BIOHAZARD【V+α】   作:”蒼龍”

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皆様こんにちはです、第4話目を更新致しました。
今回は前回に入れる予定でしたが文字数関係でこちらに回した対ラオ戦の終盤部に加え、また様々な物が詰まってます。
なので少々読むのが窮屈かも知れませんがご了承下さいませ。

では、本編へどうぞ。

追記:UAが6000を突破致しました!
閲覧して下さった皆様、お気に入り登録をして下さった皆様、本当にありがとうございます‼︎


EP IV『ラオの最期と作戦完全変更』

マキ達が決戦場に辿り着いた同時刻、セキュリティルームのコネクションの構成員とシャルはハッキングから監視システム一式を取り戻す作業を必死に行なっていた。

 

「ええいシャル、まだ監視カメラの復旧は出来んのか!

あのBSAA隊員の死に様を早く見せろ‼︎」

 

「ま、待ってくれよ父さん!

今ハッキングが緩んだから…あ、映像出るぜ‼︎」

 

ルーツはシャルにまだ監視システム復帰が出来ないか苛立つが、シャルはハッキングが緩んだ事を機に監視システムを遂に復帰させ映像を出した。

 

「んな、此れは⁉︎」

 

しかし其処に映ったのはルーツの期待した映像では無く、マキが決戦場へと入り更にはラオが肉体を変異させられ、人としての形を保てなくなり掛けていた場面だった。

 

「う、嘘だろおい…‼︎」

 

ダールトン一族三男のシャルは兄のラオが1度敗北した上で変異寸前の場面を見て驚きを隠せず、周りの構成員達も唖然としていた。

……そしてそれは、これから先の処刑をわざと見せようとしたきりたんの思惑により見せつけられた結果だった事をダールトン一族やコネクション構成員は一切気付かないのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マキはルナ達から少し離れ棒立ちで居る事5分。

突如として上から振動が鳴り響き、更に自動ドアが頭上の壁にめり込むと上から何かが降り立って来た。

 

『クソアマァァァァァァァァァァァァァァ‼︎』

 

その声はラオの声であり、変異した姿形はマキの侮辱に使ったゴリラの様にカビの巨腕と4メートル以上の巨体による歩行をするカビゴリラと呼称すべき存在となっていた。

 

「へぇ、アンタがよっぽどゴリラらしいじゃん!

んじゃさっさと戦おうじゃないさ、私もアンタ達に殺された人達の無念を晴らしたいからね‼︎」

 

『ウガァァァァァァァァァァァ‼︎』

 

マキはカビゴリラと化したラオを更に挑発しながら今度はアサルトライフルを構え、挑発に乗り突っ込んで来たラオが繰り出した剛腕をスライディングで避け、巨体になり狙い易くなったその後頭部を重点的に狙い始めた。

 

『このクソアマァ、黙って俺に殺されてれば地獄なんか見ずに済んだのによぉ‼︎

てめえは絶対楽には殺さねぇ、じわじわと嬲り殺しにしてやるッ‼︎』

 

変異したラオはアサルトライフルを撃ち続けているマキに対し嬲り殺し宣言を行い再び攻撃を開始する。

しかし、その何れも此れもが大振りである為マキは軽やかに避けながら胸の赤くなった部品から頭部に掛けてを撃ち続けた。

 

「おっと」

 

するとマキは壁際に追い込まれた様に見せ、もう後が無い素振りを見せながらアサルトライフルをリロードする…ように見せて仕掛けを始める。

 

『追い込んだぞクソアマ、死ねぇぇ‼︎』

 

「あらよっと」

 

ラオはチャンスと言わんばかりに右ストリートをマキに放ち、その剛腕で細身の彼女を潰そうとした。

が、マキはスライディングでそれをあっさり避けつつワイヤーを巻いた焼夷手榴弾をラオの頭に括り付け、それを弾けさせた。

 

『ウガァァァ、目が‼︎』

 

