三百三十二頁目
改めて現地に向かって状況を確認してから考える事にした。
孵化させたロック君たちを可能な限り追従させたままアーティファクトも念のためにもって、移動要塞たちを待機させている最前線へと向かう。
もう移動も慣れたもので、リング状の装置に沿って滑空と突進を繰り返して一気に飛び降りて行く。
その勢いは普通の飛行生物では味わえない速度であり、爽快感は素晴らしいの一言だ。
あの洞窟だった場所みたいに閉塞感の強い場所でなければロック君に乗っての移動は本当に楽しいものに感じられる。
フローラが無事に身体を取り戻せたら一緒にこの子に乗るのも悪くない。
サドルの形状的に工夫すれば二人乗りすることもできるだろうから。
『その時が来たらいつかのペアラちゃんみたいに二人乗りして、そのままデートとかもしてみたいけど……無理だけはしなくていいからね?』
三百三十三頁目
相変わらず触手共は紫の液体につかりながら青白く光るエリアの奥で何かしているようだ。
同時に触手の数も減ってはまた八本に戻ることを繰り返しているのを見ると、地上に残してきた子達や設備とまだやりやっているようだ。
だけどいくらでも触手を再現して送り出せる向こうに対してこっちの消耗の方が遥かに大きく、いい加減限界が近いはずだ。
そういう意味でもやはり本格的に触手を放置しておけない時期が来たようだ。
ただまず最初にいきなり戦闘を吹っかけるべきかを考える。
近くにいるこちらの戦力は移動要塞の子は例外としても、二十体前後の高品質サドルを装備したメガちゃん軍団と数体のカニ。
それとロック君の同種が追従させて連れてきた子達とここで孵化させている子を合わせて同じく十数匹ほど。
これだけいれば正面からぶつかっても、恐らく島の守護者であったドラゴンクラスの相手であったとしてもある程度は戦えるはずだ。
逆に言えば前に考えたようにあいつがあの紫の毒液を立ち回りに利用してきて真っ当にぶつかれなかった場合は話が変わる。
そもそもアイツが本当にルゥちゃんを操っていた時の黒幕と同一存在ならば野生の動物とは違って知性があり、会話できる可能性すらある。
……尤も絶対に友好的だとは思えないからこそこうしてどう対処するか悩んでいるわけなのだが。
『ちょっと思ったんだけどエレメントに固執してたみたいだから、例の装置でちょっとだけ生成してあるエレメントを取引に使ったら少しぐらいは対話してくれるんじゃない? 対話する意味より危険の方が高そうだけども……』
今回名前が出た動物
ロックドレイク(ロック君)
タペヤラ(ペヤラちゃん)
パラケラテリウム変種(移動要塞)
メガロサウルス変種(メガちゃん軍団)
カルキノス(カニ)
ドラゴン
触手(〇〇〇〇〇〇テンタクル)
〇〇〇〇〇〇(触手の中央にある人の面影のある部位)
再開まで時間が掛かって申し訳ありませんでした。
残りは数話ほどの予定ですが、また変わるかもしれません。