BIOHAZARD【V+α】   作:”蒼龍”

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皆様こんにちはです、外伝第2話更新でございます。
今回からモールデッドとの戦闘が始まります。
其処で葵&レオン達の戦闘力を見せられたら幸いです。
では、本編へどうぞ。


EP II『食い違いと『ゲーム』』

葵達はいきなり罠に掛かり絶賛地下牢の落とし穴から真っ逆様に落下中であり、下はあまりにも暗く床が見えない程深くこのまま落下すれば茜達は兎も角マキ達やルナは命は無いと全員が察していた。

 

「くっ、間に合いなさい‼︎」

 

『ガシャン‼︎』

 

するとヨナが全員分の斜めになっている氷の床を形成後、それをスライダー状に伸ばして行き床まで一直線に全員が長く冷たい滑り台を滑り出し、約30秒で全員床に滑り落ちた。

 

「うおあっ⁉︎」

 

「いったぁい‼︎」

 

するとB.Y.は頭から、マキは背中から床に滑り落ちた為ダメージを変な所で負い、他はレオンがルナをお姫様抱っこしながら滑り落ち、葵がイヴを抱えたまま直立で着地してイヴをそのまま降ろし、他は難無く着地していた。

 

「あ、ありがとうございます…」

 

「重要参考人を死なせる訳には行かないからな…さっきもコネクションの拠点を幾つか吐くと言う事も踏まえて死なせたら拙いから守った、犯罪組織の人間を守る理由はそれ位しかないさ……だから吐いてもらうぞ、此処を出た後な」

 

レオンはルナを守った理由をきっちり答え、コネクションの拠点を吐くと先程イヴを殺されそうになった際に取り乱しながら言ってしまった事で、拠点がどれ程あるか不明な組織の重要参考人としてのレベルが上がった為だった

これにルナは予想通りと言った表情を浮かべつつイヴの様子を見ていた。

 

「大丈夫だった、えっと…イヴ?」

 

「…どうして、貴女、私を…助けたの?」

 

「えっと…咄嗟に」

 

そんなイヴは葵が自身を助けた事を不思議がっており、理由を聞いて更に不思議がり何故助けられたか分からずにいた。

此れだけ見れば唯の子供だがB.Y.達はB.O.W.と知っている為油断出来ずにいた。

 

「たく葵…完全にイヴに感情移入しちまったなありゃ……それにしても周りは暗いし暗視機能がなきゃ慌ててたとこだった。

後きりたん、罠は全て掌握した筈じゃなかったのか?」

 

『はい、しかし先程の罠と一部監視カメラは如何やら独自の系統で動いていたらしく、ちょっと私も迂闊でした。

まあそっちもさっさと掌握して、今相手とセキュリティのパス書き換えをされては掌握しての妨害で対決&さっきの以外連勝中です』

 

そのB.Y.は葵がイヴに感情移入…特に同情している事に頭を抱えつつ、きりたんに何故トラップが作動したかを問うと別のシステム系統から動くタイプだったと告げられ、更に相手と絶賛セキュリティ掌握対決の真っ最中らしく先程の以外は勝ってると言われ流石と思っていた。

 

「でもバカ隊長、此処から脱出しない限り、イヴを始末しても私達鳥籠の中だから意味ないと私思うんだけど?

そしてルナ・アークさん?

此処は何処な訳?」

 

「多分…此処は城の地下に作られた…」

 

そんなきりたんと通信中のB.Y.にマキは自分達がこの場を直ぐに脱出出来なければイヴ抹殺も意味が無くなると話しこの場から出ようと遠回しに言い、更にルナに暗視で視える機械施設たるこの場所が何なのか聞くと彼女は何か知ってる様で答えようとした…次の瞬間。

 

『パッ‼︎

パッ‼︎

パッ‼︎』

 

「電気が点いたわね…あら、私達の落ちる場所にクッションがあったわ。

態々氷の滑り台を作る意味も無かったわね」

 

突如周りの電気が全て点き、その施設の全貌が露わになった……そして自身らが落ちる予定地にクッションがあった為ヨナは氷の滑り台を作らずとも良かったと話しつつ、周りを見渡した。

