メインの話を止めちゃってすみません。
出来上がって思ったが、なんだこれ?需要はあるのだろうか??
読んで下さる皆さんのおかげでモチベーション維持しております。サンクスです。
これからもよろしくお願いします。
本小説の設定及びキャラはの私オリジナル部はフリー素材です。
ここはグリフィン本社。
多くの人と人形が共に働く財務管理課である。
この職場で一際目立つ儚げな美人が働いている。
向かい合わせに並ぶ机の島の窓側に、島が見える形で机が一つ置いてある。その離れの机の主人であるP38課長代理その人である。
机に座る彼女は端末に送られてくる連絡を確認している。
グリフィンの予算を引き受ける彼女のところにはあらゆる根回しや情報が送られてくるからだ。
(各地区予算配分案について)
(次期システム改修案予算案について)
(◯◯前線基地臨時予算申請書草案)
(I.O.P.社との共同開発予算案について)
(アンティーク品の新商品案内)
などなど。
課長代理は溜息を吐きながら一件一件目を通して行く。
(全く、会社の金だと思って気軽に送ってくるものですわね)
予算関係はどれもこれも自分の都合ばかりが透けて見える。
社の業績や躍進に関する考察が薄すぎる。この程度であればいっそのこと「俺のために金を寄越せ」と言われた方がまだ清々しい。
R地区のどっかのバカ指揮官のように。
(出来の悪い資料ばかりで憂鬱になりそうですわ)
やはりリーダークラスには経営の基礎知識を叩き込まないと話にならない。
少なくとも脳筋な現場の叩き上げには必須だろう。
そんな事を考えている課長代理はいつも通り美人ではあるが、ご機嫌斜めになっている。
微妙な差ではあるが課の人間や人形は皆大体分かっている。
こういう時はあまり近づかない方がいい。
遅らせることができる提出物は遅らせるに限る。それも大体皆分かっている。
しかし、残念ながらどうしても理解できないマヌケも一定数いる。
そういう奴に限って間も悪いもんである。
「課長代理!頼まれた資料、作ってきました〜」
威勢のいい掛け声を上げ、元気だけが取り柄です!的な入社2年目のシンジだった。
ハイライトの薄い目で課長代理がシンジを見つめる。
『拝見しますね』とだけ告げて資料に目を通す課長代理。
・・・・
ふ〜、と溜息を一つついて課長代理からダメですねと告げられるシンジ。
こんな日はチェックも厳しくなるのにあいつはマヌケだな。と課の皆は思っているがシンジには分からないようだ。
いつもより厳しく指摘されるが、シンジも若い男なもんでつい食いさがってしまった。
「課長代理、そうは言いますけど!これでも悪くはないと思うんですよね・・・・」
たいして覚悟も決めずに返した返事は綺麗に地雷を踏み抜くこととなった。
(あ〜あ、やっちまったなアイツ)課の皆の意見が完全に一致した瞬間だった。
課長代理は薄っすらと目を細めてシンジの言葉を正面から叩き潰しにかかるのだった。
・・
・・・
・・・・
約二時間。シンジが釈放されるまでにかかった時間だ。
資料の悪い点、シンジの理屈などを徹底的に論破され、雑な勤務態度などなどに及んだ説教にはぐうの音も出ない。
最後にはげっそりと別人の様になり「すみませんでした。以後気をつけます」くらいの言葉しか言えなくなっていた。
『シンジさん、私が厳しく言うのも貴方に期待しているからです』
『貴方を採用した私が間違っていなかったと仕事で証明して欲しいですわ』
どこか儚げな課長代理に言われ、へこんでいた気持ちも吹っ飛ぶ。やはりシンジは若い男なのだ。
『アスカさん、ちょっとよろしいですか』
「は、はいっ!」
シンジへの説教を聞かないふりして仕事していたアスカが課長代理に急に呼ばれてキョどる。
アスカと呼ばれた女性はシンジの一年先輩で教育担当だった。
他部署への予算教育も行なっており、ナイルを落ちこぼれ扱いした女性教官その人であった。
