中年指揮官と零細基地の日常   作:へなころ

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最近、立て続けですが今回も本編と離れてのコラボ企画です。我が心の師であるSPEC様により書いていただいておりましたので、こちらでも書いてみました。

今回の時間軸は57話以降あたりとなります。
入院したナイルさんが退院して帰ってきたあたりの話です。


SPEC様の作品である「S10地区司令基地作戦記録」とのコラボになります。
↓URL貼ります
https://syosetu.org/?mode=ss_detail&nid=186365

今回の話はこちらのご投稿をよんだ上で書いてみました。
↓URL貼ります
https://syosetu.org/novel/186365/91.html

SPEC様の作品はいいですよ。本当にいい。私も大好きです。
是非ご一読いただければと思います。(先方の方が有名ですので、紹介するのも変ですが(笑))



丸投げコラボ企画4:無いものねだり

 

 ある日の午後、R15基地のスキル訓練ルームに戦術人形達が集まっていた。

 G36C、サブリナ、56-1式、スカウト達のS10基地教練組に第二小隊長のエルだった。ちなみにウェルロッドは本社からの指示で出張となっており今日は不在である。92式は副官代行中で不参加となっていた。

 部屋の利用申請は『S10基地式訓練方法の研究会』となっており、ナイル指揮官も快く貸出に応じていた。

 

 それがダミーの理由であるとは知らずに。

 

 

 ────────────────

 

 

「エル隊長!? 聞いていますか??」

 

 会議の途中、俯き加減で元気が無さそうにしているエルにサブリナが声を掛ける。普段は変に気負わず自信に溢れた態度なのに今日はいつもの自信満々な顔が見えず少しおかしい。いや大分おかしい。サブリナが心配するくらいである。

 何処か部品かメンタルモデルに不調があるのではないかと心配になるが、それなら自身でもすぐ気がつき修理装置へと向かうだろう。なので、故障とは違うのだろう。

 サブリナは原因を掴みかねていた。が、そこには明確に原因があったのだった。

 

 

 ・・・・・・・・・・

 

 

 エルは冷や汗をかいていた。そして自身の電脳内には『ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ・・・』とヤバイの文字がひたすらリフレインしていた。そのリフレインの原因は、()()()()()に入る前に()()()()()()が流された映像にあった。そう、あのブリッツ指揮官とライト姉の模擬戦の映像だった。

 この映像はブリッツ指揮官が私達(R15)のために作ってくれた訓練メニューを納めたメモリーチップ内に追加されていたらしい。さらにウェルロッドにブリッツ指揮官が直接『いつでも鍛え直してやる』と伝えたらしい・・・・。しかもウェルロッドに聞いたら出会った時のペイント弾塗れの姿を話題に出したらしい。送り出す時の心配が的中した。しかしまあ悪いことは本当に的中するもんだ。あの基地で嫌というほど教えられたのに。まあいい。しかもウェルロッドはそれでブリッツ指揮官の笑いを取るつもりだったが逆に真顔になったと。・・・ヤバすぎる話である。考えただけでゾッとなり顔色が悪くなる。S10基地出身のエルのメンタル(DNA)にはS10基地のしきたりがしっかりと刻み込まれているというとを意味していた。

 

 正直、映像の模擬戦の内容には唖然とした。私がS10基地に所属していた頃と比べてもライト姉の動きが明らかに良くなっていた。それほど期間は経っていないのに成長が見られる。つまり、あの当時に私が考えていた『極まった戦術人形』との評価は誤っていたという事だ。何故なら今も彼女は成長を続けているのだから。

 一方で自身はどうなのか? 後輩である部隊員の育成という仕事を言い訳にして成長を止めていないか? 自身に対して自問自答をするが、自身に対してこの問いが出た時点で答えは決まっているのだろう。

 この映像を送ってきたブリッツ指揮官とライト姉の声が聞こえた気がする。

 

 "ぬるま湯に浸かってふ抜けてねえよな? (ないわよね?)"