「お次は、此れ‼︎」

 

ラオは焼夷手榴弾を目に受けてしまい、踠きながらマキの方に向いた瞬間マキはアルバート01を引き抜きラムロット弾を放つ。

するとラオは焼夷手榴弾以上に踠き苦しみ始めていた。

 

『グオァァァァ‼︎』

 

「そら、こっちの鉛玉も受け取るんだよ‼︎」

 

そして踠き苦しむラオの赤く隆起した胸部にアサルトライフルを撃ち続け、更に手榴弾を投げ込みマキはダメージを蓄積させて行く。

 

『こ、このクソアマァァァァァァァァァァ‼︎

なら此れでてめえは任務失敗だァ‼︎』

 

するとラオは右腕をカビを増殖させてゴムの様に伸ばしてマキを攻撃した…と思いきや見当違いな方向に右腕は伸びた。

だがマキはその方向に何があるか分かる為焦る。

 

「コイツ、させるかぁ‼︎」

 

『ゴガァァァァァァ⁉︎』

 

ラオが苦し紛れに攻撃したのはマキでは無くルナ達だった為、マキは素早くアルバート01のラムロット弾を上手く弱点の隆起した胸に直撃させ攻撃を防ぐ。

後少し反応が遅れたら失態所では済まなかったが、今のマキやレオン達ならばギリギリ対応可能な範囲であった。

 

「……セーフ」

 

「イヴ…!」

 

因みにルナはイヴがきっちり両手からカビを出し盾状にしてた為、例えマキが間に合わなくとも守られていた様であった。

 

「……悪足掻きであんな事したアンタはもう許さない。

もうここで終わらせる!!」

 

しかし、ラオの短絡的な行動はマキの怒りを買う事になり、彼女はそのまま力強くラオに向かって走り出した。

ラオは崩れた態勢から再び腕を伸ばす攻撃を繰り出したがマキは再び予測で避けてアルバート01とカスタムショットガンを抜き出し、2丁を態勢の関係で屈む形になっているラオの胸部に向ける

 

『なッ⁉︎』

 

「いい加減寝てろ、雑魚!」

 

マキは捨て台詞を言い放つとアルバート01とカスタムショットガンを胸部に同時に撃ち、再び踠き苦しみ倒れた所にカスタムショットガンを胸部に力任せに突き刺し、またアルバート01のラムロット弾と共に何発も撃ち、ラムロット弾は2発残しショットガンを全弾撃ち尽くすと胸部が破裂しラオは力尽きるかの様にグッタリしてしまった。

 

『ア、ガ、ぶ、ぶっ殺してやる、クソアマぁ……はぁ、はぁ……』

 

ラオはまだしぶとく生きてマキを見つめ、ぶっ殺すと口にしながら手を動かそうとしたが結局動かずビクビクとしながら虚勢を張るのだった。

 

「……それ、ぶっ殺したなら使っていいってセリフがある事知ってんの、アンタは?」

 

『ズドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォン‼︎』

 

マキはラオに捨て台詞を吐いた瞬間、リロードし切ったカスタムショットガンを全弾頭に放ち、その頭部を吹き飛ばした。

するとラオは肉体が石灰化し崩壊し始める。

マキは此れが資料にあった特異菌感染者達がダメージに耐え切れず絶命したサインである事を理解し、溜め息を吐きながらルナ達に駆け寄った。

 

「ルナさん、大丈夫でしたか⁉︎」

 

「は、はい。

イヴが守ってくれましたし、マキさんが間に合いましたから…」

 

マキはルナの安否確認したがラムロット弾が間に合った事とイヴがしっかり守った為傷一つ無く、代わりにイヴが無表情でピースサインをしていた。

 

「ごめんなさい、もしもイヴが居なかったらルナさんが…」

 

「いえ、マキさんは充分守り抜いてくれてましたよ!

