二百三十五頁目
新しい移動拠点がだんだん完成しつつある。
大きすぎて背負えない工業炉以外の設備と、更には新しく栽培した食肉植物から放たれる光に常に包まれている完璧な設計だ。
後はこの子が放射能に耐性があることを祈るだけ。
まだエレメントの抽出もできていないし今は本格的に進出するつもりはない。
ただ赤い宝石はそろそろ数を揃えておきたいところだ。
夜が長くなるまでもまだ時間がある。
だから覚悟を決めて再び放射能うエリアへと赴いた。
ガスボールは予備を作るほどではないが簡易な修理ならできる程度には溜まっている。
移動拠点さえ連れ込めれば背中の設備で修理できる。
ドキドキしながら踏み込んでいくが……どうやらパララ君も耐性がありそうで悶えたりはしなかった。
この時点でホッと安堵しながら、改めて前に赤い宝石を回収した場所まで進んでいく。
メガちゃん達とカニ達が余計な敵を駆除してくれるお陰であっさりと辿り着けた。
その上で分かれ道の先まで進むか少しだけ悩んだ。
一か所から取れる赤い宝石の数は限られている。
もう少しだけ先の方に進んで別の回収できる場所を見つけておきたい。
そう思って分かれ道を左に曲がり……すぐにまた左右に別れ道が広がった。
装置は右側に続いていたので、迷うことなくそちらへと向かう。
すると少し先に紫色のまがまがしい照り返しが見えて来た。
ほんの少しだけ既視感があるが同時に嫌な予感もする。
それでも眩しさに目を抑えながら進めば、まがまがしいけれど美しい紫色の川が見えてきたではないか。
……思い出した、色こそ違えどこれはマグマの流れる洞窟に初めて入った時もおんな感じだった。
身体への影響で言えばどちらも同じぐらい厄介そうというか……最悪の一言だ。
『金属の足場が橋みたいに架かってるけど未来人さん達もここまできたのかな?』
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流石にこれは進み過ぎたと思って引き返そうとしたところで、赤い宝石が取れる塊を見つけた。
どうもあの禍々しい輝きに気を取られて手前にあったこれを見落としかけていたようだ。
更に黒曜石の塊もすぐ近くにあった。
有機ポリマーも取れるし、これで基本となる素材は全て揃うと考えてよさそうだ。
危険なだけあってリターンはしっかりしているらしい。
回収できるだけ回収して、取りあえず今回もまた引き下がることにする。
本格的に進出するのはガスボールを十分貯めて予備の装備も修理素材も完璧にして、更にできればエレメントを抽出し終えてからがいいかもしれない。
『危なすぎるもんここ……いくら時間をかけてでも安全を取ろうね?』
今回名前が出た動物
パラケラテリウム変種(パララ君)
メガロサウルス変種(メガちゃん)
カルキノス(カニ)