物語の着地点や最終局面の投稿が思ったより早く出来そうになったので連続投稿致しました。
さて、茜ルートでイヴは何を見て感じるかお楽しみに。
では、本編へどうぞ。
B.Y.は皆の前に戻った後マキとヨナ、葵に説教され正座させられていた。
だが必要なカードキーが残り2枚、ダールトン一族も残りは4人になった為茜は静かに深呼吸をし、ルナ達の前に来る。
「んじゃルナさん、イヴっち、休憩は終わっといて一緒に耐久『ゲーム』とやらを攻略してやろな」
「あ、はい茜さん」
「……うん」
茜は早速ルナとイヴに声を掛けてエレベーターに乗り込み『ゲーム』攻略に向かい始めようとする。
その中で茜は『耐久』ゲームはモールデッドから自身達の身を守りながら戦うと考え、銃の弾丸が足りなくなったら拳で戦うことも視野に入れていた。
「あ、待った茜。
受け取れ!」
「何B.Y.さんっと!
此れアルバート02とマガジンにラムロット弾…」
するとB.Y.は補給したアルバート02本体にマガジン、更にラムロット弾の入ったマガジンを耐久戦に向けた茜の懸念要素を察して渡し、再び正座に戻った。
「成る程、耐久戦ならマガジンが幾らあっても良いって訳ね……ならアカネ、私のマガジンや手榴弾も受け取りなさい!」
「じゃあお姉ちゃん、私も!
私の迷路では弾を一切使わなかったから有り余ってるよ!」
「じゃあ私も!」
「ヨナさんにマキさん、葵も…あんがとな、皆の物、しっかり使わせて貰うで!」
B.Y.の行動を見たヨナ、葵、更にマキも茜と同じ武器を使ってる為A.B.F.のAKにハンドガンマガジン、アルバート01のラムロット弾に手榴弾をありったけ茜に渡してさせ準備万端にさせる。
それに対して茜は4人に礼を言い、エレベーターに乗ろうとした。
「おっと、じゃあ私も行かせて貰おうかな茜ちゃん?
私も葵ちゃんの『ゲーム』でモールデッドを少ししか相手してないから消化不良なんだよね♪」
「セイカさん、ルールは……いや、さっきの『俺達がルール』をやらかした連中のを律儀に守る必要性はもう無いからアリやな。
んじゃ行くで」
するとセイカも耐久『ゲーム』に参加すると言い始め、それを聞いた茜はルーツ達が先程の密室『ゲーム』でルナを無理矢理参加させようとさせた事を思い返し、最早向こうも形振り構わないならルールに上品に従う意味もないと感じ、セイカを伴いエレベーターに乗り込んだ。
「あのアカネさん、セイカさんは…」
「ルナさん心配せんで良いで。
このセイカさん、素性は真っ黒で信頼は出来へんけど腕は信用出来るから。
それに協力するって言ったら律儀に守るタイプやし今の所は平気やで」
そのエレベーター内でルナはイヴを庇いながらセイカの事に一言言おうとしたが、茜は3年前の彼女達の行動から取り敢えず協力や手伝うと言う言葉を使うと此方が利敵行為をやらなければ律儀に協力する事を理解してる為、心配は要らないと話しつつこの先の『ゲーム』に対する警戒心を強める。
「…着いたで!
