中年指揮官と零細基地の日常   作:へなころ

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アップ遅れちった〜。すんません。
いやいや、祝日が二日あったので二日とも仲間に誘われて釣りに行っちゃいました。

完全ネタ切れであまり筆が進まないと言うのもありますが、アンケートを行いたいと思います。
気軽にパパッと選択いただければ助かります。結果は参考にさせていただきます。
よろしくお願いいたします。



57.サブリナ再び

ナイルとG36C、サブリナを乗せたヘリは順調に飛行を続けていた。

天気も良く窓からの景色も良い。と言っても眼下に広がる雄大な自然を見るだけでなのですぐに飽きる事となるが。

サブリナもそんな一人で、思いっきり姿勢を崩して記憶の整理(爆睡)に勤しんでいる。やはりヨダレを垂らすのは忘れていない。

向かい合わせの座席、対面の長椅子にG36Cと共に座っている。いや、サブリナは半分寝た姿勢なので座っていたが正しいか。

 

(全く、コイツは・・・)

(しかし、こう見るとオッサンくせーなwww)

だらしない部下を見て思わずにやけてしまう。

 

「指揮官様?何が面白いのですか?」

無表情で軽く首を傾げながら聞いてきたのは横の人形のだらけた睡眠により迷惑を受けているG36Cだ。

無表情なところを見ると俺の態度を不審に思い機嫌が悪いのだろう。

 

(何が面白いか説明しても恐らく納得しないだろう)回答を間違えるわけにはいかない。

『うん?ああ、いつものサブリナと居眠りしているサブリナのギャップがね』

『G36C、そこだと窮屈だろ?こっちの隣に座りなよ』

よしよし、完璧やろ?と思ったが甘かった。

 

「指揮官様!よろしいのですね!?」

G36Cはするりとナイルの横に滑り込むと同時にナイルにしなだれる。

 

『え?いや、え?』(それはダメだろ?絶対)

「指揮官様!我慢しなくていいのですよ」

草食獣の首に食い付き体に爪を食い込ませた肉食獣の如く、獲物を逃すつもりはないらしい。

G36Cはその瑞々しい唇をナイルに近づけ、キスをする気らしい。

 

(あかん、ここでキスをしたら"合意"になってしまう)

(俺だって男だ。一線を超えたらブレーキは効かなくなるだろう)

 

『G36C、ダメだ。これ以上は。やめてくれ』

 

ナイルの言葉、いや命令により近づいてきた唇が止まる。

(よし!止まった。助かったか?)

 

しかし、その唇がナイルの耳元で囁く。

「大丈夫ですよ!指揮官様!指揮官様の全てを受け止めて差し上げますわ」

「誓約の証などなくとも・・・これはその約束の、契約のキスですわ・・・」

 

『だ、ダメだ』

ここでキスをしたら色々終わる。あかん。

と思いつつも、流されてG36Cに溺れてしまったら楽になるのかもと言った気持ちも僅かに湧いてくる。

(麻薬に溺れる人間はこんな気持ちなのだろうか。しかしダメだ。止まってくれG36C)

 

 

 

「副官さん?何をやっているのかな?かな?」

「指揮官は"やめろ"と命じているのに止まらないのかな?」

「命令を聞けない壊れた人形は廃棄処分にしないとダメだよね」

はっきりとした声が聞こえる大元を見ると、さっきまで爆睡していたサブリナが目を覚ましていた。

瞳を真っ赤に輝かせている。

いつも止まらないお前が言うか?とも思うが、今としてはナイス対応だ。

 

「ふふふっ、サブリナさん。()()ですわ」

(いやお前、これは冗談じゃないだろ)

(まあ、飛行中のヘリの中だから止まってくれてよかった。大暴れで墜落して死にたくはないからな)

 

『サブリナが起きたから、G36Cはあっちの席に戻ろっか。な!』

そう言うと、しぶしぶサブリナの隣の席に座り直す。

どうも機嫌が悪いらしいが、サブリナの機嫌も悪いので、とりあえず静まる方向に落ち着いてくれてよかった。

(やばいな。基地に帰ったらウェルロッドあたりに一緒に居てもらわんと危険だな)

