BIOHAZARD【V+α】   作:”蒼龍”

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皆様おはようございます、第20話目更新でございます。
前回のハイゼンベルクとの決着直後の続きとなります。
その展開が如何なるかお楽しみに。
では、本編へどうぞ。


EP XX『襲撃、そして…』

「くっ、ミランダ‼︎」

 

『バチバチ、ズダァァァァァァァン‼︎』

 

「ッ‼︎」

 

『ボシュン、ドォォォンッ‼︎』

 

ミランダの出現で逃走経路を塞がれたイーサン達は最早目の前に迫ったこの女に背を向ける事が自殺行為だと悟り、イーサンは再び2丁拳銃やマグナムで、葵は片手でペンドラゴンを撃ちつつ更にサイコキネシスを掛け、マキはレールガン、イヴはグレネードランチャー、B.Y.はドラグーンと自身の出せる最高火力でミランダを攻撃し、その身体を風穴だらけや関節を変な方向に捻じ曲げたり等をして攻撃を加えて行く。

 

「ふふふ、気は済んだか?

ならば止めて置けイーサン・ウィンターズ、アオイ・コトノハ達。

お前達の武器やアオイ・コトノハ、失敗作の力のみでは私は殺せない」

 

「なっ、レールガンを受けても死なないなんて……化物にも程があるでしょ…⁉︎」

 

「…チッ‼︎

やっぱり茜達の力が必要か…‼︎」

 

しかしそれ等全てを平然と受け切り、ダメージを負わせた所でミランダはその場で傷だらけの身体を瞬時に回復させ、試しては無いがドミトレスクでもレールガンを受ければ無事では済まないにも関わらずそれすら超える再生能力を見せ付けイーサン達に攻撃は無駄だと思い知らせて全員の心に絶望感を叩き込ませる。

 

「クソが…‼︎」

 

「ふふふ…所でイーサン、特異菌の力を持つエヴリンを覚えているか?

ローズはその力を引き継いだ、いや…あの子はエヴリンや其処のエヴリンと同じ失敗作のイヴすらも凌駕するだろう。

あらゆる者の精神を操作出来る…その肉体が欲しい!」

 

「黙れイカれ女め‼︎」

 

『カァァ、カァァ‼︎』

 

するとミランダは余裕を見せ付けながらイーサンや葵達すら把握していなかったローズの力を語り始め、その力がエヴリンやイヴを上回る事を淡々と語り出し、そして自身の子を取り戻す為にその力と肉体を奪おうと言う狂気を見せ付ける。

イーサン達は怯まず、代表としてイーサンが悪態を吐くがその瞬間ミランダは烏に擬態しイーサンは見失ってしまう。

しかし葵は透視で見逃さず真っ先に銃を向け警戒を始める。

そのお陰かイーサン達もその方向を向き警戒心を高める。

 

「心配は要らぬ、ローズは復活する。

この菌根は全て記録しているのだ。

村人に死も、例えば貴様達が此処で死のうともその意識も記憶も…。

そして、ローズはその時私の娘として生まれ変わる!」

 

「ローズは俺の娘だ、お前の子じゃない‼︎」

 

「死んだ人は生き返らない、貴女の子供も死んだままよ‼︎」

 

『バサバサバサ‼︎』

 

ミランダは語り続け、ミアの姿に擬態しながら菌根は全て記録しているとし、更にイーサン達が死ねばその記憶も意識も記録されるとも話を続ける。

更にミランダはモローが明かした自身の子を蘇生する為にローズを使う事も語るとイーサンがすかさずローズは自身の娘だと主張し、其処に葵が死した者は生き返らないと付け加え2人でその身体を押すと再び烏に擬態、またイーサン達は見失いかけるが葵が再び視界に捉え続けた為全員でまたその方向を向く。

 

「何故ローズが誕生したのか、両親に因子があるのか?

イーサン、お前もまた興味深い存在だ。

だがお前の力は把握出来た、モルモットとして生かして置く必要も無い」

 

「あのクソババァも…いや、それよりもミランダ、臆病者め!

隠れてないで出て来い‼︎」

 

「…ダメ、周りの特異菌の反応が強過ぎてミランダを追えない!