ほな、行くで‼︎」
そしてエレベーターが着いた先で茜、セイカは真っ先に降りてそれぞれA.B.F.制式採用AK【サジタリウス】とP90を構え外に出る。
すると其処は床、壁一面カビだらけの決戦場であり、モールデッドが其処ら中から現れる土壌が出来上がってる為茜は確かに『耐久戦』だと理解する。
『貴様ら、ルールを無視して2人で来たな‼︎
それ相応のルール違反は覚悟出来ているんだろうな‼︎』
「あんさんらが勝手にルール変更しようとしたからもうこっちもルールに従わんってなったんやで。
墓穴掘り過ぎや、没落貴族のテロリスト」
するとルーツの怒声がいきなり飛んでくるが、茜はB.Y.の密室『ゲーム』を勝手にルナが参加する様に変更しようとした一例を挙げ最早ルールに従う気は無い事を示しながらルナ達をエレベーターの前に立たせながら周りを警戒する。
するとエレベーターロックが掛かり、黒い液体が滴り落ち、モールデッド出現の兆候が表れる。
「おっ、モールデッドが来ますねこれは」
「せやな」
セイカは獲物が来ると思い周りを見るとWM-002や両腕が剣状になりツノの様な突起が幾つも頭に生えたダブルブレードタイプ、更にWM-001が生み出す対象に張り付き自爆する小型モールデッド『WM-001α』を含むWM-001以外の凡ゆるモールデッドが現れる。
『ええいもう良い、此処ではそのモールデッド達を10分間倒し続け無ければならない‼︎
だが本来は出さないWM-002やダブルブレードタイプすら追加した‼︎
自分達がルールに従わなかった愚かさを悔やみながら死ね‼︎』
そしてルーツはルール説明をしたが、如何やら強化タイプは本来は出さない予定だと告げたが、既にB.Y.の時の例がある為信用0の為それらの発言を無視してタイマーを10分に設定して早速戦闘を開始する。
「先ず小型が鬱陶しいから先に此れや‼︎」
その中で茜はWM-001αが邪魔な為開幕いきなり手榴弾で小型の集団をダブルブレードタイプも巻き込んで吹き飛ばす。
そしてアルバート01のラムロット弾でWM-002を今出現した分を倒し切るとサジタリウスを使いその7.62×39mm弾でモールデッド達の頭を正確に撃ちスイカの様に吹き飛ばして行く。
「ははっ、耐久戦だから沢山敵が出ると思ったから来て良かったわ‼︎
今までのつまらない任務の鬱憤晴らしが出来るわ‼︎」
次にセイカは茜のサジタリウスの射線に入りつつ超速の反応でそれを避け、モールデッドの反応を遅らせるアシストをしながらP90を茜と同じく正確に頭に当てて手早く始末しつつ、近付いたモールデッドはウィルス完全適応者のパワーのパンチやキックで壁まで吹き飛ばし潰れた蛙の様な状態にして始末する。
「イヴ、私の前から出ちゃダメよ!」
その中でエレベーターを背にしたルナはイヴを庇いながら2人の滅茶苦茶な戦い振りを見つめつつ、イヴが万が一戦いに巻き込まれない様に今まで白衣の懐に隠していた護身用ハンドガンを構えていた。
「……危ない……‼︎」
するとイヴはE型特異菌の意識ネットワークからルナの目の前にブレードタイプのモールデッドが現れる事を察知し、そのモールデッドの行動をE型被験体の力で動きを止めた後、手にカビを纏いそれを槌状にしてブレードタイプの頭を力強く叩き粉砕する。
「っ、イヴ‼︎」
その守られたルナもイヴの目の前にノーマルモールデッドが現れた為、3点バーストを頭に正確に当てて頭を粉砕し、イヴを守る。
イヴはそれを見てモールデッドは操れるから必要無い……とは言えず、少し心がぽかぽかした物を感じていた。
「チッ、やっぱ此れもルナさんも参加を強いるタイプやん‼︎
あのゲームマスター気取りのテロリストが、目に物見せたるで‼︎
オメガ1の全リミッターを現時点で解放、ルナさん達の警護に回る‼︎」
その光景を見た茜はこの耐久戦もルナ参加を強いるタイプだと察し、全リミッターを解放してモールデッドをセイカの様にパンチで吹き飛ばし2人の目の前まで下がり始めた。
そして前衛のセイカ、後衛の茜の形が出来上がりルナ達の近くのモールデッドは茜がアルバート02等も使い早急に倒して行く。
『ええい、もういい加減死なんか貴様ら‼︎
もう死ね、今直ぐに死ね‼︎』
そうして耐久からルナ、イヴ防衛戦に切り替えてから2分経過した茜達に逆上したルーツは遂にWM-001まで複数投入し、いよいよ以て形振り構わない事を本格的に示していた。
「ウザいわこのカビカビの塊‼︎」
それに対して茜はラムロット弾を現れたWM-001計5体に1発ずつ与えて怯ませ、普通の人間には不可能な右腕にサジタリウス、左腕にアルバート02を持ち反動を無視して正確に撃ち込み超高速移動による格闘戦を交えながらWM-001を2体撃破し、それぞれの銃をリロードしつつ迂闊に近付いたり近場に現れたモールデッドを蹴り上げて行く。
「ほーら太っちょのモールデッドさんサッカーしようよ、貴方ボール、ね‼︎
そらシュートォ‼︎」
更にセイカが茜の手により再生力を失ったWM-001をサッカーボールの様にリフティングし、爆発寸前に強烈な蹴りを浴びせて他のWM-001を怯ませ、それを計3回繰り返してWM-001の集団5体がアッサリと倒され、更にそれが『ゲーム』開始から3分半経過しての出来事だった。
「チッ、まだ3分半しか経ってへんの!
