BIOHAZARD【V+α】   作:”蒼龍”

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皆様おはようございます、第7話目更新でございます。
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では、本編へどうぞ。


EP VII『ドミトレスクの怒りと葵達の怒り』

イーサン達はカサンドラをわざと見逃した後、中庭に出て唯一開いてる扉を開けると、其処にはドミトレスクが居り、全員息を潜めて彼女が進行ルートの先に行くのを待った。

 

「…アオイ、行ったか?」

 

「はい。

そしてドミトレスクの行った先が城主の部屋でした……けど、ローズちゃんが見当たりません」

 

「嘘でしょ?

じゃあアイツ等をボコしてローズちゃんの居場所吐かせるしか無いじゃん」

 

イーサンは葵の透視によりドミトレスクが部屋に入り、更に其処が城主の部屋だと見た目から判別するが、其処にローズは居らず全員が目に見えて落胆し、マキはドミトレスク達からローズの居場所を吐かせる選択肢が無い事を理解する。

 

「そんな、ローズ……」

 

「イーサン……大丈夫ですよ。

ミランダの目的はローズちゃんが持つ力です。

だから絶対に生かさなければならない、つまり死ぬ心配は無いんです。

ですから私達はB.O.W.を殺す際にローズちゃんの居場所を吐かせる、それだけですから頑張りましょう」

 

イーサンが特に落胆してる中で葵はローズの安否はミランダが目的としてる為間違い無く約束されていると話し、自分達のB.O.W.退治にローズの居場所を吐かせるが追加されただけど話し彼に頑張ろうと鼓舞していた。

それを聞きイーサンはクリスや葵はこんな絶望感漂う中でも諦めず戦ってたのだと改めて感じ、ローズの父である自分が頑張らずして何が父親かと奮い立った。

 

「…ありがとうアオイ。

そうだな、あの蟲女共やクソッタレ城主にローズの居場所を俺にやった様な拷問を逆にやり返して吐かせれば良いんだ。

なら簡単だな、此処には俺だけじゃない、B.O.W.の退治屋が3人も居るんだからな!」

 

「…そうだよイーサン、お父さんらしくドッシリ構えて、ローズを救おう」

 

イーサンは葵、マキ、イヴを見ながら彼女達が居る事で自分だけでは出来なくとも、4人で出来る事があると思いながら改めてローズの捜索をする事を決める。

それを見たイヴはルナとはまた別の、父親の力強さを感じ取りながらそれで良いと口にし、階段を上がり2階へと踏み入り、城主の部屋付近を通った…その瞬間。

 

『ガシャァァン‼︎』

 

『よくも私の娘を痛め付けてくれたわね‼︎』

 

ドミトレスクは部屋の中でベイラを殺され、カサンドラが冷却弾により追い払われた事をダニエラから知らされたのか家具を壊し、母親らしく娘を案じ、そしてその娘達に刃を向けたイーサン達への怒りを吐き出していた。

 

「…何とでも言ってろ、クソッタレ城主が」

 

「B.O.W.に家族思いって物があるのは驚きですが、所詮生体兵器。

…あんな風に人を幽鬼に変えたり、解体したりしてワインを作る連中に良心は痛みませんよ」

 

しかしイーサンや葵達はそれを聞こうとも良心は痛まなかった。

何故ならドミトレスク達は幾ら家族思いであろうが人の娘を攫った者の配下にして残虐なB.O.W.、呵責など無くその手に持つ銃の引き鉄を引かない選択肢など存在しなかった。

そして近場の部屋に入ると、其処は鉄分臭い血の沐浴場に出る。

 

「うっ…予想はしてたが、改めて見て鼻で臭いを嗅ぐとヤバイ。

ドミトレスク達はマジでイカれてやがる!」

 

「こんな物で身体を洗うなんて本当に連中に人間の心は無い、マジで唯のB.O.W.だわ……葵、次の道は?」

 

「この下、浴場の仕掛けを解く必要があるよ皆」

 