アオイ、ミランダは何処⁉︎」

 

「今のは、まさか地面の菌根と同化して…イーサン‼︎」

 

『ブスッ‼︎』

 

更にミランダはあの老婆の姿に擬態し、葵とイヴ以外はあの老婆もミランダだったと把握し、ハイゼンベルクの言う通り全て踊らされていた事を察知する。

そしてミランダはローズが誕生した理由を考察し、イーサンを生かして置く必要は無い=この場で始末すると宣告する。

イヴも周りの特異菌の反応が強過ぎる為それがジャマーになりミランダを追えず、今度は葵も地面に広がる菌根と同化してその姿を見失いながらミランダの言葉からイーサンの身が危険と直感で判断し彼の方を向く。

その刹那、地面から手がイーサンに伸びて心臓を鷲掴みにしながらその目の前にミランダが現れる。

 

「が、あぁ…‼︎」

 

「恐れるなイーサン、死は一瞬だ。

菌根はお前も記録する………⁉︎

何故抜け、いや、何故私は手を離し……そうか貴様か、アオイ・コトノハ‼︎」

 

「…イーサンの方を向いて正解だった、お陰でサイコキネシスを掛けられるタイミングが合った………ミランダにも、イーサンにも!」

 

ミランダはそのまま鷲掴みにした心臓を引き抜こうと力を込めるが何故かその右手が引き抜けず、それ所か心臓を掴んだ指すら離してしまう現象に見舞われ此れを葵がやったとして憎々しく睨み付ける。

すると葵はイーサンが危険だと判断した自身の判断が間違っていなかったとしてサイコキネシスをミランダ、更に心臓の血管が一部切れたイーサンに掛ける。

そしてミランダを引き剥がすと同時にイーサンの切れた血管や心臓の血流を操り血が胸に穴が空いた分しか漏れなくさせつつイーサンの心臓を正常に動かさせていた。

 

「イヴ、イーサンの胸に早く回復薬を‼︎」

 

「っ、うん‼︎」

 

更に此処で葵はイーサンの近くに居たイヴに胸に回復薬を掛ける様に命じ、それに反応したイヴは回復薬を2本も使い心臓の血管とその周りの穴が空いた皮膚や骨を癒着させ、イーサンの傷を完璧に回復させることに成功させる。

 

「ガハッ、ガハッ‼︎

うっ………済まないアオイ、イヴ…!」

 

「…ミランダ、イーサン達が受けた傷の分を今此処で受けなさい‼︎」

 

『バキバキ、グジュグジュ、ブシュゥッ‼︎』

 

イーサンは穴が空き、微量の血が体内に残ってた為それを咽せ吐き、意識を朦朧とさせながらも葵とイヴに感謝しつつまだ抵抗の意志を見せ膝を突き構えが不安定になりながらもサターンを構える。

そしてイーサンの安否を確認した所で葵は無駄だとも腹の底で分かりつつもサイコキネシスでミランダを捻じ曲げたり引き千切ったり内臓を潰したりとやりたい放題やり、更に脳まで潰す行為にまで及びミランダを殺そうとしていた。

 

「葵、援護する!

マキはイヴと共にイーサンの退避を‼︎」

 

「了解、イーサン逃げるよ‼︎」

 

其処にB.Y.が葵の援護の為に再び銃撃を開始しつつ、マキにイヴと共に戦闘不能になったイーサンを退避させる様に命令し、マキはそれを受諾。

2人でイーサンの肩を背負いその場から逃げ出そうと引き歩き出す。

 

「小賢しい小娘だなアオイ・コトノハ、矢張り貴様から殺さねばこの場の全員を殺せぬか…だが油断したな‼︎」

 

「っ、イーサン、マキ‼︎」

 

『ドッ、グシャァァァ‼

 

「イ、イヴゥゥ‼︎」

 

それ等の光景を首を捻り切られてはその場で即座に再生して首から下が切り離せないミランダが葵がこの場の中で最も厄介な事を再認識し、葵から殺さないと全員の始末が不可能だと口にする。