すると施設全体に放送が入った。

 

『ようこそ、BSAAのデルタチームとA.B.F.オメガ小隊にアメリカエージェントの計侵入者6名諸君‼︎

我々がコネクションとの協力で作った特異菌地下研究所へ‼︎』

 

『アッヒャヒャヒャヒャア、ハハハハハハハハ‼︎』

 

放送から先程トラップを仕掛けた者の声がした後、下品な笑い声を上げた複数人の声が上がり、ルナは「やっぱり」と呟きながら放送器具を見ていた。

 

「特異菌研究所…つまり此処に居るイヴやE型特異菌を研究してる施設だな?

良く数ヶ月で此処まで見事な施設を作り上げられたな、没落貴族のテロリスト」

 

『流石アメリカ人、我々を短絡的にテロリストと括り付け正義感に酔うなぁ。

我々はただ、このロシアで革新的な革命を起こし、我々の栄華を取り戻したいだけなのだがなぁ』

 

「それを世間一般ではテロリストと呼ぶのさ、学の無い貴族崩れさん?」

 

レオンはこの場所が特異菌の研究所と知り、放送主にテロリストと呼びつつこの場所をたった数ヶ月で用意した事にその熱意を軽蔑を込めた関心を示し、放送主と正義感に酔うアメリカ人やら貴族崩れやら売り言葉に買い言葉の軽口の誹り合いが始まっていた。

 

「…で、今話しとるあんさんがルーツ・ダールトン、ダールトン一族当主で話の内容から間違い無くドクズ臭いな奴なんは分かったからさっさとこの爆破せなアカン施設の事をはよ喋れや」

 

『おっとこれは失礼、ではこの施設の概要を説明しようでは無いか!』

 

そんな誹り合いの真っ最中に茜は放送主をルーツ・ダールトン、ダールトン一族当主と見定めながらこのいかにも爆破しなればならない施設の事を説明する様に命令する。

すると放送主はルーツでである事を否定せず施設…特異菌研究所について話し始めた。

 

『此処は我がダールトン城地下の更に深く、世界中から攫った者達をイヴの力の実験台にし、そして特異菌を研究して感染者の限界性能を試験すべく様々なジャンルの『ゲーム』に彩られた脱出系の施設なのだよ‼︎

ははははは‼︎』

 

「またゲームかよ、CLOWNと言いお前等と言いテロリストはゲーム感覚で人殺しをする快感に溺れてやがるんだな、気持ち悪い」

 

ルーツはこの研究所がイヴの力の実験台と特異菌の研究となる土壌であり、更に特異菌を様々な形で利用すべく多種多様ジャンルの脱出系ゲームとしても機能していると話し、葵達6人この男が琴葉紅等と同類と判断し、更にB.Y.は明確な嫌悪を見せ吐き捨てていた。

 

『さて、本来なら『正門』前からこの研究所を回ってもらう所だが、君達の様な侵入者用の特別経路から『正門』前までを目指して貰うとしよう。

では心逝くまで楽しんでくれたまえ、ふぁーはっはっは‼︎』

 

『ギャハハハハハハハハハ‼︎』

 

『プツン』

 

そうしてルーツとそれと共に下品な笑い声を上げていた者達の放送は途切れ、CLOWN事件に関わった6人は様々な感情を抱きながら放送機を見つめ、それから約1分後にマキがB.Y.に話し掛けて来る。

 

「で、如何すんの?

此処でイヴを始末して無理矢理脱出する?