その咽せ返る臭いに全員が吐き気を催し、ドミトレスク達が唯の生体兵器である事を裏付けるこの浴場や地下独房、厨房の光景に彼女達に対する怒りが更に増し、マキはややキレ気味に葵にルートを聞くと、葵はこの浴場の仕掛けを解きまたに下に向かう事を告げる。そしてイヴがそれらしい像と壁に書かれた文字を読み解いていた。

 

「…『男と女は目を合わせてはならない、卑しき農民は誰からも見向きされず、女と目を合わせる事も許されない』。

丁度此処にはそれっぽい像があるよね?」

 

「ならその通りにやるぞ、葵と俺は女の石像同士を見合わせて、マキは農民の像を男の像の方に向かせるんだ。

この文通りなら馬に乗った男の像は動かさ無い方が良い」

 

イヴが仕掛けらしき文を読んだ後イーサンが他2人に指示を出し、石像をそれぞれ文通りに示し合わせて動かす。

すると血の湯船が抜けて行き、下に向かう階段が現れ全員それを見ていた。

 

「大正解。

じゃあ行きましょうか」

 

「だな…さて、この地下には何があるんだ?」

 

葵、イーサン、マキ、イヴの順に階段を降り、地下への梯子を降りて行く4人。

そして降り切った先にあった光景は…血の湯船が可愛く見える、死体袋がぶら下がり血が床を満たし、イーサンの足首までが浸かる血の池の地下だった。

 

「何だこれは…⁉︎

アイツら、どれだけの人を犠牲にしたらこんな…‼︎」

 

「…最低でも1958年、もしかしたら更に遡って村人を取っ替え引っ替え、新しい村人を精神操作で仕立て上げては寄生体を埋め込んだりしてこんな風になりましたってシナリオが頭に浮かびましたよ…ミランダ、ドミトレスク…!」

 

「…イーサン、アオイ、少し抑えて。

怒りを抱く気持ちは皆一緒だから」

 

イーサンと葵はこの光景に更なる怒りが増し、葵に至ってはカラコンの下にあるウィルス完全適応者の目がギラギラと輝き始めていた為、イヴがその怒りを抑える様に促し、2人はドミトレスクや残り2人の娘と戦う事になったらこの怒りをぶつける事にし、奥へと進み始める。

 

「…チッ、咽せ返って仕方無いぞこの場所は。

早く此処を抜けるぞ!」

 

「はい……皆、幽鬼が来ます‼︎」

 

イーサンはこの咽せ返る空間に嫌悪を示し、手早く抜ける事を提案し葵が同意をすると同時に独房に居た幽鬼が再びこの場に現れ、奥に進んだ途端起き上がりイーサン達に襲い来る。

 

「此処は狭いので私のサイコキネシスで幽鬼を殺します‼︎

…貴女達の怒りや無念は必ずドミトレスク達にぶつけますから今は許して下さい」

 

葵は狭く展開出来ない場所の為サイコキネシスで幽鬼の身体を捻ったりしながら殺し、落とした結晶やLeiを拾い上げて奥へと進む。

そして最奥の階段の幽鬼も殺した後、イーサン達は紐を引っ張り上がり下がりする手動リフトに辿り着く。

 

「…なあ、コレ4人一気に乗れるか?」

 

「無理。

私が先に行って上で紐を引きます。

それで降りないならサイコキネシスで無理矢理上げ下げしますので待ってて下さい」

 

イーサンは敢えて4人一気に乗れるかを問うと、葵が即答で無理と答え、先に上に行きリフトの紐を引っ張って下げる、無理ならサイコキネシスで無理矢理と話してから上へと上がって行き、その後は3人共サイコキネシスを使うまでも無くリフトで上がりその先はテラス、ベランダに続いていた。

 

「城主の部屋はこの先にありますね…あ、電話」

 

「今時珍しいアナログ電話、しかも明らかにレトロな奴か」

 

イーサン達は電話が鳴り響く中でベランダを渡り歩き、途中イーサンが木の足場を崩した為他3人がその場で止まり葵は透視で目視、イーサンは直接ドミトレスクが鍵を壁に掛けそのまま化粧台に置かれた電話に出始める姿を見る。

 

「マザー・ミランダ、残念なご報告なのですが。

ハイゼンベルクは愚かにも…イーサン・ウィンターズ達を逃した様です」

 

如何やら4人はその声から電話相手がミランダだと窺い知り、葵は強化されてる聴力も用いてミランダの声を聞いている所、彼女はドミトレスクの報告に空返事しかしておらず興味が無さげと言った感じであった。

 

「奴等は私の城に踏み入り、娘達の手を焼かせています。

もし見つけたら……いえ、ミランダ様。

儀式の重要さは私も重々承知しております。

必ずやご期待に」

 

『カチン、ガシャァァン‼

 

「儀式など知った事か!

