中年指揮官と零細基地の日常   作:へなころ

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初代小隊紹介です。
ゲーム画面から陣形をキャプチャしてみました。

第一小隊
【挿絵表示】

HG:92式(隊長)
SMG:イングラム
SMG:PPS-42
AR:56-1式
AR:FNC


第二小隊
【挿絵表示】

MG:LWMMG(隊長)
MG:62式
SG:サブリナ(SPAS-12)
HG:アストラ
RF:スカウト

バフの位置と効果があまりよくないのはご愛敬で。(笑)


6.最終訓練その2(初代小隊紹介あり)

『第一小隊、制圧目標は200m先だ』

『状況を報告せよ」

 

「こちら92式、制圧目標を視認しました。」

視認された制圧目標を示す黄色い旗の周りに、鹵獲された鉄血兵がうろついている。

巡回モードに設定され、フラッグの周りをランダムに周回しているだけのようだ。

「敵守備勢力はプラウラー10、リッパー10。以上」

索敵能力に優れるHG戦術人形の機能を使った探索結果からも、目前の敵以外は見当たらない。

 

『第二小隊、制圧目標の周辺の状況はどうか』

「こちら、隊長のエル。制圧目標周辺に敵増援は認められない」

第二小隊は第一小隊のバックアップとして待機させる。

 

了解了解。ならサクッと目標制圧しちゃいましょう!

『第一小隊、予定通り攻撃開始せよ』

『第二小隊は継続して警戒。敵が現れた場合は即排除せよ」

 

・・・・

ナイルから攻撃開始の指示を受けた小隊長の92式は、一斉攻撃開始の号令をかける。

「手筈通り攻撃の準備を。・・・攻撃開始」

 

先陣を切ったのは、前衛のイングラムだ。

「さぁて、皆殺しの準備をしましょうか。」

スモークグレネードを敵正面に投擲後、直ぐに破裂し敵の視界を奪う。

ローモデルの鉄血兵は突然の発煙に対してエラーが発生し、直ぐに対処出来ない。

そこへ同じく前衛のPPS-43がHEグレネードを投げ込む。

「あんたたちに、チャンスなんてやらないからね!」

敵陣中央に投擲されたHEは派手な音をたて破裂し暴力的な衝撃波と破片をまき散らす。たまらず敵の半数弱が破壊される。

固定標的と化した残りの敵をARとSMGの射撃により制圧する。綺麗に敵に集弾する十分な訓練が伺える射撃だった。

ただの一度も反撃を受けない完封勝利。

 

「指揮官、目標制圧しました。」

『確認した。第一小隊、第二小隊共に帰還せよ』

「「了解」」

 

・・・・・

「見事だ。ルース指揮官。」

背後からヘリアントス上級代行官の声がかかる。

周りの採点員も、パーフェクトですね。と声を発している。

『元軍人ですからね。出来て当たり前の部類だと思いますよ。』

「しかし、パーフェクトは少ないものだ。多くは多少の反撃を受けるし、酷いと死傷人形がでることもあるからな」

(死傷って・・・そんなの指揮官にして大丈夫か?そんな指揮官と共同作戦なんて嫌だぞ・・・)

逆に不安になる発言は聞き流す事にした。

「練度も非常に素晴らしい」

「配属に何ら問題ない。予定通り、明日配属先へ移動せよ」

 

・・・・・

「第一小隊戻りました。今回もミスはありません」

「第二小隊、帰りました」

92式とエルから完了報告を受ける。

 

『お前たち、よくやった。』

『明日、予定通り前線基地へ配属となった。今日中に準備し明日0800に第一ヘリポート集合だ。朝食を各自済ませておく事』

『では解散』

「「はっ」」皆綺麗な敬礼をして解散する。

 

・・・・

思えばこの10日間、色々あったけど、皆立派になったな。人間では考えられない成長速度だよ。

軍の新兵はゆう超えて正規兵以上の練度になっていると思う。

やりがいのある職場だよ。ほんと。

 

 

鍛錬に励んだ結果、結局コアは30個では全然足りなくなっちゃったんだよね。

最終計測で皆レベル30超えちゃってね。

この前無断で使った30個は超特例で再度もらえたけど、さらに特別に10個追加でもらえた。

それで全員のダミーを一体ずつ作っておいた。流石に二体目分まではもらえなかった。

美人上司の話だと、一般的にはダミー1つ持てるかどうかの育成になるらしい。つまりレベル10に届くかどうか。コア30で充分足りたんだとさ。

それはそれでどうなのか。と思うよ。うちくらいが普通だろ?

