二百二十頁目
カニは身体が大きすぎて先ほど俺が通ってきた水中までは追いかけてこれなかった。
逆にワニは平べったいお陰で狭い水路までも入ってこれた。
むしろありがたい限りで、またアンコウを犠牲にしながら最初の浅瀬まで誘導して捕獲させてもらうことにした。
しかもこのワニはサドルが手作業で作れるから、すぐに乗ることが出来るのだ。
これにより戦力はかなり上がった……と思いたいところだ。
ただ問題はあのカニだ。
手元にいる動物達では総攻撃しても歯が立たない、とは言わないがかなりの被害をこうむりそうだ。
その後で他の敵に襲われたらひとたまりもないではないか。
どうしたものかと悩みながら手元の道具を眺めて、あっさり答えが思いついた。
……入ってこれない隙間から弓矢で射抜けばいいんじゃないか?
『確かに時間はかかるけど確実に倒せる……ってこの洞窟、本当に時間が掛かってばっかりだね……』
二百二十一頁目
銃火器には耐性があるくせに何故か水中から放たれるクロスボウの矢は普通に突き刺さるカニ。
お陰で打てば打つほど傷だらけになっていく。
ある程度弱ったところでアンコウ達も嗾けて水中にある足を齧って貰う。
これによりまたアンコウが二匹ほど犠牲になったけど遂にカニは崩れ落ちた。
こちらアンコウ以外に酸素ボンベとクロスボウが一つずつ消耗したぐらいだが、どちらも消耗品として予備を持ち込んであるから大丈夫だ。
改めて水陸両用のワニとカエルでこの空間を調べて行く。
すると陸地にも進めそうな先があり、また浅瀬を超えた先にもまた水中に続く道があることが分かった。
しかも水中の方の道はまた波動を放つ未来の機械がむき出しになっている。
まるでこっちに進めと言わんばかりだが、先ほどと同じように水中の生物がウヨウヨしている。
それなのに先ほど捕獲したアンコウ達は浅瀬に阻まれて連れてこれない。
……またやり直しかよ畜生。
『引き返したいような気もするけど、これで戻ってまたここにカニが湧いてたら……今のうちに進めるだけ頑張ろう!』
二百二十二頁目
過去にも捕獲したことはあるが本格的にこのワニを利用するタイミングはなかった。
だからどうもこのワニのことを過小評価してしまっていたようだ。
デスロールっぽい回転攻撃でドンドン敵を駆除してくれて、思っていたよりはるかに頼もしかった。
また他にも嬉しいことがあり、今度の水中は結構深く広いこともあってか、水底の方に身体の細いワニも居たのだ。
こいつは水中でスピン攻撃することで周りの敵を抵抗させずに倒すことが出来る。
また魚を食べて傷を回復もするし、水陸両用なのはもちろんジャンプまでこなせる優れものだ。
島にいた時は洞窟攻略でそれなりに助けられた記憶もある。
何よりこの体の細いワニは前にカプセルで高品質サドルを手に入れているのだ……重量がかさむから持って来て居ないけども。
まあ通常のなら作れるし、取りあえずこいつも陸地に誘導して仲間にしておいた。
これによりまた進みやすくなる……完全にマヒさせてくるクラゲだけ処理して、動きが鈍るデンキウナギの方は強引にスピンとデスロールで突破していく。
もちろんついでの様に捕獲したアンコウも一緒に群がらせて攻撃と囮、両方を熟させる。
この調子ならさっきの水路よりは早く進めそうな気はするけども、油断だけはしないようにしておこう。
『どれぐらい先が長いかわからないもんね……麻酔系も使いまくったせいで持ち込んだ分が殆どなくなっちゃったし、また大量に動物を仲間にしないと行けなくなったら引き返そうか?』
今回名前が出た動物
カルキノス(カニ)
サルコスクス変種(ワニ)
アンコウ変種
ベールゼブフォ変種(カエル)
バリオニクス変種(身体の細いワニ)
クニダリア変種(クラゲ)
デンキウナギ変種