三百一頁目
ようやく育ち切った悪魔を外に出して暴れさせてみた。
果たして強個体の子供であることもあるが恐ろしいほどの戦闘力であった。
ティラノを超えるかもしれない怪力に加えてあの硬い身体があらゆるダメージを殆ど無力化するのだ。
尤もサドルが装備できないのでさらに防御力を強化することはできないが、それでも十分すぎる硬さだった。
お陰で殆ど敵がない状態だ……光を浴びている俺が傍にいなければだが。
残念なことにこっちの発光生物によってもあの硬さは解除されてしまうのだ。
そうなるとせっかくの特色が消えてしまうため、基本的には別の恐竜に乗って指示を出して離れたところで戦ってもらう形をとることになる。
一応乗ってみても強いことは強く、普通の攻撃に加えて毒針を飛ばしたり回転攻撃で周りの敵を吹き飛ばしたりできる上にカニみたいに大ジャンプもできて機動力もある優れものではある。
だけどやっぱり硬さが消えてしまうのが痛くて、かといって発光生物抜きだと相手も硬いから……と本当にこの点だけは残念だった。
逆に言えばルゥちゃんの時のように他のARKに連れ出せればまた話は違ってくるだろう。
……とそこであの黒幕がこいつをリーパーと呼んでいたのを思い出す。
新しく名前を考えるのも面倒だしそのまま使わせてもらうとしよう。
『同じ悪魔同士とか名無しと戦う時は駄目だけど、逆に言えばあの触手本体と戦う際には凄く役に立ってくれそうだね』
三百二頁目
体調も完璧になりリーパーも育ち切ったことだし、今度こそ探索の続きをやらないといけない。
だけどその前にせっかくのリーパーを護衛がてらロック君の巣の傍で待機させている移動拠点とメガちゃん軍団とカニ達の傍に加えておいた。
これでこの場所は盤石と言っていいだろう。
ついでにあの巨大な触手達の様子も伺うが、今はちょうど中央の本体が青いエリアの先で何か操作しているようであった。
或いは今回、あの場所が開いていたら調べに行ってもよかったのだがこれだと後回しにするしかなさそうだ。
改めてロック君の機動力を生かして洞窟化も入れない場所へと向かうのだった。
『もうあの体格のいい悪魔が現れても無視しようね?』
三百三頁目
あの洞窟らしき入り口は思っていた以上に分かりにくいところにあるようだ。
座標もメモしておいたのに辿り着くのは少しだけ苦労した。
どうも赤いエリア内でも東西は地形によって分断されているようだ。
またロック君に乗って壁や天井に張り付きながら移動していると方向感覚も狂いがちになる。
それでも近くに残しておいたメガちゃん達と簡易拠点が目印となり何とか戻ることができた。
道中は湧き出ていた女王と思われる悪魔も、今は天井付近を移動しているからか今のところ姿は見られない。
もう二度とあのリーパークイーンとでもいうべき個体とは戦いたくないので、この調子で進むとしよう。
『……この先にもあのクイーンが生息してたらどうする? ずっと天井辺りを移動する?』
今回名前が出た動物
リーパーキング(悪魔・リーパー)
ティラノサウルス
カルキノス(カニ)
ロックドレイク(ロック君)
リーパークイーン(体格のいい悪魔・女王)