それより私がイヴを守る力が無い所為で守られっぱなしなのが、少し堪えますよ」

 

マキはルナに対して謝罪を行うが、逆にルナはイヴを撫でながらこの子に守られている自身の不甲斐無さに対して堪えているらしく、ラオの悪足掻きでのマキの対応は間に合っていたと責めていなかった。

 

「(そう言われると私も弱るし、逆に堪えちゃうんだよなぁ……まだまだ鍛えなきゃだね、此れは)」

 

マキはルナの態度にまだまだ自分は鍛え足りないと猛省し、同じ事態が2度と起きぬ様にする様に鍛え直しをすると思いながら周りを見ていた。

すると床が上がり始め、決戦場が元に戻るとガラス張りの先の研究者達が慌てふためきマキを見ていた。

 

「大方私が惨殺されるのを期待してたし、あの三下がルナさん達を狙ったのが想定外だったぽいけど結果はご覧の有り様だよ…私ももっと鍛えなきゃ……うん?」

 

周りの研究員達を見てラオの行動や自身の勝利が想定外だった事を予想したマキは改めて鍛え直す事を口にしながらふとラオの石灰化した死体を見ると何かがあった。

石灰化した肉体を払うと何らかの機械が其処にあり、それを手に取って念入りに見ていた。

 

「此れは……此れがルナさんが口にしたイヴによる殺害防止策って奴かな?」

 

「それです、それが『特異菌コントロール装置』です!

それが彼等の体内にある所為でイヴの特異菌のコントロールによる殺害も不可能になった忌まわしい装置です‼︎」

 

ルナはその機械を見て特異菌コントロール装置と呼び、マキはマスクの音声、画面共有でレオン達にもルナの声とソレを共有し、更に本来なら使えるイヴによる生殺与奪すらこれで使えなくされてると知り、舌打ちしながらソレを懐に仕舞い、さらに周りを見始めた。

 

『ラオの愚か者が‼︎

イヴを狙うなどと愚かな事を‼︎

いや、それより其処の女‼︎

貴様よくも我が息子を‼︎』

 

すると其処にルーツがラオの行動を憤りつつ彼を殺害したマキに対し怒りを見せながら放送を掛け、マキは予想通りの反応が来た為無視し、ルナにその場で音声共有しながら事情を聞き始めた。

 

「じゃあルナさん、貴女が抱える事情を話して貰っても良い?

いい加減気になってたんだ、イヴを庇い続けたり、そのイヴが死にたがってたりする事に」

 

『おい貴様聴いてーー』

 

『プツン』

 

マキがルナに事情を聞き始めるとルーツは更にキレていたが、直ぐに放送が切れて周りのガラスのシャッターも閉まり、代わりにきりたんの通信が来る。

 

『奴等に話を聞かれない様に監視システムを再び掌握しました、話して大丈夫ですよ。

あ、ついでにゲートキーも出しますね』

 

「ルナさん、ウチの通信士がハッキングで奴等に声を聞かれたりしない様にしたから話して大丈夫だよ……此れがエレベーターの奴と『正門』のカードキーか、悪趣味な色」

 

きりたんはハッキングで再び監視システムを掌握し、ダールトン一族に話が聞かれない様にした上でゲートキーのロックを解除して決戦場の床から金と赤の彩りをした『Elevator』と『Gate』と書かれた悪趣味な2種のゲートキーが現れ、マキはルナにハッキング等を伝えながらゲートキーを手に取っていた。

 

「…分かり、ました。

先ず事の始まりは1年半前、名無しの菌類研究者として欧州で勤務していた際にコネクションに誘拐された事から始まりでした」

 

するとルナはマキの言葉を信じ、自身に起きた事……コネクションに誘拐された所から振り返り始め、自身の中にあるもの全てを語り始めた。

 

「私はコネクションに誘拐され、E型特異菌の研究参画を脅迫されながら押し付けられて、それで……人体実験等にも参加させられて目の前で人が死んだりする所を見せ付けられて、人殺しの手伝いをさせられてました……」