いい加減見飽きたわこのカビカビのバケモン‼︎
せいや‼︎」
『ドォォォンッ‼︎』
茜はA.B.F.制式採用ハンドガン【デュランダル】でキックが届かない微妙な位置のモールデッドの頭を1撃で粉砕しつつ再び手榴弾を使用し、WM-001αを含めた複数のモールデッドをセイカの安全を無視して吹き飛ばす。
そのセイカは壁を蹴り登り爆風を避けて1体のブレードタイプに狙いを絞り踏み付ける様に蹴っていた。
「全くもう茜ちゃんったら、私が巻き込まれてたらどうするの、かな!」
「あんさんがあんなんチャチいモンに巻き込まれる訳ないやろ‼︎」
「息が合わない様で噛み合ってる…不思議な関係なんですね、お2人は」
その後もセイカはP90を使いつつクイックタイプやファットタイプをサッカーボールにし、茜は各種武器を上手く使い分けながらモールデッドを捌いて行き、ルナは2人が絶妙に噛み合ってることを不思議がっていた。
そして遂には9分まで耐え切り、モールデッドが今までに無い程の数で一斉に湧き、部屋にカビの塊が犇き合っていた。
「もう邪魔やで、さっさと消えなカビカビ軍団‼︎」
此れを見た茜は手持ちの手榴弾をルナ達を巻き込まない様に投げ付け、大半のモールデッドを吹き飛ばすと残ったWMシリーズをアルバート01で再生阻害させ、そして残りをサジタリウスにアルバート02の両手持ちで爆散させる。
「はい、此れでラスト!」
そして最後にセイカがWM-001を再びサッカーボールにし、茜にパスし合いながら2人でシュートを喰らわせ、壁に叩き付け爆散させる。
更にセイカが蹴り上げて爆散させて来た壁にはモールデッドの死骸の液体で出来たゴールポストが作られており、2人はそれの真ん中でWM-001を爆散させたのだ。
「……ゴール……」
『ぱちぱちぱち』
「ふう、サンキューやでイヴっち」
それを見ていたイヴは無表情だがゆっくりと拍手して2人の奮闘を称えていた。
そしてタイマーはジャスト10分を記録し、モールデッドの出現兆候たる滴り落ちる黒い液体は無くなり、代わりに放送が入り始めた。
『ば、バカな……この耐久戦で失ったモールデッドが500を超えた、だと⁉︎
僅か10分間で此方が保有していたモールデッドやWMシリーズのほぼ全戦力が、全て全滅しただと⁉︎
ば、化物か…⁉︎』
「それめっちゃブーメランやで、没落貴族のテロリストさん?」
如何やら今の耐久戦でルーツは有していたモールデッドのほぼ全てを茜達にぶつけ、それら全てを全滅させられ茜とセイカを、否、侵入者全てを化物認定し恐れ慄いていた。
しかしルーツは、ダールトン一族は気付くのが遅かった。
その侵入者が精鋭中の精鋭であった事に、味方と思ってた者達は唯の監視役だった事を。
『ゴウンッ!』
そして決戦場の足場が降りて行き、そうして降り切った先にはアルバよりも老けた、紅黒いスーツを着た男が壁に擦り寄りながら茜達が来るのを待ち構えていた…と言うより完全に怯え切っていた。
「う、うおぁ⁉︎
き、貴様達が……‼︎」
「あらら、私達を見て完全に怯えちゃってるわね〜『バルカン・ダールトン』さんは。
ふふ、自分達以上の怪物が居る事を知らずにイキってて滑稽過ぎだわぁ」
その男、バルカン・ダールトンは茜とセイカを見て化物がやって来たと怯え切り、茜は無言で呆れ切りセイカは嘲笑っていた。
彼等が井の中の蛙過ぎた事を、上には上が居た事を知らなかった事を。
自身達以上の怪物が存在していた事を知ろうともしなかった無知を。
「ク、クソ、死ねよやぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」