が、葵が自身に気を取られ過ぎた事を油断と称した瞬間、イヴがイーサンとマキを突き飛ばすとその足場からイヴの身体を貫く様に菌根が伸び彼女に重傷を負わせ、それを見たマキは叫び意識が朦朧とするイーサンも無言で手を伸ばしていた。

 

「イヴ⁉︎

くっ、この‼︎」

 

『バキバキ、ドォォォン‼︎』

 

「うっ、ガハッ、グボッ‼︎

うっく……」

 

『バシャバシャ‼︎』

 

葵はイヴが菌根に貫かれた光景を見るとその菌根をサイコキネシスで折りイヴに刺さったモノを、イヴが回復薬を持ったのを確認して引き抜き彼女は自力で穴の空いた右胸や足等に回復薬を掛け、更にイーサンを伴ったマキが更に回復薬を掛けてイヴを再生させる。

そして傷が塞がった瞬間ダメージの為にイヴは意識を失い、更にイーサンも朦朧とする意識を繋ぎ止めるので必死であり、自身の全体重をマキに掛けてしまったりイヴを守れない事に不甲斐無さを感じていた。

 

「如何だアオイ・コトノハ?

貴様が無駄な抵抗をするからこうなるのだ。

更に…」

 

『ズバァァァァァァ‼︎』

 

「うっ⁉︎」

 

「ッ‼︎」

 

其処にミランダが葵が抵抗をするからこうなると理不尽な宣告をし、更に此処でミランダは菌根を数本操り銃撃をしていたB.Y.やマキ、更にイーサン達の周りに菌根を突き刺す寸前で止めて彼等4人全員を人質に取る。

それを見た葵はミランダを憎々しく睨むが、ミランダにとってそれは既に虚勢と化しサイコキネシス下でも邪悪な笑みを浮かべていた。

 

「さあ如何する?

このまま無駄な抵抗を続けて仲間の命を粗末にするか、それとも抵抗を止めるか?」

 

「………くっ、なら私から狙いなさい!

貴女にとってこの中で1番邪魔なのは私、他は何時でも殺せるなら私の方からにして!

それとも貴女はイーサンの言う通り臆病者なのかしら⁉︎」

 

「はははは、勇ましい、いや蛮勇だなアオイ・コトノハ!

その発言は癪に触るが、良いだろう。

望み通り貴様から殺してくれよう!」

 

『グサァァァァ‼︎』

 

葵は選択の余地の無い選択を迫られ、サイコキネシスを解きながらもミランダにとってこの中で脅威なのは自身だとハッキリしてる為か挑発を掛け、他の4人が狙われず自身のみが狙われる様に仕向ける。

その行動にミランダは高笑いで返し、望み通りと菌根を葵の腹に突き刺し、その菌根を自身の下まで伸ばし葵を眼前に引き寄せる。

 

「あ、葵ぃぃぃぃ‼︎」

 

「(クソ、未だ時間が掛かるのか⁉︎)」

 

それを見たマキはミランダの方を向きながら葵に手を伸ばしの名を叫ぶ。

B.Y.も腕時計のタイマーを見て残り25分もあるオメガ小隊現着予定時刻に焦りを感じ、葵が折角繋ぎ止めた自分達の命を粗末にしない様に踏み止まりながらもそれには限界があり、雨に混じり嫌な汗が頬を伝う。

 

「ゴフッ‼︎」

 

「ア、アオ、イ……クソ、が…‼︎」

 

『ズダンッ!』

 

葵は腹を突き刺された事により吐血し、その血がミランダに掛かるがそのミランダは邪悪な笑みを浮かべながらそれを見ていた。

一方マキがミランダの方を向いたお陰で葵とイヴの2人に命を繋ぎ止められ、マキに左肩を支えられたイーサンはフリーの右手で意地で持っていたサターンを1発再び発砲しミランダの脳天を撃ち抜く。

が、まるで効果は無くミランダは何時でも屠れるゴミを見る目でイーサンを見つめていた。

 

「無駄だ、止めて置けイーサン。

折角この女や失敗作に繋ぎ止められた命を粗末にするのか?