 

ルナは自身がE型特異菌の研究を無理矢理させられ、人殺しを手伝わされていたと独白し泣きそうになりつつ話を進めていた。

マキはそれを見てかつてのヨナの事を思い出していた。

 

「それから1ヶ月後に私の知識を引き出し終えた彼等は、丁度良いコントロール役を求めていたとして私にイヴの『母親』になる様に命じて来て、其処で私はこの子に会いました」

 

そんなルナの手をイヴは優しく握りながら彼女の方を向くと、ルナもイヴを見ながらもう片方の手で頭を撫で、それから1ヶ月後にこのイヴの母親役になったと告げる。

 

「初めのイヴは貴女達が懸念した通り、一般の道徳も倫理も無く実験場で特異菌を人に感染させては幻覚等を見せ、人を狂わせて殺して来ました……でもそれ等を見て私は思ったんです。

この子には良心や道徳が無いのではなく、そう言った物を教えられていないのでは、と」

 

マキはイヴを見ながら今目の前に居る子供からは想像出来ない、被験体第1号のエヴリンの様な事を何度もして来たと聞き一瞬アルバート01に手を伸ばそうかと思考した。

が、次にルナが良心や道徳を教えられていないのではと話した瞬間、少し驚きながら彼女を見つめた。

 

「だから私は母親役である事を良い事に、彼等の目を盗んで可能な限りこの子に教えました。

道徳や良心、彼等が悪人で貴女を利用しようとしてその力をそんな風に使えと教えたと」

 

「…よくバレなかったね、それ」

 

ルナは如何やら母親役と言う立場を利用し、コネクションが不要とした世間一般の道徳観や良心、更に彼等が悪人であり特異菌の力を利用しようとしている事も教えたと話した。

マキはバレたら殺される事をやった彼女に意外に豪胆だと思いつつ話の続きを近付きながら聞き始めた。

 

「はい、何度かバレそうになりましたがイヴが合わせてくれたお陰で生き延びれました。

そして私は、貴女の力は危うくて悪人達を喜ばせてしまう大変な一面もある事も教えて、イヴにわざと『実験で手を抜いて商品価値を下げつつ貴重な被験体としてアピールする』様にも教えて、この子が以降人を殺さない様にもして来ました」

 

するとルナの口からとんでもない情報が漏れ、彼女はイヴに実験で人を殺さぬ様にしつつ貴重な実験体である事を証明させる為にイヴにわざと実験で手を抜く様にも教えた事を音声共有で6人ときりたんは知る。

 

『おいおいおい、て事はイヴはエヴリンと同等の力を持ってんのか⁉︎

マキ、確認しろ!』

 

「失礼、バカ隊長の指示で確認を。

イヴの本来の力はエヴリンと同程度なんですか?」

 

「はい、この子はエヴリンと同等の力を秘めてます。

けど、私がそれを隠す様に教えました」

 

すると通信先でB.Y.がマキに確認指示を出し、マキ伝てにイヴがエヴリンと同等の力を持つか確認した所、ルナはYESと答えマキ達は驚きを隠せずに居たと同時に、報告書はほぼ全てアテにならない事が確定した瞬間が今この場で来てしまっていた。

 

「…だって、私の力……悪い人を、喜ばせるから。

お母さんは、人を殺したり、カビを感染させたりするの、悪い事だからって言ったから、全部の力、見せない様に……したの」

 

するとイヴが辿々しい口調でルナの言い付けを守っている事を口にし、彼女から手を離したイヴは少し離れて実際に手を壁に触れさせると其処から大量の特異菌が壁一面に夥しく広がり、足元も侵食されてる様をマジマジと見せ付け、しかしそれを悪い事と認識してる為か直ぐに収めるとルナの隣に立っていた。

 

「…マジでヤバめな力を持ってんだね、君」

 