 

ヘリの順調な飛行とは逆に荷物達の仲は気まずそうである。下手したら墜落しかねない状況だったことを知らないパイロットは幸せだったであろう。

 

・・・・・

ヘリが基地に着くと、ヘリポートは出迎えの人形達で一杯だった。

「「指揮官!退院おめでとうございます」」

皆が声を揃えて出迎えてくれた。サブリナとG36Cの喧嘩に巻き込まれて強制退院させられたことは無かったことにしてくれていた。

 

『お前たち・・・・ありがとう・・・』

久しぶりのR-15基地だし、優しい人形たちに囲まれて思わずうるっときてしまっていた。

入院中からサブリナとG36Cに絡まれ喧嘩に巻き込まれて苦労続きだし、本社ではヘリアントスからの叱責にパワハラで身も心もボロボロだった。

やっぱり住むべきは自分の基地やな。

 

「ナイル指揮官、出張からのお怪我で大変でしたね。ご帰還お待ちしていましたわ」

声の方を見ると、本社基地の多目的活動隊のクリスティーナ指揮官だった。ナイルが入院中にR-15基地指揮官代行として基地に詰めていた。

その出迎えの微笑みから、ナイルの退院を心から祝っているのだろうことが見て取れた。

 

『クリスティーナ指揮官!いつもいつもありがとうございます。助かりました。』

90°に腰を曲げてお礼を言うが、頭をさげただけでは足りないくらいの仮がある。

 

「大丈夫ですよ。もうほとんどR-15基地専属みたいなものですから」

笑いながら冗談で言っているんでだろうが、とても冗談に聞こえないから困る。

ナイルは苦笑いしか出来なかった。

 

「ところで、昨日にR-13基地のローズマリー上級指揮官から、連絡がありましたわ」

「明日にR-13基地に来るように。との事でした」

 

『えっ、マジですか?』

思わず出たナイルの嫌そうな顔と回答に、クリスティーナ指揮官は笑いながら「まじです♪」と返してきた。

しかもサブリナとG36Cを連れて来いだと。

(げえぇぇ、嫌だよ。それ絶対に説教じゃん。全部バレてたらやばいぞ)

 

『はあぁぁ』と残念な顔で深いため息を吐くナイルを見てクリスティーナ指揮官は再び笑う

 

「しばらくはR-15基地に詰めますので、安心して色々楽しんできてくださいね」

 

全く楽しくないと思うけど、今となってはその優しさが救いです。

詳しい出頭の時間などを打ち合わせて、帰還したその日はゆっくりする事とした。

 

・・

・・・

・・・・

 

翌日は指定の時間に間に合うように余裕を持ってヘリを飛ばしていた。

遅刻して上司の好感度を下げるわけにはいかないが、実はもう下限に張り付いているのではないか?とも思う。まあそれは口にしないのがお約束である。

そんなこんなで30分ほど早くR-13基地に到着する。

 

「ナイル指揮官!お待ちしておりました!」

出迎えてくれたのはポジティブな明るさを全身から出すエリート人形のカノだった。

 

『久しぶり。カノは元気そうだね。シノはどうした?』

前回はアイツの嘘でエラい目にあったからな。上司の調査をしていない俺が悪い?いやいや、アイツの嘘のせいですよ。そう言うことにしときましょう。

 

「シノはR-14基地の新指揮官様を案内しております!」

(ほう。ついに新任が決まったのか。鉄血に位置がバレてるからな。すぐに三途の川を渡らなきゃいいんだけどね)

自分ちの基地もそれに該当するのだがそこは無視のようだった。

 

「では、行きましょう!」

そう言って歩き出すカノにナイル、G36C、サブリナはついて行く。

人形の二人はR-13基地は初めてなので興味深い様子であり、キョロキョロと見回しながら歩いている。

 

『立派な基地だよな。けど、あんまりキョロキョロしすぎて遅れるなよ』

声をかけられて慌てて前の二人を駆け足で追いかけるサブリナ達だった。

 

・・・・・・

「ルース指揮官、先日のキャリア開発の研修はご苦労だったな」

「講師の上級指揮官から講評はもらっている。悪くはない評価よ。精進を続けるように」

「ただし座学中の態度は最悪だったようね・・・・」

言葉と共にジロリと睨むローズマリー。睨まれてギクリとした態度を見せるナイル。側から見たら全く誤魔化せていない。

 

「今後の態度次第では次回の研修も参加だ。分かっているな?私を失望させないように」

 

『はっ!了解しました』

(え?これだけ?よっしゃ!今日はイージーモードか?)