ドミトレスク家に仇なす者は決して許さない…‼︎」

 

するとドミトレスクはイーサン達の始末をしようとミランダに提言するが、対するミランダは葵が聞き取れた範囲で『貴様、儀式を忘れたか?』と一言口に出され、一応口ではドミトレスクはその『儀式』に了解をし電話を切るが、直後化粧台を持ち上げて投げ捨て、怒り狂ったまま部屋を後にするのをイーサンと葵は見た。

 

「…アオイ、『儀式』って何なんだ?」

 

「分かりません、ただローズちゃんが関係してるのは間違い無い筈。

だから私達の目的はその『儀式』の阻止が目的に上がりますね……それにしてもドミトレスク、儀式を無視して此方を殺しに来るその素振り。

人間臭いですが唯のB.O.W.の暴走にしか私達には見えませんよ」

 

イーサンは『儀式』の事を葵に聞くが、マキ達も合わせてサッパリだが間違い無くローズが関わって来ると推察し、木の足場を飛び越えてイーサン側に飛び移り目的に『儀式』の阻止を追加する。

その中で葵は冷ややかにドミトレスクの態度をB.O.W.の暴走と見ており、完全にキレて最早人間扱いはせず殺せる時に殺すB.O.W.殺すウーマンと化していた。

それはマキ達も、そしてイーサンも同様である。

 

「さて此処から入れるけど、おっと鍵に読み物」

 

そうして城主の部屋に入り込みドミトレスク城で使えるの鍵を4人は手にしつつ近場の読み物を漁り始める。

 

「『ミランダお母様に呼ばれる。

『御子』の父や卑しき侵入者の処遇を話し合えとの事。

血の繋がりは無いとは言え…奴等と兄妹扱いされるのは虫唾が走る。

特にあのハイゼンベルク‼︎

下品で粗野な、卑しい血の男。

お母様が止めなければこの手で引き裂いていた。

何故…お母様は私を奴等と同列に扱う?

城を与えて下さったのも、従順な娘や不死の血肉を与えてくれたのも私が特別だからでは?

喉が渇く』…娘も与えられたものか、クソが」

 

其処に綴られた物は御子の父=イーサンや葵達の処遇に関して呼び出しを受け、更に他の四貴族、特にハイゼンベルクと同列に扱われるのを嫌っている事。

城も娘も生体兵器になった後に与えられた事が窺い知れた。

それによりイーサンはエヴリンの様な家族『ごっこ』を思い起こした。

 

「娘『だけ』は本当に大事か……B.O.W.にも家族思いなんて物があるなんてやっぱり驚きだね」

 

「…でも、結局はB.O.W.。

同情の余地は無いよ」

 

しかし葵は娘『だけ』は先程の怒りから本当に大事に扱っている母の側面はあると思うが、イヴがそれだけでB.O.W.に変わり無くその末路は変わらない事を代弁してメモをカビ剣で一刀両断する。

それは正に此れからのドミトレスク達の末路を示すに相応しき物であった。

 

「さて、早くこの部屋から出てローズちゃんを探しに」

 

『ガチャッ、キィィ』

 

「なっ、ドミトレスク…ヤバイ!」

 

それらを見てマキが早速鍵を使い部屋から出ようとした…その時、ドアが向こう側から開き身長2メートルを有に超えるドミトレスクがイーサン達の前に立つ。

如何やらその様子から鏡でイーサンと目が合っていたらしく、相手が1枚上手に出ていた。

 