『ズダンッズダンッズダンッ‼︎』
「……コイツ……‼︎」
そしてヤケクソになったバルカンは懐からリボルバーマグナムを取り出し、『ルナを狙って』弾丸を放つと、プツンとキレた茜が先ず肉壁になり、イヴが両手を盾にして茜の身体で勢いが弱まった弾丸を弾く。
「はぁ、結局そんな手しか使わへんのか…イヴっち、其処から盾を展開したまま頼むから動かへんでな」
そして茜はイヴにルナを守る様に指示を出すとアルバート01を手に添えながらゆっくりとバルカンに近付いて行き、それを見たバルカンは更に怯えてスピードローダーでリロードして何度も何度も茜の心臓や頭をマグナムで撃ち抜く。
「あーダメダメ、そんなんじゃ茜ちゃんは殺せないよ〜。
まぁ私もだけどね〜♪」
だが、茜は現存するT-Genesis完全適応者としての肉体耐久度は3人の中で1番高い為例え脳をアンチマテリアルライフルの弾丸で損傷を受けようとも再生し、更には例としてロケットランチャーが左肩に直撃し、その部位周辺が吹き飛ぼうとも僅かな時間で再生する。
完全に殺し切るなら頭に過剰ダメージを与えつつ完全に吹き飛ばす以外に存在せず、またこの世の武器でそれが可能なのはレールガンやリニアランチャー等の規格外兵器のみだった。
そしてセイカも茜と同等の能力を有している。
「如何したんや、未だウチはピンピンしとるで」
そんな規格外の化物がこの場には2人も存在し、更にその肉体を貫通してルナの方に飛ぶ弾丸はイヴが守る為に盾で弾いている為、バルカン・ダールトンは完全に『詰み』の状態になってしまっていた。
そして最後のスピードローダーでリロードし、残りの6発を撃ち切ったが茜の黒い迷彩服に穴が少し開き、血が飛び散っているだけで本人は全くダメージを蓄積されず、そしてアルバート01をバルカンの頭に突き付けた。
「ひっ、たのむ助け」
「る訳ないやろこの卑怯者!」
『ズダァァンッ‼︎』
バルカンは自分よりも遥かに若い茜に助けを乞うが、茜は初めにルナを狙った為元から助ける気も話を聞く気も0なガチギレを起こしており、そのまま脳天にラムロット弾を浴びせて脳漿を飛び散らせる。
「ク、クソ、小娘共が…絶対に生かさないぞ…‼︎」
そしてバルカンはラムロット弾の再生阻害により変異が最高潮に達してしまい、身体が黒い液体と化した後カビの繭を形成し始め、茜は少しだけ下がりこの卑怯者に鉄槌を下すと決めていた。
『ガシャン!』
そして今頃になってイヴとルナをガラス張りで隔離され、しかしイヴはラオの件がある為か盾の展開を止めずにルナの前に立っていた。
「せやで、偉いなイヴっちは。
そうやって『お母さんを守る』んやで」
それを見た茜は油断せずルナを守るイヴにサムズアップし、しっかりと『守る』様に言い付けると、イヴは盾を少し傾けてから頷き、再び防御姿勢になる。
そうしている内にカビの繭は破け、中から変異して巨体になり、生物として何と呼称すれば良いか分からない、強いて言えばタイラントが近いバルカン変異体が現れた。
「それがあんさんの変異した姿っちゅう訳やな。
んじゃ御託は良いからさっさと掛かって来るんやな卑怯者」
『小娘がぁぁぁぁぁぁ‼︎』
巨体になり、態度も大きくなったバルカンは右腕を伸ばし茜を掴み、そのまま引き寄せて身体を握り潰そうとしていた。
「ア、アカネさん‼︎」
ルナは今にも潰されそうに見えた茜の身を案じ叫ぶ。
だがそれを静かに見ていたセイカはやれやれと何やら呆れた態度を取り全く茜の心配をしていなかった。
「…そんだけなんか卑怯者?
