エクスなんとかさんのリハビリ先にえらばれたようです。
スケアクロウさんのお断りを受けてですね。
なんかちょっと鬱回になってます。
よければこの後にエクスさん視点の攻略も書こうかなと思っています。
需要があるか分かりませんが(笑)
SPEC様の作中でご紹介を受けてUAがどっと増えてビックリです。
読者の皆様が来てくれることをモチベーションにしております。
応援ありがとうございます。
ヘタらないように頑張ります。
第一小隊長の92式からの報告を受けてナイルは本社のヘリアントスに連絡を入れ、増援を依頼していた。
本社もR-14基地への襲撃は想定外だったらしく、急ぎ準備するとの事だ。
一方その頃、R-14基地調査に切り替えた第一小隊とウェルロッド達は、基地から500mほど離れた丘にヘリを着陸させ、準備を行っていた。
92式はR-14基地のマップを全員と共有する。
『ウェルロッドとアストラ、スカウトはここで基地外部の敵の確認と私たちのバックアップをしてください』
『増援が確認された場合、基地内部で待ち伏せを受けた場合は即撤収します。』
『合流ポイントはーーーー』と手早く決めていく。
ウェルロッドも特に異論は無い
偵察ドローンまで持って来なかったのは悔やまれる。詳細は不明も、基地屋外に鉄血の姿は見られなかった。
とにかくやるしかない。
『では作戦開始しましょう』
・・・・・
第一小隊はR-15基地まで少しずつ進行する。地雷などの危険物を警戒しているためである。
が、特に何もなく基地正面に到着する。
92式は発光信号で突入する旨の合図をウェルロッドへ送る。
ウェルロッドは「了解」の無線応答のみ返信を打つ。
・・・・・
門から基地敷地を確認すると、塀内側の広場に鉄血兵の残骸が転がっていた。
R-14側が強く抵抗したのであろう。20体程度は倒れている。
そっと近づき確認するが、どれも射殺されている。
傷痕の数や口径から、ARやSMGと言ったフルオートの銃で撃たれていた。
感じからして阻止は叶ったように見える。
(敵の数が少ないわね。倒れている位置から察するに、これなら阻止は出来ているように見えるわ。でも基地の玄関は・・・・)
視線を向けるその先の玄関は派手に破壊されている。
(どういうことかしら・・・)
玄関は内部に敵が待ち構えていた場合クロスファイアを受ける恐れがあるため、基地を回り込み勝手口からの侵入を試みる。
・・・・
勝手口は破壊されては居なかった。ロックの電源が落ちている為、人形からI.O.P.の有線規格で接続しロックに電力を供給する。
指揮官が本社から入手した緊急開錠コードを入力する。
「なんか様子が変だよね。敵の気配も味方の気配もない?」56-1式が疑問に思う。
「まだ分からないんじゃない?救助に来た奴らを皆殺しにするために中に潜んでるとかね」とイングラムが返す。
『イングラムの言う通り、待ち伏せが危険です』
『ここからだと、宿舎、メンテナンスルーム、司令室の順に全員でクリアリングしていきます』
『CQBになりますので、SMGの二人を先頭にHGの私で進みます。ARの二人は後方警戒とバックアップで行きます』
小隊長の92式は務めて冷静に指示する。
「「了解」」
第一小隊の練度は確実に上がっていた。
・・
・・・
・・・・
ドアを開けるとともにSMGの二人が飛び込みクリアリングする。
「・・・」
「ここも居ないわね・・・」PPS-43が呟く。
綺麗に整えられた少女趣味の部屋。主人達が出て行ったきり帰っていないのだろう。
綺麗な事が逆に寂しさを表している。
『次に行きましょう』92式が感情を込めずに呟く。
結局、宿舎には味方も敵も居なかった。
何処かに隠れているのだろうか?
無事ならいいが、可能性は・・・・
誰も思っていることは口に出せなかった。
・・・・
宿舎を後にしてメンテナンスルームに向かう。
「ストップ。倒れている者がいる。皆さん警戒して下さいな」イングラムが告げる。
周囲を警戒して近づくが、倒れている者は鉄血兵だった。よく見るとこの先ポツポツと倒れている。
『こんなところまで侵入されているなんて・・・』92式の顔がネガティヴに変わる。
メンテナンスルームに近づくほど鉄血兵の死体が多くなる。一体ずつ死亡を確認するが確かに死んでいる。激しい戦闘があったのだろう。
一歩一歩進み、メンテナンスルームの前に着くが、そこは凄惨を極めていた。
メンテナンスルームの前は鉄血兵の死体の山と擬似体液の海。
メンテナンスルームに入ると斃れているI.O.P.の人形2体と破壊された修復装置。修復装置内には3体のI.O.P.の人形の死体があった。
92式が壁を思いっきり叩き『くそっ』と強く言葉を吐く。
状況から、修復中の3人を守るため二人で命をかけて戦ったのだろう。
しかし死守の希望叶わず斃れて、身動きのできない味方も装置とともに破壊されてしまった。そんなところだろう。
斃れている人形の無念さが滲む見開いた目を閉じてやる。
『・・・・』
先日の
『司令室に向かいます』
『気持ちをリセットして丁寧にクリアリングしていきましょう』
92式の指示に気負いは感じられなかった。
・・
・・・
・・・・
司令室周辺は異様であった。
建物の壁は銃弾の痕跡だけでなく、刃物か爪のような凶器による擦過痕が至る所についている。
まるで正体不明の大型獣が無差別に暴れたような。そんな雰囲気である。
また、爆発物が使われた破損も見られた。
鉄血兵の死体は銃創だが、I.O.P.戦術人形の死体は刃物による切断、体幹骨格や頭部の圧壊など異様なものであった。
・・・・
「隊長、生存者!生存者がいるわ」PPS-43が駆け出す。
両腕を切り落とされた戦術人形、M1911が腹を鉄パイプで突き刺され壁に縫い付けられていた。
「今助けるわ」とPPSが近づくが、92式が違和感を感じる。(なんでしょうか?)
