二百九十七頁目
……くそが
マジでエイリアンかよ
何だってんだよちくしょう
ほんとうにさいあくのきぶんだ
『よしよし、大丈夫大丈夫……ああ、よかったぁ……本当に生きててくれてよかった……』
二百九十八頁目
余りの痛さと苦しさで物凄くあがいた様だ。
日記の頁が何枚か破れてしまっている。
だけどそれほどの苦痛だった。
何なら今も心に負った傷は残っている。
それで……こら! やめろ! 攻撃してくるな! このバケモン!!
『うぅん、これでも一応懐いてるのかなぁ?』
二百九十九頁目
ようやく落ち着いて筆を取れるようになった。
しかしまさかあの悪魔が本当にエイリアンのように人に卵を植え付けてくるとは予想外だった。
あの拘束攻撃はそのためのものだったのだ。
お腹が膨らんだ時は絶望したし、実際に虫みたいな幼体がお腹を破って出てきたときは余りの痛みに絶叫した。
何より意識も朦朧としていたけれど、事前に薬を手元に用意してあって予め飲み続けていたこともあって今回もまた何とか命を繋ぐことができた。
だけど本当に軽率だった、もう二度とあんな危険な真似はするまい。
例えあの悪魔を仲間に出来るとしてもだ。
いや本当にこのお腹から出てきた幼体があの悪魔に育つかは分からないし使役できるかも不明だ。
何せ形状が違い過ぎるし また非常に攻撃的なのだ。
一応あのフェロモンを漂わせている間は攻撃を控えてくれて、他の幼体と同じくお世話をして貰いたがるのだけれど、フェロモンが切れると途端に攻撃してくるから困りものだ。
尤もまだ幼体で力は強くないからちゃんとした装備を整えていれば何とでもなるのだけれど……本当に飼いならせるのだろうか?
『お腹の痛みが取れるかもってフェロモン使っておいてよかったよね……もしも出てきた直後で弱り切ってる時に襲われてたら……うん、やっぱりこの子はもう新しく仲間にしない方がいいね』
三百頁目
やはり某映画に出てきたエイリアンと同じように、こいつも成長速度は速いようだ。
安全のために牧場の中ではあるがほぼ放し飼いにしていたのだが、あっさりと虫のような見た目からあの悪魔に似た形状に変化したのだ。
すると知性も少しはマシになったのか、フェロモン無しでも攻撃してくることが無くなった。
これでようやく安心して育てる事が出来る。
ちょうどフェロモンも足りなくなっていたから、このまま成長して力が強くなってもなお攻撃してくるようだと諦めるしかないかとすら思っていたのだ。
あれほどの苦痛に耐えて文字通り死にそうになりながら手に入れた個体なのだから、それほどの甲斐があったと思えるほど有効活用させてもらいたい。
……動物の捕獲が上手いマァがいてくれたら、あの子なら本能的に察して自分のお腹に寄生なんかさせずに、もっとスマートに捕獲できたような気がするなぁ
『傍から見てても生きた心地しなかったよ。この子が育てば戦力としては申し分なさそうだけどこれっきりにしてね? 約束だよ?』
今回名前が出た動物
リーパークイーン(人に卵を植え付けてくる悪魔)
リーパーキング(お腹から出てきた悪魔の幼体)