私はそれでも良いぞ、折角のこの女の頼みを無碍に扱うのもまた主導権を握る私に与えられた権利なのだからな」

 

「イ、イーサン、マキさん、B.Y.さん、私は大丈夫ですから…イヴを…‼︎」

 

「く…クソ………俺は、何て、無力、なんだ…‼︎

仲間も……娘も……誰、も、救え…ない…‼︎」

 

ミランダはイーサンに対し1回だけの警告を発し、菌根を更にその喉元と心臓付近に伸ばしつつ何時でも殺せる事を強調して来る。

其処に吐血し、ダメージを負った葵から気絶中のイヴを守る様に頼み込まれ、イーサンは自身の無力さを口にしながらダランと右手を下ろし何も救えないと悔しさを滲ませる。

そしてそのイーサンが感じる悔しさは今立っているマキやB.Y.も同じであり、歯を軋ませながら葵がこれからミランダに公開処刑されるのを見せ付けられる事や無力さを抱いていた。

 

「さてアオイ・コトノハ。

今の攻撃で内臓は2つか3つ貫いたにも関わらず平然とするその耐久性、矢張り貴様は此方側の者であり厄介な戦力である事に変わりない。

だが、菌根から素晴らしき力を受け賜うた私と違い貴様は死ぬ瞬間がある事は把握している。

脳を少々欠損しようとも再生するが、その脳を含めた頭部全体を破壊し、心臓を同時に潰せば確実に殺せるとな。

故に処刑方法として菌根で脳を破壊し切り、我が手でその心臓を握り潰してくれよう!」

 

そしてミランダは葵の不死性にも限界がある事を高らかに、4人に聞こえる様に声で発し、その間も身体を小さな菌根で貫きながら身動きを取らせぬ様にし、そして頭部の完全破壊と心臓を潰す事でより確実に殺せると笑いながら宣告し、その為の巨大な菌根を出現させつつ右手を構えていよいよその処刑を繰り出そうとする。

 

「葵‼︎」

 

「葵っ‼︎」

 

「アオ……イ…‼︎」

 

マキ、B.Y.、イーサンはそれぞれ葵の名を叫びその処刑を止めようと再び3人で、特にイーサンは最後の力を振り絞り銃を構えて発砲しようとした。

一方葵は自身の死自体は恐れてないが、此れからミランダは間違い無く自分を殺した後イーサン達を殺すであろうと考え、それが頭を過ぎる度にまたマキ達の様な悔しさを滲ませながらミランダを睨み付けていた。

 

「さあ死ね、アオイ・コトノハ!

安心しろ、菌根がお前を記録し、その後イーサン達も記録するのだからな‼︎」

 

そしてミランダの宣告の下菌根がいよいよ勢い良く葵の頭部に向かい、処刑が開始された。

その言葉には葵の想定通りこの後イーサン達も殺害する事を仄めかしながら。

その言葉を聞き葵が更に悔しさに表情を歪ませる中遂に菌根が眼前に迫る………その瞬間、何かが高速でその場に接近し、イーサン達や葵を突き刺したり頭を潰そうとした菌根がミランダの足毎凍り付きその場で静止し、更に周りの雨も氷の粒となり地面に落ち始めた。

更にミランダの目に高速で接近した2人組の姿が映る。

 

「なっ、貴様達は」

 

『はぁ‼︎』

 

『ドゴォ‼︎』

 

ミランダがその2人の者に驚愕した瞬間、その2人は葵以上の、人間離れした圧倒的な怪力でミランダを殴り付けて地面と氷で癒着した足がその威力でミランダ本体と砕かれながら離れ離れになり、葵の頭を潰そうとした巨大菌根を巻き込みつつ10m以上も吹き飛ばされる。

更に2人は超高速で動きつつ凍った菌根を全てその手、足で砕きながらイーサン達の安全を確保しつつ、片割れの赤髪の女性が葵を抱き抱えていた。

そしてその女性は葵と瓜二つの容姿をした、もう片方の女性も含めてマキ達が良く知る人物達だった。

 

「貴様達…何故この場に」

 

『ズダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ‼︎』

 

「ぐうっ‼︎」

 