呼ばれた理由は『教育プログラムの再確認をお願いします』との事。
アスカの行なっているプロジェクトである社内の教育プログラム開発の実験をシンジの教育を通して行なっていたので、うまく回ってないところがあるもしれないとの事で総点検の指示となった。
完全にシンジのとばっちりだった。
・・
・・・
・・・・
シンジはアスカに連れられてリフレッシュエリアに来ていた。
『ちょっとシンジ。頼むわよ。あのタイミングで課長代理へ行くのは無しでしょ』
呆れ顔でやれやれとのポーズをするアスカ。
「いやでもアスカさん、、」シンジが反論するが、
『それもだよ。いやでも、じゃないよ。課長代理の地雷でしょ。それ』『いい加減覚えなよ』
アスカは完全に呆れ顔だが、シンジも納得はしていない様子。
「分かりましたよ。空気読めるように頑張りますよ」
何を言ってもダメなのだろう。シンジが諦めて折れる。
アスカも面倒のかかるしょうがない奴だと思い、シンジに慰めのジュースを奢ってやる。
その後は二人で軽く雑談を交わしていた。
・・・・・
「課長代理って、誰かと
シンジがなんとなくアスカに聞く。
『はあ?聞いた事ないけど。ただ多くの人が指輪を渡そうとして散っていったって聞いてはいるけど』
『重役の誰かのコレなんだろうってウワサだけどね』
アスカは左手の小指を立てて振る。愛人を意味しているのだろう。
「そうなんですか?・・・課長代理、美人で仕事が出来て大人で、すごく魅力的な女性ですよね」
シンジは考えこみながら話す。
『そう?女の私には分からないけどね。ま、どのみちシンジじゃ無理だから諦めときなさい』
なんすかそれ。と返して話は終わったのだった。
・・
・・・
・・・・
ある水曜日のこと、シンジはたまたま退社時に課長代理と同じエレベーターになった。
『・・・・・』
「・・・・」
話づらかったけど、思い切って声をかけてみることにした。
『あの、課長代理。よかったら一緒に晩飯食いに行きませんか?』
いきなり飯の誘いもどうかと思うが、ダメ元で勢いに任せようと思った。
「今日は予定がありますので無理です」
にべもなく課長代理は答える。
『そう・・・ですか・・・』
シンジはアスカから聞いた重役の愛人だという話を思い出していた。あっさり断られたんだ、本当にそうなのかもと思い始めていた。
(愛人ならしょうがないよな)
そのシンジの回答を聞いて、課長代理はチラリとシンジを見る。
(何か勘違いしていません?)P38は何か引っかかるのでさらに返事を返すこととした。
「今日は、ですよ。金曜なら空いていますがどうですか」
シンジの方を向くわけでもなく淡々と伝える。
『え?どう言うことですか?大丈夫って聞こえたんですけど』
課長代理の回答が空耳の勘違いかと思ってシンジは聞き返す。
「だから、金曜なら大丈夫です。定時後に行きますか?お店はお任せします」
ハイライトの薄い目で続けて淡々と答える課長代理。
ポジティブなのかネガティブなのかよく分からんのでシンジも少し困るが、成功には違いない。
『やった〜分かりました。行きましょう!店はどんなところがいいですか』
シンジは顔をパーっと明るくする。
「シンジさんの普段使いのお店で構いませんわ」「ではまた明日。お疲れ様」
最後に退社の挨拶を交えてエレベーターを降りて行く課長代理。
(やった!課長代理を飯に誘えたよ。二人だけで一緒行ってくれるってよ。奇跡だろこれ)
『イヤッッホォォォオオォオウ』
(金曜日が楽しみだぜーーー)
エレベーターホールで声を荒げる。居合わせた人や立哨の戦術人形にギョッとされるがお構い無しだ。
こんなことでテンションマックス、やる気があふれる単純な20代の男子なのであった。
シンジとアスカ、
某世紀末アニメから名前だけ拝借しました。
性格や設定は全く異なりますので悪しからず。