それともイヴの方は保留にして脱出優先?」

 

「…マキの言う通りイヴを始末しても脱出出来ないと意味が無い。

仕方無い作戦変更だ、この施設を知ってるルナ・アークを保護しつつ『正門』前とやらに行き脱出を図り、イヴの処遇は保留にしつつ特異菌感染に注意を払う事。

……葵がイヴに同情し切っているからな、それも踏まえての措置だよ全く」

 

B.Y.はマキの言う通りイヴの処遇は葵が彼女に同情し切り下手に処断出来ない事も踏まえ、ルナを護衛しつつ先に進む作戦に変更し茜達も無言で同意し、ルナに説明のジェスチャーをしつつその先の道を見やっていた。

 

「……この場所は侵入者用の迎撃ルートで、屋敷中のモールデッドを此方に呼び寄せる事が可能なルートになってます。

ただ、モールデッド100体を倒せば『正門』前に進めるルールが人数に限らずありますが……」

 

「何だ100体程度か、肩慣らしには丁度良い数だね。

皆行くよ」

 

ルナはこの先が侵入者迎撃ルートであり、100体のモールデッドを倒さなければ『正門』前に辿り着けないと暗い表情で話し事態の深刻さを物語ろうとしていた。

しかしマキ達は過去の此れまでの経験やモールデッドの弱点は頭部と言う資料を統括し、肩慣らしには良いと言い放ち他5人も同じ気持ちで居た。

 

「あ、貴方達はモールデッドの戦闘力や特異菌のカビが壁等にある場所なら其処から自由に現れる特性を知らないのですか⁉︎

それに此処に侵入して100体を倒した事例はこの4ヶ月間一切ーーー」

 

「ルナ・アーク、ウチ達舐め過ぎやで。

ウチ達はあの日本のCLOWN事件を解決したり色々しとんねん、今更モールデッド100体とか驚きもあらへんわ。

それに、ウチ等をあんさんが知っとる他の侵入者と一緒にされても困るねん」

 

ルナは6人が全く動じない事に事態を理解していないと思いモールデッドの特性や4ヶ月間の突破事例が無い事を話す……だが、茜が3年前のCLOWN事件に関わり解決した等を話し自身等の戦闘力を此れまでの事例の者達と一緒にされないで貰いたい趣旨で話していた。

 

「…その侵入者が、BSAAの隊員達でも、ですか?」

 

「何?」

 

「…チッ、欧州本部め」

 

ルナはその侵入者達がBSAA隊員だった事を告げるとレオン達は報告に無い内容に驚き、B.Y.は明確に欧州本部に対する愚痴を漏らし、マキも「やっぱり」と口にし、この食い違う情報に何か知っている素振りを見せていた。

 

「マキ、B.Y.、それは如何言う事かしら?

BSAAはダールトン一族の拠点潜入任務を4ヶ月の間にやってそれを隠していたの?」

 

「私達じゃなくて欧州本部が数回に分けてやったみたい。

噂じゃどれも失敗したから他の支部に失態を知られない様に初任務っぽくしてるって作戦直前までに隊長や極東支部の皆が調べたらしいんだけど……まさか事実とはね、欧州本部は何考えてんのよ」

 

ヨナはそんな報告は資料にも報告にも無かった為マキ達に詰め寄ると、マキやB.Y.極東支部は噂程度ではあるが欧州本部が此処に数回潜入作戦をして全て失敗した事を明かし、マキ等2人もまさか事実だったとは思わなかったらしく頭を抱えていた。

 

「…兎に角私達は精鋭中の精鋭です。

もし突破出来たらその腕を信頼してこの研究所の事を更に打ち明けて貰いますよ?」

 

しかし葵はBSAAの失態を今考える事はノイズになるとして思考カットし、目の前の侵入者迎撃ルートの先を進む事のみを考えルナに突破出来たら更に打ち明けて貰うと話しながらA.B.F.制式採用AKを構え、ルナとイヴの護衛に回り始め、他も各々の武器を構え茜とレオンが戦闘になり先に進み始めた。

 

「…気を付けて下さい、このドアの先は全てカビ塗れです。

ですから天井、床、壁の至る所に…」

 

「それだけ判れば良い。

キリタン、ナビゲートを」

 

『はーい、この先は500メートル直線で250メートル先に正方形の広い空間があります。

モールデッドを迎撃するなら其処でお願いします』

 

ルナはこの先はカビ塗れと言うとレオンはそれだけで十分として、きりたんのナビゲーションにより正方形空間があることが分かり、其処を目指す様に走る事を決めたレオン達はA.B.F.組がAK、レオンとB.Y.にこの作戦用にPMCアンブレラが用意したセミオートマチックショットガン、『アルバート.W.モデル02【トールハンマー】』を構え、マキは自身の愛用カスタムショットガンを構えた。

