ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第104話

二百九十五頁目

 

 とにかく色々と保留しておきながら素材を持って飛び上がったところ、少し日が陰ってきていることに気が付いた。

 恐らくはメカステゴやアルケンABCを仲間にするために時間を使いすぎたのだろう……もっと早くに出るべきだった。

 日が暮れるまでに戻る約束をしている以上は、帰りの時間も頭に入れて動かなければならない。

 

 そう考えると後探せる場所は一カ所だけだろう……そう思い飛び上がりながら望遠鏡で何かいいものが無いか見渡したところで、ふと妙にテカっている謎の塊を見つけた。

 ちょうどこの島の北西の端に近い場所にある海に接する崖の上……文字通りの海岸線とでも呼ぶべき場所だ。

 早速山から下りてそこへと向かったところで、危険な生き物が争う中に資源の山を見つけてしまう。

 

 先ほどの山頂と同じ様にあちこちに存在する金属鉱石、水晶、黒曜石……そして未知の黒いドロドロとした塊。

 比較的安全そうなところへ降り立ち、猪と狼が迫る前に慌ててひとかけら砕いて広い上空へ避難する。

 そして改めて手の中にある独特の香りがするドロッとした感触のそれを観察して……それが油の塊……原油とでもいうべきものだと気が付いてしまう。

 

 まさかこんなものまでもが取れてしまうなんて……新しい素材ではあるが、何かに使えるだろうか?

 

二百九十六頁目

 

 さらに新しい素材を発見した……この近くをウロウロして飛んでいたところで、崖の下にある僅かな陸地というか凍り付いた薄氷のような地形が広がる場所に太陽の反射とは違う輝きが目に飛び込んできたのだ。

 空を飛べなければこの場所に落ちた生き物は二度と上には這い上がれない……だからというわけでもないが比較的安全であり、俺はそこへ降り立つと水の中にあるその素材へ手を伸ばした。

 冷たいではなくもはや痛いとしか感じられない雪国の水の中から拾い上げたそれは、一見してただの貝に見えた。

 

 しかしその内部には身の代わりに綺麗な真珠が収められていて……光沢がありすべすべしながらも、妙に固く感じられる。

 これはこれで素材として何かに使えそうだと思い、可能な限り集めようとして……余りの冷たさにすぐ諦めてしまう。

 それでも少しは集まったので、それと近くにある小さい足場の上に何故か存在している原油と水晶も集めていく。

 

 その際に周りを見渡した時、少しだけ海を越えた目と鼻の先に本当に小さな小島……或いは雪の塊が浮かんでいるように見える島があった。

 そこにも原油のテカリが見えたので、あれも回収して帰ろうと飛んで向かったところでまさかの生き物を見つけて固まってしまう。

 ああ……どうしてこんなところにこいつが……こんな生き物が存在するんだっ!?

 

 二本足で、よちよちと歩く白と黒の……可愛すぎる生き物っ!! ペンギンちゃんだぁああああっ!!




【今回名前が出た動物】

TEKステゴサウルス
アルゲンタビス(アルケンABC)
ダエオドン(猪)
ダイアウルフ(狼)
カイルクペンギン(ペンギンちゃん)
































次回予告
『新素材発見っ!? その名は有機ポリマーっ!!』
絶対見てくれよなっ!!(白目)
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