ミランダはその2人に何故この場に居るかと問おうとした瞬間、イーサン達や女性達を巻き込まない様な銃撃が開始され、ミランダの全身に風穴を開けて行き葵と瓜二つの女性も銃口が2つ付いたリボルバーマグナムを撃ちミランダの頭部を撃ち抜く。

するとそれを合図にマスクを着用した隊員達…ハウンドウルフ隊や、マキやB.Y.の部下のデルタチームにクリスに加え、葵達が良く知る者達が現れる。

 

「…ふう、如何やら間に合うてんらしいな。

葵、皆、そしてイーサン・ウィンターズ、お待たせやで。

A.B.F.オメガ小隊、現着‼︎

此れよりミランダ処断作戦を開始するで‼︎」

 

「あ…お姉、ちゃん…良かっ…た…」

 

「…遅かった…じゃ、ないか……」

 

そしてその葵と瓜二つの女性…琴葉茜が妹の葵やイーサン達を見渡した後力強くオメガ小隊現着と叫び、ビリーやカルロスを含めた全員がミランダに向けて銃を構え、デルタチームもデルタ4のレールガンやハウンドウルフ隊も銃を構え、茜やもう1人の女性、ヨナの真横にクリスが立ちミランダと対峙する。

それを見た葵は安堵し、イーサンは少し軽口を叩いた後気絶し、意識が絶たれる。

しかし、その表情は先程までの苦々しさは無い爽やかな物であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「おのれ、小賢しい者共め。

何故貴様達が此処に居る‼︎」

 

「私達はまんまと貴女の作戦に引っ掛かった。

けれどちょっとしたタレコミで全速で本部に帰還、その後補給を済ませて再び全速力でアオイやイヴ達の下へ来たのよ。

まさかミランダ、貴女がアオイ達を襲ってる最中とは思わなかったけれどね!」

 

「しかも予定より20分以上早い、良く間に合わせてくれた…すまんなアカネ、ヨナ、ビリー、カルロス。

さあ、反撃の狼煙は上がった!

ミランダ…今度こそケリを付けるぞ‼︎」

 

凍って砕かれた足が再生したミランダは気絶したイーサンや葵達を他所に憎々しげに茜達を見渡すと、ヨナが誰とは言わないがタレコミにより本部に帰還しそれから村に着いた事を告げる。

更にクリスが予定より20分以上早いとまで口にすると、B.Y.は腕時計のタイマーを止めてリセットし、現時刻の表示にしながらクリスの横に立つ。

そしてクリスが力強くミランダにケリを付けると宣言すると全員が銃を構えて戦闘態勢に入る。

その瞬間この工場跡地を含む村全体に地震が発生して辺りを揺らす。

 

「…ふっ、菌根が完全に目覚めたか。

貴様達が居るのはやや気掛かりであったがもう遅い。

夜明けが訪れれば我が儀式は完成し、我が大願は成される!

此れまで長かったが遂に我が願いが叶う時が来た!

ローズを依代に漸く我が子と再会を果たすのだ‼︎」

 

『バサァ、カァカァカァカァ‼︎』

 

「待てミランダ‼︎

クソ‼︎」

 

しかしその地震をミランダは菌根が完全な覚醒を果たしたと判別し、自身の大願………イーサンにとっては勝手に娘を巻き込んだ、クリス達には村人達やローズ、四貴族すらもを使った狂った実験が完成する事を告げると烏に擬態しクリス達を置き去りにしその場から立ち去ってしまう。

それをクリス達は憎らしげに見ながらB.Y.が現時刻を見ながらヨナの力で雨が氷の粒となるその場でクリス達に話し掛け始める。

 

「クリス、夜明けまで数時間だ、如何する?」

 

「…つまりは未だそれまで猶予があると言う事だ。

夜明け前までに装備と体力を整えてミランダ襲撃と菌根の破壊を行う!