んじゃ次はウチの番やで」
『ブチィ‼︎』
『んなっ⁉︎』
そしてその茜は両腕を広げる力のみでバルカンの巨腕を引き千切り、その腕の中からアルバートシリーズを構えた茜がその両手の得物を弱点らしき部分が見当たらない為兎に角全身に向かって撃ち始めた。
『ウ、ウガァァァァァァァ⁉︎』
するとバルカンは頭にアルバートシリーズを受けた瞬間大きく仰け反り、其処が弱点だと理解した茜はアルバートシリーズをリロードし、再びアルバート02とサジタリウスの二丁持ちで肩に乗り上げると、その弾丸を反動無視で放ち続けた。
「ふふ、此れは私の手出しは無用みたいね。
あ〜楽だし見てて楽しいなぁ、自分達が頂点だと信じて疑わない者が惨たらしく死ぬのは」
そしてセイカはバルカンが小娘と呼称していた茜に蹂躙される姿を見て嘲笑い、絶対者と思う者達が失墜する場面を見てまるで自分の父、アルバート・ウェスカーがクリスに負けた場面を思い浮かべながら本当の『笑み』を浮かべていた。
それは茜達が使う銃に『アルバート』の名が付いていた為思い浮かべてしまったのかも知れないが、セイカ自身にしかその胸中は分からなかった。
『クソがぁぁぁぁぁぁ‼︎』
「直線的で甘いわボケェ‼︎」
『ドゴォ‼︎』
一方茜は変異バルカンを一方的に叩きのめし、偶にして来る腕伸ばしも掴んでは身体を回転させて壁に投げつけたり、そもそもカビの腕を握って粉砕する等最早負ける要素は見当たらない。
B.O.W.の死神『オメガ1』の力を存分に見せ付けていた。
「此れがオメガ1、アオイさんのお姉さん、アカネさんの力…‼︎」
その戦い振りを見ていたルナは何故茜がB.O.W.の死神と呼ばれるのかをこの耐久戦や変異バルカンとの戦いで存分に知り、改めてこの茜を頼もしく思いつつイヴにこの力が向けられない様になり良かったと思っていた。
「………」
一方イヴは茜の戦い方を見て、彼女は変異バルカンを自分達の下に攻撃の一切も決して向かわせずに立ち回ってると分析出来ていた。
この事からイヴは茜がルナや自身の事を『守っている』事を確かに感じ取っていた。
『ぐっ、ガァァァァァァァァ‼︎』
「何度も言わせんなや、甘いわボケェ‼︎」
そして戦いは佳境から一気に終盤に縺れ込み、茜は装備した銃や格闘戦技で変異バルカンを追い詰め、しかし先程の耐久戦からの疲れを一切見せない無尽蔵の体力も見せつけながら戦いの天秤を傾けさせずにいた。
『バカな、変異した特異菌感染者、しかもバルカンが……⁉︎』
一方放送機のスイッチが誤操作で入ったのか、ルーツが変異バルカンが一方的に追い込まれる姿を見て恐れて慄いていた。
此処でルーツは改めて、嫌でも理解してしまう。
自分達が如何なる者達を敵に回してしまった事を。
「はっ‼︎」
『ギャァァァァ‼︎』
更に茜は本気のキックで巨体の変異バルカンを壁に吹き飛ばし、再び二丁の銃をリロードしてバルカンの頭に弾丸を何度も叩き込む。
そうしている内にバルカンは弱り切り床にグッタリと倒れてしまい、茜はそろそろ終わりと感じて止めを刺しに向かい始めた。
『は、は、は、は、は、は……』
「此れで終いやで、卑怯者」
『ズドンッズドンッズドンッズドンッ‼︎』
そうして茜はアルバート02を4発バルカンの頭に叩き込むと変異バルカンの頭は弾け飛び、肉体も石灰化して絶命する。
結果は茜とセイカが防衛仕切り、そして決戦では茜のみが戦い相手に何もさせない一方的な戦いになっていた。
『ば、バカな、バルカンまでもが…⁉︎』
「此れで分かったかいな、あんさん達が誰を敵に回したのか。
分かったら其処でビビり散らかせとき、必ずウチ等は其処に着いてその首取ったるで」
そうして決戦場の足場が上がって行き、カードキー2種も茜が手に取った中、ルーツはバルカンまでやられた事に驚愕していた。
それを茜はルーツの首を取る=処刑宣言を行い絶対に逃さない意思を見せていた。
『ぐ、ぐ、ぐぅぅぅぅ‼︎』
『プツン』
「…ふん、小物が」