大丈夫なのか、この会社。人間に問題があるんじゃないの?ジャスティンの野郎みたいに!

 

 

あと、射撃訓練時に色々あった。日課の訓練を行っていたんだが・・・

・・・

タタタン、タタタン、「モグモグ」、タタタン、タタタン、「モグモグ」、、、

FNCのやつがチョコ齧りながら射撃訓練を始めやがったのよ。

左右のレーンの人形もびっくり。射撃中にチラチラ見てるしで、明らかに異質な空間が出来ていたわけだ。

流石にそれはあかんので、やめるように指示したんだけど、「指揮官、チョコ美味しいよ」とか言って続けたのよ。

これはマジであかん。激怒ですよ。説教ですよ。

 

FNCに射撃を中止させて『命令無視は重罪だぞ。覚悟しているんだろうな』と告げる。

FNCは命令無視の認識が無かったのか、青い顔をして震え出す。

人形は規約を完全に理解している。命令無視は義体及びメンタルモデルを完全に破壊消去され処分されることを。言わば人形における死刑だ。

「だって・・・指揮官の冗談かと思って・・・」震えながら声を出す。

『お前の電脳はそう理解したのかも知れんが、俺はやめろと命令した。お前はやめなかった。それが事実だ』

「・・・・」事の深刻さを理解したのか、FNCからは以降の言葉が出ない。言い訳できない現状に指揮官の次の出方を待っている。まな板の鯉、とも言える状況なのだろう。

ナイルから言葉を告げられる。

『歯を食いしばって足を広げろ。そして目を瞑れ』

次に起こる事を理解して、黙って従う。

俺は、ゴッっと思いっきりゲンコを落としてやる

 

「・・・う、うっ・・・うわぁ〜ん」

「指揮官がぶったぁ〜〜」

FNCは盛大に泣き出した。恐らく突然の命令無視指摘とゲンコで済んだ事、指揮官からの初めての制裁により、メンタルモデルに大量のエラーが出た影響だろう。

周りの人形達も射撃を中止し事の成り行きを見守っている。

(まったく、しょうがないな)ヘッドセットマイクをオープンにして全隊員へ繋げる。

 

『FNC、命令違反の重大さは分かるな。罰則ではなく結果だ。自分だけでなく皆が死ぬ事になる』

『命令か判断がつかない時は命令か確認をすること』

「うん…分かった」

『なら、多くは言わん。それは終わり』

『もう一つは、訓練に対する集中だ。お前はチョコを味わうことにリソースを振り分けていただろう』

『訓練の時は訓練に全リソースを集中しろ。おやつの時はおやつに集中しろ。でないとチョコにも失礼だろうよ』

『まあ、なんだ仕事も遊びも切り替えて集中しよう。って事だ』

 

「うん・・・」

ちょっとしょんぼりした顔でFNCはうなずく。

(なんだよ、軍隊だとクソ生意気なガキ野郎相手だから気にしないが、可愛い女の子だとペース狂うな)

(しょうがねえな、アメも与えとくか・・・)

『分かってくれてよかった。FNCが成長したらチョコでお祝いするよ』

「指揮官本当に!やった〜!」

泣き顔が瞬時に笑顔に変わり、飛び上がって大喜びするFNC。

(え??そこまで喜ぶの??意味がわからん・・・。チョコだよただのチョコ。このグリフィン配給のチョコ危ないお薬とか入ってんじゃねーのか?)

とか唖然としながら考えていたら、想定外のところからラッシュを受ける。

 

「ちょっと指揮官、FNCちゃんだけズルい!」

「私も欲しいんだけど!」

「指揮官、私も・・・ご褒美は、チョコレートがいいなぁ。」

射台を離れて、56-1式、サブリナ、アストラの3名が詰め寄ってくる。

真顔で、超真剣な眼差しで迫る3人に指揮官もたじろぐ。

(いや、マジでなんなんだよ。え?。お菓子だろ、ただのお菓子だろ?マジで電子ドラッグでも入ってんのか?)