それまで迂闊に奴を刺激して此方が全滅するのを防ぐぞ、良いな!」

 

『了解‼︎』

 

B.Y.が現時刻をクリスに知らせ、この後の方針を如何にするかを問うとクリスは焦らず確実性がある案を出し、全員にそれを周知させるとデルタチームにオメガ小隊含め全員が了解と復唱する。

すると茜は葵を抱き抱えながらクリスに話し掛け始める。

 

「それなら撤退したイータ小隊の置き土産やウチ達の持って来よった装備や弾薬を使うておくとええで。

それと、葵達は如何するんや?」

 

「イーサンや葵達は俺達とは別の安全な場所に一旦避難させて、もしも目覚めたら俺達と合流させて一緒にローズを取り戻す様にする。

それまではマキが護衛をする事にした方が良い。

マキ、文句は無いな?」

 

「無いよ、突撃部隊と一緒にさせたらイーサン達が寧ろ危ないし、なんなら護衛も付けなきゃいけないから私が適任だって分かるよ。

代わりに隊長に茜達、失敗しないでよ?」

 

茜は気絶した葵達を如何するかとクリス達に問うと、B.Y.が自分達とは別の安全地帯に移動させてマキを護衛にすると話し、マキもそれに理由も話しながら了承する。

その代わりにマキからB.Y.達に失敗するなと言われるとクリス達は全員力強く頷き返す。

 

「それじゃあ各自で行動しましょう!

アカネ、マキと一緒にイーサン・ウィンターズ達を運ぶわよ」

 

「分かっとるで。

葵、今は少しゆっくり休むんや。

ウチ等がローズまでの道を開いとくからな」

 

「んしょ、じゃあ一旦任せたよ皆…!」

 

そうしてヨナの言葉を皮切りに各自が行動を開始しヨナはイーサンを、茜は葵を、マキはイヴを抱き抱えながら安全地帯へと連れて行き始める。

その中でマキは一旦退避する自分達の代わりに任せたと全員に告げると、その全員が無言で頷きながら工場跡地を後にし、それぞれが定位置や安全地帯へと移動を始める。

こうしてイーサンも葵達もギリギリの綱渡りを仕切り生き残る事になった。

此れより始まるは雌伏をしていた者達の反撃の時間である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数時間が経過し各自装備を整え、少々の休憩を挟み体力を回復させ葵達を安全地帯に避難させた後、クリスの車にB.Y.、茜、ヨナが乗り込んでおり作戦開始の合図を待っていた。

そしてクリスはタブレット端末を取り出すと3人も取り出し始めた。

 

「全員装備を整えたな?

なら画面を共有し、状況を振り返ろう。

昨夜、俺達はミアに化けたミランダを始末したが奴は生きていた」

 

『死体にまで擬態出来るとはな』

 

「俺達はローズとイーサンを移送した、ミランダが感染させた可能性があったからな。

B.Y.もその場で説明しようとしたが矢張り妻に化けた奴を撃った事でイーサンは逆上しており、無理矢理運ぶ事になった。

アオイ、マキ、イヴの3人を護送車に随伴させてな」

 

クリスは今までの事を振り返り始め、始まりであるミアに化けたミランダがウィンターズ家に侵入し、ローズを攫おうとした所を振り返り、画像を次々に変えて行きB.Y.のイーサン説得の失敗から無理矢理の移送、葵達の随伴とそれを見送るクリス達の画像が映っていた。

更にクリスは会話を進める。

 

「だが護送車が襲われ、アオイの提案でマキ、イヴ、そして渦中にあるイーサンを引き連れて攫われたローズ奪還作戦が決行され、B.Y.達が囮役を買い俺達はミランダの目的の更にその先を調べる事になった。

そしてミランダはローズを使い自身の子の蘇生を図っている事を知れた。

最後に四貴族全てを倒した直後、ミランダはイーサン達を襲った。

アオイ達のイーサンへの対応、アカネ達が既の所で間に合い幸いな事にイーサンが死ぬ事は無かった。

だがローズを自らの欲望のままに使う事、護送車の隊員や村人達の命を弄んだ事は許されない、報いは必ず受けさせる」

 

更に葵が撮影した護送車の写真やその後の経緯を話し始め、其処にはイータ小隊とデルタチームがライカンと戦う場面や、葵が撮影した注釈付き画像、ハウンドウルフ各隊員が写した物等が流れ最後は重傷を負いつつも生き延びたイーサン、葵、イヴがマキ、茜、ヨナに安全地帯に運び出される画像で締め括られていた。

そしてクリスは多くの命を弄んだミランダに報いを受けさせると話して煙草をB.Y.と共に蒸し始める。

 

「…イーサン達を守れたとは言え、一体何時まで続くんだ…」

 

『何の事だ?