 

「よし、行くぞ」

 

レオンの合図でドアを蹴破り、イヴとルナを伴い6人は250メートル先まで一気に走り抜けた。

そして目標地点まで到達すると天井や壁から黒い液体がビタビタと滴り落ち、そして周りの床や壁からE型特異菌の感染者の末路、モールデッドが一斉に現れ始めた。

 

「敵性B.O.W.と接敵、此れより殲滅に移る‼︎」

 

B.Y.の言葉を合図に全員が歯車の様に規律良くルナとイヴを守りながら攻撃を開始する。

資料にあった通常のノーマルタイプ、手が剣状の物に変わったブレードタイプ、四つん這いで機動力あるクイックタイプ等が一気に襲い掛かるが此処に居るは精鋭中の精鋭、それ等をタイプ問わず近寄らせず一気に頭を吹き飛ばして行く。

 

「す、凄い!

他のBSAA隊員達よりも個々の戦闘力が高い‼︎

本当に此れなら此処を…‼︎」

 

そんな中でルナはレオン達の群を抜いた戦闘力を見て驚き、更にまるで此処を突破して欲しいと言わんばかりな言葉を発して周りに少し視線を向けられるが、葵やレオン達はその一瞬すら油断せずモールデッドを撃破して行く。

そしてマスク内の記録された撃破総数はあれよあれよと言う内に50を突破すると、壁から『煙を拭いた白いノーマルモールデッド』が現れる。

 

「あ、あれは再生力が高く通常火器や手榴弾でも倒せない強化タイプ、WM-002です‼︎

やっぱり、この6人でも…」

 

「ならコレやな」

 

『ズダァンッ‼︎』

 

ルナは白いモールデッドを新型のWM-002と呼称し、通常火器はおろか手榴弾すら効かないと話し絶望感を匂わせる顔をしていた。

が、茜は遂に此処でアルバート01に装填していた虎の子たるラムロット弾を使用。

すると白いモールデッドは忽ち悶絶し、そのまま絶命に至った。

 

「成る程、白い奴にはこいつが有効か」

 

「い、今のは再生阻害弾!?

貴女達は、一体……」

 

レオンは白いモールデッドにラムロット弾を使う事を理解し、現れ始めたWM-002に限りあるラムロット弾を使いつつ巨大で耐久力があるファットタイプすら早期撃破しスコアを伸ばして行く。

更にルナは今の弾丸が先の牢屋のやり取りを思い出しながら再生阻害弾だと理解し、この6人は改めて何者なのか…日本のバイオテロを解決に導いたと聞かされた6人の戦士に興味と期待、そして『希望』を抱きながら戦闘を見続けた。

 

「………」

 

そしてイヴもまたこの6人は今まで見て来た『良い人』の中でも強過ぎると理解し、此方もまたルナとはまた違う『希望』を抱き、自身が持つ特異菌感染者やモールデッドを操る力を利用しての援護をせず戦闘経過を見つめていた。

 

「さて、あれよあれよと言う内に99体だ。

最後はどんな奴が来る?」

 

『ふははは、まさかこれ程まで戦えるとは驚いた‼︎

しかしそれも此処までだ、行け、『WM-001』‼︎」

 

そしてB.Y.が99体倒した事を告げた瞬間、ルーツからの放送が流れWM-001と言う何かをその場に呼び出そうとしていた。

すると壁から白いファットタイプが現れ、全員が此れがラスト、WM-001と理解し武器を構えた。

 

「先ずは此れ‼︎」

 

『ズダァンッ‼︎』

 

『グギャァァァ⁉︎』

 

葵は早速アルバート01のラムロット弾を使用し、WM-001の再生を阻害させつつ怯ませ、そのまま全員で突撃し始めた。

 

『せいやぁ‼︎』

 

「くたばれ化物‼︎」

 

「はぁ!」

 

