ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第140話

三百七十一頁目

 

 とにかく散髪も終えて一応はさっぱりしたところで、朝食を食べながら既に恒例となっている本日の予定の話し合いが始まった。

 尤もフローラも俺もオウ・ホウさんのことが気になっているので、まずは彼に会いに行くところからだ。

 それが終わったらフローラはまた新たなクラフトに取り掛かるから、俺には素材を取りに行ってほしいという。

 

 その際にせっかくだからケツァ君を連れて行って積載性能等を確認したかったからサドルを作るようにお願いすると、あっさりと作り上げてしまった。

 どうやら俺がそう言うと思っていて、昨夜眠る前に左手の鉱石を見て考えてあったのだという。

 尤もそのサドルは一人用であったけれど……背中が広いから沢山乗せれるとは思ったけれど、ちゃんと飛行能力を確認するまでは一人用で確実に飛んだ方がいいというのだ。

 

 おっしゃる通りだと納得した俺は、早速ケツァ君に乗ると念のためにアルケン達を追従させて……その中の一匹にフローラが乗ったのを確認して改めて南の浜辺へと向かうのだった。

 

三百七十二頁目

 

 浜辺に戻った俺たちは焚火を囲み、こんがり肉を頂いているオウ・ホウさんを目撃した。

 彼は勘が鋭いのか、あるいは観察力に優れているためか俺たちの接近にいち早く気づき弓矢を手に取ってこちらを睨んだ……かと思いきやすぐに俺たちの顔を確認して安堵した様子でそれを下ろした。

 まだこの島に来て二日ぐらいだろうにその手慣れた動きと警戒心の強さに、流石は軍人だと頼もしさを覚えてしまう。

 

 近くに着地した俺たちの元へ彼は近づいてくると、軽く頭を下げて武器を向けたことを謝罪してきた。

 何でも上空からカモメのような奴に何度も襲われていたため、警戒していたのだと……言っている傍から頭上をそのカモメが旋回し始めた。

 恐らくはオウ・ホウさんの焼いているこんがり肉が目当てなのだろうけれど……よく見たらこんがり肉の中に近くに入り江に住んでいる魚を焼いたものも混じっている……この魚の匂いにつられているのかもしれない。

 

 とにかく上空を飛びながら攻め入る隙を伺っているカモメは鬱陶しくて、俺たちは飛行能力を活かしてさっさと倒してしまおうとしたが、その前にオウ・ホウさんが軌道を読みさっと弓矢を放って撃ち落としてしまう。

 俺もアルケンの同種ぐらいの大きさの鳥が近くを飛んでいるところを当てたことはあるが、こんな小さな浮かぶ的を一発で射貫ける自信はなかった。

 やはり実戦で鍛えただろう彼の腕は俺とは比べ物にならないようだ……この至近距離ならきっと動物の隙間を縫うように俺たちの急所を狙い撃つことも……まあ彼の性格的にそんなことはないと思うが、とにかく怒らせないように気を付けておこう。




【今回名前が出た動物】

ケツァルコアトル
アルゲンダビス(アルケン達)
イクチオルニス(カモメ)
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