ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第159話

四百十三頁目

 

 共に飛び立ったは良いけれど、プテラとアルケンAでは移動速度もスタミナも違い過ぎた。

 だから結局は俺が先に目的地へと到着して、オウ・ホウさんが来るまでの間に動物捕獲用の罠を作り始めていく。

 三方を石造りのドア枠を四段程重ねて囲み、残る一方に動物出入り用の出入り口をして、上からはスロープを下ろすことで内側に閉じ込める落とし穴風の捕獲罠が完成する……もう何度も作ったから手慣れたものだ。

 

 また作成中にオウ・ホウさんも合流して手伝ってくれていたためにそう時間もかからず作業は終わり、次いでオウ・ホウさんは動物の捕獲のために動き始めた。

 その間に俺は万が一また洞窟内で病気を貰ったりしたときのことを考えて、ここにも休める簡易拠点を作っておこうとやはり石を主材料にした建物を作り始めた。

 尤も俺ではフローラと違い武骨な豆腐にも似た四角形の建物しか作れないのだが……今まで気にしたことはなかったけれど、こうして改めて見てみると住み心地が良さそうには見えなかった。

 

 フローラの作った斜めの屋根が付いたいかにも家風な建物にどれだけ安らぎを感じていたのか、今更ながら思い知らされながらも俺は内部を部屋分けしてベッドを並べていくのだった。

 

四百十四頁目

 

 ベッド以外にも必要なものを考えるが後は攻略するための素材を入れておくための棚ぐらいしか思い浮かばなかった。

 だからそれをいくつか設置したところで、俺もオウ・ホウさんと共に動物確保のために動くことにした。

 尤も中を通れるギリギリの大きさをした動物は多分オウ・ホウさんが捕まえるだろうから俺はアルケンで運べる生き物を探そうと思う。

 

 それなら遠くからでもこの場所へ連れてこれるから、広範囲を探して回ることができるためだ。

 そう思ってあちこちを飛び回りながら何を仲間にしようか考えた俺が最初に思い浮かんだのは、やっぱり今までの洞窟攻略で連れて行った動物の姿だった。

 つまりサーベルタイガーにレオンちゃん、それにカエルとラプトルもだ……その中でもやっぱり壁に上れて出血もさせられるレオンちゃんこそが打ってつけに思われた。

 

 しかしそう言えばレオンちゃんは前の洞窟を攻略し終えてから姿を見ていない気がする……死んではいないと思うが、後でフローラに聞いてみよう。

 

四百十五頁目

 

 一応元の拠点に戻ってみたがまだフローラは帰ってきてはいなかった。

 しかしまたあのメアリーの居る場所に向かう気にはなれず、仕方なく新しいレオンちゃんの同種を捕まえようと思ったところでふと新しく仲間にした熊にいつの間にかサドルが付いていることに気が付いた。

 恐らくフローラが気を効かせて作っておいてくれたのだろうけれど、確かこいつはかなり力強くて頼りになる生き物だったはずだ。

 

 それに四つ足で走る関係上そこまで高さはない上に横幅にしてもレオンちゃんと同じかそれ以下に見えて、ひょっとしてこいつなら中に入れるんじゃないかと思われた。

 問題はアルケンAでは運べない重量だという点だが、もしやと思ってケツァ君で試してみるとあっさり持ち上げることが出来てしまう。

 早速、熊を洞窟まで運搬して念のため金属の鎧を着こんでから実際に中へと入れるか試してみると思った通り問題なく光るキノコがある場所まで入ることが出来てしまった。

 

 パッと見た限り、この先も洞窟のサイズは一定のようだしこいつならこのまま進んでいけそうだ。




【今回名前が出た動物】

プテラノドン
アルゲンダビス(アルケンA)
サーベルタイガー
ティラコレオ(レオンちゃん)
ベールゼブフォ(カエル)
ユタラプトル
ショートフェイスベア(熊)
ケツァルコアトル(ケツァ君)
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