過去の丸投げコラボ、45話と46話の間の話関係です。
SPEC様の作品である「S10地区司令基地作戦記録」とのコラボになります。
↓URL貼ります
https://syosetu.org/?mode=ss_detail&nid=186365
今回の話はこちらのご投稿をよんだ上で書いてみました。
↓URL貼ります
https://syosetu.org/novel/186365/84.html
SPEC様の作品はいいですよ。本当にいい。私も大好きです。
是非ご一読いただければと思います。(先方の方が有名ですので、紹介するのも変ですが(笑))
本日の業務を終えて、
今日は午後イチにナイル指揮官のミーティングが設定されたため、遅めの午後の訓練となり帰ってきたのも普段より遅くなっていた。
「エル隊長〜疲れたよ〜」
みっちりエルにしごかれてドロドロになっていた62式が床に座り込む。第二小隊のMG戦術人形の62式は特にエルからの特訓を受けていた。第二小隊は2人のマシンガンが主なアタッカーである為である。とは言うものの他の面々も62式程では無いにしろかなり疲れている。
「62式! しっかりしなさい! 貴方の態度が指揮官の評価につながることもあるんですよ」
エルが叱ってもなかなか動かない62式。いや、彼女は動けないと言う方が正しいのかもしれない。
「分かりました。今日は遅くなったので解散とします。義体の整備は完璧にしておく様に! 明日はもっと厳しくやりますからね」
エルは腰に両手を当てつつ軽く眉間に皺を寄せて、残業含みの本日の業務終了を宣言した。
──────────
第二小隊の隊員達がお風呂や食堂、修理装置へとパタパタと出て行き、一人宿舎に残されたエル隊長。
皆が出て行ったのを見送ったエルは、一呼吸置いてその毅然とした表情を思いっきり崩す。それと共にドカリと椅子に腰を下ろした。
「は〜〜〜、疲れた・・・・」
思いっきりため息をついて額に手を当てて項垂れているが、こんな姿を
だって私は優秀な第二小隊の隊長なのだから。そう、あのライト
しかし、彼女の気疲れの原因はそこでは無い様だ。
「午後イチのあのミーティング、あれはまずいよ・・・。本当にまずい」
午後イチのミーティング。そうそれはS10基地への教練依頼の話のことである。ナイル指揮官が登場するとともに話し出したその内容を聞いた時、正直びっくりした。よりにもよってわたしの元鞘のS10基地に教練に行くだなんて。
R-13基地のローズマリー上級指揮官からの推薦だしナイル指揮官の判断が示されている為、あの場で止めることなんて出来るはずなかった。だからどうしょうもない話である。それでもまずいのだ。
私たちR-15基地のナイル指揮官とS10基地のブリッツ指揮官は同じ軍隊出身であるが、決定的に異なるところがある。それは出自。ナイル指揮官は自動車化狙撃大隊に所属していた。これは一般的な歩兵部隊である。それに対してブリッツ指揮官は非公表の超秘密の特殊部隊だったと言われていた。
だから違うのよ。
R-15のナイル指揮官は個の能力よりチームワークに重きを置いているけど、それは基礎訓練を受けたとは言え一般出の人が集まる歩兵部隊出身であるからでしょう。所属戦術人形の技量なども加味すればナイル指揮官の組織作りは極めて妥当だと私も思う。個の能力が高いに越したことはないけど、数が集まってこその歩兵人形部隊にそんな要求できないだろうから。
一方でS10基地にはチームワークなどと言う考えは無いわ。あそこでは徹底的に個の能力を伸ばすことが求められる。そしてその個人の能力にしても目標値は無い。つまり青天井。誰も彼もが自身の能力に磨きをかける事に余念がない。
こう言うとチームワークが無いように思われるかもしれないけど、それは大きな間違い。圧倒的な個の力を最も効率よく使えるように各々が的確に動く事で結果的に最強のチームワークとなる。と言う事。だからチームワークが崩されるなどと言うことも無いのよね。刻一刻と変わる戦場でその都度効率よく動くことでチームワークが維持される訳だから。
そう考えると、両基地では求めれるものが異なる。今回の教練にナイル指揮官がそこまで理解して送り出すのか分からないから少し心配である。
しかもさらに心配なのが、R-15に
今回のメンバーであれば強さにストイックなスカウトは相性がいいかもしれない。けどS10基地のライフル人形陣の技量は特にえげつないからね・・・。それはそれで心配。
後はサブリナとG36C、メンタルが独特に成長しているあの二人にはどう影響するか未知数よね。
「はぁ〜〜〜。無事じゃ終わらないよね・・・・・」
と言っても、私も人の心配しているところじゃ無い。
この基地に配属されてすぐの訓練のキルハウスのタイマン戦でナイル指揮官に負けている。
あれはナイル指揮官に花を持たせて威厳を保たせ、配属したての戦術人形達を掌握させるための私の作戦。何しろ指揮官と出会った最初の場面が最悪でマイナススタートだったから。私なりに一生懸命考えているんだよ。
そのほかにも訓練でペイント弾塗れになったり。って、あれはスカウトに本気で負けたんだけど・・・
この辺りの事がブリッツ指揮官に伝わったらまずい。本気でまずい。
悶々と考えるエルはとびっきり渋い顔をして、ほっぺを両手で挟みグニグニと捏ねている。普段のエルが見せないレアな姿である。彼女が動揺すると言うことはよほどの事なのだろう。
「エル隊長? 何やってるんですか??」
急に声がかけられたので声のする方を見ると、いつのまにかアストラとスカウトが居た。考え込んでいて二人が入ってきた事に気づかなかったようだ。エルは慌てて表情と仕草をもとに戻す。
「お風呂、行かないんですか? 気持ちいいですよ」
二人の髪が微かに濡れているところを見るに、ちょうど風呂上がりのようだ。
「あ、ええ、ええ。すぐに行きますよ」
動揺を隠してお風呂に向かうため、二人の横を通り過ぎて部屋を出ようとするが・・・・スカウトに声をかけられる。
「エル隊長、確かS10基地出身でしたよね? ・・・昼の指揮官の教練の話、どう思います?」
「正直、私は無駄だと思っています」
エルの答えを聞く前にスカウトが自身の結論を続けて話す。彼女は教練に行きたく無いのだろう。その理由はどうせ学べることなど無く時間の無駄だから、と言うことらしい。
そのスカウトの言葉を聞いてエルは目を瞑り考える。
きっとここで言葉でいくら説明しても分からないだろう。人も人形も経験していないことは想像出来ない。S10基地の訓練は口で言っても伝わるわけがない。
で、あるならば・・・
「・・・・・・」
「私はそうとは思いません。口で言っても分からないでしょう。行けば分かります」
「エル隊長、それ、本気で言っています?」
スカウトが横目で睨みつけるような視線を向けて呟く。
「ええ、本気です。トップクラスのライフル人形と会えると思いますよ」
エルも横目で睨み返すようにスカウトを見る。
「ふふっ。エル隊長がそこまで言うなら、過大評価じゃないことを楽しみにするわ」
その答えを聞いて無言でエルは部屋から出て行く。
(ふっ、考えるだけ無駄だよね。行けば分かる。自分で言ってなんだけどその通りなんだろうね)
あのブリッツ指揮官なら悪いようにしないだろうからね
さて、杞憂はやめにしてゆっくり風呂に浸かりながら今後の訓練内容を考えようかと思うエルだった。
SPECさんを積極的に煽っていくスタイル(笑)
SPECさん、こんなのでどうでしょう?