ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第101話

二百八十八頁

 

 これ以上ここに居ても何も変わらないと思い、飛び起とうとしたときにふとこのメカステゴは仲間に出来るのか疑問に思う。

 尤も機械が麻酔で眠るわけがないのだから試しても仕方がないが……そこでさらにこいつを倒したら新しい素材が手に入ることに気が付いてしまう。

 一応そう言うものを目当てに移動している以上は、回収しない手は……だけどこんなレアな個体をむざむざ殺すのも惜しい気がする。

 

 何よりペヤラちゃんしかいないこの状況で勝てるかどうかは分からないのだが、果たしてクロスボウの矢だけでどうにかなるだろうか?

 色々悩んでいたが、その間にもメカステゴはどこかへ歩いて行こうとしてつい慌てて矢を打ってしまう……付けてあった麻酔矢を。

 勿体ないことをしたと後悔しかけたが、その時麻酔矢が刺さったメカステゴが他の生き物と同様に一瞬だけ足元をふら付かせたのを見た。

 

 ……まさかと思いながらも足が遅く方向転換が苦手らしいそいつの死角に移りながら麻酔矢を打ち続けると、何故か眠りに落ちてしまう。

 機械なのにどうして……しかも餌を手渡ししたら当たり前のように食べて……仲間になった。

 そこで今更ながらに気付く、この島で動物が簡単に仲良くなるのは恐らくこの島の主がそう言う風に作り出しているのだと。

 

 こいつも同様で、つまりは人間がこうやって仲間を増やすのも奴らの想定のうちということだ。

 本当に管理人は危険な動物を飼い慣らさせた上で、俺たちに何をさせようというのか……停滞を禁止するシステム的に、ここで暮らしやすくするためでないことは確かだ。

 多分洞窟攻略やオベリスクが関わっているのだろうけれど冗談じゃない……フローラをそんな危険に巻き込めるものかっ!!

 

 どうにかして絶対に平和に暮らす方法を考え出してやるっ!!

 この島の管理人がどんな存在かは知らないし、どれだけ優れたテクノロジーを持っているのかもわからないが……フローラと一緒に暮らしていくためにも絶対にそんな思惑にまけてたまるものかっ!!

 

二百九十頁目

 

 少し熱くなりすぎていたようだ……頭を冷やしつつ、懐いてくるメカステゴをどうするか少し考えるがこの場に置いて行くことにした。

 移動能力が低すぎて、はっきり言ってこの先の移動に付き合わせるのは愚か、拠点へ連れもどるのも戻るのも難しいだろうから。

 一応森の中に居ても光り輝く身体が目立つから、戻ってきた時に生きているようなら一緒に帰れるか試すつもりではいるが……とにかくその場で待機するように指示を出したところで改めて毛皮の一式に着替えた上で北を目指し飛んでいく。

 

 そしてついに前に越えた川が見えてきた……見覚えのある洞窟の入り口も……何故かその手前で暴れているスピノもだ。

 いったいどうして南の温かいところに居たはずのスピノが、こんな北の寒い地域の川にまで居るのだろうか?

 本当にこの島の生態系はどうにかしている……まあ機械の恐竜が歩いているのに今更そんなことを突っ込んでも仕方ないのだけれど。

 

 とにかくこんなのを刺激しても仕方がない、少し手前でスタミナを回復させてから一気に飛んでいくとしよう。




【今回名前が出た動物】

TEKステゴサウルス(メカステゴ)
タペヤラ(ペヤラちゃん)
スピノサウルス
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