先ず女子組が連携キックでWM-001の体勢を崩させると、レオンとB.Y.が更にキックを加えて吹き飛ばし、そして全員が速やかに火力を集中してダメージを蓄積させて行く。

しかしWM-001は通常ファットタイプより耐久力があった為反撃としてカビ塗れの体液を口から吐き出す。

葵以外は避けるが葵は直線上にイヴやルナが居た為避ける事が出来ず棒立ちになった。

 

「あ、危ない‼︎」

 

ルナはイヴを庇う様に抱き抱えたが、その関係で葵に手を伸ばせず彼女に叫びながら悲痛な表情で見続けるしか出来なかった。

しかし……葵は不敵に笑うとWM-001の体液が葵達に直撃する寸前で『空中で静止』し、そのまま葵は話し始めた。

 

「特記事項その4アルファ大隊長の許可、及び追加特記事項5の協力的な重要参考人保護の為、オメガ16の全リミッター解除……さあ、ルナさん達諸共私を狙った罰を受けて貰うよ‼︎」

 

葵は不敵に笑ったまま叫ぶと体液が『WM-001に全て弾き返され』、体液を全て浴びたWM-001は自滅した様に体液で腐食し、レオン達もまた先程の様に火器を集中するのみならず、茜がWM-001の口に手榴弾を咥えさせた後蹴り飛ばし距離を離させた。

 

「此れで終いや、元人間のカビカビさん!」

 

そして茜が捨て台詞を吐くと手榴弾が爆発、WM-001は頭が完全に吹き飛びそのまま倒れ、全身が爆発四散し絶命した。

そしてマスク内の記録された撃破総数はジャスト100になり、天井や壁から滴り落ちた黒い液体は止まり、代わりに放送が鳴り響いた。

 

『……まさかWMシリーズすら屠るとは、素晴らしい!

君達は如何やら我等が実験場に招かれる価値がある訳だ‼︎

さあ奥へ来たまえ、其処が『正門』前だ、ふははははははははは‼︎』

 

『プツン』

 

「ふん、苦し紛れなご招待どうもだよ没落貴族」

 

ルーツは放送から慌てた様子はなく、寧ろ喜んだ声色すら上げてレオン達をこの先にある『正門』前へ誘おうとしてそちらのドアが開く。

そして放送が終わると同時にマキがダールトン一族を挑発しながらルナの前まで来て彼女が無事か否かを確かめていた。

 

「…WMシリーズを屠るなんて…いえ、先程の何かの力場と言い、この場所のスタート地点で出来上がった謎の氷と言い、貴女達は一体…?」

 

「それは歩きながら説明しても構いませんよ、ルナさん?」

 

ルナは先程葵が見せた力や初めの氷の滑り台と言い、葵達が何者なのか気になり出しイヴを庇いながら問い質す。

すると葵は余裕と安心させる様な声色をマスクの中から発し、彼女に改めて自分達が何者かを説明し始めるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ククク、まさか彼処を突破する力がある者達が来るとは好都合。

我等の力やE型特異菌の力を思い知らせられるチャンスだ、ふはははは…!

所で監視カメラ類のセキュリティ完全復帰は如何だ、『シャル』?」

 

「駄目だ親父、あいつ等優秀なコンピューターやAIでも作ったのかこっちの暗号ロックを解析しては掌握されちまう。

此れじゃあ大体のエリアで支障が出ちまうぜ」

 

一方肥満体型の男、ルーツは生きている監視カメラから葵達の戦闘力や特殊能力を見て自身達の力やその源流のE型特異菌の力を知ら示すチャンスと笑い、昂っていた。

一方息子の1人たる『シャル・ダールトン』はセキュリティが一向に復旧出来ない事に苛立ちながらセキュリティキーボードを叩いていた。

 

「ふむ、A.B.F.は優秀な物を作り上げたのだなぁ。

是非とも接収したい物だ」

 

…しかし彼等は見当違いを起こしている上に知らない。

まさかセキュリティ掌握しているのがAIや優秀なコンピューターでは無く、安物パソコンを使った一介の中学生だと言う事に。

 

