中年指揮官と零細基地の日常   作:へなころ

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SPEC様の作品である「S10地区司令基地作戦記録」の設定をお借りしております。
↓URL貼ります
https://syosetu.org/?mode=ss_detail&nid=186365

グリフィンの結果が出せていない指揮官が呼ばれる通称『反省会』
ナイルさんも呼ばれたようです。
はてさてどうなることやら。
長さ的に三話ほどになりそうです。


48.反省会

とあるグリフィンの施設にヘリが降り立つ。

到着したヘリから降りてきたのは、ナイル指揮官とサブリナであった。

二人は海外旅行にでも行くようなトランクを引いている。どうやら宿泊出張の様子である。

 

「指揮官、長かったねー」

 

とサブリナが話すが、一言で言えば飽きた。と言う事らしい。

初めは指揮官と二人きりでルンルン気分だったけど、流石に3時間も乗っていると話すこともなくなる。

指揮官は指揮官用のタブレットで仕事を始めるしで完全に手持ち無沙汰。

最後はヨダレを垂らして睡眠(記憶データの整理)までしていた。その姿を見るに記憶()の中で大食い大会でもしてたのかもしれない。

そんなサブリナを見て指揮官がニヤける。

 

『今日のサボりは見なかった事にしといてやる。貸し1な』

 

「だって〜。指揮官が相手してくれないんだもん!」

 

と口を尖らせてサブリナがぶーぶー言い出す。

まあ、いつもどおりの指揮官とのやり取りだった。

 

『ほら。次のヘリが来るからさっさと行くぞ』

 

とサブリナに移動の催促をする。

よく見ると空には幾つかのヘリが見える。施設の数カ所のヘリポートに着陸しては搭乗者を下ろして飛び立っていく。

今日はこの施設に多くの人が集まってきているようだ。

 

「は〜い!」と言ってサブリナはトランクを引いていない方の腕を指揮官の腕と絡ませる。

 

もちろん指揮官の腕をそのたわわな双丘へと押し付ける事を忘れない。

今日は指揮官との泊まりのデートだしね!楽しまなくちゃ。

 

『全く・・・遊びじゃなくて出張なんだぞ!仕事だってことを忘れるなよ』

 

額に皺を作って注意するがサブリナはどこ吹く風だ。

 

「うん、ダイジョーブダイジョーブ」

 

和かに返してくるが全く大丈夫な気がしない。

到着早々額に手を当ててため息を吐くナイルだった。

 

 

・・・

・・・・

・・・・・

 

数日前にローズマリー上級指揮官から指示があった。

 

「ナイル指揮官、その日は空いているか?・・・・そうか空いているか。よかった。」

「なにかあるのかって?ああ、グリフィンの"キャリア開発"の研修よ。急だけど貴方も参加するように」

 

との事だった。

 

ローズマリー上級指揮官は我がR-15前線基地を管轄する上級指揮官だ。当然、上官であり命令は絶対である。

先日の表敬訪問という名のパワハラ会(本人には言えない)の後からほぼ毎日のように連絡があり、細かい指導含めて気にかけてくれている。

 

『キャリア・・・開発?』

 

ナイルはちょっと考えて一つの答えを出す。

 

『あー、噂の"反省会"ってやつですか』

 

マジか〜。俺はやっぱりそっち系か。ちょっと、いや大分落ち込むナイル。

その言葉を聞いて、ローズマリーは見下すように鋭く睨む。

ロリ体型で身長が低いから気持ちローアングルのカメラワークは低身長を多少でも誤魔化したいのだろうことが透けて見える。

 

「反省会ではない!キャリア開発だ!」

「ネガティヴに捕らえずに行ってきなさい」

 

ナイルの態度を見てご機嫌斜めになりつつ高圧的に指示をする。

態度の悪い部下が少しでもまともになるように、との思惑だがナイルは乗り気じゃ無いようだった。

ローズマリーにしてはそこが尚更気に入らない。黙って行け、勉強しろ、である。

 