任務か?』

 

「全てだよ。

俺達が事件を追って3年、BSAAのベイカー邸事件発端の隠蔽を含めたら6年半位経つぞ。

俺達は時間を掛け過ぎた、そのツケがローズ誘拐を奴に果たさせた事だ…」

 

「せやな、だからこそ此処でカタぁ付けんといけへんや。

B.Y.さんもミア・ウィンターズの事を諦めてへんやろ?」

 

クリスが1つ愚痴を溢すとクリスの部下の1人が反応し、それをB.Y.が横から答え1つの事件を追うのに時間を掛け過ぎた事を話す。

其処に茜も加わり故に此処で全てを片付けなければならないと話し、且つ葵達の頼まれ事だったミアの件を未だ諦めてないと聞きB.Y.本人は無言で頷いていた。

そして、それ等を通信で聞いていた全員が同じ思いを抱いていた。

 

『『スクァッド』なら何時でも行けるぜ』

 

『デルタチームもだ、隊長行こうぜ』

 

『オメガ小隊も行ける。

ハウンドウルフアルファ、デルタ1、オメガ1、オメガ17』

 

「了解よ、行きましょうアカネ、クリス、B.Y.」

 

それから通信機から力強くハウンドウルフ隊、デルタチーム、オメガ小隊が出撃可能だと告げられるとヨナの言葉を皮切りにクリス達は車から出る。

すると空から輸送機の音が聞こえそれを見やると、BSAAの機体が村に向かって飛んで行く。

 

「BSAAのお出ましか。

流石早いな」

 

「繋がってたハイゼンベルクが死んだんだ、そりゃ慌てて来るだろうさ、ふん」

 

「任務変更は?」

 

「いや、変更は無しだ。

ミランダを始末し、ローズを救う、ただそれだけだ。

もう失敗は出来ない」

 

「じゃあひと暴れするか、昔みたいにな」

 

クリスはBSAAの対応の早さに皮肉混じりで早いと言うとB.Y.が裏で繋がってたハイゼンベルクが死んだ事で慌てて来たと分析をして毒気吐きながら2人で煙草の火を消していた。

其処にハウンドウルフのスナイパー『アンバーアイズ』、通信兵『ケイナイン』、機関銃を持つ『ロボ』、隊の若手の『ナイトハウル』、女性隊員の『タンドラ』等全員に加えデルタ3〜7、ビリー、カルロスを含めたオメガ小隊も集結し茜達を含め頭を戦闘モードに切り替える。

 

『任務開始‼︎』

 

『了解‼︎』

 

「ケイナイン、BSAAの動向が知りたい、探ってくれ」

 

「了解!

任せな」

 

そして各隊の隊長から任務開始を合図に各隊員が合流しつつ展開し、クリスは事前の打ち合わせ通りにB.Y.、茜、ヨナとフォーマンセルを組み正面突撃し、これまでの調査で漸く突き止めた菌根本体の大体の位置に向け進軍を始める。

その中でクリスはケイナインにBSAAの動向を探らせる任務を与え、それにデルタ5に加えオメガ14、15も加わる。

此れにより勢力図はクリス達ハウンドウルフ+B.Y.達デルタチーム+茜達オメガ小隊対ミランダ対BSAAの三つ巴となりいよいよ以て決戦の火蓋が切られるのであった。




此処までの閲覧ありがとうございました。
今回がアンケート結果による分岐点となり、イーサンは葵が直感で危ないと判断からの心臓や血流にサイコキネシスを掛けて回復薬を掛ける余地を残した結果生存となりました。
しかしイーサン含めイヴ、葵すらも気絶してしまい戦線離脱となりました。
その3人の護衛の為マキも離脱となり先行組は一旦お休みです。
そして合流したオメガ小隊、特に茜とヨナがクリス、未だ動けるB.Y.と共に作戦の最終段階に移り始めつつ動き出します。

次回もよろしくお願い致します、よろしければ感想、指摘をお願い致します。
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