「うん……だから、私は悪い子……。

良い人を困らせて、お母さんが、来る前まで…良い人を、沢山死なせた、悪い子。

この場所でも……そう。

だから……強い良い人に、殺して、欲しかったの。

お母さんを、困らせるだけ、だから」

 

マキはイヴにかなり危険性があると言うと対するイヴは自らが悪い子=母の教えた道徳に背く存在であり、ルナが来る以前とこの施設での実験で人を死なせたと言う罪の意識を持っている事をマキに示しながら彼女に近付き、アルバート01に手を添えながら自身の死を望んでいる事をマキに伝えて来る。

 

「イヴ、それは貴女が悪い訳じゃなくて組織やダールトン一族が…‼︎

……マキさん、私は確かにイヴに良心や道徳を教える事に成功しましたが、代わりにこの子は良心の呵責が内側で生まれて、貴女達の様な人達に殺される事を強く望む様になりました。

ですがマキさんお願いです、イヴを、この子を殺さないで下さい‼︎

この子はただ組織に利用されていた存在なだけなんです、だから…‼︎」

 

するとルナはイヴを抱きしめながらマキに対し、このイヴはコネクションに生み出された後良い様に利用されて来た存在であると主張し、イヴの殺害を取り下げる様に牢屋の時の様に懇願して来た。

それらを聞きマキは逆に聞くべきでは無かった、B.O.W.に同情してしまうと考え始めながらヘルメット越しに頭を抱え、口を開く。

 

「…ごめんなさい、私の一存では決められないよ。

皆の所に戻ろう、其処で話し合うから」

 

マキは自身の考え1つでは決めかねるとルナに話し、レオンや葵達の下に戻る様に促し、其処で再度話し合うと言い2人を護衛しながら再びエレベーターカードキーを使い、エレベーターに乗り込み皆の下に向かい始めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃セキュリティルームでルーツは苛立ちを隠さずに自身のテーブルを叩き、手に持ったグラスにワインを注ぎながらシャルに叫び始めた。

 

「ええいまだ監視システムは直らんのかシャル‼︎」

 

「仕方無ぇだろ父さん、あっちのAIが矢鱈凄過ぎてこっちのセキュリティを最高レベルにしても掌握し切って来るんだからよ‼︎

畜生兄貴をぶっ殺しやがったアイツら絶対許さねぇ‼︎」

 

ルーツに叫ばれたシャルは隣に居るコネクション構成員と共にセキュリティをあっさり突破される事に苛立ちながらマキ達を許さないと漏らし、キーボードが壊れそうな勢いでプログラムを打ち込み続けていた。

 

「あら、お取り込み中だったかしら、ダールトン一族の方々?」

 

「むっ……すまないな、BSAAにA.B.F.、それからアメリカ大統領の直属エージェント6名の鼠に引っ掻き回されてる所なのだよ。

H.C.F.からの客人、エイダ殿とセイカ殿」

 

すると其処に黒いジャケットスーツを着こなしたアジア系の女性、エイダとセイカが現れルーツ達に話し掛けて来る。

ルーツは状況を簡潔に説明するとワインを飲み、未だ回復しないセキュリティ画面と睨めっこを始めていた。

 

「(A.B.F.に…アメリカ大統領直属エージェント?

まさか、レオン達が此処に?

……ふふ、なら私達はやっぱり縁結びの神様に好かれている様ね)」

 

「(となるとBSAAはマキちゃんに、A.B.F.は葵ちゃん達か。

久々に楽しくなって来たね、これは)」

 

するとエイダとセイカはBSAA、A.B.F.とアメリカ大統領直属エージェントの組み合わせを聞きレオンや葵達の事を連想し、この回りくどく金の無駄になりそうな者達に組織から資金援助等の見切りを付け特異菌のデータ回収をするか否かのつまらない任務にスパイスが加わったとして不敵な笑みを浮かべていた。

そして本当にレオン達が来ているなら見切り側に舵切りをする様にしようとも裏で考え始めるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

そうしてマキは葵達の下に戻ると、先程の映像、音声共有でした話をし始め、全員で悩ましく思い始めていた。

何故ならイヴは『人の心』をルナの手で得てしまっており、B.O.W.の所以である人の心を持たず理解しないと言う土台が崩れてしまった為だ。

 

「ねえ如何すんのさバカ隊長に茜、レオンさんに皆?