 

顔が引きつっているナイルに、なお詰め寄る3名。

それに呼応する様に多くが射撃そっちのけでギャーギャーワーワー騒ぎ始める。しっちゃかめっちゃかである。

 

『分かった分かった。ではこうしよう。今回の研修では皆成長している』

『なんで、配属したら配属記念パーティーを開こう。引っ越し直ぐは本社から防衛部隊が着くと聞いている。全員参加のパーティーが開けるだろう。それでどうか?』

 

それを聞いて皆、大喜びだ。エルとか92式、PPS-43、G36Cは静かなタイプなので反応は大きくないが、嫌では無さそうだ。

しかし、この4名が懸念を示す。物資の余裕が無いのでは?と。

『ふむ、皆頑張ってくれているから、俺が奢ろう』

 

サブリナが手を挙げて発言する。

「幹事やりまーす」『いいぞ、任せた』

「指揮官、()()()()()()()()()」『おう!男に二言は無い。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

()()()()もやっていいかな?」『おう!()()()()()()()()()()()()()()()()()

わいのわいの皆で盛り上がっている。

 

『はい、今は訓練の時間だぞ。パーティーの話は後でやれ』

それぞれ射台に戻り、何事も無かったように訓練を再開する。

 

全く、この職場に来るまで全くわからなかったが、女性戦術人形もいいもんだな。

軍隊だと男ばっかりで殺伐としているからな。やはり若い子が多いと活気が出るな。俺もおっさんになったもんだ。

 

というのが、研修の一幕であった。

 

 

 

しかし、まさかこの時のナイルの口約束が、後々自身を地獄に突き落とす事になるとは、思ってもいなかった。

 

・・・

・・・・

・・・・・

 

最終研修の翌日、ヘリで所属基地に向かう。

所属基地は「R-15地区前線基地」だ。グリフィン進出のために新たに作られた基地である。

R地区は比較的安定しているがあの有名な激戦地のS地区に隣接している為、突発的に大規模な戦闘になったりする。そういう意味では比較的危険ではある。

通常新卒はこのような地には配備されないんだけど、キャリア組は別なんだとさ。厳しい世の中だ。

 

3台のヘリに分乗して基地を目指す、ヘリは速いので本社から一時間弱だ。

俺のヘリは副官のG36Cと第一小隊長の92式、第二小隊長のエルの4名。便宜的ではあるが我が基地の幹部陣だ。

(ちょうどいい。簡単なミーティングしとくか)

『聞いてくれ。今後の基地運営について簡単に話をしておきたい』

皆大人な戦術人形だから、静かに聞く。

『第一小隊、第二小隊の人員と隊長は訓練通り行く。副官はG36Cにやってもらう』

『あと、92式とエルには副官代行とG36Cへの相談役を頼む』

「配属は了解しました。副官代行と相談役の狙いを教えて下さい」と92式が質問をする。G36Cも同様に聞きたいようだ。

『うん、代行についてはそのままだ。副官には指揮官代行権があるから、作戦中に司令部壊滅時は権限を用いて退却しろ。特別な指示がない限りは退却だ』

司令部壊滅との強い言葉に、92式達の眉が動くが、内容は理解したようだ。

「司令部安否不明の場合は臨機応変に対応しますが、よろしいですか」

『ああ、任せる』

『相談役の件は、G36Cの副官経験不足へのフォローもあるが、君たちの節約能力に大いに期待しているところだ』

それを聞いて、エルと92式は笑い出す。

「分かりました。厳しく管理します」両名はやる気満々のようだ。よかった。

 

・・

・・・

・・・・

そんなこんなでR-15基地につきました。

3台のヘリから全員降りると、本社基地所属の多目的活動隊のクリスティーナ指揮官が待っていた。

多目的活動隊は、基地の建築、運営準備、新基地立ち上げまでの守備を受け持つ隊である。

簡単な挨拶を済ませて基地の各施設を案内される。その後戦術人形は宿舎へ、俺とG36Cは司令室で説明と引き継ぎ打ち合わせを行う。

配属記念パーティーを開催する件も伝えたが、特に問題なし。

「ナイル指揮官の噂は色々聞いております。人形達にモテる指揮官になってくださいね。」だって。

誰から何を聞いているんだよ!まったく!

 

多目的活動隊は一週間ほど滞在するので、その間に荷物の整理や業務習熟のプランを立てる。

配属記念パーティーは6日目の夜と決めた。

サブリナにも伝えたけど、「大丈夫。頑張って準備間に合わせるよ」とのことだった。

 

『うん。これからこの基地で新しい生活が始まる。頑張ろう!」

 




やっとこさの前線基地配属です。
日常の話ができるかどうか・・・

乞うご期待ということで。(笑)
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