三百二十九頁目
すぐ傍にある赤いカプセルを開いてみるとまたしても何かの設計図を手に入れることができた。
しかし今回のは既に作った覚えのあるもので、どうもテリ君の……テリジノサウルスのサドルと銘打たれている。
あの動物の名前が分かったことにちょっとだけ感激しながらも、既に作れる物の設計図であることにがっかりしそうになり……だけどちゃんと内容を確認したところで驚いた。
俺の思い付いた設計とは違い、テリ君の負担にならない形で同時に急所を守れるような作りになっているのだ。
もしもこの通り作り直せれば……いや手先の器用なフローラがきっちりと作ったこれをテリ君に着けさせれば物理的な衝撃に対してかなり強くなるだろう。
そうなれば戦闘も有利になる……下手したらティラノすら倒せるほど頑丈になるかもしれない……ただし、使う素材は普通に作るよりずっと消費しそうだが安い買い物だろう。
早速帰ったら作ろうと思いながら、改めてもう一つ崖下の薄氷の張っている上に降り立った黄色いカプセルを拾いに行った。
そして俺は、日本人の魂ともいえる武器を手に入れた……いや、ただの日本刀に似た作りの剣なのだけれど……。
無駄に切れ味はいいが、今更接近戦なんかしたくないから使い道があるとは思えない。
何より手元にある鉄の槍や石の槍……この島に来て最初に作った武器であり未だにお守り代わりに携帯しているそれのほうが攻撃範囲が広いから余計に……まあそれでも念のために腰に下げておこう。
三百三十頁目
薄氷の上にあった原油と水晶、そして海面に没している部分には真珠も転がっていてそれらを回収してから一旦崖の上に作った簡易拠点へと戻りこの後どうするか考えようとした。
しかしそこで、その簡易拠点を作ったすぐ近くにある崖の一部にほんの僅かな足場が続いていて……その先に小さい穴が開いていることに気が付いてしまう。
恐る恐る近づいてみると、俺がしゃがめば何とか入っていけそうな空間が奥まで続いていて……まさかこれも洞窟なのだろうか?
この大きさではとても動物は連れ込めない……それこそ抱きかかえていけるドードーぐらいの生き物でないと駄目だがそんなの役に立つとは思えない。
だから諦めようとしたが、前に考えていた考察を思い出す……この中には貴重な素材が転がっている可能性が……。
手元にある念のために持ってきているメディカルブリューの数を数え……ついでに先ほど手に入れた刀を取り出して……ちょっとだけ奥に進んでみようかと思ってしまう。
この洞窟の入り口の大きさがどこまでも続くのならば、中にいる動物もたかが知れている……仮に中が広くなっていて危険な動物が居てもここまで逃げ込めば付いてこれない……慎重に進めばいけなくはないはずだ。
【今回名前が出た動物】
テリジノサウルス
ティラノサウルス
ドードー
【今回登場した洞窟】
NorthWestCave(天帝の洞窟)