 

 恐らくブリッツ指揮官はS10出身戦術人形に接触する機会があれば誰に対しても同様のフォローをいれているのだろう。今回は教練に出かけた彼女達の力量を見れば私の置かれている状況は手に取るように分かるのだろう。(あの乱痴気騒ぎの映像も流れているし)

 彼らをガッカリさせる訳には行かない。熱湯に浸かるか氷水に浸かるかは決めてはいないけど、ぬるま湯に浸かるのだけは止めようとこの瞬間に決心した。

 

 頭を上げたエルの顔はいつも以上にやる気が溢れていた。

 

 

 暫く経った後日、エルはプレッシャーに負けて自分から志願してS10基地へ一週間程里帰り(と言う名の修業)をすることとなるのだが、それはまた別の話である。

 

 

 ・・・・・・・・・・

 

 

「ちょっと、エル隊長、ちゃんと聞いてた?」

 

 お茶菓子をパクつきながら56-1式がエルに声を掛けた。エルは下を向いて顔色を悪くしたと思ったら突然顔を上げて清々しい顔したりで一人忙しくしていた。その態度を見て56-1式は『ちょっと真面目なエル隊長らしくない』とは思っていたが、会議に集中してほしいとも思っていた。エルの心の葛藤など側からは分からないわけで、致し方ないだろう。

 

「あ・・・いえ、もう一度説明を頼みます」

 

 珍しくエルが聞きなおす。

 

「ナイル指揮官の体力の事よ。流石にちょっと看過できないでしょ? って話」

 

 普段寡黙なスカウトが答える。軽量のスカウトライフルの彼女だからこそ、ナイル指揮官の体力低下が気になるようだ。この基地に居るだけならばそれほど気にはならないのだろうが、戦術人形と肩を並べて戦場で輝くブリッツ指揮官を見てしまうと、無いものねだりの気持ちが湧くのも仕方がないのだろう。

 誤解しないように説明するとナイル指揮官の個人の戦闘能力はグリフィン指揮官の中でも上位5%に余裕で入っている。衰えたと雖も反省会で重傷を負ったがあのサブリナと一緒に鉄血を攻撃して切り抜けたのだ。宴会のイメージが悪印象だが決して実力が無いわけではない。戦術人形の指揮官としては申し分ない。イレギュラーであるS10基地のブリッツ指揮官と比べられたら酷な話だ。なにしろブリッツ指揮官はグリフィンの指揮官で10本の指に余裕で入るレベルなのだから。

 

 

 

「じゃあ、G36Cお願いね」

 

 56-1式が声を掛けると、G36Cはコクリとうなづき備え付けの大型モニターの電源を入れる。点灯したモニターにナイル指揮官の3Dバーチャルモデルが映し出される。

 戦術人形には任務達成のためのツールとして空間や物体のシミュレート機能が搭載されている。副官のG36Cは普段から大好きなナイル指揮官をあらゆる角度から観察(盗撮)して、その機能をフルに使い完璧なバーチャルモデルを作成していた。

 

 

「左の指揮官は入社して出会った当時のもの、右の指揮官はごく最近のものですわ」

 

「違いがわかりにくいわね」

 

 腕を組み感想を述べるスカウト。確かに違いは分かりにくかった。

 その言葉を受けてG36Cは二人のバーチャルモデルの衣服を全て消去する。

 これこそがG36Cの真骨頂で、その電脳のスペックをフルに使い理論計算式を作成してバーチャルモデルの服を綺麗に剥ぎ取ることに成功していた。ただモニターに映し出された素っ裸のナイル指揮官の股間のドラゴンだけは消されている。これはG36Cの大切なものなのでおいそれと他人に見せられるものではないからである。この基地の者なら誰もが知っているが、この副官は重度のムッツリスケベなのである。

 

 

「おー、こうすると分かるね」

 

「入社当時よりお腹周りが出て上半身が痩せた。ってところかな」

 

 56-1式とサブリナが感想を呟く。

 

「ええ。体重は微増。体脂肪率は15%くらいから17%超えまで増加。上半身の筋量低下を加味すると、筋力低下と肥満が進みつつある。となりますわ」

「先日の反省会の体力切れを考えると、心肺機能の低下も無視できません」

 

 感情が込められていない顔で淡々と説明するG36C。こんなことまで外見から調査できるとは恐れ入る。

 

「なるほど、それで改善目標はどう設定するのかしら?」

 

 腕を組んだエルが聞くと、またG36Cがモニターに新たなモデルを映し出す。それを見てエルは驚愕することとなる。

 

 

 

 ・・・・・モニターには素っ裸のブリッツ指揮官のモデルが映し出されていた

 

「ブリッツ指揮官の体脂肪率は12%程、無駄に筋肉をつける事をせず継戦力を重視したアスリートのような体形ですわ。上半身、下半身、体幹全ての筋量が高く高次元でバランスしている、兵士がお手本とするようなカラダです」

「教練中はじっくり見る機会が少なく、可動可能なモデルは作れませんでした」ブリッツ指揮官に意味もなく視線を向けると少し警戒されるのでなかなか、とか付け加えている。

 