 

「で、その後の入院生活はだいぶおふざけが過ぎたようだな。こっちにまで苦情が上がってきているぞ」

「後ろにいるSPAS-12にG36C、二人には指導が足りないようだな。貴様では使いこなせないようだ。他指揮官の元への転勤を勧めるが」

その言葉を聞き、驚きと共に不安の表情を浮かべる二人。

(全然イージーモードじゃなかった)

 

『いえ、上級指揮官。彼女たちへの指導は私の責任できちんとやらせていただきます』

腰を折り平謝りのナイル。彼女達は安堵の表情をうかべるが微妙なようだ。

 

「そうか。社内はともかく社外へは二度と迷惑を掛けぬように」

「説教は以上だ」

 

「もう一点、貴様に紹介する。R-14基地の新たな指揮官だ。S地区からの転属となる」

「今後、共同作戦もあるだろうから情報共有は密にするように」

「紹介しよう。ジャスティン・ミラー指揮官だ」

ローズマリーの声と共に副官のスプリングフィールドが指揮官達を連れてくる

 

(うん?ジャスティン??)

天敵の名前に疑問を持ちながら、振り返れば奴がいた。

 

『あ?オメー生きてたのかよ。反省会で死んだと思ってたんだけどな』

見た途端に忘れずにガンを飛ばすと同時に煽るナイル。

 

「死に急ぎ野郎は三途の川のほとりまで行ったらしいじゃないか。いつもの勢いで渡っちまえばよかったのにな」

煽り返すジャスティン。

 

『んだと、コラ』

「ああん?ふざけるなよ」

顔を近づけて罵り合う二人。

 

 

「・・・・・・」

「スプリングフィールド、この二人を黙らせなさい」

呆れと共に全てを見透かす冷たい目でローズマリーは言い放つ。

それと共に、騒ぐ両名に対してスプリングフィールドによりボディーブローと膝蹴りが叩き込まれる。

突然攻撃を受けたナイルとジャスティンは床に転がると共に悶絶する。

 

「私の部下である以上、ふざけた勝手な態度は許されない。仲良くやれ。それだけだ」

倒れた二人を見下ろしてローズマリーは冷たく言い放つ。

(くそっ。こんなやつと仲良くだと?それこそふざけんな。だ)

 

・・・・・・・

ローズマリーは冷たく言い放つと共に、心の中で頭を抱えていた。

(全く、どうしてこうも勝手な連中ばかり送り込まれるのか。困ったものね)

この二人は言ったところで大きく変わらないだろう事はわかる。

(さて、どうしたものか・・・・)

そんな思案をしたところで、奥の方から提案が出た。

 

「あの〜上級指揮官様、三基地合同のパーティーはいかがでしょうか」

「私たちR-15基地はそれで結束が固まりました。やる価値はあると思います!」

サブリナがおずおずと提案をしていた。

指揮官達は悶絶してコメント出来そうにない。これはチャンスだ。

 

『分かった。指揮官両名も異論は無いようだ。その案許可しよう』

『ジャスティン指揮官側からも幹事を出せ。人形達で決めて見せろ』

『なお責任は貴様らが取れ。以上だ』

 

ナイルとジャスティンが話せないところで全て決定が下されてしまったのだった。




やりやがりましたよ。サブリナさん。
ついにR-15基地の枠を超えてやるようです。
いや、やらかすようです。ナイルさんは大丈夫なのだろうか??

サブリナがパーティー催しを宣言しました。さてどうなる?

  • お約束通りナイルさんがいじられるっしょ!
  • たまには他の指揮官達がやられてもいいだろ
  • いやいや、今回は人形達でしょ?
  • ヘリアン達も今回は苦労しろ
  • ナイルはもう借金ゼロにして休ませてあげて
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