ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第152話

三百九十九頁

 

 そこまで話したところでフローラは次に俺を嬉しそうに手招きして家の中へと誘い込むと、とっても自慢げな声で新しく作った物を紹介し始めた。

 まず二階にある孵化部屋へと連れていかれた俺はそこで何故か篝火の傍でタヴィちゃんに温められているティラノの卵と、その傍でバタバタと追いかけっこして遊んでいるまた少し大きくなったアルケー君とカワちゃんの姿を目撃するが、それよりも中心に置かれたジジジッと聞き覚えのある懐かしい音を立てる機械に目を奪われてしまう。

 それは間違いなく発電機と呼ばれる電気を生み出す装置であり、実際にそこからは金属で作ったと思わしき電線が伸びていてその先にはコンセントのような出っ張りが付いている。

 

 そしてその出っ張りに空いた穴に、この孵化部屋内にも置かれていた電灯から伸びたコードが刺されていて、その電灯は篝火とは比べ物にならない明るさでもって周囲を照らし出していた。

 おかげで夜中だというのに室内は昼間のよう……と言うか、あの文明に囲まれていた頃のようで何やら妙に感動してしまう。

 まさかこんな文明開化と言わんばかりの発明を成し遂げてしまうとは……道理でフローラが自慢げにしているわけだ。

 

 どうも例の真珠を使って作った電子基板を利用して作り上げたようで、あれをもっと持ってきてほしいと言いつつも今度は俺を一階へと引っ張って行った。

 そして調理鍋のある場所へ俺を連れていき、ジャーンと言いながら食料保管庫の隣に置かれたもう一つの見慣れた形状の箱を見せつけてきた。

 まさかと思いながらその扉を開くと、中からは異様に冷たい冷気が伝わってきて、そこに無数の食料が詰まっている。

 

 これもまた間違えようもない俺が元居た世界で必需品であった電化製品……冷蔵庫ではないかっ!!

 前に何度か欲しいと思いつつも夢物語だと諦めていたというのに、ついにこんなものまで作り出せるようになるとはっ!!

 これでまた暮らしやすくなるねと微笑むフローラを、俺は何度も何度も頷きながら褒め称えて感謝を告げるのであった。

 

四百頁目

 

 そこまで話し終えたところでフローラは今度は俺の方の話を聞きたがって来た……特にカワちゃんとあのメカステゴをどこで見つけたのかをだ。

 考えてみたらまだメカステゴに関しては仮説も含めて説明してなかったことを思い出した俺は見つけた経緯も含めて、ケツァ君でようやく運べて連れて帰ってこれたことを告げてあげた。

 するとフローラはケツァ君の力強さに物凄く興味を示して、それだけ力強いならサドルを改良して背中に場所を作れば沢山物を持ち運び出来るんじゃないかと提案してきた。

 

 確かにアルケン達ですら背中で作業机のような設備のついたサドルを付ける余裕があるのだから、理論上は出来なくはないと思うけれどどうなのだろうか?

 まあやる気満々なフローラを止める必要もないと思うし、荷物運搬を含めたお出かけ用にはアルケンABCが居てくれるからそれで十分なので今度からケツァ君はここへ置いていくことにすると約束した。

 その上で今度は自作のマップを広げながら、今まで捜索していなかった地点を見て回ったことを教えその足で肉食島に行ってティラノの卵を回収したことと、あの超巨大な肉食を恐れて違う方向から移動したところで見つけた湖でビーバーとその巣及びカプセルからカエルのサドルの設計図を見つけたことを話してあげた。

 

 カエルと聞いて嫌そうにしたフローラだが連れて帰ってきたビーバーの特性とその巣に入っていたものを知って目を輝かせ始めてしまう。

 どうやらよほどセメント不足のようだ……だからカエルのサドルも作ってくれるそうで、嫌だけど捕まえてきてもいいよと言ってくれた。

 そんな彼女に俺は改めて持ってきた素材を渡しつつ……ふとその中に入っていたレアな花を思い出して……フローラにあえて大げさにプレゼントしてみた。

 

 前に手に入れた時にするつもりだったのだがすっかり忘れていたが……とにかくそうして綺麗なお花を渡してあげるとフローラはやっぱり女の子だから嬉しいのかモジモジしながらありがとうと言って両手で受け取ってくれるのだった。




【今回名前が出た動物】

アルゲンダビス(タヴィちゃん・アルケー君・アルケンABC)
カワウソ(カワちゃん)
TEKステゴサウルス(メカステゴ)
ケツァルコアトル(ケツァ君)
ベールゼブフォ(カエル)
カストロイデス(ビーバー)
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