押し、それによりミサイル発射中止シークエンスが認証され全世界に向けてのT-Genesis搭載ミサイル発射を阻止する事に成功するのだった。

 

「ふう、ヒヤッとしたぜ…」

 

『此れでミサイルの脅威は無くなったわね。

ではアカネ、次に施設内にある全T-Genesis中和シークエンスに移って。

此方はパスコード不要よ』

 

「え、あのクソ野郎がんなもんを用意しとる筈ーー」

 

『私がクレナイに隠れて仕込んだのよ。

白龍やマグナは気付いていたけど報告しなかった代物よ。

全ては奴の計画の大半を台無しにする為にね……世界に復讐優先だったからまさか此処で此れが役立つとは思わなかったわ』

 

ジェイクが冷や汗を拭くとヨナは自身が隠れて用意した次に施設内にある全ウィルスの中和シークエンスに移る様に話し、茜はキーボードを打つと確かにそのシークエンスが分かり辛いリンク先にある事を調べ上げ、早速実行に移した。

 

『全T-Genesis中和シークエンス開始、20分で全てが完了します』

 

「此れでこのウィルスはこの世から消えるな……」

 

「そうだな」

 

『ああ。

それと上のアメリカ軍との作戦共有で全員脱出後に地下と通常階層にN2爆弾を仕掛けて爆破する予定だ!

クリス、N2爆弾を仕掛けて脱出準備に移るぞ!』

 

レオンとクリスは漸くこの事件が終わると呟き、B.Y.も同意した所で最終作戦である脱出後にN2爆弾でEdenI(エデンワン)を吹き飛ばす算段を伝え、クリスは懐にあるN2爆弾のパーツと起爆装置を確認し準備は何時でも出来ると他の5人にジェスチャーで伝えた。

 

『貴女達は今中央管制室に居るならその先に特殊武器保管庫、そして更に先に地上直結の大型貨物リフトがあるわ。

それを使って脱出するから貴女達は先にリフトに向かって!

私達も合流するわ‼︎

……アオイ、アカネ、マキ、ありがとう。

私やユカリ達の分まで奴を叩き伏せてくれて』

 

「ヨナさん……いいえ、良いんですよ。

私達もあの偉そうな人には借りがありましたから!」

 

ヨナは更に脱出経路である特別武器保管庫の先にある大型貨物リフトを伝え、其処で合流する事を伝えると同時に紅への因縁にケリをつけた3人に礼を述べ、通信機先からゆかり、あかりのうんと言う声が聞こえると葵が代表して借りがあったからと話し、そして6人はそのまま中央管制室を後にした。

 

 

 

 

 

 

そして何事も無く特別武器保管庫管理室に辿り着き、其処の中にあるリフトを使い特別武器保管庫へと降りた葵達。

 

「…よし、この辺りにN2爆弾を仕掛けよう。

そうすれば地下施設も全て吹き飛ぶ計算だ、違うかアカネ?」

 

「んにゃ大丈夫やで。

……此れでウチの復讐も、何もかもが終わりやな」

 

「アカネ…」

 

クリスはこの場所にN2爆弾を仕掛けて全てを吹き飛せるか茜に確認するとヨナの端末から全部を巻き込めると確認する。

そして全てが終わると思い感慨に耽っていた茜にレオンは目的を全て終えた彼女に様々な念を持ちつつ今後彼女が如何なる道を歩むか少し案じていた。

 

「よし、なら早速設置開始ーー」

 

『ズシィィィィィィンッ‼︎

ズシィィィィィィンッ‼︎』

 

「っ、何だこの揺れは⁉︎」

 

そうしてクリスがN2爆弾の部品を取り出そうとした所、施設全体に響く揺れが発生しジェイク達は何なのかと周りを見渡していた。

その揺れは徐々に茜達の前方方面へと近付いて行き、そしてーーー。

 

『ズガァァァァァァァァァンッ‼︎』

 

『ソレ』は特別武器保管庫の壁を崩しながら遂に現れた。

見るに耐えないグロテスクな6メートルを超える巨大な肉塊とその中央から下部までを覆う巨大な牙に包まれた口。

更に肉塊から何本もの触手が生え、口からは床を溶かす溶解性の唾液を垂れ流し如何にも化物と言うナニカがレオンや葵達の行く手を阻んだ。

 

『ア、ア、アァァァァ…』

 

「あ、あれって、まさか…⁉︎」

 

しかし葵達には見覚えがあった。

その肉塊の頭頂部にはある者の肩から顔までが存在したからだ。

無論そのある者とは、その容姿から唯1人しか居なかった。

 

『アカネェェェェェェェェェェェェ、アオイィィィィィィィィィィィィィィィ‼︎』

 

その者の名は琴葉紅。

確かに茜や葵達、クリスやレオン達に血清を撃たれ、更に多大なるダメージを受けて死亡した筈だったが執念により蘇生し、そして血清の影響で体内のT-Genesisが完全暴走し、それぞれの悪い部分の特徴が表れてしまった完全なる化物と化した哀れな男だった。

 




此処までの閲覧ありがとうございます。
分割投稿した理由は主に最後、琴葉紅変異体との戦いがあった為です。
矢張りバイオラスボスは第2形態とか出すべきだなぁと思いました。
因みにこの変異体は既にコピー能力は失われています。

次回は昼に投稿予定としますのでまたよろしくお願い致します。
また、今回も最終回までのアンケートがあります、そちらの協力をお願い致します。

本編完結後にバイオ7と同じ時系列且つE型特異菌関連のオリジナルストーリーを見たいですか?

  • 見たいので書いて下さい。
  • このまま終わって欲しい。
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