「ちょっとG36C・・・・この会が終わったらすぐにこのデータは消して!」

 

 議論が進む前にエルが焦りながら伝える。恐らくウェルロッドや指揮官がこの場にいたら「今すぐ消せ」と怒鳴っていただろう。それほどS10基地の指揮官の個人情報収集は危険なのだ。その行為が外部に漏れたら基地ごと消される虞がある。恐らく30分とかからず反撃する隙すら与えられず消されるだろう。

 

「股間は修正していますが、それでもダメでしょうか?」

 

 冷や汗ダラダラで伝えるエルに対して、不思議そうにコテンと首を傾げるG36C。話の噛み合わなさ、二人の姿、色々と対比的であり面白い。

 が、エルにしてみれば問答無用ですぐにでも消して欲しいのだ。

 

「頼むからお願い!!」

 

「分かり・・・ましたわ・・・」

「・・・指揮官様のカラダの目標はブリッツ指揮官と同等としたいですわ」

 

 そう、若く逞しく強いブリッツ指揮官。他基地とはいえ正直憧れてしまう。

 ナイル指揮官もこれくらい逞しかったら・・・なんて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 G36C達が会議を行った数ヶ月後、月末の夜だった。

 月末という事で書類仕事の始末のため残業する事が定例化している。今日も指揮官様と司令室に二人で籠り深夜残業とあいなっていた。

 

「指揮官様、お仕事終わりましたわ。ご覧ください・・・」

 

 最後に仕上げた書類をナイルへと渡して席を立ち、二人分の紅茶を淹れに行く。が、後ろから声をかけられた。

 

「間違っているな」

 

「え!? 指揮官! どこが・・・・ですか?」

 

 驚いて振り返りナイルに問いただすと、彼は書類を机に置いて立ちこちらに歩いてくる。

 

「えっ!」

 

 何かいつもに無い圧を感じて後ろ足で下がるが、すぐに壁に当たってそれ以上の後退が不可能になる。そして指揮官が壁に勢いよく右手をつき自身の体と壁の間にG36Cをサンドイッチする。

 そう。いわゆる"壁ドン"の体勢である。

 

「うひっぃっ」

 

 驚いて少し縮こまるG36Cの顔にナイルがゆっくりと顔を近づけて、互いの顔が数センチの距離となる。そしてナイルが呟いた。

 

「間違いは・・・・君だよ、G36C」

「優しく、可愛く、強い・・・・そんな完璧なキミの存在は間違いとしか言えないな」

 

 敬愛する指揮官の言葉を一瞬理解できなかったが、すぐに顔を赤くしタレ目の瞳のエロさが増したように見えた。

 

「指揮官さま・・・」

 

 我慢に耐えかねたG36Cはナイルの首に腕を回して唇を長く長く重ねる。

 数分間指揮官の唇を味わい、その後ゆっくりと離す。離れた二人の唇は唾液の糸で繋がっている。

 先ほどより更に顔に赤みがかかり瞳にエロさが増す。今度のその変化は誰が見ても間違いなかった。

 

 

「G36C・・・誰がキスしろと言った?」

「悪い子だ。キミには()()が必要だな」

 

 嗜虐的な声をかけナイルの引き締まった上半身がG36Cを抱くように右腕を腰に回す。

 

「指揮官様・・・・あうっっ」

 

 腰に回した指揮官の手がG36Cの尻を撫で回した直後、柔らかいその肉塊を強く鷲掴みにする。

 彼女の声から、鷲掴みにされた苦痛より快感の方が優っていたのだろう。

 

 

「さあ行くよ」

 

 司令室に併設されたナイルの私室へとG36Cと二人で並び入っていった。ナイルの肩にしな垂れたG36Cの瞳にはこれから行われる体罰への不安は全く見てとれなかった。

 

 ・・・・・・・・・・

 

 

 

 

「あふっ♡・・・はっ・・・はっ・・・あはっ♡・・・」

 

 服を全て脱がされベッドの上でうつ伏せに斃れるG36Cは自身に加えられた体罰の刺激と指揮官への愛情により思考回路が完全にショートしていた。その煽情的に変化した瞳は焦点が合わず虚空を見つめている。

 逞しい身体のナイルの股間で首をもたげいきり立ったドラゴンにより、あらゆる体位からG36Cは責め立てられていた。容赦なく何度も何度も。

 一旦休止したところでも彼女は嬌声を零し両手はシーツを無意識に握る事しか出来ない。しかし、尻だけは高く突き上げてナイルの方へ今も向けている。彼女は本能で指揮官が赦すまで体罰を受けいれるのだろう。数々の体罰を受けた彼女の体からは冷却液と潤滑油が吹き出しベッドをドロドロにしている。清掃しないとこのベッドは睡眠には使えないだろう。そんな状態になっても彼女は頑張ってこの体罰に耐えているのだ。

