ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第1026話

二百七十七頁目

 

 奥へと進んでいくと絶壁が立ちはだかった。

 ただ上の方を見ると光が見えているのもわかり、壁をよじ登って何があるのか確認することにした。

 これもまたロック君がいなかったら諦めるしかなかっただろう。

 

 やはりこのARKはロック君を手に入れてからが本番なのかもしれない。

 そんなことを思いながら登っていくと聞き覚えのある音と光景が目に飛び込んできた。

 風の音とチラリと見えた獄炎……地上だ。

 

 ……まさか地上エリアと赤いエリアが繋がっているだなんて。

 何かの間違いで地上エリア探索時にここへ落ちていたらお終いだったぞ。

 

『頑張ってちょっとだけ外を覗いてみたらすぐそこにオベリスクが見えたけど、色的に多分ここ唯一探索しなかった最初に見つけた地上エリアだよ』

 

二百七十八頁目

 

 宙を浮かんで俺が見えない角度から覗き込めるフローラのお陰で、ここが一番広いからと探索を諦めた地上エリアであることが判明した。

 同時にあの時諦めた厄介な地上の地形もロック君がいれば簡単に踏破できることも気が付いた。

 尤も今となっては入り口付近を触手がうろついているからあちら側から近づくわけにもいかない。

 

 逆にここはまだ気づかれてなさそうであるが、ただでさえ放射能に気を付けないといけない状態に加えて地上の炎と時刻を気にしながら探索しに行く気にはなれなかった。

 何より下手に俺がここに留まって、そのせいで触手がこの出入り口を見つける方がヤバい気がする。

 ……まだオベリスクが本当に触手の目的とも限らないのだが、とにかく今は近づかないようにしよう。

 

『あの触手、この赤いエリアをちゃんと探索し尽くしていないのかな? それともオベリスクを三つとも見つけようとしているのかな?』

 

二百七十九頁目

 

 さらに探索を続けるが悪魔の巣らしいものは見つからない。

 むしろ禍々しい水たまりばかりが目に付いて、その輝きが目に刺さって仕方がない。

 だからついつい壁越しに続いている足場に沿うようにして進んでいると、ここにも食肉植物があった。

 

 ちょうど壊せる金属鉱石の塊や異様な形をした木々の陰に隠れるような位置であったが、近づいたら光を放ってくれたので気づけたのだ。

 ここなら発光生物が疲れても光を放ってもらえるので最悪の場合の休息地にはなりそうだ。

 だから一応メモしておきながら更に進んでいくと、またしても壁際に道を見つけた。

 

 上下左右を壁に挟まれているがロック君が三体ぐらい並んでも進めそうな広さがある。

 さっきの場所と似ているから、また別のオベリスクがある地上に繋がっているかとも思った。

 しかし自作したマップを参照してみるとこの位置からだと繋がっていそうな地上エリアは存在しなかった。

 

 もちろん自作したマップだから縮尺とか位置を間違えている可能性はある。

 どちらにしても確認はしておこうとそのまま奥へと進んで行った。

 相変わらずロック君じゃないと建築するなりしないと超えられなさそうな高さの段差が幾つか行く手を阻んでいた。

 

 それらを乗り越えて進んだところ……地獄が現れた。

 足場が途切れており、それでいて少し先の方に物凄く狭そうだけど飛び移れそうな足場が幾つか見えていた。

 ただその狭い足場の上にはぎっしりと野生動物が待ち構えているのだ。

 

 カルノンにサソリにムカデに飛行生物に……すし詰めということがこれほど似合う光景はそうそうないだろうとすら思った。

 さらに厄介なことに飛び移り損ねて下に落ちようものなら、そこにはあの禍々しい毒の液体が満ちているのだ。

 これ以上ないほど嫌がらせに特化した地形で、出来れば回れ右したいところだ。

 

 ……だけどこれまでの経験から何となくここは洞窟なのではないかと思ってしまう。

 

『ロック君なら壁越しになら進めそうだけど……というかロック君がいなかったら絶対に入りたくないよここ……』




今回名前が出た動物

ロックドレイク(ロック君)
リーパー(悪魔)
カルノタウルス変種(カルノン)
プルモノスコルピウス変種(サソリ)
アースロプレウラ変種(ムカデ)
シーカー(飛行生物)
触手(〇〇〇〇〇〇テンタクル)

今回見つけた洞窟

Elemental Vault(追跡者の洞窟)
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