三百十二頁目
もはやここを探索している場合ではなくなった。
この放射能エリアでは時間がたつにつれて専用のスーツがドンドン壊れて行く。
予備は持っているけれどそれでも時間制限があることには変わりがない。
そして修理するためには旋盤が必要なわけだがここでは作ることができない。
つまりは外に出れなければ間違いなく死が待っている。
慌てて下の方にある通路の中を通って出口を探して回る。
だけどどの程度下の方だったかもはっきりと覚えていなかった。
左右の座標はコンパスやGPSとマップで時折見ているけれど上下の高さのデータは存在しなくて、記憶もまたうろ覚えだ。
何せこれまではここまで激しく道の繋がっていない上下の足場を行き来することはなかったのだから。
『次からは細かく目印を作るとして今は……出口どこぉおおお!!?』
三百二十三頁目
不味い!
不味い不味い不味い!
地味にあの触手モンスター共の攻撃がきつくなってきた。
あいつら幾ら駆除しても新たに湧いてくる速度が速いのだ。
そして数の暴力で群がってくるせいでちまちまとしたダメージだけど確実に蓄積している。
自分の乗っているロック君は高品質サドルだからまだまだ健在だけれど、このままではいずれ……くそ!
本当に出口はどこにあるんだ!?
『ロック君が優秀過ぎて油断したよね……下手に移動力もあるからすいすい進んじゃったし……ほんとにどうしよう……』
三百二十四頁目
一旦、ロック君の傷を回復させようとまた比較的安全な天井付近の足場に移動して生肉を食べさせ始めた。
その際にふと顔を上げると青い光が漏れる壁が左右にある場所が目に入ってきた。
かがり火も立っていないからまだ調べていない場所のようだが、さらに奥を見たら野生動物が湧いている足場が見えた。
天井付近の足場は敵が湧くスペースもないほど狭い場所が多いというのに珍しい気がする。
何となく気になるけれど今調べている場合かと言えば……でもここで見逃したらまた見つけ直すのも大変そうだ。
少し悩んだけど見果てぬ出口探しに疲れていたこともあって、少し気分転換も兼ねて調べてみる事にした。
すると壁と天井で囲まれた細い道が思ったより長く続いているではないか。
……また他の奴らに交じって触手モンスター共もうようよしていた。
他の動物に誤って攻撃を当てないためにもこいつらを手前で駆除した上で、天井を伝わるようにして調べて行くとしよう。
『まあ軽い気休めぐらいの気持ちで……ってちょっと待って!? あれアーティファクトじゃない!?』
今回名前が出た動物
シーカー(触手モンスター)
ロックドレイク(ロック君)