そしてルーツは何も言えなくなった後放送機を切り、その小物振りを存分に見せて茜を呆れさせていた。
その小物振りはかつて茜が討つべき敵だった紅以下の物であり、既に茜の眼中に無い存在であるが、ロシアでのバイオテロ未然阻止の為処断する方針は変えなかった。
「……お母さん、大丈夫…?」
「ええ、イヴが守ってくれたからね。
本当にありがとう、イヴ。
でも、私もイヴを守ったからお相子ね」
「……お相子……」
そんな茜を他所にイヴはルナの身を案じ、対するルナは傷無しの様子を見せながら互いに互いを守った為お相子と口にし、その意味は辞書を見て意味は分かってた為、ルナが何を言いたいかをハッキリと理解して頭を撫でなれながら胸の中にある『気持ち良さ』を感じていた。
「ふう、すんませんルナさん。
ルナさんやイヴっちまで巻き込んでしもたわ」
「いえ、あれだけの数のモールデッドを私達を庇いながら戦って被害は0でしたし、此処に来る間に此れを使うかもと、思ってましたから」
茜はその『親子』の間に入り2人を巻き込んだ事を謝るが、ルナは夥し過ぎたモールデッドの数を思い出して寧ろ2体しかイヴと自身が倒してない事を素直に驚きつつ、更に懐に隠し持っていた護身用ハンドガンを使うかも知れないと実は思っていた事を明かしながらそれを再び懐に仕舞う。
「ん〜……まぁ、任務失敗にならんかっただけマシと思わんとなぁ。
それとイヴっち、良く『お母さん』を守っとったな、偉いで」
「……私、偉い……『良い子』?」
「せやな、イヴっちは『良い子』やで!」
そして茜は取り敢えずルナが最低限の自衛手段を持っていた事を頭に置き、結果良ければと切り替えた後イヴに『母』を守った事を偉いと口にする。
それを聞いたイヴは自身を『良い子』と茜に尋ねると、茜はイヴ目線に立ちながらそれを肯定していた。
「……
「ん?」
「…ありが、とう……アカネ…」
するとイヴは茜に対し辿々しくありがとうと、無表情が崩れてほんの少しの、しかし確かに見た目の年相応の可愛らしい笑顔を見せ茜や画面と音声共有していた葵達、そしてルナも初めてイヴが自分以外に『笑顔』を見せた事を驚いていた。
「……ふふ、如何いたしましぃや!」
対する茜は喜んだ声色をマスク越しにしつつ手を差し伸べ、握手をしようとした。
イヴは突然手を差し出されたが、此れが握手のサインとルナから学んだ為握手をすると、茜の手が優しく、しかし何処か力強くその手を包んでいた。
「(……温かい……)」
その握手にイヴは茜から感じる『温かさ』を感じ取り、そして再び笑みを溢していた。
この忌まわしく、大嫌いであった特異菌研究所の『ゲーム』施設でイヴはマキからは強い『決意』、ヨナからは『スカッとする』事、葵からは正しい『親』と『愛』、B.Y.からは自身の行動、言動への『責任感』、そして茜からは『守る事の良さ』を知り、それは今までに無い物だが『良い物』と感じより人間らしくなって行くのだった。
此処までの閲覧ありがとうございました。
イヴが茜から見て感じた事は『守る事』と言う変哲の無い、けれどB.O.W.には無い『人間』らしさを感じ取りより人間らしくなって来ました。
更に表情の起伏もより顕著になり始めました。
此れもひとえに葵達と関われたお陰です。
そしてトリを飾るのは我等がレオンとなります。
彼からはイヴは何を学び、感じるかお楽しみに下さいませ。
次回もまたよろしくお願い致します。
今話からアンケートをまた取りますので感想、指摘と共にそちらの協力をお願い致します。
今作のVILLAGEシナリオを見たいですか?(ガッツリ本編シナリオに介入します)
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見たいので書いて下さい。
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蛇足なので此処で終わって下さい。