「さて、そろそろ『正門』前に着くだろうから此方から彼等にプレゼントを渡さねばな。

モールデッドを100体屠ったその功績から、な…フハハハハ‼︎」

 

『ふっ、きゃははははははは‼︎』

 

そしてルーツはレオン達にプレゼントを贈るとしてカーソルを弄り、其処に茜達やレオン達が使った弾やマガジン、更に使わなかった物のマガジンやルナ用のマスクも含めて『正門』前に配置する様にしつつ、再び6名以上のダールトン一族による下品な笑い声がセキュリティルームに響き渡りレオン達を嘲笑っていた。

それは最後は自分達が勝つと言う油断からくる傲慢で無知な笑い声である事をまだ彼等は理解していなかった。

 

 

 

 

 

 

 

「成る程…マキ達は3年前のバイオテロを解決した精鋭で、アオイ、アカネ、ヨナはT-Genesisの完全適応者だったのね」

 

「ええ、その通りよ。

だから私達はあの様な力が使えるのよ、不気味かしら?」

 

「いえ…コネクションに所属している私が何か言う権利なんてそもそも無いわ…」

 

一方葵達は自分達の素性を改めて明かし、ルナは目の前の者達が本格的な精鋭且つウィルス完全適応者だと知り驚きに満ちた表情をしていた。

そして茜は口を割ってくれるコネクションの一員に聞きたいと決めていた事をルナに対し話を始める。

 

「所でルナさん、あんさんらコネクションはT-Genesis、アレを秘密裏に回収とかしてへんよな?」

 

「…ええ、コネクションはH.C.F.経由でも知ったあの手に余るウィルスやその産物のB.O.W.には手を引く為に日本で全てが消し飛ぶのを黙って見ていたわ、それは間違い無いわ」

 

「…ふう、ウチ等の汚点と忌まわしい過去はもうこの世に在らへんか……まぁ喜ばしい限りやな」

 

茜はT-Genesisがコネクションに回収され未だこの世に残ってるか否かを問うと、ルナは日本で消えるのを組織は待っていたと話してもうあのウィルスは自身達の身の中にある以外は完全に消えた事を理解し、茜や葵、ヨナやマキは安心した溜め息を吐いていた。

そうして話を進めながら前へ進むと中型ゲートが目の前に現れ、それが開け放たれ葵達は中に突入した。

 

「…此処が『正門』前なの、ルナさん?」

 

「ええ…此処がイヴを利用して実験を行う前提の……忌まわしい施設よ……」

 

そして葵達が目にした物は目の前に巨大な丸型ゲート、更に周りに6つの小さな自動ドアがある空間であった。

此処を『正門』前かと問うとルナはイヴを利用する忌まわしい施設と呼称し、腕に力を込めていた。

 

『ああ、ようこそ侵入者諸君とルナ女史。

特にルナ女史は今回は見物ではなく実物を見る側に回ってしまったので君用に特異菌感染防止マスク等を渡そう。

そして君達の装備を解析し、弾薬等を正門前に置こうと思う、自由に受け取り給え!』

 

『プツン』

 

するとルーツからまた放送がかかると、中型ゲート前の床が開き、其処からテーブルが現れ放送にあったマスクや、何とB.Y.達の装備全てのマガジンや手榴弾、更にはラムロット弾まで用意され、いよいよ以って紅の様なゲーム感覚で人を殺すサイコパスだと6人は認識し放送機を睨んでいた。

 

「…どう、するの?

この実験に、参加、させられた人……皆、死んじゃったよ……私の、せいで」

 

「違うわイヴ、全てはあのダールトン一族が貴女に命令したのが悪いのよ‼︎

コネクションからの治療で全員(・・)精神支配を脱した上に、特殊な機械で貴女の特異菌による殺害防止策を講じた所為で……それに、私が無力だから……‼︎」

 

そうして放送機を睨み付ける中、イヴは葵達に自身の所為で実験に参加させられた…つまり攫われた人は皆死んだと言い、それをルナがダールトン一族が全員精神支配を脱した上にイヴの力での特異菌暴走を抑止する何らかの物で今日までこの様なゲームをしていたと漏らしながら自分の所為だと庇っていた。

 

「ダールトン一族全員が精神支配を脱してる?

