三百二十三頁目
死体をどうするか迷ったが、結局はアルケンABCで掴んで沖合に投げ込むことで海葬とでもいうべき形で終わらせることにした。
このまま野ざらしにしておくよりはましだと思うし、かといって近くに埋めたところで動物が匂いを嗅ぎつけて掘り起こされるのが関の山だ。
何よりもこの死体を目当てに肉食がこの辺りに集まってきたら、それこそ後続でやってくる人たちまで餌食になりかねない。
しかし昨日の朝に様子を見に来た時にはいなかったのに……これからは日が暮れる前にもう一度寄ってみたほうがいいかもしれない。
それともう一つ気になることがある……最初にこの島に来たのは俺、次がフローラ……その次が名も知れないあの男でその次が女性……男女男女の順にやってきている。
ただの偶然かもしれないが、もしこの推測が正しければ次に来るのは男の可能性が高いかもしれない。
できればフローラ好みの男性ではないと良いのだけれど……そんなことを考えながら、俺は改めてその場を後にして雪山を目指すのだった。
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どうせだからまた新しく色々と地図を埋めて行こうと思った俺は、今回は真っ直ぐ北上するのではなく、地図の左端を埋めて行こうと思った。
まず最初に南西の端にある赤いオベリスクへと向かい、海岸線の辺りに東側にあったような草食島や肉食島のような場所がないことを確認する。
その上でゆっくりと浜辺に沿うようにして北上を開始していくと、ドードーやブロントが歩きプテラが羽を休めている穏やかな光景が広がっていた。
たまにラプトルやエリマキトカゲも歩いているけれど、トリケラやテリ君の同種もうろついているからすぐに狩られていて余り肉食は大手を振って歩けていないようだった。
そしてもう少し進むと今度は長い入り江のような地形が続いていて、しかもメガロドンが入ってこれる程度に深いためたまに南の海岸でもみた亀が泳いでは襲われている。
その近くでは巨大なワニも泳いでいて、こっちは陸地に居るパロロ君の同種や、図鑑などで卵泥棒していることで有名な小柄なラプトルっぽい奴も襲われている。
ワニとサメが一緒に泳いでいる光景を見て、何と言うかちょっと夢を感じてしまうのは俺が男だからだろうか……是非とも戦っているところを見たいものだが怪我したくないようで弱い者いじめしかしていない……まあ当たり前か。
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さらに北上を続けていくと豪雪地帯との境目がくっきりと見える場所までたどり着いた。
火山を下ったところの境目みたいに川でこそないが、流氷と言うか薄氷がところどころに浮かんでいる氷河のような薄い水たまりが境目となっているようだがそこでお祭り騒ぎのように恐竜たちが暴れまくっている。
ちょうどその手前に、かなり大きな巨石が起立していたのでその上で羽を休めながら周りを見回したが……一体何だろうかこの地獄絵図は?
あちこちで大型のサソリやサーベルタイガーが争い、頭上からはアルケン君の同種である大鷲が死肉を貪る機会を伺い……そこへ中型~大型の肉食が飛び入り参加して争いまくっている。
あの角の生えている肉食や群れで行動するティラノより一回り小さい奴……それにティラノ自体も闊歩している。
まるであの肉食島みたいだと思ったが、氷河を挟んだすぐ向こう側では狼や猪が群れ成してナマケモノやマンモスを襲っていて……その両者がたまに氷河を越えて交流するかのように更に争いを広げている。
何という恐ろしいところなのだろうか……しかしこの辺りには目ぼしい素材もないし、長居する理由もない。
無視して飛び越えていくに限る……と思ったのに、その目の前に青い色をしたカプセルが舞い降りて来て様子を確認しようと氷河を上から見下ろしたところでその海中に無数の真珠が転がっていることに気が付いた。
物凄く拾っていきたい……だけど傍の陸地には肉食がわんさか……見れば水中にもメガロドンやマンタのような薄い奴……それに淡く発行しているあのクラゲまで……諦めよう。
【今回名前が出た動物】
アルゲンダビス(アルケンABC)
ドードー
ブロントサウルス
プテラノドン
ユタラプトル
ディロフォサウルス(エリマキトカゲ)
トリケラトプス
テリジノサウルス(テリ君の同種)
メガロドン
サルコスクス(巨大なワニ)
パラサウロロフス(パロロ君の同種)
オヴィラプトル(卵泥棒で有名なラプトル……ちなみに冤罪ですっ!!)
プルモノスコルピウス(大型のサソリ)
サーベルタイガー
カルノタウルス(角の生えている肉食)
アロサウルス(群れで行動するティラノより一回り小さい奴)
ティラノサウルス
ダイアウルフ(狼)
ダエオドン(猪)
メガテリウム(ナマケモノ)
マンモス
マンタ
クニダリア(クラゲ)