中年指揮官と零細基地の日常   作:へなころ

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お待たせしました。
今回は次のイベント前の準備回ですね。

イベントと言えば、第五期局地戦区終わりましたね。時間を掛けずに出来るので好きなイベントですね。
今回は初の一桁でゴールすることが出来ました。嬉しいですね。
けど、トップと30万差。何が足りないのか。上が遠くキツイです(笑)
次は頑張るぞ!



75.工場攻略準備

「アストラちゃん、このクッキー美味しいね」

 

「ええ。サブリナさんもそう思いましたか? こっちのも美味しいですよ」

 

そんな話をしながら、サブリナとアストラは手を止めることなく茶請けのお菓子を貪っていた。ここだけを見ればちょっとした女子会に見えなくもない。菓子を貪り食っていることを除けばであるが。

そう。今日は急遽昼から第二小隊は司令室でミーティングとなった。通常、指揮官からの指示は隊長経由で聞くものだが、エル隊長の意見で小隊全員で集まることとなっていた。

 

司令室に集まり次第、応接セットのソファーに案内され座る。家事ロボがお茶の準備と茶請けを運んでくるが、ここまでサービスが行き届いていると逆に不気味である。そんなこともありエルは少し緊張していたが、前出の2人には全く関係ないらしい。

 

「サブリナにアストラ。指揮官から大切な話があるのでしっかりしなさい!」

 

「「了解です!」」

とピシッと敬礼をする2人。

 

まあ、眉間に皺が寄りそうだったのをすぐに察して姿勢を正すあたり、普段からおちゃらけ気味の2人にもエルの恐怖が染みているようだ。

しかし、俺の言うことは一切聞かないのにエルの言う事はしっかり聞くと言うのはどう言う事だってばよ。指揮官としては納得いかんのだけど。

ちょっと納得がいかないナイルではあったが、静かになり下地が整ったのでミーティングを開始する。

 

『みんなご苦労様。集まってもらったのは次の任務についてだ』

『G36C、作戦MAPを映してくれ』

 

ナイルの指示を受けてG36Cが端末をいじり、映像通信にも使う大型モニターに作戦概要とMAPを映していく。

 

──────────

 

「指揮官。ここって先日R-14基地と一緒に第一小隊が偵察した、鉄血の工場がある都市よね?」

エルがすぐに当ててくる。別にイントロクイズではないが、さすがエルである。

 

「トレフォイル、ここの工場の壊滅がご希望かしら?」

いつも通り、スカウトは肩に乗せた鳥型ペットロボに問いかけるが、そのペットロボは壊滅なんて激しい要求は言わんだろ・・・

そんなツッコミを心の中で入れつつも冷静に説明を続けていく。

さすが余裕のアラフォーのオッサンだろってなもんですよ。

 

『ご名答だな。その通りだよ鉄血の工場の破壊が今回の作戦だ』

『と言っても、主攻正面はR-14、ジャスティンのところだ。うちは助攻側面だ。後はドラグーンの生産ラインの確保だな』

『R-14は所属人形の数が多いのと担当地域だから、だな』

補助的な参戦と聞いて不満そうな人形達の顔を見てナイルは最後に理由を付け加える。

 

「エル、うちの会社の都合ですがよろしくお願いしますね」

ペコリと頭を下げるウェルロッドだが、この基地に来てだいぶ丸くなったもんだ。

 

「事前調査では相当数の敵が見つかったから、厳しい戦いになると思うよ」

ピリピリ感を出しているのは第一小隊長のイングラムだ。

R-14基地の人形と共同で偵察を行なったからこそ理解している敵の脅威である。

 

『うちからの参加は第二小隊の一部隊だけだからな、無理はせず敵の撹乱と釣り出しに専念する形となるな』

『臨機応変な戦闘となるだろうから・・・エル、頼んだぞ』

 

「任せてよ! 指揮官! うちの小隊は練度もやる気も十分よ」

ウェルロッドが淹れた美味しい紅茶を啜りながら答えるエルは心配するな。と言う事らしい。

うん、これならば任せて大丈夫だろう。

 

『攻略の日程は一週間後を予定している。天候や状況に合わせて最終決定されるので3日を目処に準備するように』

『じゃあ、解散で』

 

「あ、指揮官。今度の侵攻で鹵獲ドラグーン(仮)を使うわね。ウェルロッドも協力お願い」

 

『ああ、構わないよ。ウェルロッドも協力してやってくれ』

分かりました。との返事を返すウェルロッド。そうか、ついにお披露目か。

 

「指揮官、それでちょっとお願いがあるんだけど」

ん? 珍しく62式が要望を出してくる。なんじゃろか?? 

 

──────────

──────

────

──

 

「OBRちゃん。私の乗機にこの機関銃を付けて欲しいんだけど」

そう言うと、62式が担いできた重厚な機関銃を床に下ろす。指揮官にお願いして手配した機関銃だった。

 

「この銃は・・・貴方の銃に似てるけど・・・」

運ばれてきた銃をまじまじ見てOBRが感想を零す。

 

「あ、うん。74式車載機関銃だよ。私と構造がほぼ同じ。姉妹みたいなものかな」

「だから、簡易的に烙印システム(ASST)に登録できるんだよね」

「まあ、M1919やM2HBとかの重機関銃の戦術人形も居るから、74式も戦術人形としてそのうちロールアウトするかもね〜。その時は私の妹かな?」

なんてニコニコしている62式を横にOBRが顎に手を当てて搭載の仕様を考える。

 

「それならば、防楯も取り付けてテクニカル仕様に改造しちゃいますか〜?」

 

「本当! そんな事できるの? いいね〜。ならばそれで頼めるかな」

ニッコリ笑顔でよりパワーアップさせるOBRの提案にノリノリで答える62式。

 

「じゃあ、頭部に機銃を懸架して防楯つけて・・・弾はベルトリンクで二千発、重量が増えるので最高歩行速度を落として・・・・と」

「今日、急ぎで取り付けとソフトの作成をやっつけますので、明日に試射と姿勢制御の補正を終わらせちゃいましょう〜」

 

「え? そんなに・・・大丈夫かな?」

ニッコリ笑って急ぎで仕上げると言うOBRを見て、軽く引く62式。

それもそうだろう。金遣いがだらしなくいつも借金地獄、最後は指揮官になすり付けて無かったことにする極悪ヒモ女。と言うのが62式の中のOBR像であった。OBRは決してライフル戦術人形として成績が悪いわけではなかったが、その悪行から仕事も出来ないものと思い込まれていた。まあ、そんなふうに思われても仕方ないとも言えるが。

 

「OBRちゃんさ〜、戦術人形じゃ無くて技術職の方が合うんじゃない?」

思わず悪気なく口にしてしまう62式

 

「え!? ・・・嫌ですよ。あんな人に憎まれる仕事・・・・」

青い顔をして顔をブンブン振って冗談じゃない! との拒否反応を示すOBR。

その想定外で理解不能な解答を聞いて頭の上に??? を浮かべる62式。前職を聞けば分かるだろうがあえて深追いして聞かない62式は賢いのだろう。

 

しかし、62式が宿舎で専用テクニカル仕様を自慢した為、皆が個別チューンを望みOBRとウェルロッドの仕事が地獄になってしまうこととなり、なんだかんだナイル指揮官にそのツケが回る事になるのはお約束であった。

 

 

かくして、工場攻略の準備は滞りなく進むのであったが、まさかあのような事態になるとは。

この時点では誰も想定できていなかった。

 





うん、OBRの魔改造。
OBR、こんなキャラになる予定無かったんだけどなぁ(笑)
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