……ふん、ルーツ・ダールトン様は家族には寛容で自分だけ支配者になるんじゃなく一族皆同じコントロールが効かない化物になった様だな」

 

「…如何やら、報告書はアテにならなそうだな…」

 

B.Y.やレオンはそれ等を聞きダールトン一族は特異菌の力を使える化物になった上にイヴの精神支配を脱したりした為イヴからのコントロール不能等を聞き報告書はアテにならず、この先面倒な事しか待っていなさそうと判断し、癪ではあるがプレゼントされた自分の分の弾丸を取りこのイカれたゲームを終わらせる決意を固めていた。

 

「はぁ、欧州本部の不祥事と言い、報告書と食い違う内容が多いと言い、もう何がなんだかって感じだよもう!」

 

「それは私達も同じだわマキ。

けれどそれでも、任務は達成しなきゃ、よ。

……ダールトン一族……ふん、良いわ、現レティシア家当主たる私が先祖同様貴女達に敗北を与えてあげるわ…!」

 

対するマキは様々な食い違う情報、発覚した欧州本部の失態等に愚痴を溢すが、ヨナが自分も同じと励ましながらかつて先祖がそうした様に自分が再びダールトン一族に敗北を与えると言い放ちながら弾丸を取り、励まされたマキもまた弾丸を取りゲーム参加の意思表示を見せた。

 

「んじゃウチ等のやる事は決まってんな葵」

 

「だね……ダールトン一族を此処で斃して脱出、ルナさんにはその間今までの事を話して貰って、任務を達成させる……以上だね」

 

残った茜、葵も自身等がやるべき事を口にしながら狂ったゲームの参加の為に弾丸を取り、更にルナに道すがら食い違う情報や此処であった事全てを話す様に言いながらダールトン一族への敵愾心を見せていた。

こうして6人全員はこのゲームに参加する事になり、ルナはイヴを『守る』為に聞かれた事に対しありのままの事実を話そうと決めながらマスクを被っていた。

 

「………」

 

そしてイヴもまたこの狂ったゲームが始まる事に無表情のまま嫌悪感と、今度こそ『全部終わらせてくれる』と葵やレオン達に期待を2:8の割合で持ちながら、『母』たるルナを守りたいとも思いながらゲームをまた目の前見させられる道を選んだ。

今度こそはと心に思いながら……。

 

「…」

 

そんな内心を葵は常に無表情な彼女から何とか見抜き、皆とはまた別の意志…もしもイヴがB.O.W.以前に利用された者として保護しようと5人に内緒で取り決め、この『親子』は必ず生還させなくてはならない、そう決意しながら銃をリロードし、茜達の横に立ちダールトン一族打倒と脱出と言う目的を果たそうと決意を新たにした。

 

『カラカラカラ』

 

「テーブルが下がるな…」

 

そうして全員が弾薬を取った中、テーブルが床に降りて行き全員が見守る中、新たなテーブルが1枚の紙を乗せて現れる。

そしてテーブルが上がり切った所でレオンが紙を手に取り内容を見始めた。

そして其処にはこう書かれていた。

 

『脱出ゲーム概要』

 

如何やらこの狂ったゲームのルールが記載された物だと6人は判断してそれを読み始めた。

例え今は敵の掌の上でも必ずそれを覆し、ダールトン一族に一泡吹かせる為に…。




此処までの閲覧ありがとうございました。
VSモールデッドは3年で更に成長した琴葉姉妹達や更に洗練されたレオン相手では対策さえあれば強化タイプすらあっさり屠れる戦闘力を有する事になりました。
更にBSAA欧州本部の不祥事、精神支配や生殺与奪から脱した特異菌感染者、ゲーム感覚でレオン達に金棒を与える敵と様々な物を詰め込みました。
次回からは分岐でレオン達の中から1人ずつが『ゲーム』に参加します。
最初は誰になるか、またその結果は如何なる事になるかお楽しみに。

次回もよろしくお願い致します、よろしければ感想、指摘もお願い致します。
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