中年指揮官と零細基地の日常   作:へなころ

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ジャスティン指揮官と仲良しになってますね。
あと、ゲームにはないけど会社ならあり得るかなと書いてみました。
しかし、プロットがないからきついきつい。遅れに遅れてすみません。



70.激動

M1911が基地に来てからドタバタ続きだった。結構深刻で流石に業務に支障が出ていたので対応をせざるを得なかったわけだ。

しかし厄介な事にM1911はメンタルへの大きなダメージから、記憶の混濁を起こしていた。故アクセル指揮官の記憶が無く俺に置き換えれているようだった。

これはパーティーの時にペルシカからも説明をうけていた。恐らく自身のメンタルを守るために無意識的に改変しているのだろうとの見解だった。

傘ウイルスを植え付けられたとは言え自分だけ生かされた状況で愛する指揮官を惨殺されたのだ。しかも姿こそ見えないが死んでいく声が聞こえる距離で、である。人間でも狂ってもおかしくない。

傘ウイルス治療の予後を診る為にもメンタルのリセットは行わないとの事で、この心の傷を癒すことも予後確認に含まれているとかなんとか。

俺は医者でもカウンセラーでもねーよ!。と伝えたが、ペルシカから貴方だったら大丈夫!世界一の人形カウンセラーだから。とお墨付きまで寄越しやがった。

全くもって無茶苦茶極まりない。俺は嫁に逃げられ娘からゴミ扱いされるただのオッサンですよ。

 

 

そんな訳で、今日はハンドガン人形達で勉強会を開いてもらうようにウェルロッドと92式にお願いしといた。

ウェルロッド、92式は二人とも隊長でくそがつくほど真面目だからな。ちなみにもう一人のアストラは・・・うん、もちろん彼女も真面目だよ。

まあ、なんだ。真面目な彼女達に丸投げしたとも言うが・・・指揮官の、上司の特権ですよ!と言いたいところだが、やはり指揮官が前面に出るより戦場で肩を並べる先輩の彼女達にうまくとりなしてもらうのがよいだろうとの判断だったわけである。

 

 

裏ではそんな勉強会やってもらっているけど表で俺は共同作戦中です。

 

ーーーーーーーーー

 

「ナイル指揮官、状況はどうか?」

 

『ああ、順調だよ。防衛部隊の配置完了だ」

 

「こちらも準備は完了している」

 

大型モニターの半分にジャスティン指揮官が映し出されている。今日は、共同で廃墟都市の調査を行なっているのだ。

以前、闇市で仕入れた情報であるR-14北方の廃墟の大都市である。

当初はうちの基地でやる予定だったけど、最近では人形共々ジャスティン指揮官のところと仲良くやらせてもらっているので共同でやることとした。まあ、闇市はカネ的な旨味があるからうちだけでやるけどね。こういうカネにならない業務は共同でやって全く問題ない。

 

 

「指揮官!準備は万端です。いつでもご指示を」

大型モニターの半分には第一小隊の隊長代理をやっているイングラムが映し出される。

隊長の92式は裏の勉強会に出ているので、訓練を兼ねてイングラムに隊長をやってもらっているわけだ。

92式が抜けた分は、第二小隊からライフル人形のスカウトに参加してもらっている。機動力もあり中距離支援も可能なため、部隊への相性も良い。

 

『了解した。R-14基地の部隊が偵察ドローンを飛ばすので、周囲の警戒と危険の排除が任務だ。先制する必要はない索敵を優先する様に』

今回はドローンを使用した浸透偵察と呼ばれる方法で探索を進める。鉄血の工場が存在する可能性があるため、直接の行軍はリスクが大きいからである。

 

 

「では、偵察ドローンの飛翔開始」

ジャスティン指揮官の指示と同時にモニターの映像が通信者の顔から、ドローンの偵察映像に切り替わる。

 

「想定より街が大きいな。荒くなるが上空から撮影せよ」

ジャスティンの指示によりドローンが高度を上げていく、それと同時に街の風景が細かくなる。

 

『見えづらいがサッと全景を見ていかないか』

「ああ、そうだな」

意見は一致していることもあり、ジャスティンの指示でざっくり回っていく。

 

「ん?街の中央部、おかしくないか」

ジャスティンがアップにしていくと、街の中央の大きな公園跡に不気味な建物群が見える。おまけに哨戒している兵や整列している兵も居る。

明らかに鉄血の工場らしきものがある事が見て取れる。

 

『これは・・・ビンゴだな』

「ああ、もう十分拡張されているな。うちらだけでは難しいかもな」

『この下級兵士が整列している感じからして、居るだろうな。ハイエンドが・・・』

二人して最悪な状況を目の当たりにしてお通夜モードとなっていた所でイングラムから緊急通信が入る。

 

「指揮官!鉄血の部隊がこちらに向かって来ている。機材を放棄して退避しますよ」

それなりの大部隊が偵察隊の方に向かってきていた。どうも偵察がバレたらしい。

 

『了解した。R-14の偵察ドローン部隊をエスコートするようにな』

「言われるまでもなく」

ドローン中継機材を放棄してR-14基地の人形達をヘリに詰め込み、自身達ももう一台のヘリに乗り込む。

乗り込むと共にヘリは素早く飛び立つ。遠方の鉄血から射撃を受けるが擦りもせず無事撤退を済ますのだった。

正直、もう少し詳細な情報を仕入れたかったが敵に捕捉された為、最後まで第一目的の工場の有無の確認は無事完了したので良しとしよう。

 