 

 この後もめくるめく加えられる体罰により夜は更けていくのだった。

 

 

 

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 G36Cは顔を赤くしてタレ目を更にエロく垂らしている。そして口の端から垂れそうになった涎をじゅるりと舌で舐めとる。その舌も何かを味わいしゃぶり尽くす様に踊っていた。

 

 

 そんなG36Cを見て56-1式が声を掛ける。()()()()()()()()

 

「あのさ・・・・すっごく言いづらいんだけどさ〜」

「副官さんさ、さっきからずーっと妄想に耽ってるでしょ? あ〜いいのよ。うん、問題はないのよ。妄想くらいみんなするから」

「けど・・・・()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()〜。はははははっ」

 

「えっ・・・・きゃあっ!」

 

 言われて我に帰ったG36Cがモニターを隠してすぐに接続を切る。耳をさっき以上に真っ赤にしてベレー帽を手に取り顔を隠してぷるぷる震えている。どうやら彼女にも羞恥心はあるらしい。

 

 

 周りの皆は恥ずかしそうにしていたり、呆れ顔だったり、残念そうな目で見たり、まあそんな反応ばかりである。()()()()()()()()

 

 

「あのさ。副官のオナニーなんて見たくないしどーでもいいんだよね」

「ただ、その汚い妄想に指揮官を巻き込むのやめてくれないかな、かな?」

 

 目を真っ赤にしたサブリナか口汚くG36Cを罵る。先日、強制退院させられた病院での悶着の手打ちもまだであるので、両者の雰囲気は悪い。

 

 

「妄想? サブリナさんは何か勘違いをしておりますわね」

「これは妄想ではありませんわ。近い未来に起こる確定した事実の予言。そう"未来日記"ですわ」

 

 ドヤ顔でサブリナを煽るG36C。唯の妄想なのに"確定した事実"などとよくのたまったものだ。

 

 

「へえ〜。喧嘩、売ってるのかな? ・・・かな?」

 

「貴女こそ指揮官様に"無意味に"絡みすぎじゃ無くて?」

 

 無意味の部分を強調するG36C。つまりサブリナの指揮官への想いは無意味であると貶しているわけだ。これはサブリナとしても許容できない。

 お互いが纏う雰囲気が強烈な殺気に塗りつぶされていく。この二人、指揮官の事となると冗談で済まなくなる。

 まるで鉄血のハイエンドと向き合ったかの如く怒気が増していき、喧嘩する野良猫かの様に飛びかかろうとするその直前、待ったがかかる。

 

 

「いい加減にしなさい! 何のための集まりなのか思い出しなさい!」

「それと、喧嘩するならルールを決めた勝負でやりなさい!」

 

 眉間に皺を寄せたエルに叱られた二人はとりあえずその場を収める。まあ、大食い大会か訓練か、その辺りで決着をつけるのだろう。

 

「で? 指揮官には何をするのです?」

 

「う〜ん、多数決で決めよっか。とりあえず毎朝5kmのランニングと腕立て腹筋スクワット50回3セットからでどーかな?」

「サブリナも賛成」

「異論ありませんわ」

「トレフォイルはどーでもいいと言っているわ」

 

「・・・・・・」

 

 指揮官の都合を完全無視したプログラムが賛成3、棄権1で勝手に決まる。

 エルは焦るが、もうどうにもならないと思ったし、それで体形、体力が良くなる指揮官を見てみたいとも思った。思ってしまった。

 

「うん、分かったわ。明日から?」

 

「そうだね。明日はサブリナと私(56-1式)でやるわ」

 

「じゃあ決まったんで解散〜」

 

『S10基地式訓練方法の研究会(戦術人形の訓練とは言っていない)』はドタバタで荒削りのうちに終了したのだった。

 

 ────────────────

 

 

 前日は反省会で知り合った"小太りのオッサン"と"冴えない兄ちゃん"の二人と一緒に、「ナイル指揮官の退院+本社からの釈放おめでとうパーティー」をweb飲み会形式で開いていた。まあ、退院の経緯は全くめでたくないんだけどね。

 お互い、傷の舐め合いもとい部下の管理に関する情報交換会も兼ねていた。

 明日は事務仕事オンリーだからちょっと深酒と洒落込んでいた。まあ最悪G36Cに頑張って貰えば問題ないでしょ。と。

 しかし、その想定は甘かった。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

"ドゴーン、ドゴーン、ドゴーン・・・"

