ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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【注】オリジナル展開が入ります。


第1009話

二百三十七頁目

 

 少しだけ粘って二か所から可能な限り赤い宝石を回収したことで、ガスボール採集装置を複数作ることが出来た。

 これらを効率よく回収できるよう近い場所に設置して回る。

 後はガスボールが溜まるのを待つだけだ。

 

 ちょうど夜が長い期間に入ったことだし、またメガちゃん軍団と共に地上を巡ってカプセルを回収しまくるとしよう。

 ……そう思って例の場所まで戻ったのだが何やら様子がおかしい。

 例の洞窟の出入り口の近くにあった未来人の拠点後と思わしき所から破砕音が聞こえるのだ。

 

 ……どういうことだ? 未来人の残した未来の素材で作られた金属ばかりの場所から破砕音?

 どうやって? 多分このARKに存在する俺の知る限り最も強い特殊個体の悪魔や巨大蛇だって壊せるとは思えないぞ?

 一体だれがどうやって、そして何をしているんだ?

 

『なんか凄く嫌な予感がする……だけど何が起きているかぐらいは把握しておかないと……』

 

二百三十八頁目

 

 奴がいた。

 間違いない。

 地面から突き出る巨大な紫の触手。

 

 ルゥちゃんを操っていた奴が召還していたものだ。

 なぜここにいるのかはわからない。

 だけどその力は相変わらず圧倒的だ。

 

 未来人の残した建材を歪め、そして彼らが残してくれた休眠カプセルを粉砕していく。

 まるで苦々しい思い出でもあるかのように執拗にだ。

 そうして終わると身体をうごめかせ始めた。

 

 何かに指示を出すような動き、合わせるように名無しが一気に十体以上湧き上がると何かを呼び始める。

 ついで名無し達の呼び声に呼応するように悪魔が現れた。

 地上にいた個体に似ているようで細部が異なる様な、だけどまぎれもない悪魔。

 

 そいつらは何かを探すように散っていく。

 その後も更に触手は新しく名無しを呼び出そうとしていた。

 

『何が起きてるの? なんであれがあそこにいるの? 何をしているの? ……どうするの?』

 

二百三十九頁目

 

 冗談じゃない。

 安全のはずのエリアにあんな奴らを放たれてたまるか。

 砂漠での戦闘力を思い出せば恐らく一本の触手ぐらいならメガちゃん達で何とでもなる。

 

 全力で指示を出しメガちゃん軍団に突撃させる。

 三十数匹のメガちゃん軍団が一斉に走っていき、まずは新たに呼び出されていた名無し達に襲い掛かる。

 俺が触手の攻撃範囲に入らないように距離を取っているせいで一部の個体に光が当たらず、駆除に僅かに時間が掛かる。

 

 その隙に触手が気づきメガちゃん達を押しつぶすように先端を叩きつけてくる。

 高品質サドルのお陰で一撃で戦闘不能になる個体は居ない。

 だけどその隙に後ろから散っていった名無しと悪魔達が戻ってくる。

 

 メガちゃん軍団に即座に指示を出し、半分をこちらに戻しもう半分を触手へと嗾ける。

 メガちゃん達を仲間にし過ぎたと思ったけど数を増やしておいてよかったと心の底から思った。

 お陰で光の届くこちらは悪魔ごとあっさりと駆除することが出来た。

 

 後は触手だけ、と思ったのだが何と仲間達がみんなマヒしていて動きが鈍っていた。

 触手がある程度の範囲まで影響のある強力な電撃を放ったようだ。

 砂漠の時は見せなかった技だ。

 

 新たに覚えたのかこのARKだから使えるのか。

 考えている暇はなく手元にいた残るメガちゃん達を背後から襲い掛からせる。

 流石に触手一つでは対応できる範囲が限られており、これによりあっという間にズタズタにされて遂には崩れ落ちた。

 

 たった一本だけれど相変わらず恐ろしい相手だった。

 高品質サドルを装備してなかったらヤバかったかもしれない。

 ……だけど結局こいつは何だったんだ?

 

 どうしてここに現れて何をしようとしていたんだ?

 

『この近くで目ぼしい物っていったらここにあった睡眠装置と地上の出入り口ぐらいな気がするけど……もしかして砂漠の時みたいにオベリスクを探してた、ってのは考え過ぎかな?』




今回名前が出た動物

メガロサウルス変種(メガちゃん)
アルファ・サーフェス・リーパーキング(特殊個体の悪魔)
アルファ・バジリスク(特殊個体の巨大蛇)
ネームレス(名無し)
サブテラニアン・リーパーキング(名無し達に呼ばれた悪魔)
触手(〇〇〇〇〇〇テンタクル)
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