そんなこと言われても反省会だぜ反省会。

どう考えても懲罰的対応じゃない。行きたかねーやい。・・・口には出せないけど。

空いてねーって言えばよかったよ。全く。

 

『了解しました。しかし本当に急ですね』

 

「うむ、今回は貴官は対象じゃなかったが私からの推薦でねじ込んだ」

 

は?あんた、何してくれてんの?余計なことすんなよ。マジで。

もちろん口には出せないので心の中に留める。

 

「ん?なんだその反抗的な目は!」

なにかを感じたローズマリーからジロリと睨まれる。

 

やべ!心の奥の想いが顔に滲み出てた。

いかんいかん、ポーカーフェイスポーカーフェイス・・・・

 

『いえ・・・反抗的ではありません』

 

思わず意味のわからない返答をしてしまうナイル

それに対してジト目で見てくるローズマリー。

 

「本社から研修の講評は貰っとくからな。私の部下である以上キチンとこなせ」

「結果次第では特別講義を追加でしてやろう」

 

やはりローアングルのカメラワークワークを見下ろす形で嗜虐的な目になる。

うん。そのアングルやめた方がいいよ。絵面が良くないと思う。(やはり本人には言えない)

 

『はっ!頑張ってまいります』

 

話が終わらなさそうで面倒くさかったので適当に返事をしとく。

 

「連絡だが、フル装備の人形一名は付けろ。指揮官はいつもの戦闘時の装備を用意せよ。とのことだ」

「忘れるなよ」

 

『装備?反省会ですよね?』

 

打ち合わせなのに装備?意味がわからんので聞き返す。

護衛として人形がつくのは分かるがフル装備指定は謎だ。

 

「過去に、鉄血の襲撃を受けたことがあるらしく、念のためとの事だ」

 

は?マジかよ。秘密の会合で襲撃受けるとかグリフィン大丈夫か?

懲罰研修の上に敵襲で命まで狙われるなんて益々行きたくなくなったよ。

マジで行かなきゃダメ?

 

「グダグダボヤいてないで諦めて行きなさい!」

ローズマリーはプンスカ怒って通信を一方的に切ってしまった。

(あーあ、これは行かんきゃダメかぁ。はぁ〜〜〜)

 

・・・・・・・

と言うのが先日の上官とのやり取りだった。

 

ーーーー(かくかくしかじか)で研修へ行く事になった。ついては、一人連れていく事になるが・・・』

 

と言ったところで、G36Cが前のめりになって立候補する。

 

「指揮官様、私が行きますわ」

 

う~ん。基地を空けるからな、副官も同時にいないのは、ねえ。

 

『いや、副官も同時にいなくなるのは不味いだろ』

『G36Cは残って、有事の際はローズマリー指揮官とコンタクトをとりながら対応してくれ。同じ理由でウェルロッドとエル、92式も頼む』

 

G36Cは残念そうだが、渋々ながら了解してくれた。他の三名も行きたそうだったが、まあ大人ので問題なく了解してくれた。

 

さて、どうするか…と考えていたら、

 

「はいは~い。私が行きまーす」

 

とサブリナが立候補する。

(サブリナか。うーんサブリナ?大丈夫か?不安だ。)

(まあ一泊の研修だもんな。大丈夫だろう)

(一回連れていけば、しばらく放置でも文句もでないだろうしな。)

 

『わかった。ではサブリナで頼む』

 

「はーい」

 

ニッコニコの笑顔で返事が帰ってくるが、やはり不安だ。研修だからダメな要素はないはずだが、何か不安だ。

まあ、大丈夫だろう。ダイジョーブダイジョーブ。

 

 

この時の嫌な予感が、まさか的中するとは思わないナイルであった。




ローズマリー上級指揮官からの指令により行く羽目になりましたね。
相方はなんと問題児のサブリナ。
といっても一応真面目系でやる予定です。
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