「見つけたわ。

アンタの娘は此処には居ないって言うのに、全く…」

 

「手掛かり位は見つけ出したいだろこのデカブツ…っぐ⁉︎」

 

『イーサン‼︎』

 

ドミトレスクがイーサン達に近付き、更にその長い腕でイーサンの胸元を掴み持ち上げる。

それに反応した葵達はカビ剣やゼロ距離ショットガン、イーサンを掴む手にサイコキネシスを当ててイーサンを離させようとするが、ドミトレスクは凄まじい再生能力を見せ、その悉くを受けても全く動じずイーサンを床に叩き付ける。

 

「ちっぽけな鼠共の分際で小賢しくも私の城に入り込み…そればかりで無くその薄汚い手で娘達に…手を掛け!

今度は私の大切な物まで…盗もうと言うの⁉︎

冗談じゃ無いわ‼︎」

 

『バギィ‼︎』

 

「うわぁぁぁぁぁぁ…‼︎」

 

ドミトレスクは何度も何度もイーサンを床に叩き付けた結果、その床に穴が空きイーサンは重力に従い真っ逆様に落下して行ってしまう。

それも先程から攻撃を加えている葵達の目の前で。

 

「イーサン‼︎

この‼︎」

 

「うぐっ、ああ⁉︎」

 

それを見た葵は迅速な救出の為ドミトレスクの全身にサイコキネシスを叩き込み壁にめり込ませ、その間にマキ、イヴがワイヤーロープでイーサンの下まで降りて行く。

それを見た葵はサイコキネシスを解き、その直後に爪を瞬時に伸ばして来たドミトレスクの攻撃を爆転で避けながら穴へと落ちて行き、イーサン達は其処を退いていた為誰も下敷きにならずそのまま着地する。

 

「其処で待っているが良いわ!

地獄の底まで追い掛けて、その体を切り裂いてあげるから!」

 

「畜生、何とでも言えデカブツ女が!」

 

「けどあの再生力は驚異的ですね…今は戦いを避けて奴から逃れましょう。

弱点を見つけるまでは」

 

そして城主の部屋からドミトレスクがイーサン達の殺害予告をし、対するイーサンは何時もの悪態を吐き葵は冷静にドミトレスクの再生能力を脅威と感じ、戦いは今は避ける方向へとシフトして穴へ入り奥へと進み始める。

其処は鉄格子がある迷路上の通路で、レバーを上げてその中を急いで進み次のレバーまで進む。

 

「っ、イーサン危ない‼︎」

 

その時透視でドミトレスクの接近に気付き、イーサンを押した葵の腹にドミトレスクの鋭利な爪が突き刺さり、そのまま持ち上げられ振り払う様に籠のある通路に吹き飛ばされる。

 

「あ、葵‼︎」

 

「…アオイ‼︎」

 

「クソ、このイカれた女吸血鬼が‼︎」

 

『ズダダダダダダダンッ、ズダンッズダンッズダンッズダンッズダンッ‼︎』

 

葵が吹き飛ばされたのを皮切りにマキはカスタムショットガン、イヴはサジタリウス、イーサンは2丁ハンドガンでドミトレスクの全身を乱れ撃つ。

その弾丸の雨霰は並のB.O.W.なら絶命まで持って行くレベルであった。

だがドミトレスクは当たった箇所から再生し、次にイーサンに爪を下から振り被った。

 

「まずっ…」

 

『ザシュッ、ブシュァァァァァァァァ‼︎』

 

「ぐあぁぁぁぁ、くそ…‼︎」

 

それをイーサンは反射でガードしようとした瞬間、グリゴリのハンドガンを持つ右腕を綺麗に切られてしまい其処から血が噴き出てしまう。

それを見たマキ達はグレネードランチャーやハウンドウルフにも支給されたアサルトライフル『ドラグーン』も使い更に攻勢を強めるもドミトレスクは見向きもせずイーサンに再び掴み掛かる。

 

「逃げられると思った?

バラバラに切り刻んでやる!