ーーーーーーーー

そうそう、偵察部隊の帰任中にジャスティンからお願いされたんだよね。

内容は・・・スペクトラM4を返してほしい。との事だが、

(まあ、彼女も元鞘の方が色々と思い入れもあるだろうしやり易いだろう。ジャスティンも反省しているし大丈夫だろう)

 

『ああ、いいんじゃないかな。戻すよ』

そう言って、スペクトラを司令室に呼ぶ。突然呼ばれた彼女は不思議な顔をしていたが、事情を話すと微妙な顔に変わる。

それはそうだろう。引き取られて来たのに、それ程日をおかず帰れと言われた訳だから。

 

「指揮官・・・私はやはり要らない人形なのでしょうか?」ベテランの彼女と雖も泣きそうになっている。

『いや、そうではない。ジャスティン指揮官が基地から出したのは誤りであった。是非もう一度チャンスが欲しい。との事だったので了承したんだ。他意はない』本当のことを真摯に伝える俺だが・・・・

「指揮官、もういいです!」といい泣きながら出て行ってしまった。

(あれ?これマズくね?)

それ程間をおかずに、怒ったサブリナや第三小隊の面々が司令室に雪崩込み抗議の声を上げる。

流石に猫の子供だってもっと考えて渡すだろう。戦術人形をなんだと思っているのか!と猛抗議である。詰め寄られ揉みくちゃになって、もうこうなったら何を説明しても聞きゃしない。

まあしかし、仲間の猛抗議を見てスペクトラは逆に落ち着いたらしい。元鞘の指揮官の評価も見直されたわけで決して悪い話では無い。

 

「サブリナちゃんにみんな、怒ってくれてありがとう。私は大丈夫。R-14基地に戻るよ」

ようやく笑顔を見せるスペクトラ。

「本当?指揮官に遠慮する必要はないんだよ!」

おいこらサブリナ。お前は遠慮しなさすぎを超えてるわ。もちろん口には出せないが。

 

 

『急にすまんな・・・』服とか髪とか乱れて間抜けな俺が言える事はこれだけだった。

反省して俺はペコリと頭を下げるが、本当に急すぎるよ。と言われてしまった。すまん、反省である。

 

「ナイル指揮官にスペクトラM4、迷惑を掛けてすまない。もう一度やり直させてくれ」

「はい!ジャスティン指揮官、改めてよろしくお願いします。今度は私も遠慮なくやりますよ」

笑顔で話すスペクトラを見て安心する。ドタバタがあったが元鞘で幸せになれるならそれがいいだろう。俺も元鞘で幸せな頃に戻れたらなんて思うが、それはどう考えても無理な話だからな。少し寂しい。

そんなやりとりを見ていて、ふと気づいた。

 

(あ、そう言えば第三小隊の人事なのに、ウェルロッド抜きに決めてもうた。これは怒られる・・・のでは?)

焦るが後の祭りだった。勉強会を終えて帰ってきたウェルロッドにやはりしこたま怒られる事となった。

とは言うが、スペクトラが再評価されてR-14基地へ戻れたことには喜んでいた様だった。

ほどほどの説教で済んで助かった。

 

ーー

ーーーー

ーーーーーー

 

その日の夕方というか夜、残業でG36Cと二人で最後の事務仕事をやっつけている。共同偵察作戦やドタバタ、裏の勉強会の結果報告などあり事務仕事が押していた。

「指揮官様、溜まっているのを処理しますわ」

自分の書類が片付いた所でねっとりとした目で見てくる。

 

『えっ?あ、ああ。書類ね。はい』と溜まった書類を渡す。

いや、本当に危険だからこう言う冗談はやめてほしい。

 

「・・・別の方もいつでもご遠慮なく♪」ナイルの心を読んでか、そっちは本気だと伝える。

・・・・うううっ。やはり二人きりは危険だ。

 

そんな時に、司令室の通信機器に速達の電子指示書が届く。

(助かった。まずは指示書を読んで間を置こう)

そう思い席を立ち指示書を見に行く。

 

『ん?指揮官親展?・・・やけに仰々しいな』

指揮官の本人生体承認を行い指示書を開き閲覧するが、なになにフムフム・・・・

 

========

所属戦術人形の本社登用命令

 

内容:R-15前線基地所属の下記戦術人形を本社登用とする。

対象:第一小隊長92式、第二小隊長LWMMG

期日:一週間後の◯◯日に本社へ出頭のこと

 

G&K代表取締役社長

========

 

おお、うちの優秀な隊長2名も本社登用の出世かぁ。よかったよかった。

・・

・・・

・・・・

って、な訳あるかい!

『バカ言ってんじゃねーぞコラ。うちの基地潰す気か?ああん?』

『あのクソ社長、マジでいっぺん殺したろか!?』

『巫山戯んなよ。急に言われても困るんだよ!』

『しかも主要スタッフを狙い撃ちとか頭おかしいんじゃねーのか?』

 

昼間にスペクトラM4にした対応を棚に上げてキレ散らかすナイルだった。

 




勉強会の一幕のこと
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ーーー
ーーーー

"タンタンタン"とハンドガンの射撃音がシューティングレンジに響く
「え?M1911さんは指揮官様と寝たことあるんですか!?え?いつもですか!」

タンタンタン、撃ち切りカチャリとマガジンを替える。
「え?オッパイだけでなくオシリも好きなんですか!ほう、フリフリのブラとTバックがおすすめと、、、」

タンタンタン
「寝る前のベッドで先に待っているのがいいのですね!」

話に夢中で射撃へのリソースは5%くらいしか使っていないが器用にターゲットへ当てている。
「人前でも人形とベタベタするのが実は好きなんですね。勉強になります!」

ーーーーー
真面目で素直な人形に誤った知識が注入され、結果ナイルが苦労することになるのだった
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