あのイヴはもうB.O.W.と呼べないよ?

マジで処理するの?

それとも保護する?」

 

「……何かもう一言欲しいな。

ルナ参考人、連中はイヴの力を放つ予定があるそうだがその様子ならイヴは言う事を聞かない可能性が高いぞ?

アンタを人質にする以外に何かイヴをコントロールする手段があるのか?」

 

マキはB.Y.達に処理か保護か何方かと迫ると、B.Y.がルナにイヴを無理矢理コントロールする人質以外の何かがあるかを問い質し、其処で舵切りを決める腹積りになる。

するとルナは思案した後、直ぐにレオン達6人に口を開いた。

 

「あ、あります!

確かこの施設の1フロア上にイヴをコントロールする為に、かつてトライセル社やアルバート・ウェスカーと言う人が使っていた洗脳薬品、『P30』の改良型を使うと彼等は言ってました‼︎」

 

「……ビンゴだな、なら作戦完全変更だな。

キリタン、『アルファ』に繋いでくれ」

 

如何やらルナの話に拠ればウェスカーがかつてジルに使用したP30の改良型を使うと言う段取りがあるらしく、レオンはそれを聞き『アルファ』に作戦の完全変更を伝えるべくきりたんに繋げる様に話した。

 

『実はルナさんが話した辺りからもう繋いであって、大隊長も後一言が欲しかったみたいです。

では大隊長、指示を』

 

『此方『アルファ』だ、作戦の完全変更を容認する。

先ずはその施設から脱出とダールトン一族の抹殺を図りつつ被験体イヴの敵によるコントロール手段を全て断て。

そうすればイヴの保護を許可する』

 

するときりたんは出来る中学生女子だったらしく、『アルファ』に今までの通信や映像を共有しており、彼もまたイヴの保護に一言が欲しかったらしくルナからそれを聞きレオン達の作戦の完全変更を容認する。

その内容は脱出、ダールトン一族抹殺に加えイヴのコントロール手段を断ち切る事と指示して来る。

 

「あ、ありがとうございます大隊長!

ルナさん、相手がイヴちゃんをコントロール出来なくなれば保護に変更して良いって許可が下りましたよ‼︎」

 

「ほ、本当ですか⁉︎

ああイヴ、貴女もしっかりこの世界で生きて良いって言ってくれる人が私以外にも現れてくれたわよ…‼︎」

 

葵は早速喜びながらルナに作戦変更を伝えると、彼女はイヴを抱きしめながら生きて良い事を強く伝え嬉し泣きしていた。

イヴは話からダールトン達が自分を操れなければ生きて良いと察してはいたが、その実感が持てず少し首を傾げていた。

 

「ふう、なら保護対象にはしっかり自己紹介しないとな。

きりたん、一旦マスクを外したいから監視システム等をまだ掌握し続けてくれ」

 

『はいはーい、特異菌放射装置すらも掌握中ですからきりきり自己紹介して下さーい』

 

するとB.Y.はきりたんにシステム掌握をし続ける様に話しつつ、周りに特異菌がないこの空間で全員はマスクを外してずっとルナやイヴに見せなかった素顔を晒し自己紹介を始めていた。

 

「先ずは俺からだな。

アメリカ大統領直属エージェント組織、DSOのレオン・S・ケネディだ」

 

「BSAA極東支部デルタチーム隊長、デルタ1のB.Y.だ。

で、さっきまで暴れてたこっちがマキな」

 