はっとした92式が、「PPS、引いて」と声を発する。
一呼吸置いてPPS-43が引くが、一瞬遅かった。PPS-43の右手首にM1911が噛み付いた!
「うっ・・・」M1911の
56-1式が異様な状況を認識して、間を置かずPPS-43の上腕の肩関節からすぐ下を7.62mmライフル弾で撃ち抜く。
上腕骨格を綺麗に撃ち抜き腕が切断される。しかしこの判断はファインプレーだった。
M1911が咥えているPPS-43の腕の血管が全体的に浮き出で波打つ。そして切り離された腕の指がユラユラと蠢き始める。
「な、なにあれ・・・」誰かが呟くが誰も答えを出せない。
『感染症・・・・』電子的なウイルスによる感染症と思われるが、みたことも聞いたこともない症状である。
「くっ」とPPS-43が呟き、右上腕を肩関節からパージする。念のため自己診断を回すが異常なし。
万が一の傷口からのウイルス侵入を防ぐため、関節からのパージを優先する。
「隊長、万が一の感染を考えて機能停止します。再起動不能処置はお願いします」
92式はうなずき、機能停止したPPS-43の処置を行う。
壁に貼り付けられたM1911が咥えていた腕をぼとりと落とすと共に狂ったように笑いだす。本当に狂っているのだろう。
「あは♪あははははははははは♪」
「ぐ、ぐりふいんのにんぎよう、にんぎようころす」
「しきかんもころすころすころすころす」
「にんげんみなころすころすころす・・・は、やく、にげ、ころすころす。ころす♪」
「ころすころす・・・ころ、ころして、おね、がい・・・ころすころすころす〜〜♪」
叫び続ける人形は顔だけでなく服が肌けた箇所の血管が浮き出で波打っている。
体の中に侵入した異物が体内を駆け巡っているのか。
目は血走り、可愛らしかった青い瞳は真っ赤に変わっている。が目からは涙を流している。
わずかながらメンタルが生き残っているのだろう。
仲間を思う気持ちが短い言葉となって漏れる。
「クソッ」と56-1式が頭部にアサルトライフルをエイミングするが92式が止める。
『殺してはダメ。彼女の為にも未来へ向けて活かすのが正しいわ』
『生捕にする。この基地の倉庫から感染症防護服と首輪を探してきて』
56-1式とFNCが探しに行く。幸い倉庫は通り道でクリアリング済みだった。
・・・・・
防護服も首輪もすぐに見つかり、隊員達が防護服を着込む。
そして、落ちていた鉄パイプを猿ぐつわのように口に咥えさせた隙に92式が首輪を装置する。
しかし、セーフモードへの移行は不可能だったので、首輪による強制シャットダウンを行いやっと停止した。
(くそ。鉄血はなんて危険で残酷なウイルスを作ったのかしら)
防護服を脱ぎ
M1911は回収部隊の到着まで放置する。
さて、いよいよ司令室の中だ・・・結果はもう想像できた。
・・・・
司令室の中は爆発物が使われて損壊が見られたが、殆どの兵の死因は刃物による斬殺だった。最後の最後まで抵抗したのだろう。
副官のリー・エンフィールドは四肢が切り刻まれていた事から拷問を受けたのだろう。最後は頭部を圧壊され死亡していた。彼女の特徴的な服から彼女であることを特定できた。
そしてアクセル指揮官は・・・腹部を大きく切り裂かれ傷ついた内臓が漏れ出ている。恐らく長時間苦しんで死ぬように即死は意図的に避けられたのだろう。
「「・・・・・」」誰も何も言えなかった。ほんの数日前の自分たちは助かったが、本当に紙一重だった事をつくづく感じさせられた。
そして、負けた時のIFをまじまじと見せつけられているのだ。
・・・・・
基地の通信装置はギリギリ生きていた。
92式はナイル指揮官に通信を送り現状報告を行うと同時に、本社との三者通話を開始する。常時通話をするだけでも基地の状況の報告となるからだ。
機能停止したPPS-43以外の三人は基地内のクリアリングを継続する。結果的に基地内には鉄血兵は居なかったことが分かった。
・・・・
最終的には大きな戦闘もなく本社の部隊に引き継いだが、決して他人事ではない敗北の現実を植え付けられたのだった。
第一小隊のPPS-43は未知の感染症に冒されている可能性ありと判断され、M1911同様にI.O.P.の研究所に移送されて精密検査を受けることとなった。
他の四人は作戦成功として帰任することとなったが、想定外の任務の疲れだけでなく落とされた仲間の基地の惨状に当てられ成功を喜ぶ気にもなれない。
刃物を使う鉄血、恐らくはハイエンドだろう敵は必ず自分たちが壊す。R-14の弔い合戦を心に誓う92式だった。
アクセル指揮官・・・・
ナイルの良き理解者だったのにやられてもうた。
まさか、R-15のスケアクロウの裏でやられてるとは思わなんだ。
ナイルも本社もR-13も、R-14への襲撃はノーマークでした。
ちょっとこのあとどうしようか悩み中です。