可愛い我が子や愛しい家族達に会う前にね‼︎

あはははははは‼︎」

 

「ぐあっ‼︎

クソッ、コイツジャック以上の不死身かよ……⁉︎」

 

 

そしてドミトレスクは葵とは別方向にイーサンを投げ付け殺意を剥き出しにする。

マキ達は葵かイーサンか何方を守るべきか、考えるまでも無くイーサンの方へと駆け寄りイヴがイーサンの右腕を拾い再び弾丸や爆撃を加える。

が、全く効果が無く悪戯に弾丸のみが減る一方だった。

 

「ドミトレスクの城を荒らした罪を思い知ると良いわ‼︎」

 

そしてその床にまで届く鋭利で長い鉤爪を擦り付けながらイーサン達に躙り寄り、そして再びその爪で今度はマキ達毎切り裂こうとし、イヴが咄嗟にカビ盾を作り出すが此れも切り裂かれる直感が働きもう終わった。

そう3人は思った…その瞬間、ドミトレスクの手の動きがピタリと止まり、プルプル震えながら動かそうとする素振りを見せていた。

 

「な、何…腹から心臓にかけてを切り裂きながら投げ飛ばしたのに生きていると言うの、アオイ・コトノハ⁉︎」

 

「…ゴフッ、悪いけど私はその程度では死ねないのよ。

私を殺すなら、遊ばずに頭を3枚下ろしにするべきだったね……ふうっ‼︎」

 

「あ、ああっ⁉︎」

 

するとドミトレスクの背後からカラコンが外れてしまい、ウィルス完全適応者の瞳が露出し、更に腹から胸に掛けて夥しい出血をしたお腹を押さえた葵が現れ、サイコキネシスをフルパワーで使いドミトレスクをイーサン達の通路の頭上に磔にし、3人が攻撃されるのを防いでいた。

 

「さあ早く、今の内にレバーを…!」

 

「す、すまないアオイ…うぅぐ‼︎」

 

『ガゴンッ‼︎』

 

葵に促されたイーサンは先程のレバーの場所まで戻り残った左腕でレバーを上げてその先、ドミトレスク城の鍵を使う扉まで一気に走りイヴに開けて貰い中へと駆け込む。

 

「葵、早く来て‼︎」

 

「も、もう良いぞアオイ‼︎」

 

「…はい、では最後に!」

 

「きゃあ‼︎」

 

マキ、イーサンがOKと叫び葵を呼び込むと、葵は磔にしたドミトレスクを次は宙に浮かした後壁に向かって叩き付け、そしてそのまま一気に走り抜きマキ達が居るドアに駆け込みそのまま石像に付いた如何にも取って下さいと言う仮面…デュークの店前の広間に現れた顔の無い石像に使うと思われる物を取るとその足場が昇降機となり上へ昇り始めた。

 

「あはははははは!

幾ら逃げようとしたって無駄よ!」

 

そして昇降機が昇る際に声色からダメージが0のドミトレスクがドア前に追い付き、そして一旦逃げられたのを察知したが逃げても無駄と口にしてその気配をドアから離れさせて行った。

 

「ぐ、うぅぅ…!」

 

「ふっ、ぐっ…!」

 

そうして一旦逃げ切ったイーサンと葵はそれぞれ回復薬、回復アンプルをそれぞれ使い右腕を癒着させたり損傷した臓器や皮膚の再生を促進させ2人はダメージを回復させる。

 

「…良し…」

 

「回復完了……はぁ、想像以上の化け物ね、ドミトレスクは」

 

「イーサンも葵も無茶し過ぎだよ全く…」

 

イーサンと葵は昇る床が中庭に続くのを察し、一息吐くとマキがブーメラン気味な発言をするが2人はそうだった為突っ込まず、黙って聞き中庭に着いた途端周りに幽鬼が現れ始めた為再び立ち上がり銃を構えた。

 

「全く息吐く暇も無いってこの事ね!」

 

「…一つ忠告。

ドミトレスクの爪、アレ私の盾も切り裂けると思うから出会ったら逃げに徹してね」

 

「了解だよ…たく、あの女吸血鬼め、後で覚えて置けよ…‼︎」

 