 

"ダダダダダダンッ"

 

 

 再び就寝中に鳴り響く爆音。12ゲージショットシェルと7.62mm弾のフルオートの空砲が撃発された音だった。間違っても上官の部屋で撃つものではない。

 

 

「うお〜〜〜!」

「な、なんだ? 鉄血の襲撃か!?」

 

 何処かの病院と全く同じセリフを吐きナイルは慌てて起きて枕元のブローニングを手に取り情報収集に移るが・・・・電気が付けられた部屋のベッド脇にはサブリナと56-1式が立っていた。

 

「「指揮官、おはよー」」

 

「ああ・・・おはよーって、おいおいまだ4時前じゃんよ。頼むから寝かせてくれよ。昨日遅かったんだよ」

 

 二日酔い気味もあいまって、そう言って再びベットに横になるが、間髪を入れずサブリナに掛け布団を剥がされ強制的に引き起こされる。そして連携よくすかさず56-1式に蒸しタオルで顔を拭かれる。

 

「アッチ、アッチぃ!」

「なんなんだよ。どうしたよ?」

 

「ん? 今日から指揮官は朝練やることに決まったんだよ」

 

 サブリナがそう言いながら、ナイルのパジャマを剥ぎ取りランニングウェアへと着替えさせていく。

 

「いや、朝練・・・決まったって・・・・勝手に決めんなよ。それに社のルールで銃を目覚ましに使うなって決まったろ?」

 

「知らな〜い」

 

「いや知らないって・・・それに今日は体調が・・・・」

 

「だ〜め! 今日からだよ! ・・・・まったく、弛み過ぎだよ。指揮官」

「───気を付けぇっっ!!」

 

 サブリナが指揮官の駄々を戒めたと思ったら、大きく息を吸い込みとても大声で叫ぶ。

 その声を聞いた瞬間、ナイルは素早く立ち上がり背がピシリと伸び脚を揃えて綺麗な敬礼を見せる。

 

(あ、あれ??)

 

 敬礼したナイルが自身の行動を不思議に思う。もう無意識で身体が勝手に敬礼していたからだ。

 

(おいおいおい。下っ端兵士の頃の癖がまだぬけてねえのかよ、俺)

(しかも、なんでサブリナがこんなこと知っているんだよ・・・・)

 

 そう、S10基地の教練で、身が入っていないR15基地組に喝を入れたブリッツ指揮官の声だった。これがサブリナ達の意識が変わったターニングポイントだった。それをここでサブリナが取り入れた訳だが、別の理由で軍隊出身だったナイルには効果があったわけである。

 

「指揮官、やれば出来るじゃん。じゃあ行くよ」

 

 56-1式がナイル愛用のM4を渡して指揮官を部屋から引っ張り出していく。

 

「おい、ちょっ、・・・・話せばわかる!」

 

「分かってないのは指揮官だけだよ!」

 

 サブリナがそう言うと、ナイル指揮官はズリズリ表へと引き摺られていく。

 この日の強制ランニングで数回ゲロり、這う這うの体で5km走り? 歩き? 抜いたと言う。

 そのあまりの体たらくにサブリナ達に気合いが入り、明日以降は厳しい訓練が続けられたとか、指揮官が毎朝隠れて逃げたとか、どうなったかは公式記録には残っていなかった。

 

 




書きたいこと書いてたら、まとまりなくとっ散らかったかもです。(泣)

SPECさんのコラボ小説
https://syosetu.org/novel/186365/91.html
の、ウェルロッドに託した訓練メニューのメモリーに、ナビゲーターさんがブリッツ指揮官とライトさんの模擬戦記録を忍ばせたのを見たエル隊長の焦りっぷりを考えてみました。あの脳筋で凶悪なS10基地からこんなの送られてきたらビックリしますよね〜、って思い書いてみました。
エルさんはプレッシャーに負けて後日S10へ修業に向かう様です。(笑)

あと、
 >ナイル・ルース指揮官の戦闘はもたついていた。「彼こそ訓練を受けるべきだな」なんて思ったりもした。
この内容とブリッツ指揮官の素晴らしさを知ったサブリナ達はきっと暴走するだろうなと思い、書いてみました。
結果!ナイル指揮官が苦労するだけなんですけどね(笑)

まだSPECさんに託されたネタがあるので、あと1〜2回はコラボ企画が続きます。よろしくお願いします。
56-1式と92式のMODも書きたかったけどタイミング逸したかなぁ(。-_-。)
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