ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第146話

三百八十四頁目

 

 やったぁああっ!! モフモフですべすべできゃわいぃいいいいっ!!

 あのイタチに似た子は可愛い上に賢くて、物凄く健気な良い子だった。

 尤も仲間に出来たのは偶然に近い……ただ単純にどうしていいかわからないで居る間も、この子が餌代わりに魚を取ろうとしていたので槍で突いて取った奴を手渡しで食べさせてあげたのだ。

 

 すると喜んで受け取って食べ始めたかと思うとそのまますり寄ってきて、俺の言う通りに動く仲間になってくれたのだ。

 考えてみれば前にも手渡しで仲間に出来た子がいたような気がする……どうやらこの子もそのタイプだったようだ。

 ひょっとしたらペンギンも……今度何かで試してみよう。

 

 そう思いながらこの子を連れて行こうと腕に抱き寄せると、嬉しそうに嗤ったかと思うとそのまま身体を駆け上り俺の首元に苦しくないように巻き付いてきた。

 何やら胸が温かくなって、実際にこの子の温もりを感じて穏やかな気持ちになってくる。

 これならどんな熱いところでも寒いところでやっていけそうなぐらいに気力が湧き上がってくる……俺は幸せな気持ちでこの場を飛び去ろ……うとして、この子がもう一匹ぐらい居ないか探してしまうのだった。

 

三百八十五頁目

 

 結局この子……イタチに似ているし絶滅動物ばかりのこの場所だからカワウソでは無いかと判断した俺は、川で見つけたことも会ってカワちゃんと呼ぶことにしたが……とにかく同種を見つけることはできなかった。

 がっかりしながらもその場を飛び立った俺は、そのまま一度火山の麓も見渡しながら登り切りいつも通り素材を確保していく。

 そして今回はケツァ君に積んでみることにすると、どうもバランスのとり方が悪いのかアルケン達に積むより重量が重く感じているように見えた。

 

 それでも平然と幾らでも運んで見せる様子にこいつの力強さはアルケン達の比ではないと悟らされる……下手したら俺たちだけでなくもっと大きな生き物も背中に乗せて運べそうな勢いだ。

 こいつならば或いはアルケン達でも運べなそうな生き物を運べそうだが、残念ながら爪先の発展具合からしてそこまで保持する力は強くなさそうに見えた。

 実際にメガちゃんぐらいなら背中に乗せて運べそうなのに掴んで持ち上げることはできなかったようだし、その辺はあまり期待しないほうが良さそうだが……せめてステゴぐらいは運べると助かるのだが。

 

三百八十六頁目

 

 火山で回収を終えて飛び立った俺は、改めて北上を再開したが目ぼしい物も生き物も見つからなかった。

 豪雪地帯に入って毛皮に着替えながら探索を始めてもそれは同じで、金属鉱石や水晶、それに原油や黒曜石はパラパラと見つけることが出来たがそれぐらいだ。

 これほどの寒さなのに凍り付いていない流れる川や、オベリスクのないもう一つの雪山なども探索したがそれは変わらない。

 

 尤も空中から見下ろしただけで細かく探索したわけではないから、或いはもっと丹念に調べれば何か見つかるかもしれないが……そうするには豪雪地帯は危険すぎる。

 何せあちこちで狼や猪が暴れまくり、カルちゃんの同種を引き連れたフサフサの肉食がマンモスや毛深いサイなどと争っているのだ。

 こんな危険な場所に降り立てるわけがない……だから結局俺は何も見つけることができないまま北端までたどり着きそのまま東へ移動を開始した。

 

 それでも目ぼしい物が見つからないまま豪雪地帯を抜けて、更に東の端まで来てしまい、俺の目の前には大海原とその向こうにポツンとある懐かしの肉食島が映るのだった。




【今回名前が出た動物】

カワウソ(イタチに似た子・カワちゃん)
カイルクペンギン(ペンギン)
ケツァルコアトル(ケツァ君)
アルゲンダビス(アルケン達)
メガロサウルス(メガちゃん)
ステゴサウルス
ダイアウルフ(狼)
ダエオドン(猪)
カルノタウルス(カルちゃんの同種)
ユウティラヌス(フサフサの肉食)
マンモス
ケブカサイ(毛深いサイ)
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