そうして周りに居る幽鬼を倒しながらドミトレスクの爪はイヴのカビ盾も切り裂くと想定され、彼女から逃げる様に促されるとイーサンは後でやり返す為に悪態を吐き、葵達もまたドミトレスクを倒す手段を脳内で模索し始める。

そして中庭でドミトレスク城の鍵を使う扉を開け中に入り2階へ上がり道なりに進む。

 

「此処は歌劇場の2階か……」

 

「…そうみたいだね。

あ、アオイ、マキ、イーサン、此れ」

 

イーサン達は周りを見ながら警戒をし、此処が歌劇場の2階と下のピアノ等を見ながら判別していると、イヴが何かを見つけたらしくイーサン達を呼び集める。

其処には読み物…ドミトレスクが記したであろう物があった。

 

「『術後1日目。

『処置』が終わってから三人共死んだ様に動かない。

『長女』となる娘の口から羽虫が出る。

蠅の様にも見える。

術後2日目。

3人の体に、無数の虫が湧いている。

体の各部が虫に食われている様にも見える。

窓を開けると、虫がポロポロと床に落ちる。

如何やら、冷気に当たると硬直する性質らしい。

慌てて窓を閉じる』」

 

其処にはドミトレスクが3人の娘を作り出す工程であろう記録が記され、4人はドミトレスクの倫理観の無さから矢張りB.O.W.である事に変わり無しと思い、葵は『処置』と言う文字から恐らく村人に寄生しているあの寄生体を移植したのだと思い更に読み進める。

 

「『術後4日目。

ほぼ全身を虫に食い尽くされた。

ヒト型の黒い塊が蠢いている。

昼過ぎ、娘達の部位毎に虫の色が変化して来る。

顔の虫は青白く、唇の虫は赤くといった具合。

術後6日目。

虫の塊が娘達の姿に戻る。

もう人間にしか見えない。

3人は起き上がり、私を見つめる。

虚な視線だが、親子の情を感じる。

名前はもう決めてある。

ベイラ、ダニエラ…そしてカサンドラ』…」

 

そうして読み終えた時、葵達はドミトレスクの娘達が如何にして生まれたのか知り、更に此れが親子なのかと葵の手はプルプルと震え、その記録をタブレットの写真に保存した後サイコキネシスでグシャグシャと潰して行き、最後には怒りのまま踏み付けていた。

自身も作られた存在だが確かに愛はあった、だがこんな物では無い。

そう葵とイヴは感じドミトレスク家に嫌悪感を示した後黙って奥に進み始めた。

 

「アオイとイヴ、キレてるな」

 

「あんな物を見て親子とかほざかれたらそりゃキレるよ。

イヴは元E型被験体、そして葵は元T-Genesis用の計画で生み出された実験体。

だけどどっちも母親の本当の愛で人間になれたから一層嫌悪が、ね」

 

イーサンは葵達がキレてる理由をそれとなくマキに聞くと、その答えを彼女は示し、何方も本来ならB.O.W.と呼ばれる側に生まれた存在ながら母親の愛により『人間』として生きられる権利を得ていた。

それに対してドミトレスク家は正に真逆、化物が化物を生み出し親子と呼び合う歪な関係の為余計に許せない感情が強まっているのだ。

 

「…アオイ、此れあの模型の金属球じゃないかな?」

 

「……みたいだね、後でデュークの所に行ったら試してみよう」

 

そんな中で葵は怒りながらも心の中で懺悔しながらサイコキネシスで幽鬼を殺し、奥でイヴが金属球を見つけデュークのところで試そうと言った後Uターンし、歌劇場の1階へと降りるともう其処で道が途切れており、残りは上の逆側しか無かった。

 

「で、無造作に置かれてるピアノ」

 

「……まさかな……誰か、そのピアノ弾いてみてくれ」

 

「…じゃあ私が、楽譜通りに」

 

するとマキやイーサンはもしかしたらと思いピアノを誰かに弾く様に言い、それにイヴが反応してピアノを弾き始める。

その間に葵は読み物を漁り始め、あの蟲姉妹の蟲に学名は無く、肉食で『カドゥ』と言う物が関係し繁殖能力は無し。

摂氏10度以下で生命活動を停止する等が書かれ、矢張り自分達の推察通り弱点は冷気だと確定させる。

 

「…弾いたよ……あ、鍵」

 

するとピアノの中から葵はベイラから逃げる際に見かけたドアの模様の鍵を見つけ、そのまま手に入れる。

そうして2種の鍵を手にした一行は次はどこに向かうかをその場で少し話し合う。

 

「で、次は如何すんの?