「弦巻マキだよ、よろしく〜」

 

先ずレオン、B.Y.、マキから自信に満ちた笑みを見せながらルナ達に話し掛け、特にマキはイヴの頭を優しく撫でながら満面の笑みを浮かべていた。

対するルナはこんな可憐な女性があんな豪快な戦い方をしたのだと少し失礼な事を思いつつマキ達を見ていた。

 

「んでウチがA.B.F.オメガ小隊隊長、オメガ1の琴葉茜やで、よろしゅうなルナさん、イヴっち」

 

「……イヴっち?」

 

次に茜がルナとイヴに自己紹介し、ルナはこの茜があのB.O.W.に対する死神のオメガ1と思いイメージが合致しないとまた少し失礼な事を考え、イヴは初めての愛称に首を傾げていた。

 

「同じくオメガ小隊、オメガ17のヨナ・レティシアよ。

先祖に敗北した没落貴族程度なら私達の手で地獄に送り届けてやるわよ?」

 

「えっ、ヨナ・レティシアさんって確か、失礼ですがレティシア家の盟主で、『あの』ヨナさん、ですよね?」

 

「ええ、元CLOWNのラファエルである『あの』ヨナよ、ルナさんにイヴ」

 

次にヨナが自身の名をしっかりと告げると、ルナはレティシア家盟主にして元CLOWNのヨナ・レティシアと聞き返すと、自らの罪の象徴たるラファエルの称号も口にしながらイヴの目線に立ち、そのカラーコンタクトで普段はウィルス完全適応者である事を隠してる瞳で力強く守り抜く意志を見せ、無表情のイヴを更に困惑させる。

 

「そして私がオメガ16、茜お姉ちゃんの双子の妹の、琴葉葵です。

……大丈夫ですよルナさん、イヴちゃん、貴女達を縛る物や、あの特異菌制御装置は私達が壊すから安心して下さい!」

 

最後に葵がルナ達に自己紹介し、マキが握り潰し始め、バラバラに砕いた装置も見ながら2人を縛りつけるモノを壊すと誓い、ルナは自身の願いが叶う所まで後少しだと理解して涙を流していた。

 

「………」

 

そしてイヴは自身の願いたる『悪しきB.O.W.である自身の死』を叶えるのではなく、自身の生存を願う葵達の事を不思議そうな物を見る目で見つめ困惑していた。

が、その無表情の下にある『人の心』に何か温まる物を感じたイヴは、その物に対しても不思議さを感じていたが、何処か居心地の良さも感じているのであった。

 

「(それにしてもルール概要にラオ・ダールトンの行動、ルーツ・ダールトンのルナの身を案じない発言……まさかな)」

 

そんな中でレオン、更にB.Y.や実際にラオと対峙したマキは彼やルーツの発言、更にルールその物がイヴの身は案じてもルナは蔑ろにしている発言や行動、文言に違和感を持ち、まさかとは思いつつも2人の警護を念の為強固にしようと思い始めていた。

 

「(……成る程ね、『確認』して変な可能性は潰すべきね)」

 

それを葵達は雰囲気で感じ取りつつ同じ考えに至ったヨナは『確認』の1手を打とう決め、次は自分が行く事を心の中で決めるのであった。

レオン達が抱いた疑念を払拭する為に。




此処までの閲覧ありがとうございました。
この外伝の主題の一つである『完全な人の心を持ったB.O.W.はB.O.W.たり得るのか?』や、それを成した『母親役』のルナの話が詰まってます。
後変異ラオ戦はアッサリ気味にし、本編同様エイダ達も登場させました。
と言うのもこの外伝、本編よりも短めな話を目指して作った為に詰め込む結果になってしまった次第です。
そして今回から登場したエイダ達が何時動くか、レオン達が気付いた可能性の話もお楽しみに下さいませ。

次回もよろしくお願い致します、よろしければ感想、指摘をお願い致します。
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