此処を探索してみる?

それとも本館の方を荒らしてみる?」

 

「……そうだな、先ずはこの別館を潰すに1票かな俺は。

反対に本館を潰したいなら…」

 

「……いえ、如何やら此の館にはダニエラが居るみたいです。

ならあのドミトレスクが悔しがる顔も見たいので此方から潰しましょうか」

 

「…イーサンやアオイに賛成」

 

するとイーサンの別館潰しに葵とイヴが乗っかり、理由も単純にドミトレスク家からの嫌悪感と家族『ごっこ』を終わらせる為にそうしており、マキは2人は今までの光景や書物でガチギレ寸前の為下手に触れない方が良いと考え歌劇場1階の鍵を開けて再び2階に上がり始める。

 

『ジャリィィィィィン‼︎』

 

「待たせたわね」

 

「な、ドミトレスク⁉︎」

 

するとその階段の上には既にドミトレスクが待ち構えており無駄弾を使いたくない為かイーサンとマキは後ろに下がり始める。

だが、葵とイヴはと言えば……。

 

「ええ、透視で見えてたから待ってたわよドミトレスク…貴女の家族『ごっこ』を終わらせる為にね」

 

「家族ごっこですって?

言うに事欠いてドミトレスク家を家族ごっこと呼ぶのか小娘‼︎

なら良いわ、望み通り3枚下ろしに」

 

「遅い」

 

如何やら葵は透視でドミトレスクが待ち構えている事を察知しており、彼女に対し家族『ごっこ』を終わらせると宣告し完全に煽った後、怒りで爪を振りかぶろうとしたドミトレスクに先程と同じフルパワーのサイコキネシスを放ち、宙に浮かせ何度も別館の壁に叩き付けて行く。

 

「がぁ、またこの……おのれ小娘如きが」

 

「言いたい事はそれだけ?

なら…」

 

「…私達の目の前から消えて‼︎」

 

『ドガァァァァァァァァァァ‼︎』

 

「あぁぁぁぁぁぁぁ………‼︎」

 

そして有無を言わせずドミトレスクを壁に叩き付けつつ、イヴも両手でカビハンマーを作り最大の力を込めて叩き込み、別館に穴を開けながらドミトレスクを何処かに飛ばしてしまう。

葵とイヴの背中からは怒りが漏れていた。

そうしてイーサンとマキは思った、本当の『家族』を知る2人に対しこのドミトレスク城はその所業、更に家族『ごっこ』も含めて全てが神経を逆撫させる物しか無いと。

 

「さあ行きましょう、化物退治の時間ですよ…」

 

そして葵が遂に今日2度目のガチギレを果たし、ドミトレスク達への処刑宣告を言い放つ。

確かに個人的な理由が強過ぎるかも知れない、だがドミトレスク達の所業を考えれば今後も生かせば犠牲者は増える一方だとマキやイーサンは判断し、武器を構え直しダニエラの下に向かい始めた。

全てはこの邪悪な意志に満ちた城のB.O.W.を殲滅する為、ローズの手掛かりを見つける為に…。




此処までの閲覧ありがとうございました。
葵達がイーサンの腕の癒着シーンに違和感を見せないのはイヴが村侵入前にE型菌が残留していると推察してる為です。
そうして葵、それと途中からイヴがガチギレを起こしました。
此れによりローズ奪還先行隊一行は本格的なドミトレスク家の殲滅に移ります(後第1目標のローズ奪還は忘れてないです)。
因みに葵がドミトレスクにダメージを与えられた時のは本当に危なく、原作で言うなら体力がほぼDANGERに突入してました。

次回もよろしくお願い致します、よろしければ感想、指摘をお願い致します。
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